食品衛生法 第9条
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- 厚生労働大臣は、特定の国若しくは地域において採取され、製造され、加工され、調理され、若しくは貯蔵され、又は特定の者により採取され、製造され、加工され、調理され、若しくは貯蔵される特定の食品又は添加物について、第二十六条第一項から第三項まで又は第二十八条第一項の規定による検査の結果次に掲げる食品又は添加物に該当するものが相当数発見されたこと、生産地における食品衛生上の管理の状況その他の厚生労働省令で定める事由からみて次に掲げる食品又は添加物に該当するものが相当程度含まれるおそれがあると認められる場合において、人の健康を損なうおそれの程度その他の厚生労働省令で定める事項を勘案して、当該特定の食品又は添加物に起因する食品衛生上の危害の発生を防止するため特に必要があると認めるときは、厚生科学審議会の意見を聴いて、当該特定の食品又は添加物を販売し、又は販売の用に供するために、採取し、製造し、輸入し、加工し、使用し、若しくは調理することを禁止することができる。
- 一第六条各号に掲げる食品又は添加物
- 二第十二条に規定する食品
- 三第十三条第一項の規定により定められた規格に合わない食品又は添加物
- 四第十三条第一項の規定により定められた基準に合わない方法により添加物を使用した食品
- 五第十三条第三項に規定する食品
- 2.厚生労働大臣は、前項の規定による禁止をしようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議しなければならない。
- 3.厚生労働大臣は、第一項の規定による禁止をした場合において、当該禁止に関し利害関係を有する者の申請に基づき、又は必要に応じ、厚生労働省令で定めるところにより、当該禁止に係る特定の食品又は添加物に起因する食品衛生上の危害が発生するおそれがないと認めるときは、厚生科学審議会の意見を聴いて、当該禁止の全部又は一部を解除するものとする。
- 4.厚生労働大臣は、第一項の規定による禁止をしたとき、又は前項の規定による禁止の全部若しくは一部の解除をしたときは、官報で告示するものとする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 食品衛生法第9条は、日本の食品衛生法に含まれる条文です。
- 食品衛生法第9条の条文原文は「厚生労働大臣は、特定の国若しくは地域において採取され、製造され、加工され、調理され、若しくは貯蔵され、又は特定の者により採取され、製造され、加工され、調理され、…」で始まります。
- 食品衛生法第9条は第二章 食品及び添加物に置かれています。
- 食品衛生法の公布日は昭和22年12月24日です。
- 食品衛生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 食品衛生法第9条の前の条は食品衛生法第8条です。
- 食品衛生法第9条の次の条は食品衛生法第10条です。
- 食品衛生法第9条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第9条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000233 - 本サイト収録
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第9条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/322AC0000000233/9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点食品衛生法9条は、特定の国・地域や製造者の特定食品に違反が相当数見つかった場合、厚生労働大臣が審議会の意見を聴いて販売や輸入を包括的に禁止できると定める。
Q · 自分の荷が検査に合格していても、輸入食品が販売禁止になることはあるの?
ある。産地や製造者単位でまとめて禁止されうる
食品衛生法9条1項により、厚生労働大臣は、特定の国・地域または特定の者の特定の食品について、検査で違反品が相当数見つかった場合や生産地の衛生管理状況から違反品が相当程度含まれるおそれがある場合、厚生科学審議会の意見を聴いて販売や販売目的の輸入・加工・調理等を禁止できます。判断の単位は個々の荷ではないため、自社の荷が合格していても対象になりえます。禁止と解除は官報で告示されます(同条4項)。
解説
食品の安全対策と聞くと、港で一件ずつ検査して、違反品が見つかったらその荷だけを止める姿を思い浮かべるだろう。9条はそのやり方をまるごと飛ばせる。検査で違反品が相当数見つかった場合や、生産地の衛生管理がずさんな場合、厚生労働大臣は「その国・地域の、その食品」あるいは「その製造者の、その食品」をまとめて販売禁止にできる。禁止の対象は販売と、販売するための製造・輸入・加工・使用・調理である。ここで大事なのは、自分の荷が検査に合格していても禁止の対象になりうるという点だ。調べる単位が一件ずつの荷から産地や製造者の単位に変わる。輸入食品を扱う事業者にとって、自社の検査結果だけ見ていては足りない。同じ産地の他社で違反が続けば、それが自分の在庫が売れなくなる前触れになる。一方で3項には、利害関係者の申請によって禁止を解除する道もある。止められたあとの出口も、条文の中に用意されている。
法的な位置づけ
食品衛生法9条は、特定の国若しくは地域又は特定の者により生産等される特定の食品・添加物について、検査結果や生産地の衛生管理状況から違反食品が相当程度含まれるおそれがある場合に、厚生労働大臣が厚生科学審議会の意見を聴き、関係行政機関の長と協議したうえで、その販売及び販売目的の採取・製造・輸入・加工・使用・調理を禁止できる制度を定める規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1包括的輸入禁止とは何ですか?
