建設業法 第24条の2(下請負人の意見の聴取)
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元請負人は、その請け負つた建設工事を施工するために必要な工程の細目、作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、下請負人の意見をきかなければならない。
この条文の基本情報
下請負人の意見の聴取とは何ですか?
定義下請負人の意見の聴取とは、建設業法第24条の2に定められた規定で、「元請負人は、その請け負つた建設工事を施工するために必要な工程の細目、作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、下請負人の意…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建設業法第24条の2(下請負人の意見の聴取)は、日本の建設業法に含まれる条文です。
- 建設業法第24条の2の条文原文は「元請負人は、その請け負つた建設工事を施工するために必要な工程の細目、作業方法その他元請負人において定めるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ、下請負人の意…」で始まります。
- 建設業法第24条の2は第二節 元請負人の義務に置かれています。
- 建設業法の公布日は昭和24年5月24日です。
- 建設業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 建設業法第24条の2の前の条は建設業法第24条です。
- 建設業法第24条の2の次の条は建設業法第24条の3です。
- 建設業法第24条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第24条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000100 - 本サイト収録
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第24条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000100/24_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建設業法24条の2は、元請負人が工程の細目や作業方法を定める前に、下請負人の意見を聴くことを義務付ける規定。同意までは不要だが、事前の聴取を欠けば違反となる。
Q · 元請が工程表を決めるとき、下請に相談しないといけないの?
必要。決める前に下請の意見を聴く義務がある
建設業法24条の2により、元請負人は工程の細目や作業方法など自ら定めるべき事項を決める前に、下請負人の意見を聴かなければなりません。義務は「聴くこと」であって同意を得ることではないため、最終決定権は元請に残ります。直接の罰則はありませんが、建設業法違反として28条の指示処分などの監督処分の対象になりえます。一次下請が二次下請に工事を出す場合も、その関係では元請負人としてこの義務を負います。
解説
工程表は元請が一方的に配るもの。現場でそう信じている職人は多いが、建設業法24条の2の書き方は違う。元請負人(下請契約で仕事を発注する建設業者)は、工程の細目や作業方法など自分で決めるべき事項を決めようとするとき、「あらかじめ」下請負人の意見を聴かなければならない。求められているのは同意ではなく意見の聴取なので、最終決定権は元請に残る。それでも、意見を聴かずに決めた時点で法律違反になる。直接の罰則規定はないが、28条の指示処分など監督処分の対象になりうる。工期が詰まって残業が積み重なったとき、事前に意見を聴かれたかどうかは、工期変更や追加費用を交渉するときの材料になる。黙って工程表を受け取る下請と、打合せ記録に自分の意見を残す下請では、トラブルになったときの立場がまるで違う
法的な位置づけ
建設業法24条の2は、下請負人の意見聴取義務を定める規定である。元請負人は、請け負った建設工事の施工に必要な工程の細目、作業方法その他自らが定めるべき事項を決定する前に、下請負人の意見を聴かなければならない。聴取は決定前に行う必要があるが、意見への同意や採用までは義務付けられていない。
手順
- 1.工程・作業方法の案を作成して下請に共有する 元請負人は、工程の細目や作業方法を確定する前に「案」の段階で下請負人へ共有する。共有日時と送付先を記録しておく
- 2.工程会議・施工検討会で意見を聴く 下請負人を交えた打合せを設け、人員、作業日数、他工種との干渉、安全面などについて意見を聴く。書面での意見提出も受け付ける
- 3.議事録に出席者と意見を記録する 出席者、下請負人が述べた意見、その場での回答を議事録に残し、下請負人にも共有して内容を確認してもらう
- 4.判断理由を説明したうえで工程を確定する 意見を採用する場合も採用しない場合も、その理由を下請負人に説明し記録する。確定した工程表は版と日付を付けて配布する
よくある質問 AI による整理
Q1建設業法24条の2とは?
元請負人が工程の細目や作業方法などを決める前に、下請負人の意見を聴くよう義務付けた建設業法の規定です。下請保護規定の一つに位置付けられます。
Q2下請負人の意見聴取はどんな方法で行えばいい?
法律上の方式の定めはありません。工程会議や施工検討会での聴取、書面やメールでの照会などが考えられ、後日の確認に備えて記録を残すことが重要です。
Q3意見聴取は工程が決まった後でもいい?
いいえ。条文は「定めようとするときは、あらかじめ」と定めており、決定後に意見を聴いても本条の要件は満たしません。案の段階で聴く必要があります。
Q4「元請負人において定めるべき事項」とは何を指す?
条文が例示する工程の細目と作業方法のほか、施工のために元請負人が決める必要のある事項を広く含みます。現場の段取りや作業手順などが典型です。
Q5建設業法24条の2違反は通報できる?
許可行政庁(国土交通省の地方整備局等または都道府県)の相談窓口に相談できます。日付入りの工程表やメールなど、聴取がなかった経緯の記録があると具体的に伝えやすくなります。
Q6建設業許可のない会社にも適用される?
本条の元請負人は、下請契約の注文者となる建設業者を指します(2条5項)。建設業者に当たらない注文者には、条文上そのまま適用されるものではありません。
Q7二次下請への発注でも意見聴取は必要?
必要です。一次下請が工事の一部を二次下請に出すと、その下請契約では一次下請が元請負人となり、本条の意見聴取義務を負います。
Q8下請が意見を出さなかった場合はどうなる?
元請が意見を求める機会を実際に設けていれば、聴取の手続は果たしたと評価される余地があります。下請側は、意見を出さないと後の協議で不利になりやすい点に注意が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1意見を聴かれずに工程が決まったら、元請に罰金とかあるんですか?
