金融商品取引法 第35条(第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う者の業務の範囲)
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- 金融商品取引業者(第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う者に限る。以下この条において同じ。)は、金融商品取引業のほか、次に掲げる行為を業として行うことその他の金融商品取引業に付随する業務を行うことができる。
- 一有価証券の貸借又はその媒介若しくは代理
- 二第百五十六条の二十四第一項に規定する信用取引に付随する金銭の貸付け
- 三顧客から保護預りをしている有価証券を担保とする金銭の貸付け(内閣府令で定めるものに限る。)
- 四有価証券に関する顧客の代理
- 五投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十一項に規定する投資信託委託会社の第二条第一項第十号に掲げる有価証券に係る収益金、償還金若しくは解約金の支払又は当該有価証券に係る信託財産に属する有価証券その他の資産の交付に係る業務の代理
- 六投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十二項に規定する投資法人の第二条第一項第十一号に掲げる有価証券に係る金銭の分配、払戻金若しくは残余財産の分配又は利息若しくは償還金の支払に係る業務の代理
- 七累積投資契約(金融商品取引業者(有価証券等管理業務を行う者に限る。)が顧客から金銭を預かり、当該金銭を対価としてあらかじめ定めた期日において当該顧客に有価証券を継続的に売り付ける契約をいう。)の締結(内閣府令で定めるものに限る。)
- 八有価証券に関連する情報の提供又は助言(第二条第八項第十一号に掲げる行為に該当するものを除く。)
- 九他の金融商品取引業者等の業務の代理(金融商品取引業(登録金融機関が行う登録金融機関業務を含む。)及び金融商品取引業に付随する業務(この号に規定する業務を除く。)のうち代理する金融商品取引業者が行うことができる業務に係るものに限り、第五号に掲げるものを除く。)
- 十投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十三項に規定する登録投資法人の資産の保管
- 十一他の事業者の事業の譲渡、合併、会社の分割、株式交換、株式移転若しくは株式交付に関する相談に応じ、又はこれらに関し仲介を行うこと。
- 十二他の事業者の経営に関する相談に応じること。
- 十三通貨その他デリバティブ取引(有価証券関連デリバティブ取引を除く。)に関連する資産(暗号等資産を除く。第十五号及び次項第六号において同じ。)として政令で定めるものの売買又はその媒介、取次ぎ若しくは代理
- 十四譲渡性預金その他金銭債権(有価証券に該当するものを除く。)の売買又はその媒介、取次ぎ若しくは代理
- 十五次に掲げる資産に対する投資として、運用財産(投資運用業を行う金融商品取引業者等が第四十二条第一項に規定する権利者のため運用を行う金銭その他の財産をいう。以下同じ。)の運用を行うこと。
- 一投資信託及び投資法人に関する法律第二条第一項に規定する特定資産(不動産その他の政令で定める資産を除く。)
- 二イに掲げるもののほか、政令で定める資産
- 十六顧客から取得した当該顧客に関する情報を当該顧客の同意を得て第三者に提供することその他当該金融商品取引業者の保有する情報を第三者に提供することであつて、当該金融商品取引業者の行う金融商品取引業の高度化又は当該金融商品取引業者の利用者の利便の向上に資するもの(第八号に掲げる行為に該当するものを除く。)
- 十七当該金融商品取引業者の保有する人材、情報通信技術、設備その他の当該金融商品取引業者の行う金融商品取引業に係る経営資源を主として活用して行う行為であつて、地域の活性化、産業の生産性の向上その他の持続可能な社会の構築に資するものとして内閣府令で定めるもの
- 2.金融商品取引業者は、金融商品取引業及び前項の規定により行う業務のほか、次に掲げる業務を行うことができる。
- 一商品先物取引法第二条第二十一項に規定する商品市場における取引等に係る業務
- 二商品の価格その他の指標に係る変動、市場間の格差等を利用して行う取引として内閣府令で定めるものに係る業務(前号に掲げる業務を除く。)
- 三貸金業法第二条第一項に規定する貸金業その他金銭の貸付け又は金銭の貸借の媒介に係る業務
