食品衛生法 第11条
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- 食品衛生上の危害の発生を防止するために特に重要な工程を管理するための措置が講じられていることが必要なものとして厚生労働省令で定める食品又は添加物は、当該措置が講じられていることが確実であるものとして厚生労働大臣が定める国若しくは地域又は施設において製造し、又は加工されたものでなければ、これを販売の用に供するために輸入してはならない。
- 2.第六条各号に掲げる食品又は添加物のいずれにも該当しないことその他厚生労働省令で定める事項を確認するために生産地における食品衛生上の管理の状況の証明が必要であるものとして厚生労働省令で定める食品又は添加物は、輸出国の政府機関によつて発行され、かつ、当該事項を記載した証明書又はその写しを添付したものでなければ、これを販売の用に供するために輸入してはならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 食品衛生法第11条は、日本の食品衛生法に含まれる条文です。
- 食品衛生法第11条の条文原文は「食品衛生上の危害の発生を防止するために特に重要な工程を管理するための措置が講じられていることが必要なものとして厚生労働省令で定める食品又は添加物は、当該措置が講…」で始まります。
- 食品衛生法第11条は第二章 食品及び添加物に置かれています。
- 食品衛生法の公布日は昭和22年12月24日です。
- 食品衛生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 食品衛生法第11条の前の条は食品衛生法第10条です。
- 食品衛生法第11条の次の条は食品衛生法第12条です。
- 食品衛生法第11条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第11条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000233 - 本サイト収録
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第11条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000233/11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点食品衛生法11条は、省令指定の食品について、大臣が認めた国・施設での製造と、輸出国政府発行の衛生証明書の添付を販売用輸入の条件とする規定である。
Q · 港の検査で問題が出なければ、輸入肉は売っていいんじゃないの?
検査で安全でも、証明書がなければ販売用の輸入はできない
食品衛生法11条は、結果としての安全ではなく生産地での管理と公的な証明を輸入の条件にしています。1項により、省令で指定された食肉等は厚生労働大臣が認めた国・地域・施設で製造されたものに限られ、2項により、指定品目には輸出国政府機関発行の衛生証明書(写し可)の添付が必要です。港のサンプル検査で異常がなくても、施設が認定外であったり証明書が欠けていれば、販売目的では輸入できず、積戻しか廃棄が基本になります。
解説
海外の見本市で惚れ込んだ生ハムを、コンテナ一本分契約した。船は横浜港に着いたが、検疫所の窓口で止まる。止まった理由は味でも価格でもない。一枚の紙と、工場がどこにあるかである。食品衛生法11条は、輸入の関門を二つ置いている。第1項:厚生労働省令で指定された食品は、厚生労働大臣が認めた国・地域・施設で製造・加工されたものでなければ、販売目的で輸入できない。現在は獣畜の肉と臓器が中心である。認められる条件は HACCP(原料から出荷まで、危険が生じやすい工程を一つずつ管理する国際的な衛生管理の方法)が確実に実施されていることだ。第2項:食肉、一部の乳製品、生食用かき、ふぐなど省令で指定された品目は、輸出国の政府機関が発行した衛生証明書(写しでもよい)を添付しなければならない(指定品目の範囲は最新の改正状況をご確認ください)。どちらの関門も「商品が安全か」ではなく、「安全を誰が保証したか」を問うている。サンプル検査で異常がゼロでも、証明書がなければ通らない。勝負は港で決まるのではない。発注書にサインする前に、すでに決まっている。
法的な位置づけ
食品衛生法11条は、輸入食品の衛生確保のため、販売の用に供する輸入に二つの要件を課す規定である。第1項は、重要工程の管理措置が必要として厚生労働省令で定める食品等について、厚生労働大臣が定める国・地域・施設での製造・加工を求める。第2項は、省令指定の食品等について、輸出国政府機関が発行した証明書またはその写しの添付を求める。
手順
- 1.品目が指定対象か確認する 仕入れ予定の食品が、施行規則で指定された食肉・乳製品・ふぐ・生食用かき等に当たるか、原材料表を取り寄せて確認する。肉エキスや乳成分を含む加工品も確認対象になり得る
- 2.製造施設の認定状況を確認する 製造国と施設が厚生労働大臣の認める対日輸出認定施設に含まれているかを確認する。施設番号をインボイスや証明書と照合できるよう控えておく
- 3.契約に証明書提出条項を入れる 売買契約で、衛生証明書の原本または写しの提出を代金支払の条件とし、日本の輸入要件を満たさなかった場合の積戻し・廃棄費用の負担者を明記する
- 4.船積み前に書類を突合し輸入届出する 届いた証明書の写しを、品目・ロット・数量・施設番号についてインボイスと突き合わせる。不一致がなければ到着予定日の7日前から可能な事前届出で輸入届出(27条)を行う
よくある質問 AI による整理
Q1食品衛生法11条とは何ですか?
