公認会計士法 第34条の13(業務管理体制の整備)
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- 監査法人は、業務を公正かつ的確に遂行するため、内閣府令で定めるところにより、業務管理体制を整備しなければならない。
- 2.前項に規定する業務管理体制は、次に掲げる事項(第四十四条第一項第十三号及び第四十六条の九の二第一項において「業務の運営の状況」という。)を含むものでなければならない。
- 一業務の執行の適正を確保するための措置
- 二業務の品質の管理の方針の策定及びその実施
- 三公認会計士である社員以外の者が公認会計士である社員の第二条第一項の業務の執行に不当な影響を及ぼすことを排除するための措置
- 3.前項第二号の業務の品質の管理とは、業務に係る契約の締結及び更新、業務を担当する社員その他の者の選任、業務の実施及びその審査その他の内閣府令で定める業務の遂行に関する事項について、それぞれの性質に応じて業務の妥当性、適正性又は信頼性を損なう事態の発生を防止するために必要な措置を講ずることをいう。
- 4.監査法人がその活動に係る重要な事項として内閣府令で定めるものに関する意思決定をその社員の一部をもつて構成される合議体で行う場合には、当該合議体を構成する社員のうちに公認会計士である社員の占める割合は、百分の五十を下らない内閣府令で定める割合以上でなければならない。
- 5.監査法人又はその特定社員は、監査法人に対する国民の信頼を失墜させる行為をしてはならない。
この条文の基本情報
業務管理体制の整備とは何ですか?
定義業務管理体制の整備とは、公認会計士法第34条の13に定められた規定で、「監査法人は、業務を公正かつ的確に遂行するため、内閣府令で定めるところにより、業務管理体制を整備しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 公認会計士法第34条の13(業務管理体制の整備)は、日本の公認会計士法に含まれる条文です。
- 公認会計士法第34条の13の条文原文は「監査法人は、業務を公正かつ的確に遂行するため、内閣府令で定めるところにより、業務管理体制を整備しなければならない。」で始まります。
- 公認会計士法第34条の13は第三節に置かれています。
- 公認会計士法の公布日は昭和23年7月6日です。
- 公認会計士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 公認会計士法第34条の13の前の条は公認会計士法第34条の12です。
- 公認会計士法第34条の13の次の条は公認会計士法第34条の14です。
- 公認会計士法第34条の13には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の13 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000103 - 本サイト収録
公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)第34条の13(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000103/34_13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点公認会計士法34条の13は、監査法人に内閣府令に従った業務管理体制の整備を義務づける規定。品質管理には契約の締結と更新の審査や担当者の選任が含まれる。
Q · 監査法人がIPO準備中の会社の監査を断るのは、法律上問題ないの?
問題ない。受嘱前の審査は品質管理上の法定義務
公認会計士法34条の13第2項2号と第3項は、監査法人に品質管理の方針の策定と実施を義務づけ、その内容に業務に係る契約の締結と更新を含めています。監査法人は受嘱前に会社のリスクや自らの人員体制を審査しなければならず、品質を確保できないと判断すれば契約を見送ることが法の想定する行動です。断られた場合は理由を確認し、内部統制などの改善計画を示して再打診する余地があります。
解説
監査法人の名前は知っていても、その中身を法律がここまで細かく決めていることを知る人は少ない。本条は監査法人に、内閣府令(内閣府が定める細かいルール)に従って「業務管理体制」を整えることを義務づけている。業務管理体制には三つの柱がある。業務を適正に進める仕組み、品質管理(契約を受けるか、誰を担当にするか、審査をどうするかまで含む)、そして会計士でない社員が会計士の監査判断に口を出せないようにする仕組みである。さらに、重要事項を決める社員の合議体では、会計士の割合を一定以上に保たなければならない。IPO を目指す会社の経営者なら、監査法人に「受けられない」と言われた経験があるかもしれない。その判断の裏には、本条の品質管理による契約受嘱審査がある。断られた理由は、あなたの会社だけにあるとは限らない
法的な位置づけ
公認会計士法34条の13は、監査法人の業務管理体制の整備義務を定める規定である。業務管理体制は、業務執行の適正を確保する措置、品質管理の方針の策定と実施、公認会計士でない社員が会計士社員の監査業務に不当な影響を及ぼすことを排除する措置を含む。重要事項を決める合議体の会計士割合の下限と、監査法人および特定社員の信用失墜行為の禁止も併せて定める。
よくある質問 AI による整理
Q1監査法人の業務管理体制とは?
