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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

刑事訴訟法 第316条の22

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  1. 被告人又は弁護人は、第三百十六条の十三から第三百十六条の二十まで(第三百十六条の十四第五項を除く。)に規定する手続が終わつた後、第三百十六条の十七第一項の主張を追加し又は変更する必要があると認めるときは、速やかに、裁判所及び検察官に対し、その追加し又は変更すべき主張を明らかにしなければならない。この場合においては、第三百十六条の十三第一項後段の規定を準用する。
  2. 2.被告人又は弁護人は、その証明予定事実を証明するために用いる証拠の取調べの請求を追加する必要があると認めるときは、速やかに、その追加すべき証拠の取調べを請求しなければならない。この場合においては、第三百十六条の十三第三項の規定を準用する。
  3. 3.裁判所は、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴いた上で、第一項の主張を明らかにすべき期限及び前項の請求の期限を定めることができる。
  4. 4.第三百十六条の十八及び第三百十六条の十九の規定は、第二項の規定により被告人又は弁護人が取調べを請求した証拠についてこれを準用する。
  5. 5.第三百十六条の二十の規定は、第一項の追加し又は変更すべき主張に関連すると認められる証拠についてこれを準用する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第316条の22は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第316条の22の条文原文は「被告人又は弁護人は、第三百十六条の十三から第三百十六条の二十まで(第三百十六条の十四第五項を除く。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第316条の22は第二目 争点及び証拠の整理に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第316条の22の前の条は刑事訴訟法第316条の21です。
  7. 刑事訴訟法第316条の22の次の条は刑事訴訟法第316条の23です。
  8. 刑事訴訟法第316条の22には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第316条の22
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第316条の22(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/316_22

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法316条の22は、公判前整理手続の終了後でも被告人側が予定主張を追加・変更できると定める。ただし必要を認めたときは速やかに裁判所と検察官に明らかにしなければならない。

Q · 公判前整理手続が終わった後でも、主張を追加できるの?

できる。ただし「速やかに」明らかにする義務がある

刑事訴訟法316条の22第1項により、被告人又は弁護人は公判前整理手続の終了後でも、316条の17第1項の予定主張を追加・変更する必要があると認めるときは、速やかに裁判所及び検察官に明らかにしなければなりません。証拠の取調べ請求の追加も2項で可能です。裁判所は3項で期限を定めることができ、期限を過ぎた証拠調べ請求は316条の32の「やむを得ない事由」の審査に服します。追加主張に関連する検察官手持ち証拠の開示請求は5項で316条の20が準用されます。

解説

公判前整理手続が一度終わった。あなたの弁護人は主張を出し切り、証拠請求も締めた。そこで検察官の証拠を精査していたら、アリバイを裏づける防犯カメラの存在に気付く。もう遅いのか。刑事訴訟法316条の22は、まさにその場面のための扉である。被告人側は整理手続が終わった後でも、主張を追加・変更する必要があると認めるときは、速やかに裁判所と検察官に明らかにしなければならない、と定める。ここで理解しておくべきは、この条文が「権利」であると同時に「義務」だという二重性である。追加できる、ではなく、必要と認めたら速やかに明らかにしなければならない。この「速やかに」を怠ると、公判段階での新主張が316条の32によって遮断される危険が現実化する。さらに裁判所は3項で期限を切ることができ、その期限を過ぎた主張は、後の証拠制限の場面であなたの首を絞める。扉は開いているが、閉まる速度はあなたが思うより速い。

法的な位置づけ

刑事訴訟法316条の22は、公判前整理手続の終了後における被告人側の予定主張の追加・変更手続を定める規定である。追加・変更の必要を認めたときは速やかに裁判所及び検察官へ明らかにする義務を課し、あわせて証拠取調べ請求の追加、裁判所による期限設定、証拠開示規定の準用を規律する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.追加・変更の必要性を認識した日を記録する 開示証拠の精査で新事実が判明した、被告人が新たな事情を述べたなど、追加の必要を認識した経緯と日付をその場で記録する。この記録が後の「速やかに」の充足と316条の32の「やむを得ない事由」の裏づけになる
  2. 2.追加・変更すべき主張を書面化する 316条の13第1項後段が準用されるため、追加する主張と、それを証明するために用いる証拠との関係を具体的に明示した書面を作成し、裁判所及び検察官に提出する
  3. 3.証拠の取調べ請求を追加する 2項に基づき、追加した証明予定事実を証明する証拠の取調べを速やかに請求する。316条の13第3項の準用により、証拠の標目と立証趣旨を明示する
  4. 4.追加主張に関連する証拠開示を請求する 5項が準用する316条の20により、追加・変更すべき主張に関連すると認められる検察官手持ち証拠の開示を請求する。日時・場所・経路まで特定して書くと関連性の範囲が絞られにくい
  5. 5.裁判所の期限設定協議に参加する 3項により裁判所は検察官と被告人側の意見を聴いた上で期限を定める。協議の場で検討中の論点を明示し、必要な期間を主張して記録に残す
  6. 6.期限徒過時は「やむを得ない事由」を疎明する 期限後に主張・証拠が生じた場合、316条の32の審査に備え、開示のタイミングや第三者の協力が得られた時期など客観的経緯を日付入りで整理して提出する

よくある質問 AI による整理

Q1公判前整理手続とは何ですか?

