要点独占禁止法第90条は、国際的協定違反・事業者団体の禁止行為・確定命令への不服従に対し、二年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金を科す刑事罰規定である。
Q · 独占禁止法違反って会社が課徴金を払えば終わりじゃないの?
会社の罰金では済まず、担当者個人が拘禁刑を科されうる刑事罰です
独占禁止法第90条は、行政処分(排除措置命令・課徴金)とは別の刑事罰ルートです。国際的協定による取引制限、事業者団体の会員数制限・活動制約、確定した排除措置命令への不服従に対し、二年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金を科します。責任を負うのは会社ではなく違反行為をした個人であり、有罪なら前科がつきます。ただし刑事訴追には公正取引委員会の専属告発(96条)が必要で、悪質重大な事案に限って刑事の門が開きます。
独占禁止法と聞くと、巨大企業のカルテルや、せいぜい課徴金(公正取引委員会が違反企業から徴収する行政上の金銭ペナルティ)の話だと思っていないか。第90条はその一段奥にある。ここに並ぶのは罰金だけでなく「二年以下の拘禁刑」、つまり人が刑務所に行きうる犯罪規定だ。処罰対象は三つ。第一に、第6条・第8条第2号違反の国際的協定や国際的契約(海外企業と結ぶ価格協定や市場分割の取り決め)。第二に、第8条第3号・第4号違反、これは事業者団体(業界団体・同業組合)が会員数を制限したり、会員企業の事業活動を不当に縛る行為だ。第三に、公正取引委員会の排除措置命令や競争回復措置命令が「確定」した後に、それに従わない行為。あなたが業界団体の事務局にいて慣行として続けてきた新規参入のお断りも、出された命令を軽く見て放置することも、会社のお金で片付く課徴金の話ではなく、担当者個人が起訴されうる刑事リスクなのである。
独占禁止法第90条は、独占禁止法違反のうち一定の類型に刑事罰を科す罰則規定である。国際的協定・契約による取引制限、事業者団体による会員数制限・活動制約、確定した排除措置命令等への不服従の三類型を対象とし、二年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金を定める。カルテル本体を罰する第89条より軽い法定刑が設定されている。
独占禁止法違反のうち、国際的協定違反・事業者団体の禁止行為・確定命令への不服従の三類型に刑事罰を科す罰則規定です。二年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金の対象になります。
90条は二年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金、より重いカルテル本体の89条は五年以下の拘禁刑又は五百万円以下の罰金です。法人には95条の両罰規定で別途高額の罰金が科されます。
89条は私的独占・不当な取引制限(カルテル本体)を五年以下で罰し、90条は国際的協定・事業者団体の違反・確定命令不遵守を二年以下で罰します。90条の方が法定刑が軽く設定されています。
独占禁止法違反の刑事訴追には公正取引委員会の告発が必要で、検察は単独では起訴できないとする制度です(96条)。刑事罰を悪質重大な事案に絞る抑制弁として機能します。
命令が確定した後にこれを無視すると、90条3号により不服従そのものが独立した犯罪を構成します。元の違反とは別に、命令を守らないこと自体で個人が刑事訴追されうります。
業界団体が会員数を制限したり(8条3号)、会員企業の事業活動を不当に縛る行為(8条4号)が典型です。会合での口頭の申し合わせでも90条の刑事罰の対象になります。
違反行為をした個人に加え、その所属する法人にも罰金を科す規定です(95条)。90条違反では個人が拘禁刑・罰金、法人は両罰規定により別途罰金を負う二重構造になります。
あります。悪質な国際カルテルや不当な取引制限は刑事罰の対象で、担当者個人が起訴されえます。ただし訴追には公正取引委員会の専属告発が必要なため、実際の刑事事件化は限定的です。
それは行政処分のルートの話で、第90条はそれとは別の刑事ルートです。悪質な国際カルテル、事業者団体の違反、確定命令の不遵守などは、二年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金の対象になり、責任を負うのは生身の個人です。業界裏話ヒント:実際に刑事事件化する数が少ないのは、刑事訴追にJFTCの専属告発(第96条)が要るから。つまりJFTCを敵に回すか味方につけるかが、刑事の門が開くかどうかを左右する
第8条第3号・第4号は、事業者団体が会員数を制限したり会員の事業活動を不当に縛る行為を禁じ、違反すれば第90条で担当者個人が処罰されうります。会合での口頭の申し合わせでも対象です。業界裏話ヒント:多くの団体が危ないのは「会員を守るため」の自主ルール。守りのつもりの内規ほど第8条に触れやすい。会合では、価格・数量・参入に触れる議題が出た時点で弁護士に当てるのが実務の鉄則です
確定前なら取消訴訟で争えます。争わず、あるいは敗訴して命令が確定した後にこれを無視すると、第90条第3号により不遵守そのものが新たな犯罪になります。業界裏話ヒント:争うか従うかの判断は確定前にしか意味を持たない。期限を意識せず放置すると、争う権利も失い、かつ刑事リスクだけが残る最悪の状態になる。確定日から逆算してスケジュールを組むのが鍵です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象行為 | 90条:国際的協定違反・事業者団体の禁止行為・確定命令への不服従 | — |
| 法定刑 | 二年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金 | — |
| 責任主体 | 違反行為をした個人(担当者・事務局長・理事等) | — |
| 訴追の前提 | 公正取引委員会の専属告発(96条) | — |
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