第六十九条第八項の規定に違反して秘密を漏らした者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
要点行政不服審査法87条は、行政不服審査会の委員等が69条8項の守秘義務に違反して秘密を漏らした場合、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処すると定める罰則規定である。
Q · 審査請求で出した個人情報を委員が漏らしたら、どうなるの?
委員に一年以下の拘禁刑か罰金。前科がつく刑事罰です
行政不服審査法87条により、行政不服審査会の委員等が69条8項の守秘義務に違反して職務上知った秘密を漏らすと、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処されます。組織内の懲戒処分ではなく前科がつく刑事罰です。この守秘義務は委員を辞めた後も継続するため、退職後の漏示も処罰対象になります。被害者は刑事告発に加え、国家賠償法1条により委員個人ではなく国または自治体へ損害賠償を請求できます。
役所の処分に納得がいかず審査請求をしたとする。年金の不支給、生活保護の却下、税務署の更正処分、在留資格の不許可。これらを争うとき、あなたの病歴、通帳の残高、家族構成といった最も見られたくない情報が、行政不服審査会という第三者機関の委員の手に渡る。多くの委員は役所の外部から選ばれた弁護士や学識者だ。その委員が職務上知った秘密を漏らしたらどうなるか。87条は「一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金」と定める。役所内部の懲戒や過料ではない、前科がつく刑事罰だ。しかもこの守秘義務は委員を辞めた後も一生消えない(69条8項)。あなたが安心して機微な情報を差し出せるのは、漏らした側に手錠がかかるという見えない担保があるからだ。手続の説明書には書かれていないが、知っておくと審査請求への向き合い方が変わる。
行政不服審査法87条は、行政不服審査会の委員等が同法69条8項の守秘義務に違反して秘密を漏らした行為に対する刑事罰を定める罰則規定である。法定刑は一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金であり、外部の民間人を含む委員が審理過程で知り得た当事者の機微情報を保護する。守秘義務は委員の在職中のみならず退職後も継続する。
行政不服審査会の委員等が守秘義務(69条8項)に違反して秘密を漏らした場合の罰則です。一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金が科されます。
あります。69条8項が委員に守秘義務を課し、違反すれば87条で刑事罰です。委員は外部の弁護士・学識者が多く、特別職として独自に手当てされています。
長期一年の拘禁刑にあたるため公訴時効は3年です(刑訴250条2項6号)。起算点は秘密を漏らした行為の時点で、退職後の漏示も漏示時から進行します。
従来の懲役と禁錮を一本化した刑罰で、令和4年改正により導入されました。87条も改正で「懲役」から「拘禁刑」に改められ、前科がつく点は変わりません。
続きます。在職中に知った秘密を退職後に漏らせば87条の処罰対象です。「辞めたから時効」ではなく、漏示の時点から公訴時効が走り出します。
本罪は親告罪ではないため、被害者の告訴がなくても捜査・起訴が可能です。被害者は告発や国家賠償請求と並行して動けます。
一般職公務員は国家公務員法100条・109条で規律されますが、審査会委員は特別職でこれが当然には及ばないため、行審法が69条8項と87条を独自に用意しています。
審査庁が裁決前に外部委員を含む審査会に意見を求める手続です(43条)。この諮問を契機に委員が当事者の提出資料=秘密に接するため、87条の保護が働きます。
審査庁が行政不服審査会に諮問する事案では、外部委員を含む合議体があなたの提出資料を審理します(行政不服審査法43条の諮問手続)。委員には69条8項で守秘義務が課され、違反すれば87条で刑事罰です。業界裏話ヒント:委員の多くは弁護士や大学教授など本業で守秘に慣れた人が選ばれており、ここで前科がつけば本業の登録や信用が吹き飛ぶ。だから現場の漏えいリスクは制度設計上かなり抑え込まれている、という安心材料を知っておくと申立てのハードルが下がる
刑事と民事は別軌道です。刑事は87条で国が委員を処罰し、あなたが直接お金を受け取るものではありません。金銭賠償は国家賠償法1条で、委員個人ではなく国または自治体に請求します。業界裏話ヒント:委員個人を相手に民事提訴しても、公務に伴う行為は原則として国・自治体が責任を負う建付けのため、資力のある組織に請求した方が回収は確実。個人を追いかけて空振りする前に、賠償先は組織だと押さえておく
行政不服審査会には役所の外部から民間の専門家が入り、その人たちに当事者の機微情報を預けるからです。外部委員を使う中立性と、個人情報の秘匿を両立させるには、軽い行政罰では足りず刑事罰という強い担保が要る、という立法判断です。業界裏話ヒント:一般職の公務員は国家公務員法100条で守秘義務を負いますが、審査会委員は特別職でこの規定が当然には及ばない。だからこの法律が独自に69条8項と87条をセットで用意した、という穴埋めの構造が背景にある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律内容 | 87条:守秘義務違反に対する刑事罰 | — |
| 性質 | 刑事罰(一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金) | — |
| 対象者 | 守秘義務に違反した審査会委員等 | — |
| 退職後の扱い | 退職後の漏示も処罰対象(漏示時から時効進行) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。