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公認会計士法 第34条の14(社員の競業の禁止)

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  1. 監査法人の社員は、他の監査法人の社員となつてはならない。
  2. 2.監査法人の社員は、自己又は第三者のためにその監査法人の業務の範囲に属する業務を行つてはならない。ただし、当該範囲に属する業務が第二条第二項の業務である場合において、当該範囲に属する業務を行うことにつき、当該社員以外の社員の全員の承認を受けたときは、この限りでない。
  3. 3.監査法人の社員が前項の規定に違反して自己又は第三者のためにその監査法人の業務の範囲に属する業務を行つたときは、当該業務によつて当該社員又は第三者が得た利益の額は、監査法人に生じた損害の額と推定する。

この条文の基本情報

社員の競業の禁止とは何ですか?

定義社員の競業の禁止とは、公認会計士法第34条の14に定められた規定で、「監査法人の社員は、他の監査法人の社員となつてはならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 公認会計士法第34条の14(社員の競業の禁止)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
  2. 公認会計士法第34条の14の条文原文は「監査法人の社員は、他の監査法人の社員となつてはならない。」で始まります。
  3. 公認会計士法第34条の14は第三節に置かれています。
  4. 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
  5. 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 公認会計士法第34条の14の前の条は公認会計士法第34条の13です。
  7. 公認会計士法第34条の14の次の条は公認会計士法第34条の14の2です。
  8. 公認会計士法第34条の14には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の14
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103
  • 本サイト収録公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の14(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/34_14

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点公認会計士法34条の32は、監査法人の社員(パートナー)による他法人の社員兼任と競業を禁じ、非監査業務のみ他の社員全員の承認で例外を認める。

Q · 監査法人のパートナーは、個人で財務コンサルの仕事を受けてもいいの?

非監査業務なら他の社員全員の承認で可能、監査業務は不可

公認会計士法34条の32第2項により、監査法人の社員は法人の業務範囲に属する業務を自己又は第三者のために行えません。例外は、財務書類の調製や財務相談など第2条第2項の非監査業務について、他の社員全員の承認を得た場合だけです。監査証明業務は承認があっても不可です。違反して得た報酬は、第3項により法人の損害額と推定されます。

解説

監査法人の「社員」は、会社員の意味の社員ではない。出資して経営を担うパートナーのことだ。その肩書には、目に見えない鎖がついている。本条第1項により、パートナーはほかの監査法人のパートナーを兼ねられない。例外はない。第2項により、自分の監査法人が扱う業務を、自分の名義でも友人の会社のためでも、勝手に引き受けられない。抜け道は一つだけある。財務書類の調製や財務の相談など、第2条第2項の非監査業務に限り、ほかのパートナー全員の承認を得れば許される。過半数でも代表者の決裁でもなく「全員」である。パートナーが数百人いる大手法人では、事実上ほぼ閉ざされた扉だ。さらに第3項が効く。違反して得た報酬は、そのまま法人の損害額と推定される。法人側は損害を細かく計算しなくてよい。反論して推定を崩す負担は、違反したパートナーが負う。「バレなければ副収入」のつもりで受けた顧問料は、発覚すれば請求書の金額として戻ってくる。

法的な位置づけ

公認会計士法第34条の32は、監査法人の社員に対する兼任禁止と競業禁止を定める規定である。他の監査法人の社員となることを全面的に禁じ、法人の業務範囲に属する業務を自己又は第三者のために行うことも禁じる。ただし第2条第2項の非監査業務は他の社員全員の承認で例外となり、違反者等が得た利益の額は法人の損害額と推定される。

手順

  1. 1.業務が法人の業務範囲に属するか確認 依頼された業務が所属監査法人の定款上の業務範囲に属するかを確認する。範囲外であれば本条第2項の対象外となる
  2. 2.監査業務か非監査業務かを判定 第2条第1項の監査証明業務であれば全員承認があっても個人では受けられない。第2条第2項の非監査業務かどうかを特定する
  3. 3.着手前に他の社員全員の書面承認を取得 パートナー契約・内規の承認手続を確認し、着手前に自分以外の社員全員から積極的な同意を書面または電磁的記録で取得する。沈黙を承認とみなさない
  4. 4.承認記録と報酬記録を保管 承認記録、契約書、請求書を一式で保管する。後日第3項の損害推定を向けられた際の防御資料となる

よくある質問 AI による整理

Q1監査法人の社員とは誰のことですか?

