保健師助産師看護師法 第39条
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- 業務に従事する助産師は、助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導の求めがあつた場合は、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。
- 2.分べんの介助又は死胎の検案をした助産師は、出生証明書、死産証書又は死胎検案書の交付の求めがあつた場合は、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保健師助産師看護師法第39条は、日本の保健師助産師看護師法に含まれる条文です。
- 保健師助産師看護師法第39条の条文原文は「業務に従事する助産師は、助産又は妊婦、じよく婦若しくは新生児の保健指導の求めがあつた場合は、正当な事由がなければ、これを拒んではならない。」で始まります。
- 保健師助産師看護師法第39条は第四章 業務に置かれています。
- 保健師助産師看護師法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 保健師助産師看護師法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 保健師助産師看護師法第39条の前の条は保健師助産師看護師法第38条です。
- 保健師助産師看護師法第39条の次の条は保健師助産師看護師法第40条です。
- 保健師助産師看護師法第39条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第39条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000203 - 本サイト収録
保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第39条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000203/39
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保健師助産師看護師法39条は、助産師が助産・保健指導の求めや出生証明書等の交付の求めを、正当な事由なく拒んではならないと定める。
Q · 出産費用でもめている助産院に「出生証明書は出せない」と言われたら、どうなるの?
原則もらえる。費用の未払いは拒否の正当な事由になりにくい
保健師助産師看護師法39条2項により、分べんを介助した助産師は、正当な事由がなければ出生証明書の交付を拒めません。費用の未払いは民事上の別問題であり、拒否の正当な事由とは認められにくいと解されています。出生届の期限は出生の日を含めて14日以内(戸籍法49条)のため、まず証明書を受け取り、費用は後で協議するのが実務的です。応じない場合は保健所に相談できます。
解説
出産に立ち会った助産師が「書かない」と言えば、生まれた子の出生届は役所の窓口で止まる。戸籍法49条は出生届に出生証明書を添えるよう定めており、その紙を書けるのは、分べんを介助した医師か助産師だけだからである。本条2項は、分べんを介助した助産師に対し、出生証明書・死産証書・死胎検案書の交付を「正当な事由(客観的に見て拒むのがやむを得ない理由)」がない限り拒んではならないと定める。1項はさらに手前の段階を押さえている。現に働いている助産師は、助産や、妊婦・産後の女性(じょく婦)・新生児への保健指導を求められたとき、正当な事由なしに断れない。知っておくべきは、これは助産師の好意ではなく法律上の義務だという点だ。「費用の精算が終わるまで証明書は渡せない」と言われたとき、その言い分が通るかどうかを判断する物差しは、相手の機嫌ではなく本条の「正当な事由」にある。
法的な位置づけ
保健師助産師看護師法第39条は、助産師の応招義務および証明書交付義務を定める規定である。業務に従事する助産師は助産・保健指導の求めを、分べんの介助または死胎の検案をした助産師は出生証明書・死産証書・死胎検案書の交付の求めを、いずれも正当な事由がない限り拒むことができない。
手順
- 1.期限を伝えて交付を求める 出生届用紙の右側にある出生証明書欄への記入を、分べんを介助した助産師に依頼する。出生届の期限(出生の日を含めて14日以内)を伝え、費用の話とは切り離して交付を求める
- 2.拒否の理由を記録に残す 交付を拒まれたら、本条2項の義務を示したうえで、拒む正当な事由を書面またはメッセージで示してほしいと依頼する。電話のやり取りは日時・相手・発言をメモに残す
- 3.保健所に相談する 助産所であれば所在地を管轄する保健所、病院・診療所であれば医療安全支援センターに、拒否の経緯を記録とともに相談する
- 4.期限が迫れば戸籍窓口に相談 期限までに証明書を得られない見込みのときは、市区町村の戸籍窓口に事情を伝え、戸籍法49条3項ただし書による証明書なしの届出について指示を受ける
よくある質問 AI による整理
Q1助産師の応招義務とは?
業務に従事する助産師が、助産や妊婦・じょく婦・新生児の保健指導の求めを、正当な事由なく拒んではならない義務です。保健師助産師看護師法39条1項が定めています。
Q2出生証明書は誰が書く?