第一回公判前に争点と証拠を整理する手続です。裁判員裁判では必要的で、ここで主張と証拠が絞り込まれ、審理計画が確定します。

Q2整理手続後の主張追加はいつまでにすればいい?

条文上は「速やかに」とだけ定められています。裁判所が3項で具体的期限を定めた場合は、その期限が事実上の締切になります。

Q3主張の追加と証拠請求の追加は別ですか?

別です。主張の追加は1項、証明予定事実を証明する証拠の取調べ請求の追加は2項が規律し、それぞれ「速やかに」が要件です。

Q4追加主張の書面には何を書きますか?

316条の13第1項後段が準用されるため、主張と証拠の関係、すなわちどの証拠でどの事実を証明するかを具体的に明示します。

Q5検察官も整理手続後に主張を追加できる?

できます。検察官側は316条の21が規律し、本条と対をなす構造です。追加には同様に「速やかに」が求められます。

Q6追加主張をすると証拠開示を請求できる?

5項が316条の20を準用するため、追加・変更すべき主張に関連する検察官手持ち証拠の開示を改めて請求できます。

Q7期限を過ぎた証拠請求は却下される?

自動却下ではありません。316条の32により「やむを得ない事由」があれば公判での証拠調べ請求が認められる余地があります。

Q8裁判員裁判でも同じルールですか?

同じです。裁判員法49条により裁判員裁判は公判前整理手続が必要的で、その終了後の追加は本条の枠組みに従います。

この条文についての質問 AI による整理

Q1整理手続が終わった後で無罪を主張し始めるのって、印象悪くなりませんか?

変更の理由が説明できるかどうかで印象は正反対になる。316条の22第1項は「必要があると認めるとき」の追加・変更を正面から認めており、開示証拠の精査で新事実が判明したという経緯があれば正当な行使である。実務のポイント:実務では、追加の書面に「なぜ今なのか」の一段落を入れるかどうかで裁判所の受け止めが変わる。理由を書かない弁護人は少なくないが、その一段落が後に316条の32の判断材料としてそのまま生きる

Q2追加した主張について、検察官の持っている証拠をもう一度見せてもらえますか?

請求できる。5項が316条の20を準用しており、追加・変更すべき主張に関連すると認められる検察官手持ち証拠の開示を請求できる。検察官が拒めば316条の26の裁定請求で裁判所の判断を仰ぐ道もある。実務のポイント:主張関連証拠の開示は、主張の書き方の粒度で開示範囲が変わる。抽象的に「アリバイを主張する」と書くより、日時・場所・移動経路まで特定した方が、関連性のある証拠の範囲を検察官が絞りにくくなる

Q3裁判所が決めた期限を過ぎたら、もう何も出せないんですか?

自動的に遮断されるわけではない。3項の期限は訴訟指揮上のもので、期限後の証拠調べ請求は316条の32により「やむを得ない事由」があれば認められる。ただし立証の負担は請求する側にある。実務のポイント:「やむを得ない事由」の中身は、被告人本人の記憶や事情変化より、開示のタイミングや第三者の協力が得られた時期など客観的経緯の方が通りやすい。日付の入った記録を残しておく習慣が、そのまま後の主張の裏づけになる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「公判前整理手続が終われば主張は確定し、もう変えられない」と広く思われているが、この条文が明文で追加・変更の道を開いている。閉じているのは手続そのものであって、主張の追加可能性ではない
  • 追加できることを知っている人でも、その代償を軽く見ている。追加が認められるかどうかは316条の32(やむを得ない事由がある場合の新証拠請求)の判断と連動し、遅れた理由が説明できなければ公判での証拠調べ請求そのものが却下されうる。「後から出せる」と「後から出しても証拠として採用される」は全く別の話である
  • 「主張を追加したい」という問いの立て方自体がずれている場合がある。被告人側にとって本当の勝負どころは、5項が準用する316条の20による主張関連証拠の開示請求である。追加主張は、検察官の手元に眠る証拠を引き出すための鍵としても機能する。主張は目的であると同時に手段でもある
  • 弁護人から見れば「念のため主張を広く追加しておく」戦術だが、裁判所から見れば争点整理の趣旨を損なう行為に映る。この落差を読み違えると、追加した主張の数だけ裁判官の心証が削られる
比較の観点この条文ほかの条文
追加できる主体316条の22:被告人又は弁護人316条の21:検察官
316条の17:被告人側(整理手続内の本来の明示義務)
適用される時期316条の13〜316条の20の手続が終わった後証明予定事実記載書面提出後、整理手続終了後
公判前整理手続の期間中
時間的要件速やかに(3項で裁判所が期限設定可)速やかに(同様に期限設定可)
裁判所の定める期限内
徒過した場合の帰結316条の32の「やむを得ない事由」審査に服する316条の32の審査に服する
整理手続内で争点から脱落する

