建設業法 第24条の3(下請代金の支払)
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- 元請負人は、請負代金の出来形部分に対する支払又は工事完成後における支払を受けたときは、当該支払の対象となつた建設工事を施工した下請負人に対して、当該元請負人が支払を受けた金額の出来形に対する割合及び当該下請負人が施工した出来形部分に相応する下請代金を、当該支払を受けた日から一月以内で、かつ、できる限り短い期間内に支払わなければならない。
- 2.前項の場合において、元請負人は、同項に規定する下請代金のうち労務費に相当する部分については、現金で支払うよう適切な配慮をしなければならない。
- 3.元請負人は、前払金の支払を受けたときは、下請負人に対して、資材の購入、労働者の募集その他建設工事の着手に必要な費用を前払金として支払うよう適切な配慮をしなければならない。
この条文の基本情報
下請代金の支払とは何ですか?
定義下請代金の支払とは、建設業法第24条の3に定められた規定で、「元請負人は、請負代金の出来形部分に対する支払又は工事完成後における支払を受けたときは、当該支払の対象となつた建設工事を施工した下請負人に対して、当該元請負人が支…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建設業法第24条の3(下請代金の支払)は、日本の建設業法に含まれる条文です。
- 建設業法第24条の3の条文原文は「元請負人は、請負代金の出来形部分に対する支払又は工事完成後における支払を受けたときは、当該支払の対象となつた建設工事を施工した下請負人に対して、当該元請負人が支…」で始まります。
- 建設業法第24条の3は第二節 元請負人の義務に置かれています。
- 建設業法の公布日は昭和24年5月24日です。
- 建設業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 建設業法第24条の3の前の条は建設業法第24条の2です。
- 建設業法第24条の3の次の条は建設業法第24条の4です。
- 建設業法第24条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第24条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000100 - 本サイト収録
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第24条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000100/24_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建設業法24条の3は、元請負人が出来高払い・完成払いを受けた日から1か月以内に、下請負人へ相応する下請代金を支払うよう義務付ける。労務費は現金払いへの配慮も求める。
Q · 元請が「上から入ってない」と言って下請代金を払ってくれない。いつまでに払わせられるの?
元請の入金日から1か月以内です
建設業法24条の3第1項により、元請負人は出来高払いまたは完成払いを受けた日から1か月以内、かつできる限り短い期間内に、受け取った割合と下請負人の施工出来形に相応する下請代金を支払わなければなりません。起算点は契約書の支払サイトではなく、元請が実際に入金を受けた日です。違反すれば許可行政庁による指示処分(28条)の対象になり得ます。
解説
建設業法でいう「元請負人」は、ゼネコンだけを指す言葉ではない。法律上は、下請契約で注文する側に立つ建設業者すべてが「元請負人」になる(建設業法2条5項)。一次下請があなたに二次下請として仕事を出していれば、その一次下請も本条でいう元請負人である。元請負人は、上から出来高払いや完成払いを受け取った時点で、受け取った割合に応じた代金を1か月以内に、しかもできる限り早く下請に支払わなければならない。注意したいのは、ここで決め手になるのが契約書の支払サイトではなく、上が実際に入金を受けた日だという点だ。「うちは90日サイトだから」という言い分は、本条の前ではそのまま通らない。さらに2項は、代金のうち職人の賃金にあたる部分(労務費)を現金で払うよう配慮することを求めている。3項は、前払金を受け取った元請負人に、資材の購入費や職人を集める費用を下請にも前払いするよう配慮することを求めている。上の入金日を把握できるかどうかで、交渉で強く出られるかが決まる。
法的な位置づけ
建設業法第24条の3は、下請代金の支払に関する元請負人の義務規定である。元請負人は、出来形部分に対する支払または完成後の支払を受けたとき、その受領日から1か月以内で、かつできる限り短い期間内に、受領額の割合と下請負人の施工出来形に相応する下請代金を支払わなければならない。併せて労務費相当分の現金払いと前払金の配分について配慮義務を課す。
手順
- 1.施工した出来形を数字で示せるようにする 契約書、注文書、出来高確認書、写真付きの作業日報をそろえ、自社が施工した出来形の割合と金額を一覧にする。請求額の根拠が数字で示せないと、割合計算の争いで押し切られる
- 2.元請の受領日と受領額を書面で確認する 元請に対し、出来高払いまたは完成払いの受領日と受領額を書面(メール可)で問い合わせ、回答を保存する。公共工事なら発注機関の契約情報や公表資料も確認する
- 3.1か月の期限を計算し内容証明で請求する 受領日から1か月を過ぎていれば、建設業法24条の3第1項を明記し、支払期限を区切った請求書を内容証明郵便で送付する
- 4.行政への相談と民事手続を並行する 応じない場合は国交省の駆け込みホットラインや許可行政庁の建設業担当課に相談する。並行して支払督促や少額訴訟(60万円以下)を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1下請代金の支払期限は建設業法で何日ですか?
元請負人が出来高払いまたは完成払いを受けた日から1か月以内、かつできる限り短い期間内です(建設業法24条の3第1項)。特定建設業者には別に50日ルールもあります。
Q2元請が支払わないときはどこに相談できますか?
国土交通省の駆け込みホットラインや、許可行政庁(地方整備局・都道府県)の建設業担当課に相談できます。民事上は支払督促や少額訴訟も選択肢です。
Q3下請代金を手形で払うのは違法ですか?
手形払い自体は直ちに違法ではありません。ただし労務費相当分は現金払いへの配慮が求められ(24条の3第2項)、特定建設業者は割引困難な手形の交付が禁じられています。
Q4元請負人とは誰のことですか?
下請契約で注文者となる建設業者すべてを指します(建設業法2条5項)。ゼネコンに限らず、二次下請に発注する一次下請も元請負人にあたります。
Q5出来高払いの下請代金はどう計算しますか?
