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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 6 分6 分6 分

建設業法 第20条の2(工期等に影響を及ぼす事象に関する情報の通知等)

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  1. 建設工事の注文者は、当該建設工事について、地盤の沈下その他の工期又は請負代金の額に影響を及ぼすものとして国土交通省令で定める事象が発生するおそれがあると認めるときは、請負契約を締結するまでに、国土交通省令で定めるところにより、建設業者に対して、その旨を当該事象の状況の把握のため必要な情報と併せて通知しなければならない。
  2. 2.建設業者は、その請け負う建設工事について、主要な資材の供給の著しい減少、資材の価格の高騰その他の工期又は請負代金の額に影響を及ぼすものとして国土交通省令で定める事象が発生するおそれがあると認めるときは、請負契約を締結するまでに、国土交通省令で定めるところにより、注文者に対して、その旨を当該事象の状況の把握のため必要な情報と併せて通知しなければならない。
  3. 3.前項の規定による通知をした建設業者は、同項の請負契約の締結後、当該通知に係る同項に規定する事象が発生した場合には、注文者に対して、第十九条第一項第七号又は第八号の定めに従つた工期の変更、工事内容の変更又は請負代金の額の変更についての協議を申し出ることができる。
  4. 4.前項の協議の申出を受けた注文者は、当該申出が根拠を欠く場合その他正当な理由がある場合を除き、誠実に当該協議に応ずるよう努めなければならない。

この条文の基本情報

工期等に影響を及ぼす事象に関する情報の通知等とは何ですか?

定義工期等に影響を及ぼす事象に関する情報の通知等とは、建設業法第20条の2に定められた規定で、「建設工事の注文者は、当該建設工事について、地盤の沈下その他の工期又は請負代金の額に影響を及ぼすものとして国土交通省令で定める事象が発生するおそれがあると認めると…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 建設業法第20条の2(工期等に影響を及ぼす事象に関する情報の通知等)は、日本の建設業法に含まれる条文です。
  2. 建設業法第20条の2の条文原文は「建設工事の注文者は、当該建設工事について、地盤の沈下その他の工期又は請負代金の額に影響を及ぼすものとして国土交通省令で定める事象が発生するおそれがあると認めると…」で始まります。
  3. 建設業法第20条の2は第一節 通則に置かれています。
  4. 建設業法の公布日は昭和24年5月24日です。
  5. 建設業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 建設業法第20条の2の前の条は建設業法第20条です。
  7. 建設業法第20条の2の次の条は建設業法第21条です。
  8. 建設業法第20条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式建設業法(昭和二十四年法律第百号)第20条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000100
  • 本サイト収録建設業法(昭和二十四年法律第百号)第20条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000100/20_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点建設業法20条の2は、契約前に資材高騰等のおそれを通知した建設業者に、契約後の変更協議の申出を認める。注文者は正当な理由がない限り誠実に応ずるよう努める。

Q · 契約後に資材が値上がりしたら、元請や施主に請負代金の値上げを求められる?

契約前に高騰のおそれを通知していれば協議を申し出られる

建設業法20条の2第2項により、建設業者は資材価格の高騰などのおそれを認めるとき、請負契約の締結までに注文者へ通知しなければなりません。通知をした建設業者は、契約後に実際に事象が発生した場合、工期や請負代金の額の変更について協議を申し出ることができます(第3項)。注文者は根拠を欠く場合など正当な理由がない限り誠実に協議に応ずるよう努めなければなりませんが(第4項)、これは努力義務であり、値上げそのものを強制するものではありません。