- 四宅地建物取引業法第二条第二号に規定する宅地建物取引業又は同条第一号に規定する宅地若しくは建物の賃貸に係る業務
- 五不動産特定共同事業法第二条第四項に規定する不動産特定共同事業
- 3.5_2 商品投資に係る事業の規制に関する法律第二条第一項に規定する商品投資により、又は価格の変動が著しい物品若しくはその使用により得られる収益の予測が困難な物品として政令で定めるもの(同項第三号に規定する指定品を除く。)の取得(生産を含む。)をし、譲渡をし、使用をし、若しくは使用をさせることにより、他人のため金銭その他の財産の運用を行う業務(第一号及び第二号に掲げる業務に該当するものを除く。)
- 六有価証券又はデリバティブ取引に係る権利以外の資産に対する投資として、運用財産の運用を行う業務(前項第十五号に掲げる行為を行う業務並びに第一号、第二号及び前号に掲げる業務に該当するものを除く。)
- 七その他内閣府令で定める業務
- 4.金融商品取引業者は、前項各号に掲げる業務を行うこととなつたときは、内閣府令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
- 5.金融商品取引業者は、金融商品取引業並びに第一項及び第二項の規定により行う業務のほか、内閣総理大臣の承認を受けた業務を行うことができる。
- 6.内閣総理大臣は、前項の承認の申請があつた場合には、当該申請に係る業務を行うことが公益に反すると認められるとき、又は当該業務に係る損失の危険の管理が困難であるために投資者の保護に支障を生ずると認められるときに限り、承認しないことができる。
- 7.金融商品取引業者は、第三項の規定により届け出た業務又は第四項の規定により承認を受けた業務を廃止したときは、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
- 8.第一項、第二項及び第四項の規定は、金融商品取引業者が第一項各号若しくは第二項各号に掲げる業務又は第四項の承認を受けた業務を行う場合において、これらの業務に関する法律の適用を排除するものと解してはならない。
この条文の基本情報
第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う者の業務の範囲とは何ですか?
定義第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う者の業務の範囲とは、金融商品取引法第35条に定められた規定で、「金融商品取引業者(第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う者に限る。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融商品取引法第35条(第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う者の業務の範囲)は、日本の金融商品取引法に含まれる条文です。
- 金融商品取引法第35条の条文原文は「金融商品取引業者(第一種金融商品取引業又は投資運用業を行う者に限る。」で始まります。
- 金融商品取引法第35条は第一款 通則に置かれています。
- 金融商品取引法の公布日は昭和23年4月13日です。
- 金融商品取引法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
- 金融商品取引法第35条の前の条は金融商品取引法第34条の5です。
- 金融商品取引法第35条の次の条は金融商品取引法第35条の2です。
- 金融商品取引法第35条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第35条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000025 - 本サイト収録
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第35条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000025/35
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融商品取引法35条は、証券会社と投資運用業者の業務範囲を、自由に行える付随業務、届出が必要な業務、内閣総理大臣の承認が必要な業務の三層に分けて定める。
Q · 証券会社が M&A の仲介や経営相談までやっているのは、法律上どういう扱いなんですか?
