金融商品取引法 第30条(認可)
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- 金融商品取引業者は、第二条第八項第十号に掲げる行為を業として行おうとするときは、内閣総理大臣の認可を受けなければならない。ただし、当該行為を次に掲げる有価証券のみについて行う場合であつて、当該行為に係る有価証券の売買高の合計額が、当該行為を安定的に行うことが困難となつた場合であつても多数の者に影響を及ぼすおそれが少ないと認められる基準として政令で定める基準以下のときは、この限りでない。
- 一第二条第一項第九号に掲げる有価証券(金融商品取引所に上場されている有価証券、店頭売買有価証券その他政令で定める有価証券を除く。)
- 二第二条第一項第十四号に掲げる有価証券(金融商品取引所に上場されている有価証券、店頭売買有価証券及び前号に規定する政令で定める有価証券を除く。)
- 三前二号に掲げる有価証券に表示されるべき権利であつて、第二条第二項の規定により有価証券とみなされるもの
- 四前三号に掲げるもののほか、当該行為を安定的に行うことが困難となつた場合であつても多数の者に影響を及ぼすおそれが少ないと認められる有価証券として政令で定めるもの
- 2.内閣総理大臣は、金融商品取引業者に対し前項の認可をしたときは、その旨を当該金融商品取引業者の登録に付記しなければならない。
この条文の基本情報
認可とは何ですか?
定義認可とは、金融商品取引法第30条に定められた規定で、「金融商品取引業者は、第二条第八項第十号に掲げる行為を業として行おうとするときは、内閣総理大臣の認可を受けなければならない。ただし、当該行為を次に掲げる有価証券の…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融商品取引法第30条(認可)は、日本の金融商品取引法に含まれる条文です。
- 金融商品取引法第30条の条文原文は「金融商品取引業者は、第二条第八項第十号に掲げる行為を業として行おうとするときは、内閣総理大臣の認可を受けなければならない。ただし、当該行為を次に掲げる有価証券の…」で始まります。
- 金融商品取引法第30条は第二款 金融商品取引業者に置かれています。
- 金融商品取引法の公布日は昭和23年4月13日です。
- 金融商品取引法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
- 金融商品取引法第30条の前の条は金融商品取引法第29条の5です。
- 金融商品取引法第30条の次の条は金融商品取引法第30条の2です。
- 金融商品取引法第30条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第30条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000025 - 本サイト収録
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第30条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000025/30
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融商品取引法30条は、金融商品取引業者が私設取引システム(PTS)を運営するには内閣総理大臣の認可を要すると定める。非上場有価証券のみで売買高が政令基準以下なら認可は不要。
Q · 株を売買できるマッチングサイトを作るのに、証券会社の登録だけじゃダメなんですか?
PTS に当たるなら登録に加えて内閣総理大臣の認可が必要です
金融商品取引法30条は、金融商品取引業者が2条8項10号の行為(電子システム上で多数の者を当事者とし、一定の価格決定方法で有価証券を売買・媒介する私設取引システム=PTS)を業として行う場合、内閣総理大臣の認可を要すると定めます。29条の登録は要件を満たせば拒否されない登録制ですが、30条の認可は実質審査が入る二階建て構造です。ただし但書により、非上場の株券・受益証券等のみを扱い、売買高の合計額が政令基準以下であれば認可は不要となります。
解説
