金融商品取引法 第68条(協会員の資格及び認可協会への加入の制限)
クイックジャンプ
- 認可協会の協会員は、金融商品取引業者に限る。
- 2.認可協会は、その定款において、第五項に定める場合を除くほか、金融商品取引業者は何人も協会員として加入することができる旨を定めなければならない。ただし、金融商品取引業者の地理的条件又は業務の種類に関する事由により、協会員の加入を制限する場合は、この限りではない。
- 3.認可協会は、その定款において、詐欺行為、相場を操縦する行為又は不当な手数料若しくは費用の徴収その他協会員及び金融商品仲介業者の不当な利得行為を防止して、取引の信義則を助長することに努める旨を定めなければならない。
- 4.認可協会は、その定款において、協会員に、法令及び認可協会の定款その他の規則を遵守するための当該協会員及び当該協会員を所属金融商品取引業者等とする金融商品仲介業者の社内規則及び管理体制を整備させることにより、法令又は認可協会の定款その他の規則に違反する行為を防止して、投資者の信頼を確保することに努める旨を定めなければならない。
- 5.認可協会は、その定款において、法令、法令に基づく行政官庁の処分若しくは認可協会若しくは金融商品取引所の定款その他の規則に違反し、又は取引の信義則に背反する行為をして、有価証券の売買その他の取引若しくはデリバティブ取引等の停止を命ぜられ、又は認可協会若しくは金融商品取引所から除名若しくは取引資格の取消しの処分を受けたことのある者については、その者が協会員として加入することを拒否することができる旨を定めることができる。
- 6.認可協会は、協会員の名簿を公衆の縦覧に供しなければならない。
この条文の基本情報
協会員の資格及び認可協会への加入の制限とは何ですか?
定義協会員の資格及び認可協会への加入の制限とは、金融商品取引法第68条に定められた規定で、「認可協会の協会員は、金融商品取引業者に限る。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 金融商品取引法第68条(協会員の資格及び認可協会への加入の制限)は、日本の金融商品取引法に含まれる条文です。
- 金融商品取引法第68条の条文原文は「認可協会の協会員は、金融商品取引業者に限る。」で始まります。
- 金融商品取引法第68条は第二款 協会員に置かれています。
- 金融商品取引法の公布日は昭和23年4月13日です。
- 金融商品取引法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
- 金融商品取引法第68条の前の条は金融商品取引法第67条の20です。
- 金融商品取引法第68条の次の条は金融商品取引法第68条の2です。
- 金融商品取引法第68条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第68条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000025 - 本サイト収録
金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第68条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000025/68
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点金融商品取引法68条は、認可協会の協会員を金融商品取引業者に限定し、定款で開放加入を義務付ける。加入拒否は地理的条件・業務の種類と処分歴の場合に限られる。
Q · 証券会社が業界団体に入っているかどうか、自分で確かめられるんですか?
確かめられます。協会員名簿の公開が法律上の義務です
金融商品取引法68条6項は、認可金融商品取引業協会に協会員名簿の公衆縦覧を義務付けています。日本証券業協会などのサイトで協会員検索ができるのはこの規定によるものです。また同条2項は、認可協会に対し「金融商品取引業者は何人も加入できる」旨を定款に定めるよう義務付け、加入を拒否できる場面を2項但書(地理的条件・業務の種類)と5項(処分歴)に限定しています。
解説
証券会社の業界団体、と聞けば自主的な親睦組織のように響く。だが金融商品取引法68条が認可協会(日本証券業協会がその代表)に課しているのは、はるかに硬い義務だ。まず協会員になれるのは金融商品取引業者だけ(1項)。そして認可協会は、定款で「誰でも加入できる」と定めなければならない(2項本文)。加入を断れるのは、地理的条件・業務の種類による制限(2項但書)と、過去に取引停止命令・除名・取引資格取消しの処分を受けた者(5項)に限られる。ここがあなたにとって効いてくる。証券会社が「うちは協会に入っていない」と言うなら、業者登録そのものを疑う場面になる。さらに6項は協会員名簿の公衆縦覧を命じている。つまり、あなたが取引しようとしている業者が本物かどうかは、協会の名簿を開けばその場で確かめられる。金融庁に問い合わせる必要すらない。
法的な位置づけ
金融商品取引法68条は、認可金融商品取引業協会の協会員資格と加入制限を定める規定である。協会員資格を金融商品取引業者に限定し、定款による開放加入原則、詐欺行為・相場操縦等の防止、協会員および金融商品仲介業者の社内規則整備、処分歴を理由とする加入拒否、協会員名簿の公衆縦覧を規律する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.業者の商号・登録番号を正確に控える 勧誘資料、名刺、ウェブサイトから商号、本店所在地、金融商品取引業者の登録番号(「関東財務局長(金商)第◯号」など)を文字どおり控える。スクリーンショットだけで済ませず、文字として記録する
- 2.認可協会の協会員名簿で照合する 68条6項に基づき公衆縦覧されている日本証券業協会などの協会員検索で商号を照会する。一文字違いの類似商号に注意し、本店所在地と登録番号まで一致するかを確認する
- 3.金融庁の登録業者一覧と二重照合する 協会員名簿と金融庁が公表する金融商品取引業者等の登録一覧を突き合わせる。片方にしかない、どちらにもない場合は取引を進めず、資金の移動を止める
- 4.不一致なら入金前に相談窓口へ連絡する 照合できない場合は、金融庁の金融サービス利用者相談室、または相手が協会員であれば当該認可協会の苦情・あっせん窓口へ連絡する。すでに入金していれば振込記録と勧誘時のやり取りを保全する
よくある質問 AI による整理
Q1認可金融商品取引業協会とは何ですか?