付随業務は自由、届出業務は届出、それ以外は事前承認が必要です
金融商品取引法35条1項は、有価証券の貸借、M&A(事業譲渡・合併・会社分割・株式交換・株式移転・株式交付)の相談と仲介、経営相談などを付随業務として列挙し、届出も承認もなく行えるものとしています。2項の貸金業、宅地建物取引業、商品先物などの業務は、行うこととなったときに遅滞なく内閣総理大臣へ届け出る必要があります(3項)。これら以外の業務は4項の承認を事前に受けなければ行えません。なお7項により、金商法上の届出や承認は他の法律の適用を排除しないため、貸金業法の登録や宅地建物取引業法の免許は別途必要です。
解説
証券会社の窓口で「M&A の相談も承ります」「事業承継のご相談も」と言われて、違和感を覚えたことはないだろうか。証券会社なのに、なぜ会社の合併の仲介ができるのか。答えが金融商品取引法35条にある。第一種金融商品取引業者(証券会社)と投資運用業者は、本業の金融商品取引業に加えて、この条文が列挙する業務だけを行える。逆に言えば、ここに書いていない業務は原則できない。1項の付随業務(有価証券の貸借、信用取引に伴う金銭の貸付け、M&A の仲介、経営相談など)は届出も承認も不要で自由に行える。2項の届出業務(貸金業、宅地建物取引業、商品先物など)は行うようになったら遅滞なく内閣総理大臣への届出が必要。4項のその他業務は事前に承認を取らなければならない。あなたが証券会社から受けているサービスがこの三層のどこに位置するかで、会社がどこまで金融庁の監督下でそれをやっているかが変わる。
法的な位置づけ
金融商品取引法35条は、第一種金融商品取引業または投資運用業を行う金融商品取引業者の業務範囲を定める規定である。1項が有価証券の貸借や M&A 仲介などの付随業務、2項が貸金業・宅地建物取引業などの届出業務、4項が内閣総理大臣の承認を要するその他の業務を規律し、業務の性質に応じて監督密度に段階を設ける構造をとる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.新規業務が三層のどこに当たるかを条文と内閣府令で判定 企画中の業務について、まず35条1項各号の付随業務に当たるか、次に2項各号の届出業務に当たるかを順に確認する。1項7号・3号のように内閣府令で範囲が絞られている号、2項8号のように内閣府令に委任されている号は、金融商品取引業等に関する内閣府令まで降りて該当性を詰める
- 2.1項該当なら社内記録を残して開始 付随業務と判定した場合、届出も承認も不要で開始できる。ただし将来の当局検査に備え、どの号に該当すると判断したか、判断の根拠となった内閣府令の条項と社内決裁を記録として残す。判定根拠を文書化していないことが検査で最も指摘されやすい
- 3.2項該当なら他法令の許認可を先に取り、開始後遅滞なく届出 貸金業(2項3号)なら貸金業法3条の登録、宅地建物取引業(2項4号)なら宅建業法3条の免許、不動産特定共同事業(2項5号)なら同法の許可を先に確保する。7項により金商法の届出は他法の許認可を代替しない。許認可取得後に業務を開始し、開始後遅滞なく内閣総理大臣へ届け出る(3項)
- 4.1項にも2項にも当たらないなら財務局と事前相談してから4項承認申請 承認申請書は、5項が限定列挙する二つの不承認事由、すなわち公益に反すると認められるとき、および損失の危険の管理が困難で投資者保護に支障が生ずると認められるときに正面から答える構成にする。リスク管理体制、本業との利益相反の遮断、顧客資産への影響の遮断を柱に据える
- 5.廃止したときも遅滞なく届出(6項) 3項で届け出た業務、4項で承認を受けた業務を廃止したときは、遅滞なく内閣総理大臣に届け出る。開始時の届出は意識されるが廃止時が漏れやすいため、業務撤退の社内決裁フローに届出タスクを標準で組み込んでおく
よくある質問 AI による整理
Q1金融商品取引法35条とは?
第一種金融商品取引業または投資運用業を行う業者の業務範囲を定める条文です。1項の付随業務、2項の届出業務、4項の承認業務という三層構造で、本業以外にどこまで手を広げられるかを規律します。
Q2証券会社の付随業務とは何ですか?
金商法35条1項が列挙する、金融商品取引業に付随する業務です。有価証券の貸借、信用取引に伴う金銭の貸付け、有価証券に関する情報提供や助言、M&A の相談・仲介、経営相談などが含まれ、届出も承認も不要です。
Q3届出業務はいつまでに届け出ればいい?