販売目的で輸入する指定食品について、大臣が認めた国・施設での製造(1項)と輸出国政府の衛生証明書の添付(2項)を義務づける規定です。
Q2衛生証明書が必要な輸入食品は何ですか?
省令で指定された食肉・食肉製品、乳・乳製品、ふぐ、生食用かきなどが代表例です。指定範囲は改正されることがあるため最新の省令を確認してください。
Q3輸入食品の衛生証明書は誰が発行しますか?
輸出国の政府機関です。民間の検査会社や製造者自身が作成した品質証明書では、11条2項の証明書の代わりになりません。
Q4HACCP 未実施の工場の肉は輸入できる?
販売目的ではできません。11条1項により、HACCP による管理が確実と大臣が認めた国・地域・施設で製造されたものに限られます。
Q5個人輸入の食品にも衛生証明書は必要?
11条は販売目的の輸入が対象のため、自家消費なら同条は原則適用されません。ただし肉製品は家畜伝染病予防法の動物検疫が別途かかります。
Q6対日輸出認定施設はどうやって確認する?
厚生労働省が国・品目ごとに公表している対日輸出認定施設の情報や、検疫所の輸入相談窓口で確認できます。発注前の確認が基本です。
Q7食品衛生法11条に違反するとどうなる?
販売用の輸入が認められず、貨物は積戻しか廃棄が基本になります。違反の態様によっては罰則の対象となり得るため、専門家への相談が必要です。
Q8衛生証明書 電子化 できる?
条文が「証明書又はその写し」と定めるため写しでも足ります。一部の国とは政府間で電子証明データを直接やり取りする仕組みも運用されています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1海外のお菓子を少しだけ仕入れてネットで売りたいんですが、証明書って要ります?
11条の証明書が必要なのは、省令で指定された食肉、一部の乳製品、生食用かき、ふぐなどに限られる。一般的な焼き菓子は対象外のことが多い。ただし販売目的なら、量が少なくても27条の輸入届出は必要である。実務のポイント:原材料に肉エキスや乳成分が入っていると、菓子でも確認が細かくなる。輸出者から原材料表を取り寄せ、検疫所の輸入相談で事前に確認しておけば、港で止まらずに済む
Q2証明書って原本じゃないとダメ? PDF の写しでもいいんですか?
条文は「証明書又はその写し」と定めているので、写しの添付も認められる(11条2項)。一部の国とは、政府間で電子証明のデータを直接やり取りする仕組みもある。実務のポイント:写しが認められるとはいえ、発行機関、品目、ロットが実際の貨物と一致していなければ意味がない。数量や施設番号が一文字違うだけで照合が止まる。届いた写しは、船積み前にインボイスと必ず突き合わせる
Q3証明書がなくて止められた肉は、そのあとどうなるんですか?
販売用として輸入することはできないため、検疫所の指導を受けながら、輸出国への積戻しか廃棄を選ぶのが基本になる(11条、27条)。実務のポイント:その費用は原則として輸入者の負担である。売買契約に「日本の輸入要件を満たさなかった場合の費用負担」を一行書いておいたかどうかで、数十万円から数百万円の損失の行き先が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「検査で安全だと分かれば輸入できるはずだ」という問いの立て方そのものがずれている。11条が求めているのは結果としての安全ではなく、生産地での管理とその公的な証明である。港のサンプル検査で異常がまったく出なくても、証明書が欠けていたり、認められていない施設で作られていたりすれば、それだけで販売用の輸入はできない
- 買い手から見れば「輸出者が用意する書類の話」だが、法律がこの義務を負わせている相手は輸入者、つまりあなたである。証明書がなく積戻しや廃棄になったとき、その損失を輸出者に負わせられるかどうかは、売買契約に何が書いてあるかで決まる。契約で手当てしていなければ、損失はそのまま自分の手元に残る
- 「個人輸入だから関係ない」は半分だけ正しい。11条の対象は販売目的の輸入に限られる。しかし肉製品は家畜伝染病予防法の動物検疫が別の枠組みでかかり、手荷物でも日本に持ち込めないものが多い。食品衛生の関門をすり抜けても、動物検疫の関門は残っている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する対象 | 11条:販売用輸入のうち省令指定の食品・添加物 | 27条:販売用に輸入するすべての食品等 6条:国内外を問わず有害・不衛生な食品 |
| 求める内容 | 認定国・施設での製造(1項)と輸出国政府の証明書(2項) | 厚生労働大臣への輸入届出 腐敗・有毒・病原微生物汚染等の食品の販売禁止 |
| 確認の時点・場所 | 生産地での管理を上流で保証させる | 港・空港での届出審査と検査 販売・流通の各段階 |