食品衛生法9条に基づき、特定の国・地域や特定の製造者が扱う特定の食品を、荷ごとではなくまとめて販売・輸入禁止にする制度です。
Q2食品衛生法9条の禁止は誰が決めますか?
厚生労働大臣です。事前に厚生科学審議会の意見を聴き、関係行政機関の長と協議する必要があります(9条1項・2項)。
Q3食品衛生法9条の禁止対象になる食品は?
不衛生食品(6条各号)、12条の食品、13条の規格・基準に合わない食品や添加物など、条文に列挙された類型に該当するおそれのある特定の食品です。
Q4販売禁止の告示はどこで確認できますか?
禁止とその解除は官報で告示されます(9条4項)。あわせて厚生労働省の輸入食品関連の情報を定期的に確認するのが実務的です。
Q5禁止された食品を飲食店で使ったら違法?
違法になりえます。9条は販売のための使用・調理も禁止しているため、仕入れ済みの食材を料理に使って客に出す行為も対象になりえます。
Q6特定の製造者だけを禁止することもできる?
できます。条文は「特定の国若しくは地域」だけでなく「特定の者」により製造等された食品も対象としており、製造者単位の禁止も可能です。
Q7包括的輸入禁止はいつ解除されますか?
危害発生のおそれがないと認められるとき、利害関係者の申請または職権により、厚生科学審議会の意見を聴いて全部または一部が解除されます(9条3項)。
Q8食品衛生法9条に違反すると罰則は?
禁止違反には罰則規定があります。具体的な条番号や刑の内容は改正で変わりうるため、最新の条文をe-Govで確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1禁止が出る前に輸入済みだった在庫も、もう売れないんですか?
条文が禁止しているのは販売と、販売のための製造・輸入・加工・使用・調理(9条1項)なので、輸入した時期に関係なく、告示の後に売れば対象になりうる。経過措置の有無は告示の文言しだいである。実務のポイント:禁止の範囲は告示の細かい文言で決まる。品目の定義や HS コードの区切り方ひとつで、手元の商品が対象に入るかどうかが変わるので、告示の本文を必ず読む
Q2一度禁止されたら、ずっとその国から輸入できないんですか?
そうではない。3項は、危害のおそれがないと認められるときは、利害関係者の申請に基づき、または必要に応じて、厚生科学審議会の意見を聴いて禁止を解除するとしている。解除も官報で告示される(4項)。実務のポイント:解除では「生産地の管理状況が改善したこと」を示す客観的な資料が決め手になる。現地の政府や工場と一緒に改善記録をそろえた事業者のほうが話が早い
間違えやすい点 AI による整理
- 「うちの荷は検査に通ったのだから売れる」と考えるのは自然だが、9条の判断単位は個々の荷ではなく、特定の国・地域または特定の者が扱う特定の食品である。自社が合格していても、同じ産地の他社で違反が相当数見つかれば、まとめて禁止の対象になりうる
- 輸入禁止は国同士の話で、国内で売るだけの小売店や飲食店には関係ないと思われがちだ。ところが条文は輸入だけでなく、販売のための加工・使用・調理まで禁止の対象にしている。仕入れた食材を使い続けるだけで違反になるおそれがあり、罰則もある(81条等、最新の改正状況をご確認ください)
- 「国が禁止するなら何か通知が来るはず」と待つのは、視点がずれている。禁止と解除は官報での告示によって効力を持つ(4項)。取引先に個別の連絡が来ることを期待するのではなく、官報と厚生労働省の輸入食品関連の情報を見る体制を作るのは、事業者自身の側である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 禁止・規制の単位 | 食品衛生法9条:特定の国・地域または特定の者の特定食品をまとめて禁止 | 食品衛生法6条:不衛生な個々の食品の販売を禁止 食品衛生法26条:特定の食品について個別の検査を命令 |
| 発動の主体と手続 | 厚生労働大臣が厚生科学審議会の意見を聴き、関係行政機関と協議 | 法律上当然に禁止(行政の個別判断を要しない) 厚生労働大臣または都道府県知事等が検査を命令 |
| 合格した荷への影響 | 自社の荷が合格していても対象になりうる | 該当する個々の食品のみが対象 検査に合格すれば販売できる |
| 効力の公示と終了 | 官報告示で効力、申請等による解除制度あり(3項・4項) | 該当する限り常に禁止、解除手続はない 命令ごとに検査を行い、結果によって処理 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も輸入食品の査験と、高リスク食品に対する輸入管理を法律で定めている。産地単位での強い措置が可能な点は日本と似る