解説

建設現場の値上げ交渉で強いのは、最後まで黙っていた側ではない。契約を結ぶ前に最初に口を開いた側である。建設業法20条の2は、注文者(工事を発注する側)と建設業者(請け負う側)の双方に、契約締結前の「警告」を義務付けている。注文者は、地盤沈下のように工期や代金に影響しそうな現場の事情を知っていれば伝えなければならない。建設業者は、資材の供給不足や価格高騰のおそれを把握していれば伝えなければならない。ポイントは第3項にある。法律が工事後の協議の申出権を認めているのは「通知をした建設業者」だけである。見積書に「鋼材価格が高騰するおそれあり」と根拠資料付きで一文を添えておけば、契約後に実際に高騰したとき、注文者は正当な理由がない限り協議に誠実に応じるよう努めなければならない(第4項)。何も書かずに契約していれば、法律上のこの足場は最初から存在しない。値上げ交渉の成否は、契約後ではなく契約前の数行で決まっている

法的な位置づけ

建設業法第20条の2は、工期又は請負代金の額に影響を及ぼす事象について、請負契約締結前の相互通知義務と契約締結後の変更協議を定める規定である。注文者は地盤の沈下等、建設業者は主要資材の供給の著しい減少や価格の高騰等のおそれを通知し、通知をした建設業者の協議申出に対して、注文者は誠実協議の努力義務を負う。

手順

  1. 1.契約前に工期・代金に影響するリスクを洗い出す 見積りの段階で、主要資材の価格動向、メーカーの納期情報、地盤や地中の状況など、工期や請負代金に影響しうる事象を一覧にする。注文者側も、地盤調査報告書や土地購入時の資料に記載された事情を確認する
  2. 2.根拠資料を添えて書面またはメールで通知する 請負契約の締結前に、おそれのある事象とその状況を把握するための情報(価格推移グラフ、仕入先の値上げ通知など)を添えて、相手方に通知する。送信記録・受領記録は必ず保存する
  3. 3.契約書に変更条項と算定方法を盛り込む 建設業法19条1項に基づく契約書の記載事項として、価格等の変動に基づく請負代金の額や工事内容の変更、およびその算定方法を具体的に定めるよう交渉する
  4. 4.事象発生後、通知書を添えて協議を申し出る 通知した事象が実際に発生したら、契約前の通知書と発生状況を示す資料を添付し、書面で工期・工事内容・請負代金の額の変更について協議を申し出る。相手方の回答や協議の経緯は日付入りで記録する

よくある質問 AI による整理

Q1おそれ情報とは何ですか?

工期や請負代金の額に影響を及ぼす事象が発生するおそれに関する情報です。建設業法20条の2が、契約締結前に相手方へ通知するよう求めています。

Q2建設業法20条の2はいつから施行されていますか?

注文者の通知義務(第1項)は令和2年10月1日施行です。建設業者の通知義務と協議の規定(第2項〜第4項)は令和6年12月13日に施行されました。

Q3契約した後に通知しても協議を申し出られますか?

条文上はできません。第3項の協議申出権は、請負契約を締結するまでに第2項の通知をした建設業者に限って認められています。

Q4注文者が通知しなければならない事象とは?

地盤の沈下その他、工期又は請負代金の額に影響を及ぼすものとして国土交通省令で定める事象です。具体的な範囲は建設業法施行規則で確認が必要です。

Q5協議に応じてもらえれば値上げは確定しますか?

確定しません。第4項は誠実に協議に応ずる努力義務にとどまります。合意に至るかどうか、変更額がいくらになるかは当事者間の交渉次第です。

Q6元請と下請の間にも20条の2は適用されますか?

適用されます。元請が下請に工事を発注する場面では、元請が「注文者」、下請が「建設業者」の立場になり、双方の通知義務と協議の規定が及びます。

Q7通知義務に違反すると罰則はありますか?

本条自体に直接の刑事罰は置かれていません。ただし、建設業者の法令違反は許可行政庁による指示処分(28条)などの対象となる可能性があります。

Q8価格変動条項とは何ですか?

資材価格などの変動に応じて請負代金や工事内容を変更する旨と、その算定方法を定める契約条項です。19条1項が定める契約書の記載事項と連動します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1通知って口頭で伝えればいいんですか?それとも書面じゃないとダメ?