証券会社の登録さえ取れば、あとは自由に商売ができる。そう考えているなら、30条の壁がまだ見えていない。金融商品取引業は原則として登録制で、要件を満たせば行政は拒めない。ところが2条8項10号の行為、つまり電子システム上に多数の売り手と買い手を同時に集め、一定のルールで価格を決めて有価証券を売買させる仕組み(私設取引システム、PTS)だけは、登録の上にさらに内閣総理大臣の認可が要る。理由は単純で、それはもう証券会社の営業ではなく、小さな取引所だからだ。そして但書を読み落としてはいけない。非上場の株券や受益証券などだけを扱い、売買高が政令の基準以下にとどまるなら、認可は不要になる。日本で未上場株のセカンダリー市場が動き出したのは、この但書が開けた隙間からである。あなたの企画しているマッチング機能が隙間の内側にあるか外側にあるかで、必要な準備は数か月と数年ほど違ってくる。
法的な位置づけ
金融商品取引法30条は私設取引システム(PTS)業務の認可制を定める規定である。金融商品取引業者が2条8項10号の行為を業として行うには内閣総理大臣の認可を要し、29条の登録に認可を上乗せする二階建ての参入規制を構成する。非上場有価証券のみを扱い売買高が政令基準以下の場合は但書により認可を要しない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.自社の仕組みが2条8項10号に当たるか整理する 価格を仕組み側のロジックで決定しているか、多数の当事者を同時に集めているか、という二点から該当性を法的に整理する。この判定が済むまで30条の議論は始まらない
- 2.但書の枠内かを有価証券の種類と売買高で確認する 扱う有価証券が非上場の株券・受益証券等に限られるか、売買高の合計額が政令基準以下かを数値で確認する。上場有価証券や店頭売買有価証券が混ざれば但書から外れる
- 3.金融庁のグレーゾーン解消制度で見解を取得する 該当性に判断の余地がある場合、開発着手前に仕様書ベースで当局の見解を文書取得する。リリース後の指摘による作り直しコストを回避できる
- 4.認可が必要なら申請準備と事前相談を並行させる 財産的基礎・人的構成・業務運営体制・システム安定性を整備しつつ、当局との事前ヒアリングを進める。申請書提出前の面談段階で審査の大枠が動く
- 5.売買高の基準到達率を月次の経営指標に組み込む 但書の政令基準に対する到達率を月次でモニタリングし、一定割合に達した時点で認可申請プロセスを自動起動する社内ルールを設ける
よくある質問 AI による整理
Q1PTS とは何ですか?
私設取引システムの略で、証券取引所を通さず電子システム上で有価証券を売買させる仕組みです。金融商品取引法2条8項10号が定義し、運営には30条の認可が必要です。
Q2PTS 認可はどこが出すのですか?
内閣総理大臣の認可です。実務上は金融商品取引法の委任により金融庁が審査を担当します。認可されると金融商品取引業者の登録に付記されます(30条2項)。
Q3未上場株の売買サイトは認可が必要?
30条但書により、非上場の株券・受益証券等のみを扱い売買高の合計額が政令基準以下であれば認可は不要です。ただし29条の登録は別途必要です。
Q4PTS 認可 いつまでにとればいい?
認可申請自体に法定期限はありませんが、但書の政令基準を超えた時点から無認可の運営は違法になります。基準到達前に準備を始める必要があります。
Q5PTS の運営は取引所の開設と何が違う?
取引所の開設は免許制(80条)で規制水準が最も高く、PTS は認可制です。規模と市場機能の大きさに応じて規制強度が段階的に設計されています。
Q6認可を受けずに PTS を運営したら違法?
違法です。30条1項は業として行う場合に認可を義務付けており、無認可営業は行政処分および刑事罰の対象となり得ます(罰則の条文と法定刑は最新の改正状況をご確認ください)。
Q7PTS 認可の審査では何を見られる?
一般に財産的基礎、人的構成、業務運営体制、システムの安定性などが実質審査されます。具体的な審査基準は30条の4および監督指針をご確認ください。
Q8掲示板で売り手と買い手を引き合わせるだけでも PTS?
2条8項10号は電子システムで多数の者を当事者とし一定の価格決定方法で売買・媒介することを要件とします。情報掲示のみで個別交渉に委ねるなら該当しない余地があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1PTSって、結局どこからがPTSなんですか? 買いたい人と売りたい人を掲示板で引き合わせるだけでもダメですか?