| 関係 | 証明書は6条各号非該当の確認手段 | 11条の要件は27条の届出窓口で確認される 11条2項が確認対象として引用する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は輸入時の査験に加え、リスクの高い食品について輸入前に輸出国の管理体制を系統的に査核できる。上流の管理を確認する発想は日本の11条と共通する
韓国は輸入食品専用の特別法を設け、海外製造業所の事前登録と現地実査で上流管理を担保する。日本より輸入食品規制が独立した法体系になっている
ドイツは EU 規則が直接適用され、動物性食品は EU が承認した第三国リスト上の施設からのみ輸入できる。公的証明書の添付も要件となる
米国は輸出国の食肉検査制度が米国と同等であると USDA が認めた国・施設からのみ輸入を認める。同等性承認という構造は日本と近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 輸入代行の副業を始めて、欧州の小さな工房の熟成チーズを仕入れてネットで売ろうとしたら、どうなる? ナチュラルチーズは衛生証明書が必要な品目とされており、工房のある国の政府機関が証明書を出さなければ、日本の港で積戻しか廃棄になる。工房が「うちの品質は最高だ」と胸を張っても、法律上は何の意味もない
- コンテナが港に着いて冷凍倉庫に入った。ところが輸出者から衛生証明書が届かない。保管料は日割りで積み上がり、冷凍肉の品質保持期限も同時に削れていく。倉庫の予約枠は残り5日しかない。今日中に輸出者を動かせなければ、積戻しの運賃まで自分で負担することになる
- あなたは飲食店のオーナーで、知人の貿易業者から「正規ルートより三割安い」海外産の肉を仕入れた。その肉が大臣の認めていない施設で処理されていた場合、違法なのは輸入の段階であり、店は仕入れの経緯を説明する立場に置かれる。伝票が残っていなければ、自分が善意だったことを証明する手段がない
- 取引先の工場が、輸出国の対日輸出認定施設リストから外れた。昨日まで適法だった仕入れが、次の出荷分からは輸入できなくなる。
- 友人が「海外のビーフジャーキーを仕入れてメルカリで売れば儲かる」と言う。転売するために仕入れた時点で、それは「販売の用に供するため」の輸入になる。自分用に買うときの気軽さはもう通用しない。肉製品の場合は、家畜伝染病予防法の動物検疫も別に通らなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 検疫所から不備を指摘されたら、証明書が欠けているのか、施設が認められていないのかを書面で確認する。前者なら書類を追送して間に合う余地があるが、後者は書類では解決しない2. 保管料や滞船料が発生し始めた日を記録し、契約の書類提出条項を根拠に輸出者へ費用を請求する準備をする3. 積戻しにするか廃棄にするかは、商品価値と運賃を比べて早めに決める4. 違法に輸入された品をつかまされた店は、伝票を保全し、仕入先への損害賠償(民法415条)を検討する
訴えられた側:1. 検疫所や保健所の調査を受けたら、輸入届出書、証明書、製造施設の情報を時系列に並べて提出し、手続上の見落としだったことを示す2. すでに流通させた商品があれば、行政の命令を待たずに自主回収を始める3. 再発防止策として、品目ごとに認定国・施設と証明書要件を確認するチェックリストを社内に置く4. 罰則の適用が問題になりそうなら、早い段階で弁護士に相談する
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。実務上の期限は貨物の到着時点である。輸入届出は到着予定日の7日前から事前に出すことができ、届出の時点で証明書が揃っている必要がある(最新の改正状況をご確認ください)。輸出者に対する損害賠償請求には一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される
改正沿革 AI による整理
- 平成30年(2018年)改正、令和2年(2020年)6月1日施行 輸入食肉等に HACCP 実施国・施設での製造を求める要件を設けた。あわせて、旧9条2項にあった食肉等の衛生証明書制度を乳製品、生食用かき、ふぐ等にも広げ、本条に整理したとされる。条文の新旧対照と経過措置は人の手による確認が必要
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:食品衛生法制定。食肉等の衛生確保に関する規律が置かれ、後に旧9条2項として食肉等の輸入時の衛生証明書制度が設けられた
- 2.平成30年(2018年) 改正:食品衛生法改正により、輸入食肉等に HACCP 実施国・施設での製造を求める要件を新設し、衛生証明書制度の対象を乳製品、生食用かき、ふぐ等に拡大して11条に整理(令和2年6月1日施行)
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