第1項・第2項は「国土交通省令で定めるところにより」通知すると定めており、方法は建設業法施行規則で規律される。書面または電磁的方法が想定されており、少なくとも後で証明できる形を残すべきである。実務のポイント:現場では電話で「上がりそうです」と伝えて済ませる業者が多いが、紛争になったとき注文者が「聞いていない」と言えばそれまでである。メール一通と添付資料の PDF が、数百万円の協議の入場券になる

Q2通知したのに元請が「協議には応じない」と言ってきました。違法ですか?

第4項は、根拠を欠く場合など正当な理由がある場合を除き、誠実に協議に応じるよう努めることを求めている。努力義務なので直接の罰則はないが、元請が建設業者であれば、許可行政庁による指導などの対象となる可能性がある(28条・41条)。実務のポイント:協議拒否の経緯を日付入りで記録し、国土交通省の駆け込みホットラインなどの通報窓口に相談するという選択肢がある。行政が動く可能性があると元請側が認識した時点で、交渉の空気が変わることは少なくない

Q3施主の私にも通知義務があるって本当ですか?

本当である。第1項は「建設工事の注文者」に、地盤沈下など国土交通省令で定める事象のおそれを認識していれば、契約までに建設業者へ通知するよう求めている。個人の施主も対象である。実務のポイント:土地購入時の重要事項説明書や地盤調査報告書をそのまま工務店に渡すのが最も確実な通知になる。手元の資料を共有しておくだけで、後の追加費用をめぐる「言った言わない」がほぼ消える

間違えやすい点 AI による整理

  • 「契約後に資材が高騰したら、注文者は値上げに応じなければならない」と思われがちだが、条文はそこまで言っていない。第4項は協議に「誠実に応ずるよう努めなければならない」という努力義務であり、値上げに応じる義務でも合意を強制する規定でもない。勝ち取れるのは交渉の席であって、金額そのものではない
  • 多くの建設業者は、通知を「相手を不安にさせて受注を逃すリスク」と捉えて躊躇する。だが法律から見れば、通知しないことこそリスクである。第3項の協議申出権は「通知をした建設業者」に限って与えられており、黙って契約した業者は、後で高騰が起きても本条を足場にできない。営業上の遠慮が、そのまま法的な丸腰につながる
  • 通知義務は請負側だけの話だと思われているが、第1項は注文者側にも義務を課している。地盤沈下など現場の事情を知っていた注文者が黙っていた場合、後の工期延長や追加費用の交渉で、注文者は不利な立場に立つことになる。この義務を負うのは施主個人も同じであり、元請が下請に発注する場面でも適用される
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面20条の2:契約前の事象のおそれの通知と、契約後の変更協議19条の3:不当に低い請負代金での契約の禁止
20条:契約前の見積り(経費の内訳の明示等)
義務を負う者注文者(第1項)と建設業者(第2項)の双方主として取引上の地位を利用する注文者
主として見積りを行う建設業者
効果の性質通知義務+協議申出権+誠実協議の努力義務。変更額を強制しない禁止規定。違反は行政上の勧告等の対象
見積りの作成・提示に関する規律

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民法第227条之2・第245条之1

台湾には契約前の相互通知を定める建設業の特則はなく、契約後の価格変動は一般法の情事変更の原則で処理され、契約交渉中の重要事項の故意の秘匿は契約締結上の過失として扱われる