2条8項10号が指すのは、電子システムで同時に多数の者を当事者とし、競売買や取引所価格の利用といった一定の価格決定方法で売買や媒介を行う仕組みです。情報を掲示するだけで当事者が個別に交渉して契約するなら、該当しない余地があります。実務のポイント:この線引きは条文だけでは決まらない。グレーゾーン解消制度を使えば仕様書ベースの見解を文書で取れる。開発前に取る会社とリリース後に指摘される会社では、作り直しの損失が桁違いになる
Q2登録と認可って、実務ではそんなに違うものなんですか?
違います。29条の登録は要件を満たせば行政は拒否できませんが、30条の認可は実質的な審査が入り、財産的基礎・人的構成・業務運営体制まで見られます。登録業者にさらに認可を上乗せする二階建て構造です。実務のポイント:認可の実質は条文ではなく監督指針と事前ヒアリングで決まる。申請書を出してから審査が始まると考えていると遅い。出す前の面談の段階で、通るかどうかの大枠はすでに動いている
Q3但書に当てはまれば、もう自由にやっていいということですか?
違います。免除されるのは認可だけで、29条の登録も行為規制も従来どおり必要です。さらに扱う有価証券が非上場のものに限られ、売買高が政令基準以下という条件が続いている必要があります。実務のポイント:売買高は自社が誰よりも早く把握できる数字。基準に対する到達率を月次で見ていない会社は、超過を当局からの照会で知ることになる。そのときには選べる手が二つしか残っていない
Q4投資家として、PTSで買うと東証で買うより損をしたりしませんか?
一概には言えません。PTSは呼値の刻みが細かく価格が有利になる場面がある一方、時間帯によっては流動性が薄く約定しにくいこともあります。証券会社は最良執行方針(40条の2)に従って発注先を選びます。実務のポイント:約定履歴の市場欄を見れば、自分の注文がどこで成立したか分かる。自動振り分けの設定を変更できる証券会社もあるので、板の薄い銘柄を扱うなら一度確認しておくとよい
間違えやすい点 AI による整理
- 「マッチングサイトを作るだけ」とあなたは思っている。だが法律の側から見れば、電子的に多数の当事者を集めて価格を決める仕組みは、取引所に準ずる市場インフラである。この落差が致命的なのは、システム障害や運営破綻が起きたとき、責任の重さが一般のウェブサービスではなく市場運営者の基準で測られるからだ
- 多くの人は「認可が要るか要らないか」を最初に問う。だがその問いの立て方が誤っている。先に決着させるべきは、自社の仕組みが2条8項10号の「一定の売買価格の決定方法」に当たるかどうかであり、ここが該当しなければ30条の議論自体が始まらない。順序を逆にすると、答えの出ない相談に半年溶ける
- 但書に当たれば認可不要、という点は知られてきた。だがその深刻度は知られていない。認可不要になるのは認可だけで、金融商品取引業の登録(29条)は当然に必要であり、行為規制も監督も等しくかかる。しかも売買高が政令基準を超えた瞬間に認可が必要な事業へ変わる。免除ではなく、成長すると失効する猶予である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制の性質 | 30条:PTS 業務の認可制(実質審査あり) | 29条:金融商品取引業の登録制(要件充足なら拒否不可) 80条:金融商品取引所の開設は免許制 |
| 対象となる行為 | 2条8項10号の行為(電子システムでの有価証券売買・媒介) | 金融商品取引業全般 金融商品市場(取引所)の開設 |
| 免除・例外 | 但書:非上場有価証券のみかつ売買高が政令基準以下なら認可不要 | 登録免除の例外は限定的 免許以外の方法での開設は認められない |
| 審査で見られる点 | 財産的基礎・人的構成・業務運営体制・システム安定性(30条の4参照) | 29条の4の登録拒否事由に該当しないこと 市場運営者として最も高い水準の体制 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では証券取引所以外の売買の場は原則として主管機関の許可対象であり、フィンテック実験条例によるサンドボックスを通じた限定的な試行という経路も用意されている
韓国は多者間売買締結会社(ATS)を法定し、取引量が一定基準を超えると取引所としての規律に移行する仕組みを採る。規模連動型の規制強度という発想は日本の但書と共通する