35条3項により、2項各号の業務を行うこととなったときに遅滞なく届け出ます。具体的日数の定めはありませんが、実務上は事由発生後すみやかな提出が求められます。事前届出ではない点が承認業務との違いです。
Q4承認業務の申請はどこにするの?
35条4項の承認権者は内閣総理大臣ですが、権限は金融庁長官を経て管轄財務局長等に委任される仕組みです。実務上は管轄財務局と事前相談を重ねたうえで正式申請するのが通例です。
Q5証券会社は貸金業をできる?
35条2項3号により届出業務として行えます。ただし7項が他法令の適用を排除しないと明示しているため、貸金業法3条の登録が別途必要です。金商法の届出だけでは貸金業は適法になりません。
Q6業務を廃止したら届出は必要?
必要です。35条6項は、3項で届け出た業務または4項で承認を受けた業務を廃止したときも遅滞なく届け出るよう求めています。開始時の届出は意識されても廃止時が漏れる例が実務で多く見られます。
Q735条に違反したらどうなる?
業務範囲を逸脱した場合、金商法51条の業務改善命令、重大なものは52条の業務停止命令や登録取消しの対象となり得ます。加えて他法令の無登録・無免許営業として当該法律の制裁も受け得ます。
Q8第二種金融商品取引業者にも35条は適用される?
されません。35条1項の括弧書きが適用対象を第一種金融商品取引業または投資運用業を行う者に限定しています。第二種金融商品取引業者や投資助言・代理業者の業務範囲は35条の2が別枠で規律します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1証券会社が M&A の仲介をやるのって、本業じゃないですよね。信用していいんですか?
本業ではないが違法でもない。1項11号が事業譲渡・合併・会社分割・株式交換・株式移転・株式交付に関する相談と仲介を明文で認めている。付随業務なので届出も承認も不要だ。実務のポイント:M&A 仲介は金商法の手数料開示規制の直接の対象外で、報酬体系は個別契約で決まる。証券会社系・銀行系・独立系で成功報酬のレーマン方式の刻み方が違うので、最低手数料と算定基礎(株式価額か企業価値か)の二点を必ず契約前に書面で確認する
Q2投資運用業者が不動産にも投資していると聞きましたが、それは許されているんですか?
2項7号が有価証券・デリバティブ以外の資産への運用業務を届出業務として認めている。不動産特定共同事業なら2項5号だ。いずれも内閣総理大臣への届出が必要で、届出済みかは公表情報で確認できる。実務のポイント:届出業務は金商法上の行為規制の射程が金融商品取引業そのものとは異なる場面がある。同じ会社の同じ担当者から勧められても、適用される投資家保護ルールが違うことがあるので、契約書の頭にどの業務として行うかの記載があるかを見る
Q3承認が必要な業務って、実際どのくらい通るものなんですか?