出資して経営を担うパートナーを指します。一般の職員(スタッフ会計士)は法律上の「社員」ではなく、本条の競業禁止は直接及びません。

Q2監査法人パートナーは他の監査法人と兼任できる?

できません。公認会計士法34条の32第1項は他の監査法人の社員となることを禁じており、承認による例外も設けられていません。

Q3監査法人パートナーの副業は違法?

法人の業務範囲に属する業務なら原則違反です。非監査業務に限り、他の社員全員の承認を得れば適法に行えます(34条の32第2項ただし書)。

Q4監査法人の競業禁止に違反したらどうなる?

法人から損害賠償を請求され、違反で得た利益は損害額と推定されます(第3項)。法令違反として懲戒の対象にもなりえます。

Q5第2条第2項の業務とは何ですか?

公認会計士の名称を用いた財務書類の調製、財務に関する調査・立案・相談など、監査証明以外のいわゆる非監査業務を指します。

Q6損害額の推定は覆せる?

推定なので反証は可能です。法人がその案件を受注できなかった事情などを違反した社員側が具体的に立証する必要があります。

Q7監査法人を退職した後も競業禁止は続く?

本条の禁止は社員である間に限られます。脱退後の制限はパートナー契約の競業避止条項の問題で、範囲が広すぎれば無効の余地があります。

Q8監査法人の競業禁止に時効はある?

本条固有の時効はなく、損害賠償請求には民法の消滅時効(166条)や不法行為の時効(724条)が適用されると解されます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1パートナーなんですが、週末に専門学校で会計の講師をするのもダメですか?

講義は通常、監査法人の業務範囲(監査証明や財務書類の調製・相談など、第2条の業務)に当たらないため、本条第2項の対象外と考えられます。ただし法人内規で兼業届出を求めていることは多い。実務のポイント:問題になりやすいのは講義そのものではなく、受講企業から個別の財務相談を受け始めたときです。そこで業務範囲に入り、全員承認が必要になります

Q2全員の承認って、メール一斉送信で反対がなければ OK になりませんか?

本条は「全員の承認」を求めています。沈黙を承認とみなせるかは条文上明らかでなく、争いになれば不利になりえます。実務のポイント:実務では、パートナー契約や内規で承認手続を定めている法人が多い。まず内規を確認し、積極的な同意を書面で残すことが、後で第3項の推定を向けられないための唯一の確実な防御になります

Q3監査の仕事を個人で受けるのは、全員承認があってもダメなんですか?

だめです。第2項ただし書の例外は、第2条第2項の業務(財務書類の調製、財務に関する調査・立案・相談など)に限られます。第2条第1項の監査証明業務は、全員承認があっても個人で行えません。実務のポイント:監査証明は法人として組織的に責任を負う設計です。パートナーが個人でも監査を受ければ、品質管理と責任の所在が二重になる。だから例外の扉を最初から用意していないのです

間違えやすい点 AI による整理

  • 「監査法人の社員」と聞いて、一般のスタッフ会計士を思い浮かべる人が多い。その前提がまず誤っている。本条の「社員」は出資者であるパートナーを指す。スタッフ(職員)の副業は、法人の就業規則と独立性の規制で判断される別の問題であり、本条で一律に禁止されているわけではない
  • パートナーの競業が禁止されていることは知っていても、第3項の重みを知る人は少ない。損害額の推定とは、法人が「顧客を奪われた結果いくら失ったか」を立証しなくても、違反者が得た報酬額をそのまま請求の出発点にできるということだ。違反者は「法人はその案件を受注できなかったはずだ」などと具体的に反証しない限り、受け取った報酬の全額を吐き出すことになる
  • パートナー本人から見れば、週末に知人の決算書作成を少し手伝う程度は、私的な好意にすぎない。法律から見れば、法人の業務範囲に属する業務を第三者のために行った行為であり、有償か無償かを問わず全員承認が必要になる。「お金をもらっていないから大丈夫」は通用しない
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象公認会計士法34条の32:監査法人社員個人の兼任・競業公認会計士法24条の2:大会社等への監査と非監査業務の同時提供
会社法594条:持分会社の業務執行社員の競業
例外の条件非監査業務に限り他の社員全員の承認同時提供の制限であり社員承認による例外の構造ではない
他の社員全員の承認
違反時の効果違反者等の得た利益を法人の損害額と推定法令違反として行政処分・懲戒の対象
得た利益の額を会社の損害額と推定

