被保険者が出産したときは、出産育児一時金として、政令で定める金額を支給する。
要点健康保険法 101 条は、被保険者が出産したときに出産育児一時金として政令で定める金額を支給すると定める。正常分娩は療養の給付の対象外のため、別枠の定額給付で費用を補う。
Q · 出産したら健康保険から実際にいくら、どういう形でお金が出るの?
定額の出産育児一時金が支給される。死産・流産も対象
健康保険法 101 条により、被保険者が出産したときは出産育児一時金として政令で定める金額が支給されます。令和 5 年 4 月以降は原則 50 万円(産科医療補償制度に未加入の医療機関等での出産は 48.8 万円)です。ここでいう「出産」は妊娠 4 か月(85 日)以後の分娩を指し、死産・流産・人工妊娠中絶も支給対象になります。請求権は出産の翌日から 2 年で時効消滅します(同法 193 条 1 項)。
出産にかかる費用は、健康保険の「療養の給付」では原則カバーされない。正常分娩は病気ではないからだ。そこを埋めるために置かれているのが、この出産育児一時金である。あなたが被保険者として出産したとき、健康保険から定額の金銭が支給される。ここで押さえるべき点が二つある。第一に、金額は条文には書かれておらず「政令で定める金額」とされている。つまり、法律改正を経ずに内閣の判断で改定できる設計であり、実際に金額は段階的に引き上げられてきた(令和 5 年 4 月から原則 50 万円。最新の改正状況をご確認ください)。第二に、支給要件は「出産したとき」であって「生きた子が生まれたとき」ではない。妊娠 4 か月(85 日)以後であれば、死産・流産・人工妊娠中絶であっても支給対象になる。この二点目を知らずに申請しないまま時効を迎える人が、毎年一定数いる。
健康保険法 101 条は出産育児一時金を定める規定であり、被保険者が出産したときに、政令で定める金額を定額給付として支給する旨を規定する。正常分娩は疾病に当たらず療養の給付の対象外となるため、本条は療養の給付とは別系統の給付として位置づけられる。支給額は健康保険法施行令に委任されており、法律改正を経ずに改定できる構造をとる。
健康保険法 101 条に基づき、被保険者が出産したときに支給される定額給付です。正常分娩は療養の給付の対象外のため、別枠の一時金で費用を補います。
金額は条文ではなく政令(健康保険法施行令 36 条)で定められ、令和 5 年 4 月から原則 50 万円です。産科医療補償制度に未加入の医療機関等での出産は 48.8 万円になります。
妊娠 4 か月(85 日)以後の分娩であれば、死産・流産・人工妊娠中絶でも支給されます。医師の証明書や死産届の記載事項証明書を添えて申請します。
保険者が一時金を医療機関へ直接支払う仕組みです。合意文書にサインすれば、窓口では一時金を超えた差額だけを支払えばよく、数十万円の立替が不要になります。
出産の翌日から 2 年で時効消滅します(健康保険法 193 条 1 項)。直接支払制度を使った場合の差額請求も同じく 2 年が期限です。
資格喪失の日の前日まで継続して 1 年以上被保険者であり、かつ資格喪失後 6 か月以内の出産であれば、元の保険者から支給されます(健康保険法 106 条)。
日本の健康保険の被保険者資格があれば支給対象になります。現地の出生証明書とその翻訳文などを添えて、保険者へ申請します。
あります。根拠条文は国民健康保険法 58 条で、市区町村や国保組合が条例・規約に基づき支給します。健康保険法 101 条とは別系統の制度です。
使えます。帝王切開は異常分娩として療養の給付(健康保険法 63 条)の対象になり、手術・投薬部分は 3 割負担かつ高額療養費の対象です。その上で出産育児一時金(101 条)も別に支給されます。業界裏話ヒント:帝王切開が決まった時点で健康保険限度額適用認定証を先に取得しておくと、窓口での支払い自体が自己負担限度額までに抑えられる。事後の高額療養費申請だと数か月間、数十万円を立て替えることになる
差額はあなたが受け取れます。直接支払制度を使った場合、病院に支払われた実費との差額を保険者へ請求する手続が必要です(健康保険法 101 条、施行規則の定めによる)。業界裏話ヒント:この差額請求は自動では行われない保険者が多い。出産から数か月後に「差額支給申請書」が送られてくる場合もあれば、来ない場合もある。1 か月経って何も来なければ、自分から保険者に電話して確認する。数万円が黙って消えている例は珍しくない
その場合は本条ではなく家族出産育児一時金(健康保険法 114 条)となり、被保険者であるあなたが申請者になります。金額は同額です。業界裏話ヒント:共働きで妻自身も被保険者なら、妻本人の 101 条による支給になり、夫側の 114 条とは重複して受け取れない。どちらの保険者に出すかで付加給付の有無が変わることがあり、健康保険組合によっては独自の付加給付が数万円上乗せされる。両方の組合の給付規程を比べてから決める価値がある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 給付の性質 | 101 条:被保険者本人の出産に対する定額の一時金 | — |
| 受給者 | 出産した被保険者本人 | — |
| 金額の決まり方 | 政令(健康保険法施行令 36 条)で定める定額 | — |
| 正常分娩・異常分娩の区別 | 正常分娩でも支給。異常分娩なら療養の給付(63 条)と併給できる | — |
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