5項は不承認の理由を、公益に反すると認められるとき、または損失の危険の管理が困難で投資者保護に支障が生ずると認められるとき、の二つに限定している。この二つに当たらなければ承認しないことはできない構造だ。実務のポイント:実務では正式申請の前に財務局と事前相談を重ねるのが通例で、事前相談の段階で論点が潰れる。正式申請してから否認されるケースが少ないのは、申請が優秀だからではなく、通らない案件は申請まで到達しないからである
間違えやすい点 AI による整理
- 「証券会社は金融のプロだから、金融に関することは何でもできる」と思われがちだが、実は逆。金商法35条は限定列挙の構造をとっており、1項各号に書かれていない業務は付随業務として当然にはできない。銀行や保険と違い、証券会社の業務範囲は条文で細かく区切られている
- 2項の届出業務を「届出さえ出せば自由」と理解している人は多いが、深刻度を見誤っている。7項が明示するとおり、35条は他の法律の適用を排除しない。貸金業をやるなら貸金業法の登録が別途必要、宅建業をやるなら宅地建物取引業法の免許が別途必要。金商法の届出は入場券であって、免許ではない
- 「承認業務の承認は金融庁の裁量で自由に拒否される」と考えている事業者が多いが、問いの立て方が誤っている。5項は承認しない理由を二つに限定している。公益に反すると認められるとき、または損失の危険の管理が困難で投資者保護に支障が生ずると認められるとき。裁量は広くない。逆に言えば、この二つの論点に答えられる申請書を作れるかどうかが勝負であって、金融庁の機嫌の問題ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用対象業者 | 金商法35条:第一種金融商品取引業または投資運用業を行う者 | 金商法35条の2:第二種金融商品取引業者・投資助言代理業者等 金商法29条:金融商品取引業を行おうとするすべての者 |
| 規律する内容 | 本業以外に行える業務の範囲(付随・届出・承認の三層) | 対象業者の兼業その他の業務範囲に関する別枠の規律 そもそも金融商品取引業を営むための登録 |
| 当局の関与 | 1項は関与なし、2項は事後届出、4項は事前承認 | 業者類型に応じた届出等の手続 登録拒否事由の審査(29条の4) |
| 違反時の帰結 | 51条の業務改善命令、52条の業務停止・登録取消し | 同じく51条・52条の監督処分 無登録営業として罰則・処分の対象 |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は「證券商は本業以外の業務を経営してはならない。ただし主管機関の核准を得た場合はこの限りでない」という原則禁止+個別核准型。日本のように付随業務を条文で列挙して自由化する層を持たず、監督の入口が一段階分厳しい
韓国は附帯業務について事前届出制を採り、金融委員会が投資者保護や金融市場の安定を害するおそれがあると認めるときに制限・是正を命じる建て付け。日本の2項届出業務に最も近いが、当局の事後介入権限がより明示的
中国は証券会社が営める業務を法律で類型列挙し、国務院証券監督管理機構の許可を業務ごとに取得させる免許制。日本の1項のような自由に行える付随業務の層が実質的に薄い
ドイツは EU の MiFID II が定める投資サービスと附帯サービス(Nebendienstleistungen)の類型を国内法に落とし込む方式。業務範囲が EU 指令によって域内で統一されている点が、各国が独自に列挙する日本と決定的に異なる
米国は broker-dealer の兼業を包括的に列挙制限する条文を持たず、登録と SRO(FINRA)規則、および銀行持株会社については financial in nature 基準で画する。事前承認ではなく、事後の規則違反責任で統制する設計
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが中小企業のオーナーで、取引証券会社から「事業承継の買い手を探しませんか」と提案された。これは1項11号の M&A 仲介に該当し、証券会社が正面から行える業務。ただし M&A 仲介手数料は金融商品取引業の手数料規制とは別枠であり、報酬体系は交渉の余地がある。相手が「規制で決まっている」と言い出したら、その根拠条文を聞いてみるといい
- 投資運用業者の営業担当が「弊社では不動産ファンドも運用しています」と説明してきた。有価証券以外の資産への運用は2項7号の届出業務。届出が済んでいるかは金融庁の登録金融機関・金融商品取引業者一覧で確認できる。届出なしで行っていれば、それ自体が業務改善命令の対象になる