公認会計士法34条の13が監査法人に整備を義務づける社内体制です。業務執行の適正確保、品質管理、会計士でない社員の不当な影響の排除の三つを含みます。
Q2監査法人の品質管理には何が含まれる?
契約の締結と更新、担当する社員などの選任、業務の実施とその審査などです。各事項の性質に応じて、業務の妥当性や信頼性を損なう事態を防ぐ措置が求められます。
Q3監査法人の合議体で会計士は何割必要?
重要事項を決める合議体では、会計士社員の割合が百分の五十を下らない内閣府令所定の割合以上でなければなりません。具体的な数値は施行規則で確認が必要です。
Q4監査法人の信用失墜行為とは?
監査法人や特定社員が、監査法人に対する国民の信頼を損なう行為をすることです。本条5項が禁止しており、違反は行政処分の検討対象になりえます。
Q5業務管理体制が不十分だとどうなる?
体制の不備は、金融庁による業務改善命令や業務停止などの行政処分(同法34条の21)の検討対象になりえます。公認会計士・監査審査会の検査で指摘される場面もあります。
Q6監査法人の業務の運営の状況とは?
本条2項が定める業務管理体制の三事項を指す法律上の用語です。日本公認会計士協会による調査(46条の9の2)などで使われ、品質管理レビューの対象になります。
Q7監査法人の内部の仕組みはどこで確認できる?
監査法人は業務及び財産の状況に関する説明書類を公衆の縦覧に供します(34条の16の3)。品質管理の体制や社員構成を、契約前に確認する手がかりになります。
Q8非会計士が監査法人の経営に関与できる?
登録を受けた特定社員として関与できます。ただし本条により、会計士社員の監査業務への不当な影響を排除する措置と、合議体での会計士割合の下限が課されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1監査法人に監査を断られました。違法じゃないんですか?
違法ではない。監査法人には本条2項2号と3項により、契約の締結と更新について品質管理上の審査を行う義務がある。リスクが高いと判断すれば受けないのが法的に正しい行動になる。実務のポイント:断られた理由の多くは、会社の内部統制や経理体制の不足と、監査法人側の人員不足が重なったものである。改善計画を示して再打診すると、受けてもらえる余地があることは意外と知られていない
Q2監査法人が業務改善命令を受けたら、うちの会社の監査はどうなりますか?
業務改善命令だけなら継続中の監査は通常続く。新規契約の停止が加わった場合も、既存契約がすぐに解除されるわけではない(34条の21)。ただし更新時の判断や、市場からの評価には影響が出る。実務のポイント:処分された法人の監査を受けている会社は、機関投資家から監査人の継続について質問されやすい。監査役等が説明を用意しておくと、株主総会での議決権行使の反対票を抑えられる
Q3特定社員って何者ですか?会計士じゃないのに監査法人の社員になれるの?