ドイツでは MTF(多角的取引施設)として EU の MiFID II 枠組みに服し、運営には KWG 上の許可を要する
米国は ATS を取引所の定義に該当するが登録免除を受ける主体として位置づけ、Form ATS の届出と取引量に応じた追加規制という構造を採る。取引量連動という点で日本の但書と発想が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 社内のチャットに「うちのサービス、ユーザー同士で未公開株を売買できるようにしたら面白くない?」という一言が落ちたとしたら、その先はどうなる? その瞬間から企画は30条の射程に入る。価格決定のロジックを仕様書にどう書くかで、認可が必要な事業と不要な事業に分岐する。一行の書き方が参入コストを数千万円動かす
- ネット証券の約定履歴を開く。市場欄に東証ではない英字の名前が並んでいる。それは30条の認可を受けたPTSで約定した証拠であり、あなたは知らないうちに取引所以外の市場を使っている
- 非上場株のマッチングを但書の枠内で運営してきたが、今期の売買高が政令基準の八割に達した。基準を超えた時点から、認可のない運営は違法になる。認可審査は財産的基礎・人的構成・システムの安定性まで見られ、書類準備だけで数か月。猶予は次の四半期しかない
- 「有望な未上場企業の株を会員同士で売買できる」とうたうサイトに登録し、入金した。後から調べると、運営者は金融商品取引業の登録も30条の認可も受けていない。返金を求めても連絡がつかない。無登録業者には投資者保護基金の網がかからず、回収は民事の一般ルールに戻される
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引した相手の商号で金融庁の免許・登録業者一覧を照会し、金融商品取引業の登録と30条の認可の有無を確認する2. 無登録であれば財務局と警察へ情報提供、同時に入金記録・画面のスクリーンショット・規約の保存を最優先で行う3. 無登録業者との取引は投資者保護基金の対象外であるため、回収は民事の損害賠償(民法709条)と保全手続の勝負になる。口座が凍結される前に弁護士へ相談する
訴えられた側:1. まず自社の仕組みが2条8項10号に該当するかを、価格決定方法と当事者の同時性という二点から法的に整理する2. 該当する場合、扱う有価証券が但書の列挙に収まるか、売買高が政令基準以下かを数字で確認する3. 収まらないなら速やかに認可申請の準備へ入り、当局との事前相談を並行させる4. 該当性自体を争う余地があるなら、仕様書とログを証拠として保全し、書面で見解を求める
時効(請求できる期限):認可申請そのものに法定の期限はない。ただし但書の政令基準を超えた時点から、認可のない業務は違法状態になる。無認可で業として行った場合は刑事罰の対象となり、公訴時効は法定刑に応じて刑事訴訟法250条により決まる(罰則の条文と法定刑は最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 証券取引法から金融商品取引法への改組 PTS業務の認可制は証券取引法時代に電子取引システムの登場を受けて導入され、金融商品取引法への改組に伴い本条に移された。具体的な改正年および新設か改正かの区別は人的検証が必要
- 非上場有価証券に係る但書の追加 非上場の株券・受益証券等のみを扱い売買高が政令基準以下の場合に認可を不要とする但書と各号が追加され、未上場株のセカンダリー市場整備が制度的に可能になった。追加された改正年と施行日は人的検証が必要
- 金融商品取引法 第2条8項10号がPTS業務の外縁を画定
- 金融商品取引法 第29条認可の前提となる登録制の原則
- 金融商品取引法 第30条の2認可申請書と添付書類の手続(現行効力を要確認)
- 金融商品取引法 第30条の4認可の審査基準と拒否事由(現行効力を要確認)
- 金融商品取引法 第80条取引所開設は免許制、規制水準の対比
- 会社法 第139条非上場株売買における譲渡承認の前提
- 犯罪による収益の移転防止に関する法律 第4条運営者に課される取引時確認義務
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