労働者災害補償保険事業に要する費用にあてるため政府が徴収する保険料については、徴収法の定めるところによる。
要点労働者災害補償保険法 30 条は、政府が徴収する労災保険料の徴収方法を徴収法に委ねる委任規定である。保険料は事業主が全額負担し、労働者の負担はない。
Q · 給与明細に労災保険料の欄がないのは、引かれていないということ?
はい、労災保険料は事業主が全額負担で労働者の負担はゼロです
労働者災害補償保険法 30 条は、政府が徴収する労災保険料の徴収方法を徴収法に委ねています。保険料は事業主が全額を負担し、労働者は 1 円も支払いません。料率は業種別の労災保険率で定まり、過去の労災状況に応じて保険料が増減するメリット制が適用される場合もあります。この負担構造が、会社が労災申請を嫌がる金銭的な動機の背景になっています。
給与明細をよく見てほしい。雇用保険料は天引きされているのに、労災保険料の欄はどこにもない。これは記載漏れではない。労災保険料は法律上、事業主が全額を負担すると決まっており、労働者は1円も払わない。本条はその保険料の徴収を「徴収法」(正式名称:労働保険の保険料の徴収等に関する法律)へ丸ごと委ねる、一見すると地味な委任条文だ。だがその委任先には、あなたの生活を左右する仕組みが眠っている。労災保険料は業種ごとに料率が違い、さらに「メリット制」という制度で、過去に労災が多い事業所ほど翌年度の保険料が上がる。だから一部の会社は、あなたが現場で怪我をしても「労災を使うな、健康保険で済ませろ」と圧力をかける。これがいわゆる労災隠しだ。あなたが握っておくべき事実はこうだ。保険料の負担構造そのものが、会社にあなたの労災申請を妨害する金銭的な動機を与えている。
労働者災害補償保険法 30 条は、労災保険事業の費用に充てる保険料の徴収について定める委任規定であり、その具体的な徴収方法を労働保険の保険料の徴収等に関する法律(徴収法)に委ねる。保険料は事業主が全額負担し、業種別の労災保険率およびメリット制によって算定される。
事業主が全額を負担します。雇用保険料のような労使折半ではなく、労働者の負担はゼロです。本条が徴収方法を委ねる徴収法でその仕組みが定められています。
賃金総額に業種別の労災保険率を乗じて算定します。建設業や製造業など災害リスクの高い業種ほど料率が高く、事務系は低く設定されています。
過去の労災発生状況に応じて、事業所ごとに保険料を一定範囲で増減させる制度です。事故が少ない事業所は下がり、多い事業所は翌年度の保険料が上がります。
事業主が労災事故を労基署に報告せず、健康保険で処理させるなどして隠す行為です。労働安全衛生法違反で送検・企業名公表の対象になります。
業種ごとの過去の災害リスクをもとに、徴収法施行規則の労災保険率表で定められます。おおむね数年ごとに見直されます。
対象です。雇われて働く以上、雇用形態や勤務日数に関係なく適用されます。保険料は事業主が払っているため、日雇いでも一日だけの勤務でも給付を受けられます。
合理的な経路・方法による通勤であれば、通勤災害として労災の対象です。駅の階段で転んで骨折した場合などもカバーされます。
林業・鉱業・建設業など、業務上の災害リスクが高い業種ほど料率が高く設定されています。逆にオフィスワーク中心の業種は低くなります。
小規模でない事業所や労災の少ない業種では、メリット制で保険料が上がることがあり、その意味では会社の負担が増えます(徴収法 12 条の 3)。ただし労働者が補償を受ける権利は会社の都合に優先します。業界裏話ヒント:メリット制が適用されるのは一定規模以上の事業所に限られ、小規模事業所では何件労災を使っても保険料が変わらないことが多い。つまり「保険料が上がるから」という会社の言い分自体が、嘘か無知であるケースが少なくない
労災保険給付の請求は、労働者本人が労働基準監督署へ直接できます。請求書には事業主の証明欄がありますが、会社が証明を拒否しても、その経緯を記載して提出すれば受理されます。業界裏話ヒント:会社が事業主証明を拒否したら、その事実こそが労基署の調査を呼び込む。署は「なぜ証明しないのか」を会社に問い、結果的に労災隠しが暴かれる。証明拒否は会社にとって自爆行為であり、それを知っているかどうかで、あなたの対応は変わる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する内容 | §30:保険料の徴収(徴収法へ委任) | — |
| お金の向き | 事業主 → 政府(保険料の納付) | — |
| 労働者への影響 | 負担なし(全額事業主負担) | — |
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