各高等裁判所の庶務を掌らせるため、各高等裁判所に事務局を置く。
要点裁判所法 21 条は、各高等裁判所に司法行政の庶務を担う事務局を必ず置くと定める。訴訟記録の閲覧や判決書謄本の交付など手続の窓口は、裁判官ではなく事務局である。
Q · 高裁で訴訟記録を見たり判決書の謄本をもらうとき、窓口は裁判官じゃないの?
裁判官ではなく、各高裁の事務局が窓口です
裁判所法 21 条により、各高等裁判所にはその庶務を掌らせる事務局が必ず置かれます。訴訟記録の閲覧、訴訟費用の計算、判決書謄本の交付、書類の送達といった手続の窓口は、裁判官ではなく事務局です。裁判官が担うのは「裁判の中身」、事務局が担うのは「司法行政」。この区別を知らずに裁判官へ直接申し入れて無駄足を踏む人は多く、上告期間(判決送達から 14 日)を謄本請求で浪費するリスクもあります。
高等裁判所と聞けば、法廷で裁判官が判決を下す姿を思い浮かべる。だが、その裁判が成り立つ裏側には膨大な事務処理がある。書記、会計、人事、施設管理、訴訟記録の保管。これらを一手に引き受けるのが、本条が各高等裁判所に必ず置くと定める「事務局」だ。ここで押さえておくべき分かれ目がある。裁判官が担うのは「裁判」、事務局が担うのは「司法行政」。あなたが控訴審で訴訟記録を閲覧したい、訴訟費用の還付を受けたい、判決書の謄本が欲しい、そうした手続の窓口は裁判官ではなく事務局だ。多くの人がこの区別を知らず、裁判官に直接手紙を書いて無駄足を踏む。裁判の中身に不満があるなら上訴、手続や事務の扱いに問題があるなら事務局、相手が違う。
裁判所法 21 条は、各高等裁判所に事務局を設置すべき旨を定める組織規定である。事務局は、各高等裁判所の庶務すなわち司法行政事務を掌理する内部組織であり、訴訟記録の管理、訴訟費用の計算、書類の送達・交付、職員の人事等を担当する。裁判官が担う裁判作用とは区別され、裁判の独立を組織構造の面から担保する役割を持つ。
各高等裁判所の庶務(司法行政事務)を掌る内部組織です。裁判所法 21 条が設置を義務づけ、訴訟記録の管理、訴訟費用の計算、書類交付、職員の人事などを担います。
裁判官室ではなく、その事件を扱う事務局の記録係が窓口です。上告期間は判決送達から 14 日のため、郵送より窓口で即日交付を受ける方が時間を節約できます。
司法行政は事務局が担う記録・費用・人事などの事務処理、裁判は裁判官が担う事件の判断です。前者の不満は事務局、後者の不服は上訴と、入口が全く異なります。
裁判所法上、事務局には事務局長その他の職員が置かれます(22 条、現行効力は要確認)。裁判官が任命される場合もあり、司法行政の実務責任を担います。
勝訴後、事務局を通じて裁判所書記官が処理します(民事訴訟法 71 条)。相手が任意に支払う前に申し立てておくと、回収の足場が固まります。
本庁は札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・高松・福岡の 8 か所で、各高裁に事務局が置かれます。支部を含めると所在地はさらに広がります。
事務局は庁全体の司法行政(庶務)を統括する組織、書記官は各事件の記録作成・送達などを担う職です。記録閲覧や謄本交付の現場窓口は事務局の記録係になります。
裁判作用そのものを除いた、記録の保管、費用計算、文書管理、人事、施設管理などの事務全般を指します。裁判所法 21 条はこの庶務を事務局に掌らせています。
見直してもらえない。事務局は司法行政、つまり事務処理を担う部署で、裁判の中身には権限が及ばない(裁判所法21条は庶務のための組織と定めるだけ)。判決への不服は上告や上告受理申立てで争う。業界裏話ヒント:判決の「誤字脱字や計算違い」だけは更正決定(民事訴訟法257条)で直せる。これは事務的ミスなので、申し立てれば判決本体を覆さずに訂正される。中身の不服と事務的誤りは、入口が全く違う。
高等裁判所なら、その事件の事務を扱う事務局の記録係が窓口だ。当事者は原則として閲覧できるが、第三者は利害関係を疎明する必要がある(民事訴訟法91条)。業界裏話ヒント:プライバシーや営業秘密に関わる部分には閲覧制限がかかっていることがあり(民事訴訟法92条)、その範囲は事前に事務局へ確認した方がいい。いきなり出向いて「制限部分は見せられません」と言われ、交通費だけ無駄にする人は多い。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 設置される裁判所 | 各高等裁判所(裁判所法 21 条) | — |
| 司法行政組織の名称 | 事務局 | — |
| 意思決定の方式 | 高裁の司法行政事務は裁判官会議の議による(20 条、現行効力は要確認) | — |
| 内部に置かれる職 | 事務局長その他の職員(22 条、現行効力は要確認) | — |
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