食品衛生法 第83条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
- 一第十条第二項、第十一条、第十八条第二項(第六十八条第一項及び第三項において準用する場合を含む。)若しくは第三項、第二十五条第一項(第六十八条第一項及び第三項において準用する場合を含む。)、第二十六条第四項(第六十八条第一項において準用する場合を含む。)又は第六十三条第一項(第六十八条第一項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
- 二第九条第一項(第六十八条第一項において準用する場合を含む。)又は第十七条第一項(第六十八条第一項及び第三項において準用する場合を含む。)の規定による禁止に違反した者
- 三第四十条第一項の規定に違反して、その職務に関して知り得た秘密を漏らした者
- 四第五十四条(第六十八条第一項及び第三項において準用する場合を含む。)の規定による基準又は第五十五条第三項(第六十八条第一項において準用する場合を含む。)の規定による条件に違反した者
- 五第六十一条(第六十八条第一項及び第三項において準用する場合を含む。)の規定による都道府県知事(第七十六条の規定により読み替えられる場合は、市長又は区長)の命令に従わない営業者(同項に規定する食品を供与する者を含む。)又は第六十一条(第六十八条第一項及び第三項において準用する場合を含む。)の規定による処分に違反して営業を行つた者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 食品衛生法第83条は、日本の食品衛生法に含まれる条文です。
- 食品衛生法第83条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 食品衛生法第83条は第十一章に置かれています。
- 食品衛生法の公布日は昭和22年12月24日です。
- 食品衛生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 食品衛生法第83条の前の条は食品衛生法第82条です。
- 食品衛生法第83条の次の条は食品衛生法第84条です。
- 食品衛生法第83条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第83条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000233 - 本サイト収録
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第83条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000233/83
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点食品衛生法83条は、検査命令結果前の販売、施設基準違反、保健所の改善命令への不服従、医師の食中毒届出懈怠などを、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処する規定。
Q · 保健所の改善命令を無視して営業を続けたら、どうなるの?
命令に従わず営業を続ければ刑事罰の対象になりうる
食品衛生法第83条第5号により、第61条に基づく都道府県知事等の命令に従わない営業者は、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金の対象になります。食中毒が起きていなくても成立しうる点が重要です。両罰規定(第88条)により法人も罰金刑を科されうるほか、刑に処せられると一定期間、営業許可を受けられない場合があります(第55条第2項)。行政指導の段階で改善計画を示すことが実務上の分かれ目です。
解説
一見バラバラな五つの行為が、一本の罰則にまとめられている。輸入業者が検査命令の結果通知を待たずに商品を出荷する。厚生労働大臣が販売を禁止した特定の国・地域・事業者の食品を扱う。登録検査機関の職員が、仕事で知った取引先の秘密を漏らす。飲食店が都道府県条例の施設基準や営業許可の条件を守らない。保健所の改善命令を無視して営業を続ける。どれも上限は拘禁刑1年または罰金100万円である。押さえておきたいのは、食中毒が一件も起きていなくても成立しうるという点だ。本条が罰しているのは実害ではなく、食品安全の管理網を破る行為そのものである。さらに第1号には第63条第1項も入っている。食中毒の患者やその疑いがある人を診た医師が保健所へすぐ届け出なかった場合も、同じ罰則の対象になる。食品を売る人だけの条文だと思っていると、ここを見落とす。
法的な位置づけ
食品衛生法第83条は、同法の罰則規定の一つであり、輸入食品等の衛生証明要件違反、規格基準に合わない器具・容器包装の販売等、厚生労働大臣による販売・輸入禁止への違反、登録検査機関職員の秘密漏示、施設基準・営業許可条件違反、都道府県知事等の命令への不服従を対象に、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金を定める。健康被害の発生を成立要件としない。
よくある質問 AI による整理
Q1食品衛生法83条とは?
食品衛生法の罰則規定の一つで、施設基準違反や改善命令違反、検査前販売などを1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処すると定めています。
Q2食品衛生法違反 罰金 いくら?