金融商品取引法67条以下に基づき内閣総理大臣の認可を受けた自主規制機関です。日本証券業協会が代表例で、協会員の業務を規則で規律します。
Q2協会員になれるのはどんな会社ですか?
68条1項により金融商品取引業者に限られます。登録を受けていない業者は協会員になれないため、協会員名簿への掲載は登録の間接的な裏付けになります。
Q3認可協会は加入を自由に断れますか?
断れません。68条2項本文が定款での開放加入を義務付け、拒否できるのは2項但書の地理的条件・業務の種類と5項の処分歴の場合に限られます。
Q4協会員名簿はどこで見られますか?
68条6項が公衆縦覧を義務付けているため、日本証券業協会などの各認可協会のサイトで協会員検索として公開されています。誰でも無料で照会できます。
Q5処分を受けた業者は協会に入れないのですか?
68条5項は拒否できる旨を定款に「定めることができる」とする二重の裁量規定です。自動的な永久排除ではなく、協会の判断に委ねられています。
Q6協会の定款には何を定める義務がありますか?
開放加入(2項)、詐欺行為・相場操縦・不当な手数料徴収の防止(3項)、協会員と金融商品仲介業者の社内規則・管理体制の整備(4項)が定款記載義務です。
Q7金融商品仲介業者も協会規則に従うのですか?
直接の協会員ではありませんが、68条4項により所属金融商品取引業者等を通じて社内規則と管理体制の整備を求められ、間接的に規律が及びます。
Q8協会に入っていない業者と取引しても違法ですか?
業者が登録を受けていれば取引自体が直ちに違法になるわけではありません。ただし自主規制の網や金融 ADR の経路が狭まるため、事前確認の価値があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1証券会社が協会に入っているかどうか、どこで確認すればいいんですか?
68条6項が認可協会に協会員名簿の公衆縦覧を義務付けているため、日本証券業協会のサイトで協会員検索ができる。金融庁の金融商品取引業者登録一覧と併せて二重照合するのが確実である。実務のポイント:詐欺的業者の常套手段は、実在する協会員の商号と酷似した名称を名乗ることだ。名簿でヒットしても、本社所在地・登録番号・代表者名まで一致するかを見る。一文字違いを見逃すと照合の意味がなくなる
Q2協会に加入していない金融商品取引業者もいるんですか?
制度上ありうる。認可協会への加入は68条が定める開放加入の枠組みであって、すべての業者に加入を義務付ける規定ではない。ただし実務上、自主規制機関に属さない業者は取引所参加や一定の業務で制約を受け、投資家側も金融 ADR の経路が狭まる。実務のポイント:協会員でない業者と取引した場合、トラブル時の第一次窓口が協会のあっせんではなく直接の民事交渉になる。回収までの期間が数か月単位で変わるので、口座開設前に確認する価値がある
Q3過去に処分を受けた会社は、もう二度と協会に入れないんですか?