出産に立ち会った医師、助産師、その他の立会者の順で、そのうち一人が作成します(戸籍法49条3項)。助産師が介助した場合はその助産師が作成し、交付を拒めません。
Q3出生届の期限はいつまで?
出生の日を含めて14日以内、国外での出生は3か月以内です(戸籍法49条1項)。期限を過ぎても受理はされますが、過料の対象になることがあります。
Q4助産師が出生証明書を拒否したら違法?
正当な事由がなければ本条2項違反です。直接の罰則はありませんが、品位を損する行為として業務停止などの行政処分(同法14条)の対象となる可能性があります。
Q5死産証書と死胎検案書の違いは?
死産に立ち会った医師・助産師が作成するのが死産証書、立ち会わずに死胎を検案して作成するのが死胎検案書です。どちらも死産届に添付します。
Q6自宅出産でも出生証明書はもらえる?
助産師が自宅で分べんを介助した場合、その助産師が作成し、交付を拒めません。医師・助産師が立ち会わなかったときは、立ち会った家族などその他の者が作成します。
Q7助産師が断れる「正当な事由」とは?
法律上の列挙はありません。異常があり医師に引き継ぐべき場面(同法38条)、物理的に対応できない状況、自ら介助していない分べん(40条)などが考えられ、個別事情で判断されます。
Q8出生証明書なしで出生届は出せる?
戸籍法49条3項ただし書により、やむを得ない事由があれば添付なしで届出できます。ただし法務局への照会・調査を経るため、時間と手間が大きく増えます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1出産費用をまだ払ってないんですけど、出生証明書って本当にもらえるんですか?
本条2項は、正当な事由がなければ交付を拒めないと定めている。費用の未払いは民事上の債権の問題であり、子の戸籍手続を止める正当な事由とは認められにくいと解されている(実務上、解釈が分かれる余地はある)。実務のポイント:出産育児一時金の直接支払制度を使えば、費用の大半は保険者から施設に直接支払われる。未払い額は思っているより小さいことが多く、それを伝えるだけで交渉がまとまりやすい
Q2助産院で産んだあと、赤ちゃんがすぐ亡くなった場合も助産師さんに書いてもらえる?
いいえ。一度でも生きて生まれていれば死産ではなく、出生届と死亡届が必要になる。死亡届に添える死亡診断書・死体検案書は医師しか書けない。助産師が書けるのは出生証明書と、死産の場合の死産証書・死胎検案書である(本条2項)。実務のポイント:助産所には嘱託医と連携医療機関を定める義務があり(医療法19条)、こうした場面ではまずそこにつながる。慌てずに嘱託医が誰かを確認するのが近道だ
Q3助産師ってお医者さんみたいに「診療拒否しちゃダメ」っていうルールがあるの?
ある。医師には医師法19条の応招義務があり、本条1項はその助産師版として、助産と保健指導の求めを正当な事由なしに拒むことを禁じている。実務のポイント:医師の応招義務については、令和元年に厚生労働省が、どんな場合に断ってよいかの考え方を通知で整理した。助産師に直接向けた通知ではないが、「正当な事由」の中身を考える際の参考として現場で意識されている
間違えやすい点 AI による整理
- 「証明書は助産院のサービスだから、費用の清算が済むまで止められても仕方ない」と思われがちだが、法律上の位置付けは逆である。交付は本条2項の義務であり、拒めるのは正当な事由がある場合だけだ。費用の請求は民事上の別ルートで行うのが筋であり、子の戸籍を人質にする理由にはなりにくい
- 1項の義務の重さは知っていても、射程を誤解している人は多い。義務を負うのは「業務に従事する」助産師に限られる。免許を持っていても現場を離れている人には、この義務はかからない。逆に病院勤務の助産師も業務に従事している以上、対象になる
- 「生まれてすぐ亡くなった赤ちゃんも、死産証書で処理する」と考えるのは前提が誤っている。一度でも生きて生まれていれば死産ではなく、出生届と死亡届の二本立てになる。死亡届に要る死亡診断書・死体検案書は医師しか書けず、助産師の死産証書・死胎検案書は使えない。区別を取り違えると、届出が二度手間になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の主体 | 39条:業務に従事する助産師(1項)、分べんの介助・死胎の検案をした助産師(2項) | 40条:すべての助産師 38条:すべての助産師 |