- もし、あなたの勤める証券会社が新規事業として「地域商店街のデジタル決済支援」を始めようとしたら、どの枠組みで通すか? 1項18号の持続可能な社会の構築に資する業務(令和3年改正で追加)に乗る可能性がある。ただし内閣府令で定めるものに限られるので、まず府令の該当性を詰めることになる
- 証券会社から「顧客情報を提携先に提供させてください」という同意書が届いた。1項17号の情報提供業務だ。同意が前提。断っても本来のサービスが止まるわけではない
- あなたが金融商品取引業者のコンプライアンス担当で、営業部門が「来月から新サービスを始める」と言ってきた。あと10日。1項か2項か4項かを判定し、4項なら承認申請に数か月かかる。判定を誤って無届で開始すれば、金融庁検査で指摘される
取るべき行動
被害を受けた側:1. 証券会社から受けたサービスに問題が生じたら、まずそれが金融商品取引業そのものか、35条の付随・届出・承認業務かを切り分ける。適用される行為規制(適合性の原則、説明義務など)の射程が変わる2. 届出業務・承認業務であれば、他法の免許(貸金業法、宅地建物取引業法など)の有無を確認、無免許なら当該法律の監督官庁にも申告できる3. 金融庁・財務局の金融サービス利用者相談室、または証券・金融商品あっせん相談センター(FINMAC)へ相談4. 損害賠償請求は別途民事(民法709条、415条)
訴えられた側:1. 業務を開始する前に、1項各号・2項各号のどれに当たるかを条文と内閣府令で確定させる。どれにも当たらなければ4項の承認ルート2. 2項業務を開始したら遅滞なく届出(3項)、廃止したときも届出(6項)。廃止時の届出漏れは実務でよく起きる3. 他法令の許認可を並行して確認(7項)。金商法の届出だけで貸金業や宅建業が適法になるわけではない4. 承認申請では5項の二つの不承認事由に正面から答える書面を用意する
時効(請求できる期限):2項業務を行うこととなったときは遅滞なく届出(3項)、廃止したときも遅滞なく届出(6項)。「遅滞なく」に具体的日数の定めはないが、実務上は事由発生後速やかに提出が求められる。4項の承認は事前取得が必要で、審査期間は案件により数か月に及ぶ。35条自体に時効の定めはなく、届出義務違反に基づく行政処分や損害賠償は一般規定による(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(実務解釈):35条1項の付随業務性は、本業である金融商品取引業との機能的な関連性と、業務から生じるリスクが本業のリスクと同質で管理可能かという二点から画されると解されている。列挙された各号は、この付随性が立法的に確認された典型例と位置づけられる
実務上の整理:5項が不承認事由を二つに限定している以上、4項の承認は自由裁量ではなく、羈束性の強い判断と理解されている。実務では、正式申請前の財務局との事前相談によって論点を収斂させる運用が定着している
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:証券取引法(昭和23年法律第25号)制定。占領下で米国証券諸法を継受しつつ、証券業者の業務範囲を業法として制限する枠組みが置かれた
- 2.平成18年(2006年) 改正:証券取引法を金融商品取引法に改組。第一種金融商品取引業・投資運用業という業者類型に対応して、付随業務・届出業務・承認業務の三層構造として整理された
- 3.令和元年(2019年) 改正:会社法改正に伴う整備により、1項11号の M&A 関連業務の対象に株式交付が追加された
- 4.令和3年(2021年) 改正:銀行法等の改正により、1項18号として、金融商品取引業に係る経営資源を活用して地域の活性化・産業の生産性向上その他の持続可能な社会の構築に資する業務(内閣府令で定めるもの)が追加された
- 金融商品取引法 第28条第一種金融商品取引業・投資運用業の定義、本条の適用対象を画定
- 金融商品取引法 第29条金融商品取引業の登録、本条の前提となる業登録
- 金融商品取引法 第35条の2第二種金融商品取引業者等の業務範囲に関する別枠規定
- 金融商品取引法 第42条投資運用業者の忠実義務・善管注意義務、運用財産の定義元
- 金融商品取引法 第51条業務改善命令、業務範囲逸脱時の監督処分
- 金融商品取引法 第52条登録取消し・業務停止命令、重大な違反への処分
- 貸金業法 第3条2項3号の貸金業には別途登録が必要
- 宅地建物取引業法 第3条2項4号の宅建業には別途免許が必要
- 投資信託及び投資法人に関する法律 第2条1項5号・6号・10号の委託会社等の定義元
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