要点手形法 67 条は、為替手形の所持人に謄本を作る権利を認め、その謄本に裏書や保証をすれば原本と同一の効力が生じると定める。謄本には末尾を示す必要がある。
Q · 手形のコピーに裏書きしても効力なんてないですよね?
いいえ、謄本への裏書は原本と同一の効力を持ちます
手形法 67 条により、為替手形の所持人は原本の全事項を正確に再記し末尾を示した謄本を作成できます。この謄本に原本と同一の方法で裏書・保証をすれば、原本とまったく同じ効力が生じます。原本が引受のため手元を離れている間も流通を止めないための制度です。ただし末尾の区切り表示を欠くと、原本から転記した裏書と謄本上の新規裏書の境目が不明確になり、権利関係が争われます。
コピーには法的効力がない。契約書も領収書も、力を持つのは原本だけだ。だが手形の世界には例外がある。手形法 67 条は、為替手形の所持人に「謄本(とうほん、正式な写し)」を作る権利を与え、その謄本に裏書(手形を他人へ譲る署名)や保証をすれば、原本とまったく同じ効力が生まれると定める。なぜこんな仕組みが要るのか。原本が「引受(支払人が支払を約束する手続)」のために遠方へ送られている間も、手形を流通させ続けるためだ。原本は旅に出ている、その間あなたは謄本で取引を回す。ただし謄本には末尾、つまり「ここで原本の写しは終わり」という線を引く義務がある。この一線より下に書かれた裏書だけが、謄本上の独立した署名として効力を持つ。原本から書き写した部分と、謄本に新しく加わった署名を、誰が見ても区別できるようにするためだ。コピーが本物の力を帯びる、数少ない設計である。
手形法 67 条は為替手形の謄本に関する規定であり、所持人が原本の全事項を正確に再記し末尾を表示した写しを作成できること、およびその謄本に原本と同一の方法・効力で裏書・保証をなしうることを定める。原本が引受等のため手元を離れた間も手形の流通を維持する機能を持つ。
AI 輔助整理,以條文原文為準
為替手形の原本を正確に写し、末尾を示した正式な写しです。手形法 67 条に基づき、所持人が作成する権利を持ちます。単なるコピーとは区別されます。
複本(手形法 64 条)は複数通発行された原本そのもので、どれも本物です。謄本は原本を写した写しにすぎず、原本と一体でしか完結しません。
できます。手形法 67 条 3 項により、原本と同一の方法・効力で謄本に裏書または保証をなしうると定められています。
原本から写した部分がここで終わる、という区切り線を引くことです。これにより転記した裏書と謄本上の新規裏書を区別できます。
引受のため支払人へ送付中であることが多く、謄本上に原本所持人を表示します。満期に原本を回収できないと支払を受けられません。
為替手形の所持人です。手形法 67 条 1 項が所持人に謄本作成権を認めています。
あります。手形法 77 条により、為替手形の謄本規定(67 条・68 条)が約束手形にも準用されます。
受けられません。満期には原本が必要で、謄本所持人は原本所持人に交付を請求する権利を持ちます(手形法 68 条)。
それが違う。手形法 67 条の「謄本」は単なるコピーではなく、そこに裏書や保証をすれば原本と同一の効力が生じる正式な制度だ。原本が引受のため別の場所にある間も流通を止めないための仕組みである。業界裏話ヒント:普通のコピーと謄本を分けるのは「末尾の区切り表示」。この線がない写しは謄本として効力を主張しにくく、ただのコピーに転落する。実務では、この一線の有無で証券の価値が決まる
正当な謄本所持人には原本の交付を請求する権利があり、原本所持人にはこれに応じる義務がある(手形法 68 条 2 項)。拒まれた場合は拒絶証書を作り、それを根拠に謄本へ署名した裏書人らへ遡求できる(同 68 条 3 項)。業界裏話ヒント:ここで効くのが「原本は誰が持っているか」を謄本上に表示させる実務だ。表示があれば交付請求の相手が一目で分かり、表示がなければ原本が宙に浮いて回収不能になりやすい。謄本を受け取る側は、この一行を必ず確認する
減少の一途で、国は約束手形を 2026 年をめどに廃止する方針を示し、電子記録債権(でんさい)への移行が進む。ただし為替手形を含め現行の手形法は今も有効で、過去に振り出された手形の権利関係には今もこの条文が適用される。業界裏話ヒント:紙の手形が消えても、原本不在で権利を動かすという 67 条の発想自体は電子債権の設計に生き残っている。制度の名前は変わっても、考え方は次の器に引き継がれる(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 本質 | 67 条:謄本(原本を写した正式な写し) | — |
| 本物性 | 写しであり原本と一体でしか完結しない | — |
| 末尾表示義務 | 末尾の区切り表示が必須 | — |
| 原本回収 | 原本所持人への交付請求が必要(68 条) | — |
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