違反の内容で異なります。第83条の対象行為は100万円以下の罰金(又は1年以下の拘禁刑)です。より重大な違反には上位の罰則条文が適用されます。
Q3保健所の改善命令 従わない 罰則は?
第61条の命令に従わない営業者は第83条第5号により1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金の対象です。命令後も営業を続けた期間は記録に残ります。
Q4飲食店 施設基準 違反 どうなる?
都道府県条例で定める施設基準(第54条)に違反すると、改善命令や営業停止のほか、第83条第4号の刑事罰の対象になりえます。
Q5輸入食品 検査命令 結果前に販売したら違法?
違法です。第26条第4項は検査結果の通知前の販売等を禁じており、違反は第83条第1号の対象です。後で合格しても違反は消えません。
Q6食中毒 医師 届出 しないと罰則ある?
あります。第63条第1項は疑いのある者を含め直ちに保健所長への届出を求め、怠れば第83条第1号により刑事罰の対象になりえます。
Q7食品衛生法違反 前科 つく?
罰金刑でも刑事罰なので前科になります。さらに刑の執行終了等から2年を経過するまで営業許可を受けられない場合があります(第55条第2項)。
Q8食品衛生法 違反 時効 何年?
第83条の罪の公訴時効は3年です(刑事訴訟法第250条第2項第6号)。命令への不服従が続いている間は時効が進み始めません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保健所の立入りで何か指摘されたら、それだけで前科がつくんですか?
通常は、口頭や指導票による行政指導から始まり、改善されなければ第61条の改善命令、それにも従わない場合に本条第5号の刑事罰、という順番になる。実務のポイント:指導票自体には処分性がないため取消訴訟では争えないが、保健所の記録には残る。命令を出すかどうかは、指導への対応の記録で判断されやすい。最初の指導で書面の回答を出すかどうかが、後で差を生む
Q2食中毒っぽい患者を診たけど、確定診断じゃなくても保健所に届け出ないといけませんか?
届け出る必要がある。第63条第1項は、中毒した患者だけでなく「その疑いのある者」を診た医師にも、直ちに最寄りの保健所長へ届け出るよう求めている。怠れば本条第1号の対象になる。実務のポイント:保健所が原因施設を早く特定できるかは、医師の届出の速さでほぼ決まる。複数の患者に共通する飲食店の名前をカルテにメモしておくだけで、調査の初動が大きく変わる
Q3罰金100万円なら、会社が払えば済む話ですよね?
そうとは限らない。両罰規定(第88条)では、行為者個人と法人の両方が処罰されうる。個人は前科がつくうえ、この法律違反で刑に処せられると、一定期間は営業許可を受けられないことがある(第55条第2項)。実務のポイント:実務で本当に痛いのは罰金額ではなく、許可の欠格事由と取引先のコンプライアンス審査で落とされることである(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「食中毒を出さなければ罪にはならない」という問いの立て方そのものが誤っている。本条のどの号も、健康被害の発生を要件にしていない。施設基準違反、命令への不服従、検査結果前の販売は、誰も体調を崩していない段階で成立しうる
- 罰金100万円以下という数字は軽く見えるが、影響はそこで終わらない。両罰規定(第88条)により、行為者個人と並んで法人にも罰金が科されうる。さらに、この法律に違反して刑に処せられると、刑の執行を終えるなどしてから2年を経過するまでは、営業許可を受けられない場合がある(第55条第2項)。罰金より、事業を続けられなくなるリスクのほうが重い(最新の改正状況をご確認ください)
- 店主から見れば、保健所の改善命令は「指導の延長」に見える。しかし法律上は、行政処分(役所があなたに直接下す、法的な拘束力を持つ具体的な決定)である。指導票なら無視しても直ちに刑事罰にはならないが、命令書に変わった時点で無視は犯罪に近づく。書面の見出しが「指導」か「命令」かを見分けないことが、あなたを追い詰める
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 食品衛生法83条:刑事罰(1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金) | 食品衛生法61条:行政処分(改善命令・営業禁止・停止) 食品衛生法88条:両罰規定(法人・事業主への罰金) |
| 発動主体 | 検察・裁判所(刑事手続) | 都道府県知事・保健所設置市長・区長 検察・裁判所(行為者処罰に連動) |