| 義務の内容 | 助産・保健指導、出生証明書等の交付の求めを拒まない義務 | 自ら介助・検案していない分べんの証明書交付を禁止 異常を認めたら医師の診療を求めさせ、自ら処置しない義務(臨時応急の手当は除く) |
| 39条の拒否との関係 | 正当な事由があれば拒否できる | 自ら介助していないことは交付を断る当然の根拠になる 異常の認知は助産を断る正当な事由の典型例になりうる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾でも出生証明書等の交付を正当な理由なく拒めないとする規律があり、医師と助産人員の双方に業務上の義務が置かれている
韓国は医療人(助産師を含む)の診療拒否禁止と、出生・死産証明書の交付に関する規定を医療法にまとめて置いている
米国は個々の助産師ではなく、メディケア参加病院に陣痛中の妊婦への対応義務を課す構造で、日本とは義務の主体が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 助産院で出産した翌日、院長と分娩費用の支払いでもめた。「全額払うまで出生証明書は出さない」と言われる。出生届の期限は生まれた日を含めて14日。費用の争いと証明書の交付は別問題であり、未払いだけを理由に拒むのは「正当な事由」と認められにくいと解されている(実務上、解釈が分かれる余地はある)
- 妊娠5か月での死産。悲しみの中で、死産届には死産証書か死胎検案書が要ると知らされる。届出期限は死産後7日以内。立ち会った助産師に、まず交付を求める
- あなたが開業助産師で、夜中に面識のない妊婦から「陣痛が来た、来てほしい」と電話がきた。手が空いていて、母体の状態にも異常のサインがない。断れば本条1項の問題になりうる。一方で、異常の兆候があるなら医師の診療を求めるべき場面であり(38条)、ここに判断の分かれ目がある
- 産後2週間で授乳がうまくいかず、近所の助産院に保健指導を頼んだら「うちで産んだ人しか診ない」と言われた。これは正当な事由にあたるのか?
取るべき行動
被害を受けた側:1. 交付を拒まれたら、拒否の理由を書面かメッセージで記録に残してもらう2. 本条2項の義務を示して改めて交付を求め、費用の争いは別に協議すると伝える3. 応じなければ、助産所を所管する保健所に相談する4. 期限が迫っている場合は、市区町村の戸籍窓口に事情を伝え、証明書なしで出す手続(戸籍法49条3項)について指示を仰ぐ
訴えられた側:1. 拒んだ理由が「正当な事由」に当たるか点検する:自分の専門外の異常例(38条で医師に引き継ぐべき場面)か、物理的に対応できない状況か2. 自分が介助していない分べんの証明書は、そもそも書いてはならない(40条)。拒否の根拠としてはっきり伝える3. 費用の未払いは、証明書とは切り離して請求書や内容証明で対応する4. 対応の経緯は助産録(42条)に記録しておく
時効(請求できる期限):本条違反を直接処罰する規定は本法に置かれていないが、助産師としての品位を損する行為として行政処分(14条:戒告、3年以内の業務停止、免許取消し)の対象になる可能性がある(最新の改正状況をご確認ください)。受け取る側の実務上の期限:出生届は出生の日から14日以内(国外での出生は3か月以内、戸籍法49条)、死産届は死産後7日以内(死産の届出に関する規程)
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)公布、平成14年(2002年)施行 法律名が保健婦助産婦看護婦法から保健師助産師看護師法に改められ、条文中の「助産婦」が「助産師」に改正された
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:保健婦助産婦看護婦法の制定に伴い、助産婦の業務上の義務として規定された
- 2.平成13年(2001年) 改正:法律名が保健師助産師看護師法に改められ、条文中の「助産婦」が「助産師」となった(平成14年施行)
- 保健師助産師看護師法 第40条自ら介助しない分べんの証明書交付禁止
- 保健師助産師看護師法 第41条異常死産児の警察署への届出義務
- 保健師助産師看護師法 第42条助産録の記載と保存義務
- 保健師助産師看護師法 第38条異常時の医師への引継ぎ、拒否事由の判断基準
- 保健師助産師看護師法 第14条品位を損する行為への行政処分
- 戸籍法 第49条出生届への出生証明書添付義務
- 医師法 第19条医師の応招義務と診断書交付義務の並行規定
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