労働組合法第二十条の規定による労働委員会による労働争議の仲裁は、この章の定めるところによる。
要点労働関係調整法 29 条は、労働委員会による労働争議の仲裁が本法第四章の手続に従うことを定める。仲裁裁定は労働協約と同一の効力を持ち、斡旋・調停と異なり原則として拒否できない。
Q · 労働委員会の仲裁って、斡旋や調停と何が違うんですか?
仲裁裁定は協約と同じ効力で、原則拒否できない点が違う
労働関係調整法 29 条により、労働委員会の労働争議の仲裁は本法第四章の手続に従います。斡旋・調停と決定的に違い、下された仲裁裁定が労働協約と同一の効力を持つため(34 条)、原則として労使を拘束し拒否できません。対象は労働組合と使用者の集団的労働争議に限られ、個人の解雇やハラスメント相談には使えません。仲裁の開始には労使双方の申請、または労働協約の仲裁条項が必要です(30 条)。
団体交渉が決裂し、ストライキ寸前。労働委員会に持ち込めると聞いて、あなたはどれも同じ「話し合いの仲介」だと思っているかもしれない。違う。労働委員会の争議調整には斡旋・調停・仲裁の三段階があり、効き目がまるで別物だ。斡旋と調停は、出てきた案が気に入らなければ蹴ればいい。ところが仲裁だけは、第四章の手続に従って下された仲裁裁定が、労働協約と同一の効力を持つ(三十四条)。この二十九条は、その仲裁が労働組合法二十条で労働委員会に与えられた権限に基づき、手続はこの章で動くと宣言する地味な入口だ。地味だが、ここをくぐると後戻りできない部屋に入る。しかもこれは労働組合と使用者の集団紛争専用で、個人の解雇やパワハラ相談には使えない。
労働関係調整法第 29 条は、労働組合法二十条が労働委員会に付与する仲裁権限の手続的根拠を定める規定であり、労働争議の仲裁が本法第四章の定めに従って行われる旨を宣言する。斡旋・調停が当事者の受諾を要する非拘束的手続であるのに対し、仲裁は裁定に労働協約と同一の効力を付与する点で性質を異にする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
労働委員会の公益委員が、団体交渉の決裂した集団的労働争議について裁定を下す手続です。下された仲裁裁定は労働協約と同一の効力を持ちます(労調法 29 条・34 条)。
引き返せる解決を望むなら斡旋・調停を先に試します。確定的に決着させたい場合のみ仲裁ですが、裁定は協約と同じ効力で拘束されるため後戻りできません。
中身が不満というだけでは覆りません。仲裁裁定は労働協約と同一の効力を持ち、争えるとすれば手続の適法性のみで、その可否自体も実務上見解が分かれます。
原則は労使双方の申請が必要です。労働協約に仲裁条項があれば片方の申請だけで開始します(労調法 30 条)。管轄の労働委員会へ申請します。
公益事業の大規模争議が国民生活を著しく害するおそれがある場合、内閣総理大臣が発動する制度です。その先に本章の仲裁が最終的な出口として控えます。
鉄道・バス等の公益事業の争議は、斡旋・調停を経て、緊急調整や本章の仲裁が最後の砦になります。仲裁裁定は協約と同じ効力で労使を縛ります。
労働委員会の公益委員から選ばれた者で仲裁委員会が組織されます(労調法 31 条)。労使委員ではなく中立の公益委員が裁定を担う点が特徴です。
かけられません。本章の仲裁は労働組合と使用者の集団的労働争議が対象です。個人の解雇や未払い賃金は労働審判や個別労働関係紛争解決手続が受け皿です。
効き目が決定的に違います。斡旋と調停は第三者が解決案を示すだけで、気に入らなければ蹴れます。仲裁は別物で、下された仲裁裁定が労働協約と同一の効力を持ち(三十四条)、原則として拒否できません。業界裏話ヒント:実務で圧倒的に多いのは斡旋で、仲裁はめったに使われません。労使ともに「結論を他人に丸投げして縛られる」のを恐れるからです。だからこそ相手が仲裁を持ち出してきたら、本気度が違うと読めます。
労働協約に仲裁条項があれば、片方の申請だけで仲裁は始まり、拒否できません(三十条二号)。条項がなければ原則として労使双方の申請が必要です。業界裏話ヒント:過去に結んだ協約の末尾に「紛争は仲裁による」という一文が眠っていないか確認を。昔の担当者がテンプレで入れたその一行が、今のあなたを仲裁に縛りつけている可能性があります。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 拘束力 | 仲裁(29 条):裁定は労働協約と同一の効力、原則拒否不可(34 条) | — |
| 開始要件 | 労使双方の申請または協約の仲裁条項(30 条) | — |
| 第三者の役割 | 公益委員による仲裁委員会が裁定を下す(31 条) | — |
| 引き返せるか | 扉をくぐると一方通行、結論が協約として降る | — |
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