5項は「拒否することができる旨を定めることができる」という二重の裁量構造である。協会が定款にその規定を置くかどうかも裁量、置いたうえで実際に拒否するかどうかも裁量だ。つまり自動的な永久排除ではない。実務のポイント:処分歴がある場合、加入申請の前に協会の担当部署と事前相談を行い、再発防止体制の整備状況を示すのが実務の定石である。申請してから拒否されると記録が残り、次の申請がより不利になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「業界団体だから、加入させるかどうかは団体の自由」と考えるのが常識的だが、認可協会は自主規制機関であり、その加入判断は実質的に業者の営業条件を左右する。だから2項は開放加入を定款義務として課し、拒否できる場合を2項但書と5項に限定した。私的団体の自治と公的規制の中間にある存在だ
- 協会の役割は「会員のサービス向上」だと思われがちだが、3項が挙げる列挙を読めば分かる。詐欺行為、相場操縦、不当な手数料の徴収の防止。つまり協会は、会員を守る組織ではなく、会員を取り締まる組織として設計されている。この非対称を理解していないと、協会への苦情申立てが持つ意味を読み違える
- 「協会の規則は協会員だけを縛る」と読むのは、4項を見落としている。協会員は、自社だけでなく、自社を所属金融商品取引業者等とする金融商品仲介業者の社内規則と管理体制まで整備させる義務を負う。IFA(独立系金融アドバイザー)として働く人にとって、これは自分の業務手順が協会規則に連動していることを意味する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 68条:認可協会の協会員資格と加入制限、名簿公開 | 67条:認可金融商品取引業協会の目的と設立根拠 29条:金融商品取引業の登録義務 |
| 誰に効く規定か | 認可協会(定款義務)と加入を希望する業者 | 認可協会そのものの存立 業を行おうとするすべての者 |
| 違反時の効果 | 定款義務違反として監督当局への申出・認可審査の問題となる | 認可要件を欠けば認可されない 無登録営業として刑事罰の対象となりうる |
| 利用者側の使い道 | 6項の公開名簿で業者の実在と自主規制下にあるかを照合できる | 自主規制機関の役割を理解する前提知識 金融庁の登録一覧で登録の有無を確認できる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も証券商の同業公会制度を持ち、主管機関の監督下で自主規律を担う。加入と名簿公開の具体的規律は公会章程および主管機関の規則に委ねられる部分が大きい
韓国は韓国金融投資協会を法定の自主規制機関として置き、会員資格と自主規制業務を法律で規律する。日本の認可協会制度と構造が近い
米国は登録証券業協会(現在は FINRA)について、加入の公正性と不当な差別の禁止を法文上明示する。日本の68条2項の開放加入義務はこのモデルと問題意識を共有する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- SNS で知り合った「投資アドバイザー」が、自社は金融庁登録済みだと画面のスクショを見せてきた。日本証券業協会の協会員検索で名前を引く。ヒットしない。登録番号が本物でも、協会員でない金融商品取引業者は取引形態が限られる。その場で取引をやめる判断材料になる
- 新しく証券業に参入した会社の法務担当者になった。協会加入を申請したが、過去に別法人で代表者が取引資格取消しの処分を受けていた。5項により加入拒否されうる。定款にその拒否規定が置かれているかどうかを先に確認しないと、事業計画の前提が崩れる
- 金融商品仲介業者としてある証券会社に所属している。所属先の認可協会の規則は、あなたの会社の社内規則と管理体制にまで及ぶ(4項)。協会員ではないあなたが、なぜ協会規則に縛られるのか。答えは、所属金融商品取引業者等を通じた間接規律という構造にある
- もし、地方の小規模な金融商品取引業者が「協会の加入基準が厳しすぎて入れない」と言われたら? 2項但書の地理的条件・業務の種類の制限に該当するか、それとも実質的な締め出しか。後者なら2項本文違反を主張する余地がある。認可協会の裁量は無制限ではない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 業者名・商号・登録番号を控え、日本証券業協会の協会員検索と金融庁の金融商品取引業者登録一覧の両方で照合。片方にしかない、どちらにもないなら取引を即停止2. すでに金銭を渡していれば、振込記録・勧誘時のやり取り(LINE・録音)を保全3. 相手が協会員なら協会の苦情・あっせん窓口へ、協会員でないなら金融庁金融サービス利用者相談室と警察へ並行申告4. 無登録営業であれば金融商品取引法29条違反の刑事事件になりうるため、民事回収と並行して刑事申告を検討
訴えられた側:1. 加入拒否された場合、拒否の根拠条項が2項但書か5項かを書面で明示させる。口頭の説明で終わらせない2. 5項該当(処分歴)が理由なら、その処分が実際に自社または対象者に下されたものか、期間や範囲を含めて事実確認3. どちらにも当たらないなら、定款の開放加入義務(2項本文)違反として協会へ再考を求め、並行して金融庁の監督部局へ申出4. 事業計画への影響が大きいため、加入可否の見通しは業務開始前に確定させておく
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。加入拒否をめぐる損害賠償請求は民法709条の不法行為として、損害および加害者を知った時から3年(民法724条)。詐欺的業者への被害回復は、不法行為構成なら同じ3年、契約の取消し構成なら追認できる時から5年(民法126条)。並行して金融 ADR の申立期間は各協会の規則で定まるため、業者が協会員である間に動く方が確実
- 金融商品取引法 第67条認可金融商品取引業協会の目的と設立根拠
- 金融商品取引法 第67条の2認可協会の認可要件、定款の審査対象
- 金融商品取引法 第69条定款その他の規則の変更に対する認可
- 金融商品取引法 第29条金融商品取引業の登録義務、協会員資格の前提
- 金融商品取引法 第78条認定金融商品取引業協会の制度、自主規制の並行枠組み
- 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 第8条事業者団体による構成事業者の機能制限の禁止(通称 独占禁止法)
- 金融商品の販売等に関する法律 第3条販売業者の説明義務、投資者保護の並行規律(現行効力を要確認)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める