| 相互関係 | 61条の命令に従わない場合に第5号で処罰 | 83条第5号の前提となる命令を出す根拠 83条違反を業務として行えば法人にも罰金刑 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は施設基準違反や命令不服従の多くを行政罰鍰で処理し、刑事罰は混入・偽装など重大類型に集中させる傾向がある
韓国も違反類型ごとに段階的な刑事罰を置き、営業停止等の行政処分と併用する構造
ドイツは犯罪(Straftat)と秩序違反(Ordnungswidrigkeit)を明確に区分し、軽微な衛生違反は過料で処理する
米国 FD&C Act は違反に対し原則として軽罪を科し、故意・再犯の場合に重罪へ加重する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 輸入した冷凍エビに検査命令がかかった。取引先からは「明日までに納品を」と催促が来ていて、結果の通知はまだ数日先である。先に出荷したらどうなるか。第26条第4項違反として本条第1号の対象になる。「どうせ合格するから」は言い訳にならない
- 保健所から手洗い設備の増設を求める改善命令書が届いたのに、繁忙期だからと放置した。その時点で、刑事罰の対象に入っている
- クリニックの医師が、週末に来院した嘔吐と下痢の患者三人が同じ弁当店を利用していたことに気付いた。まだ確定診断ではないからと、保健所への連絡を月曜に回した。第63条第1項は「疑いのある者」を含めて「直ちに」届け出るよう求めている。この先送りが、医師自身を本条の対象に近づける
- 友人が、海外の工場から直接仕入れたプラスチック製の弁当箱をネットで売り始めたと相談してきた。規格基準に合わない器具や容器包装を販売・輸入すれば第18条第2項違反になり、合成樹脂製品にはポジティブリスト制度(同条第3項)もある。仕入れ先から適合を確認できる書類をもらっていないなら、危ない取引をしている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不衛生な店舗や、規格に合わない疑いのある輸入品に気付いたら、写真・レシート・商品現物を保存する2. 管轄の保健所に通報する。保健所は立入検査や命令の権限を持つ(第28条、第61条) 3. 体調を崩したら受診し、食べた物と時刻を医師に伝える。医師の届出(第63条第1項)が行政の調査を動かす起点になる4. 損害賠償は刑事とは別に、民法第709条や製造物責任法第3条で請求を組み立てる
訴えられた側:1. 書面が行政指導か、第61条の命令か、営業禁止・停止の処分かを確認する2. 不利益処分(役所があなたの権利を制限する決定)の前には、弁明の機会や聴聞がある(行政手続法第13条)。改善計画と日程を書面で示す3. 命令には従いつつ、不服があれば審査請求や取消訴訟を並行して検討する。従わずに争うのは最悪の選択4. 捜査の連絡が来たら、供述する前に弁護士に相談する
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(刑事訴訟法第250条第2項第6号、犯罪行為が終わった時から起算)。命令への不服従が続いている間は、時効は進み始めない。命令に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法第18条)、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法第14条)
学説
通説(行政刑法の段階的構造):施設基準違反等については、まず行政指導、次に第61条の改善命令等の行政処分を経て、それにも従わない場合に刑罰を科す構造と理解され、刑罰は最終手段として位置付けられる。
改正沿革 AI による整理
- 平成30年(2018年)改正 HACCP の制度化、営業許可制度の見直し、輸入食品の衛生証明書要件、器具容器包装のポジティブリスト制度などの導入に伴い、条番号が整理された。本条の対象規定の構成もこれに合わせて改正されたとみられるが、旧条番号との対応は人による検証が必要である
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた
改正の年表
- 1.昭和22年(1947年) 新設:食品衛生法制定(昭和22年法律第233号)。罰則規定が設けられる。
- 2.平成30年(2018年) 改正:HACCP の制度化、営業許可制度の見直し、輸入食品の衛生証明書要件、器具・容器包装のポジティブリスト制度の導入等に伴い条番号が整理され、本条の対象規定も再構成された。
- 3.令和4年(2022年) 改正:刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた(令和7年6月1日施行)。
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