要点地方自治法 222 条は、新たに予算を伴う条例案を、財源の見込みが立つまで長が議会に提出することを禁じる。規則・規程は現に予算措置が講ぜられるまで制定できない。
Q · 市長が公約した給付金条例って、財源がなくても作れるんですか?
原則として作れません。財源のメドが立つまで議会に提出できません。
地方自治法 222 条 1 項により、新たに予算を伴う条例案は、必要な予算上の措置が適確に講ぜられる見込みが得られるまで、長は議会に提出できません。可決の前段階である提出の時点で財源の関門があります。さらに 2 項では、長や委員会が定める規則・規程について、現に予算措置が講ぜられるまで制定・改正を禁じます。条例は議会の議決という関門があるため『見込み』で足りますが、規則は長が単独で作れるため、現実の財源確保まで待つ必要があります。
市長が選挙で『全世帯に給付金』と公約し、当選するや議会に条例案を出そうとする。ところが出せない。地方自治法 222 条 1 項が、新たに予算を伴う条例案は『必要な予算上の措置が適確に講ぜられる見込み』が立つまで議会に提出してはならない、と長を縛っているからだ。財源の裏付けのない『絵に描いた餅』の立法を、入口で止める仕組みである。さらに 2 項は、長や委員会が定める規則・規程について、もっと厳しく『現に予算措置が講ぜられる』まで制定・改正を禁じる。条例は議会の議決という関門が控えているから『見込み』で足りるが、規則は長が一人で作れてしまうため、現実の財源確保まで待たせる。あなたが自治体の派手な政策発表を見るとき、本当に問うべきは中身の魅力ではなく、財源のメドが立っているかどうかだ。
地方自治法 222 条は、予算を伴う議案等の提出制限を定める規定である。長は、新たに予算を伴う条例その他議会の議決を要する案件について、必要な予算上の措置が講ぜられる見込みが得られるまで議会に提出できない。規則・規程は、現に予算措置が講ぜられることとなるまで制定・改正できない。
予算を伴う議案の提出制限を定める規定です。長は財源措置の見込みが立つまで予算を伴う条例案を議会に提出できず、規則・規程は現に予算措置が講ぜられるまで制定・改正できません。
新たな歳出や財政負担を生じさせる条例のことです。給付金・補助金・新規施設の設置など、可決すれば予算の支出が必要になる条例が該当します。
条例は財源の『見込み』が得られれば提出できますが、規則・規程は『現に講ぜられる』まで制定できません。長が単独で作れる規則のほうが要件が一段厳しくなっています。
補正予算の編成、既定経費の流用、財源更正、基金取崩しなどで財源確保のメドが立った状態を指します。形式的に整えただけでは恒久性が問われます。
提出行為の適法性が問われ、議案そのものが撤回・差戻しの対象になり得ます。可決後に違法な公金支出につながれば住民監査請求の対象にもなります。
違法な公金支出を争う場合、原則として当該行為のあった日又は終わった日から 1 年以内です(地方自治法 242 条 2 項)。最新の改正状況は確認が必要です。
222 条の入口は通りますが、基金取崩しは単年度の臨時財源です。恒久財源がなければ翌年度以降に続かず、単発の政策に終わる可能性があります。
補正予算は当初予算を追加・変更する手続、財源更正は予算総額を変えずに財源の内訳を組み替える手続です。いずれも 222 条の財源措置の手段になります。
原則として作れない。地方自治法 222 条 1 項が、新たに予算を伴う条例案は財源のメド(適確に講ぜられる見込み)が立つまで議会に提出してはならないと長を縛っているからだ。可決どころか提出の段階で止まる。業界裏話ヒント: 自治体は財源を『財政調整基金の取崩し』や『既定経費の流用』で形だけ整えることがある。条例可決のニュースを見たら、その財源が一回限りの基金取崩しか、恒久財源かを確認すると、政策が続くか単発で終わるかが読める
条文は『普通地方公共団体の長は』と書くため、文言上は長の提出を規律する。議員提出条例(地方自治法 112 条)に 222 条が直接及ぶかは、実務上解釈が分かれている論点だ。業界裏話ヒント: 多くの自治体では、議員提出でも予算を伴う条例は事前に財政部局と調整するのが慣行になっている。条文の射程が曖昧でも、財源の裏付けなく可決された条例は執行段階で止まる。提出者が誰かより、財源があるかを見るのが実務の勘所だ
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