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第54条

無限公司の股東について、他の股東全体の同意なき競業を禁じ、違反所得を公司の所得とみなせる介入権を定める。全員同意の構造は本条と共通する

韓国
상법 제198조

합명회사 사원は他の社員の同意なく競業できず、会社に介入権を認める。日本と同じくドイツ法系の人的会社規律

ドイツ
HGB(OHG 社員の Wettbewerbsverbot)

OHG 社員の競業禁止と会社の介入権を定める。本条の損害推定に対し、ドイツは介入権で利益を会社に帰属させる手法をとる

アメリカ
Revised Uniform Partnership Act § 404(b)(3)

パートナーの忠実義務の一内容として競業避止を定め、他のパートナーの同意で解除しうる。会計事務所は州の会計士規制にも服する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 監査法人のパートナーであるあなたに、学生時代の友人が起業した会社から「IPO 準備の財務相談を個人的に月10万円で頼めないか」と連絡が来た。財務相談は第2条第2項の業務であり、法人の業務範囲にも入っている。ほかのパートナー全員の承認がなければ、受けた瞬間に第2項違反である
  • 独立を決めたパートナーが、脱退の三か月前から担当クライアントに「新しい事務所でもアドバイスを続けます」と持ちかけ、在籍中に個人で助言を始めていた。法人がそれに気付いたとき、その間の報酬は第3項により法人の損害額と推定される
  • もし中堅監査法人のパートナーが、知人に頼まれて別の小規模監査法人の社員として名前だけ貸したら、どうなる? 第1項に例外はない。名義貸しのつもりでも違反になり、懲戒の対象になりうる
  • パートナー会議まであと5日。個人で受けたい財務コンサル案件の承認を得なければならない。全員の承認が要件だ。一人でも出張中で連絡がつかなければ、条文の文言上は承認が成立しない
  • 同期の会計士から「パートナーになったら副業はどこまでいいのか」と飲み会で聞かれた。答えの分かれ目は、その業務が法人の業務範囲に属するかどうか、そして監査業務かどうかの二点だけである

取るべき行動

被害を受けた側:1. 法人側として、違反の疑いがあるパートナーの個人受任の事実(請求書、メール、顧客からの情報)を確保する2. その業務が法人の業務範囲に属するか、第2条第2項の業務か、全員承認の記録があるかを確認する3. 得た報酬額を特定し、第3項の推定を使って損害賠償を請求する。立証の負担は相手側に移る4. パートナー契約上の除名・持分の扱いも併せて検討する5. 監査業務の個人受任であれば独立性の問題も生じるため、品質管理部門と協議する

訴えられた側:1. 問題の業務が法人の定款上の業務範囲に属するかを確認する。範囲外なら第2項の対象外である2. 非監査業務であれば、承認の経緯(会議記録、メール)を集め、全員承認があったか、黙示の承認と評価できる事情がないかを整理する3. 第3項は推定にすぎない。法人が受注できなかった事情や、自分の個人的な信用で得た利益であることを具体的に反証する4. 懲戒手続に発展しうるため、早めに弁護士に相談する

時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。不法行為構成をとる場合は、損害及び加害者を知った時から3年(民法724条)。懲戒処分には別途の除斥期間が定められている可能性がある(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説的理解:本条は人的会社の社員の競業禁止(会社法594条)と同型の規律を監査法人に置いたもので、法人の顧客基盤の保護と監査の組織的品質・独立性の確保を目的とする。監査業務に例外を設けない点に職業法としての特色がある

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和41年(1966年) 新設:公認会計士法改正による監査法人制度の創設に伴い、社員の兼任・競業禁止の規律が設けられた(条番号はその後の改正で変動している可能性がある)

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公認会計士法の全文を見る所属する編章節を開く:第三節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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