保険金受取人が傷害疾病定額保険契約の当事者以外の者であるときは、当該保険金受取人は、当然に当該傷害疾病定額保険契約の利益を享受する。
要点保険法 71 条は、傷害疾病定額保険の受取人が当事者以外でも、意思表示なく当然に保険金を受け取れると定める。この保険金は受取人固有の権利で、相続財産に含まれない。
Q · 親の借金を相続放棄したら、私が受取人の保険金ももらえなくなりますか?
相続放棄しても、指定受取人の保険金は受け取れます
保険法 71 条により、氏名で指定された傷害疾病定額保険の受取人は、受益の意思表示をしなくても当然に保険金を受け取れます。この保険金は受取人固有の権利で、被保険者の相続財産には含まれません。したがって、親に多額の借金があり相続を放棄しても、あなた宛ての保険金だけは別枠で残ります。相続放棄と保険金請求は並行して進められます。
保険証券の受取人欄に、あなたの名前がある。だがその契約に、あなた自身はサインしていない。契約を結んだのは保険会社と、保険料を払う契約者だ。それでもあなたは保険金を受け取れる。保険法71条が「当然に利益を享受する」と定めるからだ。見落としてはならないのが「当然に」の一語。民法537条の一般ルールなら、第三者は「受け取ります」と意思表示して初めて権利を得る。だが保険は違う。受取人に指定された瞬間、何もしなくても権利は発生している。しかもこの権利はあなた固有のもので、被保険者が亡くなっても、その保険金はその人の相続財産には入らない。だから親が借金まみれで相続を放棄しても、あなた宛ての傷害疾病保険金だけは手元に残る。この一行を知る人と知らない人では、いざというとき数百万円の差が出る。
保険法 71 条は、傷害疾病定額保険契約における第三者のためにする契約の効力を定める規定である。保険金受取人が契約当事者以外の者である場合、受益の意思表示を要することなく、当然に契約の利益を享受する。民法 537 条の一般原則に対する特則として機能し、受取人の権利は固有財産となる。
傷害や疾病が生じた場合に、実際の損害額ではなく契約で定めた一定額を支払う保険です。保険法 71 条は、その受取人が契約当事者以外でも当然に利益を享受すると定めます。
氏名で指定された受取人の保険金は受取人固有の権利で、相続財産には含まれません。ただし受取人を「被保険者本人」にしていると相続財産に入ります。
指定受取人が保険契約の効果として直接取得する自己の権利で、被相続人から承継する遺産ではありません。相続放棄や遺産分割の影響を受けにくいのが特徴です。
保険法 72 条により契約者が変更でき、保険会社への届出が必要です。被保険者以外を受取人にする傷害疾病定額保険では、被保険者の同意が要る場合があります(74 条)。
保険給付を請求する権利は、行使できる時から 3 年で時効消滅します(保険法 95 条)。起算点は原則として保険事故の発生時です。
氏名でなく「相続人」と抽象指定された場合、原則として法定相続分の割合で分割取得します。誰が何割かは相続人間で確認が必要です。
氏名指定の受取人固有の保険金は、被保険者の債権者による差押えが困難です。受取人指定がなく相続財産に帰属するケースでは差押えの対象になり得ます。
受取人固有の権利のため、原則として遺留分侵害額請求の対象になりません。ただし保険金が遺産総額に比して著しく過大な場合は例外があります。
氏名で指定された受取人なら、受け取れます。保険金は受取人固有の権利で相続財産に含まれないため(保険法71条、生命保険は42条)、相続放棄をしても影響しません。業界裏話ヒント:この仕組みを逆手に取り、負債の多い親があえて子を受取人に指定しておく生前対策が実務で使われます。ただし受取人を「被保険者本人」にしていると保険金が相続財産に入り、差押えの対象になる。誰を受取人にするかの指定が命です
変更手続きがされていなければ、指定どおり元配偶者が受け取ります。離婚は自動的に受取人を書き換えません(変更は保険法72条、被保険者の同意が要る場合は74条)。業界裏話ヒント:離婚協議書に「受取人を変更する」と書いても、それだけでは変わりません。保険会社への届出という別手続きが必要で、これを忘れて元配偶者が受け取ったトラブルは非常に多い。離婚したらまず保険会社に連絡、が鉄則です
契約者・被保険者が教えてくれない限り、第三者のあなたが直接照会するのは困難です。契約者は自由に受取人を指定・変更でき、あなたへの通知義務もありません。業界裏話ヒント:受取人変更には被保険者の同意が要件(74条)なので、自分が被保険者なら誰が受取人かは把握できます。だが単なる受取人候補は蚊帳の外。死後は生命保険契約照会制度で契約の有無を照会できますが、生前に受取人を確認する一般的な制度はありません
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる保険類型 | 保険法 71 条:傷害疾病定額保険 | — |
| 受益の意思表示 | 不要(当然に享受) | — |
| 給付の性質 | 契約で定めた定額を支払う | — |
| 相続財産との関係 | 氏名指定なら受取人固有の権利で相続財産外 | — |
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