他国ではどう定めているか 5 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第273条(準備程序)、第163条

台湾も準備程序で争点と証拠を整理するが、日本のような終了後の追加手続を独立条文で細分化しておらず、審判期日における調査証拠聲請の一般規定に委ねる構造

韓国
대한민국 형사소송법 제266조의13

韓国は公判準備期日終了の効果として証拠申請の制限を明文化し、「重大な過失なく提出できなかった場合」等の例外を定める。日本の316条の32と近い構造

中国
中華人民共和国刑事訴訟法 第187条以下(庭前会议)

中国の庭前会議は争点整理の性格が強いが、終了後の主張追加に関する失権効の規律は日本ほど条文化されていない

ドイツ
StPO § 219、§ 244 Abs. 3

ドイツは職権探知主義のもと公判中の証拠調べ請求を広く認め、日本のような整理手続後の失権的構造を採らない

アメリカ
Fed. R. Crim. P. 16(c)、12.1

米国は継続的開示義務とアリバイ通知制度により、後発の主張・証拠に対する開示の連動を制度化している点で本条5項の発想と共通する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 整理手続が終わった三週間後、弁護人が検察官開示証拠の中に事件当日のタクシー乗車記録を見つけた。アリバイ主張を追加したい。316条の22第1項で追加できるが、316条の13第1項後段が準用されるため、主張と証拠の関係を具体的に明示する書面提出が求められる。ここを雑に済ませると、裁判所の心証で「後出し」の色がつく
  • 検察官側が整理手続後に新たな主張を出してきた。被告人側はそれに対応する反論主張と証拠を追加する必要がある。5項により316条の20(検察官手持ち証拠のうち主張関連証拠の開示請求)が準用されるので、追加主張に関連する検察官手持ち証拠の開示を、この段階でもう一度請求できる。多くの人はこの二回目の扉に気付かない
  • 裁判所が「追加主張は来月15日まで」と期限を切った。あと12日。弁護人はまだ精神鑑定を入れるか迷っている。期限を過ぎた主張が公判で許されるかは316条の32の判断に委ねられ、裁判所の裁量に落ちる。迷っている時間そのものがリスクに変わる
  • もし、公判が始まってから被告人本人が弁護人に「実はあの日、別の場所にいた」と初めて話したら? 整理手続はとうに終わっている。それでも316条の22の枠組みを踏んで速やかに追加すれば、道は残る。黙っていたまま公判で突然主張するのが、最悪の選択である
  • 検察官の視点。被告人側が整理手続後に追加してきた主張について、4項により316条の18・316条の19が準用され、検察官はその証拠に対する意見表明と、証拠開示に関する裁定請求ができる。追加主張は一方通行ではなく、双方向の手続を再起動させる

取るべき行動

被害を受けた側:被害者参加人として関心があるなら、被告人側が整理手続後に追加した主張の内容は、検察官を通じて把握する。1. 担当検察官に追加主張の有無と内容を確認2. 追加主張が被害状況に関わる場合、被害者参加弁護士を通じて反証資料の提供を検討3. 公判期日が追加主張により延期される可能性を事前に想定し、出廷スケジュールを調整する

訴えられた側:1. 整理手続終了後に新事実を思い出した、または新証拠を見つけたら、その日のうちに弁護人へ伝える。時間の経過そのものが「速やかに」の要件を削る2. 弁護人と追加主張の書面を作成、316条の13第1項後段の準用により、主張と証拠の関係を具体的に記載3. 同時に5項を使い、追加主張に関連する検察官手持ち証拠の開示を請求4. 遅れた理由(開示証拠の精査に時間を要した、被告人の記憶が喚起された経緯など)を書面に記録し、後の316条の32の審査に備える

時効(請求できる期限):本条自体に日数の定めはなく「速やかに」という不確定期限である。ただし3項により裁判所が検察官と被告人側の意見を聴いた上で具体的期限を定めることができ、その期限が事実上の締切となる。期限を徒過した主張・証拠請求は316条の32の「やむを得ない事由」の審査に服する。刑事訴訟一般の公訴時効とは別軌道の、手続内の時間制約である

学説

通説:公判前整理手続には厳格な失権効はなく、本条が追加・変更の道を明文で保障している。もっとも316条の32との連動により、証拠調べ請求段階で遅延の合理的理由が問われるため、実務上は「速やかに」の充足が防御の実効性を左右する

実務的理解:追加主張は5項の準用を通じて主張関連証拠の開示請求と連動するため、主張の記載の具体性(日時・場所・経路の特定)が開示範囲を規定する。主張は防御の目的であると同時に証拠収集の手段でもあると理解される

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成16年(2004年) 新設:裁判員制度導入に伴う刑事訴訟法改正により公判前整理手続が創設され、その一環として整理手続終了後の被告人側の主張追加・変更手続が本条として新設された(現行効力・施行日の詳細は e-Gov で要確認)

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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