韓国
하도급거래 공정화에 관한 법률 제16조의2

韓国は下請取引について、供給原価の変動に応じた下請代金の調整申請と協議の仕組みを置いており、価格転嫁を協議手続で担保する点で本条と発想が近い

ドイツ
BGB § 650b・§ 313

ドイツは建設請負契約の変更について当事者が合意を目指す枠組みを民法典に置き、想定外の事情変化は行為基礎の障害の法理で処理する

アメリカ
FAR 52.216-4

米国連邦調達では、労務費・資材費の変動に応じて契約価格を調整する条項を契約に組み込む方式が用いられ、契約条項による事前のリスク配分が中心となる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 工務店を経営していて、来年着工の RC 造マンションの見積もりを出す。鉄筋価格がここ3か月で急上昇している。見積書に価格動向のデータを添付し「資材高騰のおそれ」を通知しておくかどうかで、半年後に数百万円の追加負担を自社で抱えるかが変わる
  • 契約後に資材が3割値上がりした。元請に価格協議を申し出たら「契約時に何も言っていなかったじゃないか」と一蹴された。もし契約前に通知していたら、どうなっていた? 元請は根拠のない拒絶ができず、誠実に協議に応じる努力義務を負っていた
  • あなたは自宅の新築を依頼した施主。土地の前所有者から「昔このあたりは田んぼで地盤が緩い」と聞いていたが、工務店には伝えなかった。着工後に地盤改良が必要になり、工期は2か月延び、追加費用を求められた。黙っていたのは、注文者としての通知義務違反と評価されうる
  • 元請の現場所長として、下請業者から契約後の値上げ協議を申し出られた。手元には、契約前に下請が送ってきた資材高騰の通知メールが残っている。門前払いすれば、20条の2第4項の誠実協議の努力義務に反するおそれがある
  • 契約締結は明後日。主要資材のメーカーから「来月以降、納期未定」との連絡が届いた。この情報を通知書に落とし込んで注文者に送れるのは、あと48時間しかない

取るべき行動

被害を受けた側:(建設業者として価格高騰に直面している場合)1. 契約前なら、資材価格指数や仕入先からの値上げ通知を根拠資料として、書面またはメールで注文者に通知し、送信記録を保存する2. 契約書に19条1項8号に対応した価格変動条項(変更額の算定方法を含む)を入れるよう交渉する3. 契約後に高騰が起きたら、通知書を添付して書面で協議を申し出る4. 根拠のない門前払いを受けたら、許可行政庁の建設業者向け相談窓口への相談を検討する

訴えられた側:(注文者・元請として協議を申し出られた場合)1. 契約前に通知を受けていたかどうか、メールや書類を確認する2. 通知があった場合、門前払いは避け、協議の場を設けて記録を残す3. 申出の根拠(価格上昇の幅、対象資材、契約時の想定)を具体的に検証し、根拠が欠ける部分は理由を示して書面で回答する4. 注文者として現場の事情(地盤など)を知りながら黙っていなかったか、自分の第1項の義務も点検する

時効(請求できる期限):通知の期限は「請負契約を締結するまで」であり、締結後の通知では第3項の協議申出の根拠にならない。協議の申出そのものには法定期限はないが、請負代金債権には一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 令和元年(2019年)改正(令和2年10月1日施行) 働き方改革と適正工期の確保を目的に新設。注文者が工期等に影響を及ぼす事象に関する情報を契約締結前に建設業者へ提供する義務を定めた
  • 令和6年(2024年)改正(同年12月13日施行) 資材価格高騰への対応として、建設業者側から注文者への「おそれ情報」の通知義務(第2項)、通知した建設業者の協議申出権(第3項)、注文者の誠実協議の努力義務(第4項)を追加

改正の年表

  1. 1.令和元年(2019年) 新設:適正な工期の確保を目的とする改正で新設され、令和2年10月1日に施行。注文者が工期等に影響を及ぼす事象に関する情報を契約締結前に建設業者へ提供する義務を定めた
  2. 2.令和6年(2024年) 改正:資材価格高騰への対応として、建設業者による「おそれ情報」の通知義務(第2項)、通知した建設業者の協議申出権(第3項)、注文者の誠実協議の努力義務(第4項)を追加。同年12月13日施行

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建設業法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 通則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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