(生活関連物資等の価格の安定等)
指定行政機関の長及び指定地方行政機関の長並びに地方公共団体の長は、武力攻撃事態等において、国民生活との関連性が高い物資若しくは役務又は国民経済上重要な物資若しくは役務の価格の高騰又は供給不足が生じ、又は生ずるおそれがあるときは、それぞれその国民の保護に関する計画で定めるところにより、生活関連物資等の買占め及び売惜しみに対する緊急措置に関する法律(昭和四十八年法律第四十八号)、国民生活安定緊急措置法(昭和四十八年法律第百二十一号)、物価統制令(昭和二十一年勅令第百十八号)その他法令の規定に基づく措置その他適切な措置を講じなければならない。
(金銭債務の支払猶予等)
内閣は、著しく大規模な武力攻撃災害が発生し、国の経済の秩序を維持し及び公共の福祉を確保するため緊急の必要がある場合において、国会が閉会中又は衆議院が解散中であり、かつ、臨時会の召集を決定し、又は参議院の緊急集会を求めてその措置を待ついとまがないときは、金銭債務の支払(賃金その他の労働関係に基づく金銭債務の支払及びその支払のためにする銀行その他の金融機関の預金等の支払を除く。)の延期及び権利の保存期間の延長について必要な措置を講ずるため、政令を制定することができる。
2災害対策基本法第百九条第三項から第七項までの規定は、前項の場合について準用する。
(特定武力攻撃災害の被害者の権利利益の保全等)
特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律(平成八年法律第八十五号)第二条から第八条までの規定は、著しく異常かつ激甚な武力攻撃災害が発生した場合について準用する。この場合において、同法第二条の見出し及び第八条中「特定非常災害」とあるのは「特定武力攻撃災害」と、同法第二条第一項中「当該非常災害」とあるのは「当該武力攻撃災害」と、「特定非常災害と」とあるのは「特定武力攻撃災害と」と、「特定非常災害が」とあるのは「特定武力攻撃災害が」と、同項、同法第三条第一項、第四条第一項、第五条第一項及び第五項、第六条並びに第七条中「特定非常災害発生日」とあるのは「特定武力攻撃災害発生日」と、同法第二条第二項、第四条第一項及び第二項、第五条第一項、第六条並びに第七条中「特定非常災害に」とあるのは「特定武力攻撃災害に」と、同法第三条第一項及び第三項中「特定非常災害の」とあるのは「特定武力攻撃災害の」と読み替えるものとする。
(武力攻撃災害に関する融資)
政府関係金融機関は、大規模な武力攻撃災害が発生したときは、当該大規模な武力攻撃災害に関する特別な金融を行い、償還期限又は据置期間の延長、旧債の借換え、必要がある場合における利率の低減その他実情に応じ適切な措置を講ずるよう努めるものとする。
(通貨及び金融の安定)
日本銀行は、武力攻撃事態等において、その国民の保護に関する業務計画で定めるところにより、銀行券の発行並びに通貨及び金融の調節を行うとともに、銀行その他の金融機関の間で行われる資金決済の円滑の確保を通じ、信用秩序の維持に資するため必要な措置を講じなければならない。
(電気及びガス並びに水の安定的な供給)
電気事業者(電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第二条第一項第十七号の電気事業者をいう。)及びガス事業者(ガス事業法(昭和二十九年法律第五十一号)第二条第十二項のガス事業者をいう。)である指定公共機関及び指定地方公共機関は、武力攻撃事態等において、それぞれその国民の保護に関する業務計画で定めるところにより、電気及びガスを安定的かつ適切に供給するため必要な措置を講じなければならない。
2水道事業者(水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)第三条第五項の水道事業者をいう。)、水道用水供給事業者(同項の水道用水供給事業者をいう。)及び工業用水道事業者(工業用水道事業法(昭和三十三年法律第八十四号)第二条第五項の工業用水道事業者をいう。)である地方公共団体及び指定地方公共機関は、武力攻撃事態等において、それぞれその国民の保護に関する計画又は国民の保護に関する業務計画で定めるところにより、水を安定的かつ適切に供給するため必要な措置を講じなければならない。
(運送、通信及び郵便等の確保)
運送事業者である指定公共機関及び指定地方公共機関は、武力攻撃事態等において、それぞれその国民の保護に関する業務計画で定めるところにより、旅客及び貨物の運送を確保するため必要な措置を講じなければならない。
2電気通信事業者である指定公共機関及び指定地方公共機関は、武力攻撃事態等において、それぞれその国民の保護に関する業務計画で定めるところにより、通信を確保し、及び国民の保護のための措置の実施に必要な通信を優先的に取り扱うため必要な措置を講じなければならない。
3郵便事業を営む者及び一般信書便事業者(民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項の一般信書便事業者をいう。)である指定公共機関及び指定地方公共機関は、武力攻撃事態等において、それぞれその国民の保護に関する業務計画で定めるところにより、郵便及び信書便を確保するため必要な措置を講じなければならない。
(医療の確保)
病院その他の医療機関である指定公共機関及び指定地方公共機関は、武力攻撃事態等において、それぞれその国民の保護に関する業務計画で定めるところにより、医療を確保するため必要な措置を講じなければならない。
(公共的施設の適切な管理)
河川管理施設(河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第三条第二項の河川管理施設をいう。以下この条において同じ。)、道路(道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第二条第一項の道路及び道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)第二条第八項の自動車道をいう。以下この条において同じ。)、港湾(港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)の規定による港湾をいう。以下この条において同じ。)及び空港(空港法(昭和三十一年法律第八十号)第四条第一項各号に掲げる空港及び同法第五条第一項に規定する地方管理空港をいう。以下この条において同じ。)の管理者である指定公共機関及び指定地方公共機関は、武力攻撃事態等において、それぞれその国民の保護に関する業務計画で定めるところにより、河川管理施設、道路、港湾及び空港を適切に管理しなければならない。
(武力攻撃災害に関する指導、助言等)
災害に関する研究を業務として行う指定公共機関は、その国民の保護に関する業務計画で定めるところにより、国、地方公共団体及び他の指定公共機関に対し、武力攻撃災害の防除、軽減及び復旧に関する指導、助言その他の援助を行うよう努めなければならない。
(応急の復旧)
指定行政機関の長等は、その管理する施設及び設備について武力攻撃災害による被害が発生したときは、それぞれその国民の保護に関する計画又は国民の保護に関する業務計画で定めるところにより、当該施設及び設備について、応急の復旧のため必要な措置を講じなければならない。
(応急の復旧に関する支援の求め)
前条の場合において、都道府県知事等又は指定公共機関は指定行政機関の長又は指定地方行政機関の長に対し、市町村長等又は指定地方公共機関は都道府県知事等に対し、応急の復旧のため必要な措置に関し支援を求めることができる。