建設業法24条の2違反そのものに直接の罰則規定はありません。ただし建設業法違反として、28条に基づく指示処分などの監督処分の対象になりえます。実務のポイント:行政は単発の違反よりも、下請へのしわ寄せが繰り返されているかを見る傾向があります。一回の不満より、日付入りの記録を積み重ねたほうが相談時の説得力が格段に違います
Q2意見を言ったのに全然反映されませんでした。それでも違反じゃないんですか?
条文が求めているのは意見の聴取であり、採用までは義務付けていません。聴いたうえで元請が別の判断をすること自体は違反ではありません。実務のポイント:反映されなかった意見ほど記録に残すべきです。後で手戻りや遅延が起きたとき、「下請は事前に指摘していた」という事実が、費用負担の話し合いで最も強い材料になります
Q3うちは一人親方に仕事を回しているだけですが、関係ありますか?
あなたの会社が建設業許可を持つ建設業者で、一人親方と下請契約を結んでいるなら、その関係ではあなたが元請負人です(2条5項)。作業方法や工程を決めるときは事前に意見を聴く必要があります。実務のポイント:一人親方との関係は口頭で済ませがちですが、LINE で工程案を送り「意見があれば返信を」と一言添えるだけでも、聴取の記録になります
間違えやすい点 AI による整理
- 「意見を聴く義務があるなら、下請が反対すれば工程は変えられる」と期待されがちだが、条文が求めているのは聴取であって同意ではない。元請は意見を聴いたうえで、自分の判断で決めてよい。ただし、聴いたふりをするだけの形式的な聴取は、ガイドラインの趣旨や監督の場面では評価されにくい
- 下請の立場から見れば「工程の相談がないのは業界の慣習」。法律から見れば「事前聴取を省いた違反状態」。この落差に気付かないまま無理な工程を受け入れ続けると、労災や手戻りが起きたとき「あなたも合意していた」という扱いを受けやすくなる
- 「元請=ゼネコン」という前提自体が誤っている。建設業法上の元請負人は、下請契約で注文者となる建設業者すべてを指す。一次も二次も、さらに下に出せばその関係では元請負人であり、24条の2の義務を負う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 24条の2:工程の細目・作業方法などを決める手続 | 19条の5:請負契約で定める工期の長さ 18条:請負契約全体の締結姿勢 |
| 義務の内容 | 決定前に下請負人の意見を聴く(同意は不要) | 著しく短い期間を工期とする請負契約を締結しない 対等な立場における合意に基づいて公正な契約を締結する |
| 主な場面 | 着工後の工程会議・施工検討・作業手順の決定 | 契約締結時の工期設定 契約交渉・締結の全般 |
| 下請が使える場面 | 聴取がなかった事実を工期変更・費用協議の材料にする | 非現実的な工期で契約を迫られたときの交渉根拠 一方的な契約条件の押付けに対する交渉根拠 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では分包の可否や責任関係は規律されるが、元請が工程決定前に下請の意見を聴く旨の明文規定は確認されていない
分包の許容範囲と総請負人・分包人の連帯責任を定めるが、意見聴取手続の規定はない
下請人の承認・代金直接請求など支払保護が中心で、工程決定時の意見聴取義務は定めていない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 朝礼で突然「来週から内装と設備を同時に入れる、工程はもう決まった」と告げられた。同じ階に二業種がひしめき、段取りも安全確保も崩れる。その工程を組む前に、あなたの会社は一度でも意見を聴かれたか。聴かれていないなら、24条の2の手続を飛ばされている
- あなたは一次下請として受けた工事の一部を二次下請に出した。そのとき、二次下請との関係ではあなたが「元請負人」になる(2条5項)。自社で作った作業手順書を何の相談もなく二次に渡せば、今度はあなたが24条の2違反を問われる側に立つ
- もし元請が意見を聴かずに決めた工法で手戻りが出て、やり直し費用を下請持ちにされたら、どうなる? 意見聴取がなかった事実は、費用負担の交渉や行政への相談で効いてくる
- 引渡しまで残り3週間。元請が工期を守るため、あなたの工種の作業日数を半分に削った工程表を出してきた。2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用されている。今週中に書面で意見を出し、増員費用や工程の再調整を協議の記録に残さなければ、後から言っても通りにくい
- 施工検討会で意見を出したのに、議事録に一行も残っていなかった。言った証拠がなければ、聴かれなかったのと同じ扱いになりかねない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 工程や作業方法が意見聴取なしに決まったら、通知メールや工程表の版、日付を保存する2. 無理な点(人員、日数、他工種との干渉、安全面)を具体的に書面で元請へ伝え、受領の記録を残す3. 工期短縮や手戻りで費用が出たら、協議の申入れとあわせて意見聴取がなかった経緯を示す4. 改善がなければ、許可行政庁(国土交通省の地方整備局等または都道府県)の相談窓口や駆け込みホットラインへ相談する
訴えられた側:1. 工程や作業方法を決める前に、下請を交えた打合せを設定し、議事録に出席者と下請の意見を記録する2. 意見を採用しない場合も、その理由を説明した記録を残す3. 二次以下への再下請でも自社が元請負人になる点を社内で共有し、手順書を一方的に渡す運用を見直す4. 指摘を受けたら、聴取の記録を整理し、工程の再協議に応じる姿勢を示す
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。意見聴取は工程や作業方法を「定めようとするとき、あらかじめ」行う必要があり、決定後の聴取では足りない。本条違反に関連して損害賠償を請求する場合は、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される
学説
条文解釈(文言から導かれる理解):本条の義務は「あらかじめ」意見を「きく」ことに尽き、同意取得や意見の採用までは含まない。決定後の事後的な聴取では要件を満たさない。
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