なれる。公認会計士でなくても、登録を受けた特定社員は監査法人の社員になれる(34条の10の8)。ITや法務などの専門家を経営に入れるための制度である。ただし本条2項3号と4項で、会計士社員の監査判断への不当な影響を排除し、重要な意思決定の合議体では会計士割合の下限が課される。実務のポイント:監査意見そのものに署名できるのは会計士社員だけである。経営に関わる特定社員が増えるほど、合議体の構成比のチェックは厳しく見られる
間違えやすい点 AI による整理
- 「監査の失敗は担当した会計士個人の問題」と思われがちだが、本条は品質を法人の体制の問題として扱う。東芝の不正会計をめぐる2015年の処分では、個人だけでなく監査法人そのものに業務改善命令と新規契約の一時停止が出た。責任の単位が法人に引き上げられていることの深刻さは、まだ十分に知られていない
- 「監査法人の中は会計士しか経営に関わらない」と考えるのは前提がずれている。法律は会計士でない社員(特定社員)の存在を認めたうえで、その影響を排除する措置と、合議体での会計士割合の下限を求めている。問うべきは「誰がいるか」ではなく「誰が決めているか」である
- 被監査会社から見れば、契約を断られたり報酬の値上げを求められたりするのは監査法人の都合に見える。だが法律から見れば、受嘱審査や担当者の選任は品質管理の義務そのものである。この落差を理解せずに交渉すると、要求するほど監査法人が慎重になるという逆効果が起きる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 34条の13:監査法人の内部体制(業務管理・品質管理・不当影響の排除) | 34条の21:体制不備などに対する行政処分 34条の10の8:特定社員の登録制度 |
| 法的性質 | 事前の体制整備義務(予防) | 事後の監督・制裁(是正) 特定社員の資格・登録手続 |
| 特定社員との関係 | 不当な影響の排除措置と、合議体での会計士割合の下限を設定 | 法人と特定社員の違反行為が処分の対象になりうる 会計士でない者が社員になる入口を規定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも会計師事務所に品質管理制度の整備が求められる。ただし日本の監査法人のような法人形態と特定社員の構成比規制は同一ではなく、個別条文の対応は要確認
韓国は会計法人制度と外部監査法による品質管理の規律を併用する。具体的な条番号は要確認
ドイツは会計士事務所に内部品質保証システムの整備を求め、職業法上の監督に服させる点で日本の体制整備義務と同趣旨
米国は PCAOB が監査事務所の品質管理基準を定め、検査を通じて監督する。法人内部の体制を外部から検査する構造は日本の審査会検査と似る
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 上場準備中のスタートアップの CFO が、大手監査法人から「新規受嘱は見送る」と通知を受けた。本条の品質管理では契約の締結と更新に審査が求められる。リスク評価で落ちたのか、人手不足なのかを聞き出せるかで、次の手が変わる
- 監査法人に勤める若手会計士が、営業成績を重視する非会計士の幹部から「この会社には甘めに」と言われた。会計士でない社員による不当な影響の排除は、本条2項3号が法人に義務づけた仕組みである。社内の通報窓口と記録が身を守る
- 監査法人が金融庁から業務改善命令を受けたと報道された。あなたの会社の監査人がそこだったら、どうなる? 新規契約の停止が出れば、監査人の交代を検討しなければならない。株主総会での選任議案に間に合わせる時間は限られている
- あなたは中堅監査法人のパートナー。公認会計士・監査審査会の検査が来月に入る。品質管理の方針が書類上だけで、審査記録が残っていない案件が三件ある。指摘されれば法人ごと処分の対象になりうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 投資家なら、監査法人の処分報道が出た会社の有価証券報告書で監査人と監査意見を確認する2. 被監査会社なら、監査人交代の要否を監査役等と早めに協議し、後任候補への打診を始める3. 受嘱を断られた場合は、理由を書面で求め、内部統制や開示体制の不足なら改善計画を示して再打診する4. 監査の不備で実際に損害を受けたと考える場合は、弁護士に会計専門家の協力を含めて相談する
訴えられた側:1. 監査法人として処分の可能性があるなら、品質管理の方針、審査記録、受嘱審査の資料を時系列で整理する2. 審査会検査や協会の品質管理レビューで指摘された事項は、改善の実施記録まで残す3. 特定社員の関与がある意思決定は、議事録で会計士社員の判断過程を明確にする4. 処分前の手続では弁護士を立て、体制改善の実績を具体的に示す
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。不法行為に基づく損害賠償は、損害と加害者を知った時から3年(民法724条)。行政処分や課徴金の期間制限は個別規定によるため、最新の改正状況をご確認ください
改正沿革 AI による整理
- 平成19年(2007年)改正(要確認) 監査法人制度の見直しに伴い、業務管理体制の整備義務と特定社員制度が整備されたとされる。条文の新設か改正か、項ごとの追加時期は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成19年(2007年) 改正:監査法人制度の見直しに伴い特定社員制度が設けられ、会計士でない社員による不当な影響の排除や合議体の構成比など、特定社員を前提とする規律が整備されたとされる。項ごとの追加時期は改正法で要確認
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