韓国は輸入食品の安全管理を特別法に分けて定めている。危害のおそれがある輸入食品について輸入を止める措置を設けている
ドイツを含むEUでは、第三国からの食品に重大なリスクがある場合、欧州委員会が輸入停止等の緊急措置をとる。加盟国単独ではなくEUレベルの枠組みである
米国FDAはImport Alertにより、特定の国や製造者の製品を検査なしで留置(DWPE)できる。産地・製造者単位で止める発想は日本の9条と近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 輸入した冷凍野菜が全ロット検査に合格している。それでも同じ国の同じ品目で他社の残留農薬違反が続いたら、あなたの在庫も一緒に止まるのか? 止まりうる。9条は荷ごとではなく「特定の国・地域の特定の食品」を単位にして禁止をかけるからだ
- あなたは飲食店の仕入れ担当である。安く仕入れた海外産の乾燥食材について、官報で販売禁止の告示が出た。知らずに調理して客に出し続ければ、禁止されている「販売の用に供するための調理」をしたことになる
- 海外の特定メーカーから OEM で調味料を輸入している商社がある。そのメーカーの工場で衛生管理の不備が繰り返し指摘されている。産地全体でなく「特定の者」だけを狙い撃ちする禁止も条文上ありうるので、取引先を一社に絞り込んでいる会社ほど影響が集中する
- 厚生労働省が同じ品目について検査命令(26条)を連発し始めた。禁止になる前の段階だが、ここから数週間で代わりの調達先を確保できるかどうかが、在庫が売れなくなるかどうかの分かれ目になる
- 禁止された品目を扱う輸入業者として、あなたは現地工場の衛生管理を改善させた。3項は利害関係者の申請による解除を定めている。黙って待つ必要はない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 禁止対象の食品で健康被害が出た消費者なら、現物・レシート・医療記録を確保し、保健所に届け出る2. 賠償請求は製造物責任法3条や民法709条で組み立てる。輸入業者も製造業者等として責任を負いうる(製造物責任法2条3項) 3. 取引先の禁止で損害を受けた事業者なら、契約書の不可抗力条項や保証条項を確認し、代替品の手配を最優先にする
訴えられた側:1. 官報の告示で禁止の範囲(国・地域、製造者、品目、行為)を正確に確認し、該当する在庫の販売・使用をただちに止める2. 在庫の処分は保健所と相談して記録を残す。独断で転売すると違反を重ねることになる3. 現地の衛生管理の改善資料と検査データを集め、3項に基づく解除申請を準備する4. 禁止の適法性を争うなら、処分性の有無について実務上、解釈が分かれているため、早めに行政事件に強い弁護士に相談する
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。禁止を行政処分として争う場合は、審査請求が処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟が処分を知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)である。ただし一般的な禁止告示に処分性が認められるかは解釈が分かれる。健康被害の賠償は、製造物責任法5条により損害と賠償義務者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年)、引渡しから10年
学説
行政法上の議論(処分性):一般的な禁止告示が抗告訴訟の対象となる処分に当たるかについては、名宛人が不特定であることなどから解釈が分かれる。特定の者を対象とする禁止は処分性が肯定されやすいとの見方がある。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成15年(2003年) 新設:食品衛生法改正により、特定の国・地域等の特定食品を包括的に販売・輸入禁止できる制度が旧第8条として導入された。
- 2.平成30年(2018年) 改正:食品衛生法改正で指定成分等含有食品の規定が新設されたことに伴い、包括的輸入禁止の規定は第9条に移った。
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