元請が受け取った金額の出来形に対する割合と、下請負人が施工した出来形部分を基に算定します。出来形確認書や作業日報で施工量を数字で示すことが重要です。
Q6建設業法24条の3に違反すると罰則はありますか?
直接の刑事罰はありませんが、許可行政庁の指示処分(28条)の対象となり、指示に従わなければ営業停止に進み得ます。処分は公表されるため入札等で不利になります。
Q7前払金を受けた元請は下請にも前払いしないといけない?
法的には「適切な配慮」義務です(24条の3第3項)。資材購入や労働者募集など着手に必要な費用を前払いするよう配慮が求められ、ガイドライン上の指導対象になり得ます。
Q8赤伝で一方的に相殺されたら違法ですか?
合意や根拠のない一方的な差引きは、下請代金の一部不払いと同視され得ます。国交省の建設業法令遵守ガイドラインでも問題となる行為例として挙げられています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1元請が「施主からまだ払われてない」と言うんですが、本当かどうか分かりません。どうすれば?
本条の1か月は、元請負人が支払いを受けた日から数えます(建設業法24条の3第1項)。まず書面で受領日と受領額を尋ね、回答を記録に残しましょう。実務のポイント:公共工事の場合、前払金や中間前払金は保証事業会社を通じて支払われ、発注機関の契約情報からおおよその時期を推測できます。口頭の「まだ」をそのまま信じ続けるのは損です
Q2この条文に違反しても罰金はないって聞きました。じゃあ守らなくても平気なんですか?
本条違反に直接の刑事罰はありません。ただし許可行政庁は指示処分を出すことができ(28条)、その指示に従わなければ営業停止へ進みます(28条3項)。独占禁止法違反の疑いがあれば、公正取引委員会への措置請求もあります(42条)。実務のポイント:処分歴は国交省のネガティブ情報等検索サイトで公表されるため、公共工事の入札や大手の協力会社選定で不利になります。罰金よりも名前が残ることのほうが痛手です
Q3職人の手間賃まで手形で払われるんですが、文句を言っていいんでしょうか?
言えます。労務費に相当する部分は現金で払うよう配慮することが、元請負人に求められています(24条の3第2項)。特定建設業者には、割引を受けにくい手形の交付を禁じる規定もあります(24条の6第3項)。実務のポイント:国交省は手形などのサイトを60日以内に短縮するよう指導を強めています。「労務費分だけでも現金で」と項目を絞って頼むと、元請の経理も通しやすくなります(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「元請負人の義務」と聞くと大手ゼネコンだけの話に思える。しかし法律上の元請負人は、下請契約で注文者になる建設業者すべてである。一次下請も二次下請も、自分より下に業者がいれば本条の義務を負う。あなたが被害者側だと思っている会社も、下に業者を抱えた瞬間に義務者側へ回っている
- 支払いが遅いことは誰もが知っている。見落とされているのは、遅払いが許可行政の問題に直結するという深刻さである。国土交通大臣や知事は本条違反に指示処分(28条)を出せるし、独占禁止法違反の疑いがあれば公正取引委員会に措置を求められる(42条)。2024年度からは「建設 G メン」による実地調査も始まった。「民間同士の代金トラブル」という認識のままでは、許可業者として致命的な指摘を受けかねない
- 「契約で60日サイトと合意したのだから問題ない」という問いの立て方自体がずれている。本条の1か月は上の入金日から数える。契約上のサイトがどうであれ、入金を受けた後の支払いは1か月以内という外枠に縛られる。合意が有効かどうかではなく、入金日から数えて何日たったかで判断される
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務を負う者 | 24条の3:すべての元請負人 | 24条の6:特定建設業者である注文者(下請が一定規模以下の場合) 24条の4:すべての元請負人 |
| 期限の起算点 | 元請が出来高払い・完成払いを受けた日から1か月以内 | 下請負人の引渡し申出日から50日以内 下請負人の完成通知から20日以内に検査 |
| 上の入金がない場合 | 支払義務の起点が生じない(立替払いまでは求めない) | 上の入金の有無にかかわらず50日以内に支払う 検査・引渡しの手続であり入金とは無関係 |
| 違反時の効果 | 指示処分(28条)、公取委への措置請求(42条) | 遅延利息(国交省令の率)+指示処分等 指示処分等 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には本条のような入金日起算の業法上の支払期限はなく、主に民法の承攬規定と、公共工事における分包廠商の権利保護で対応する
韓国は下請法で、元事業者が発注者から準工金・既成金を受けた日から15日以内の支払を求めるなど、日本より短い期限を置く
ドイツは民法で、元請が注文者から支払を受けた時点で下請の報酬も弁済期が到来する「貫通的弁済期」を定める。日本の業法規制とは異なり私法上の効果として構成される
連邦政府契約では、元請が政府から支払を受けた後、一定日数内に下請へ支払う条項の挿入が義務付けられ、遅延には利息が付く
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 一次下請の社長から「施主からまだ入ってないから待って」と言われ、3か月が過ぎた。ところが施主は自治体で、議会資料には出来高払いの支出がすでに載っている。上の入金日が分かった時点で、1か月という期限はもう過ぎている
- 元請が出来高の6割を受け取った月に、あなたへの支払いは2割だけだった。あなたの施工分の出来形は6割を超えている。差額の根拠は、24条の3第1項の割合計算そのものである
- 内装工事の一次下請としてあなたは前払金を受け取ったが、二次下請の職人チームには着手金を払っていない。3項の「配慮」は努力義務だが、国交省のガイドライン違反として調査で指摘される材料にはなる。資材を立て替えた職人が突然現場に来なくなっても、それを驚く資格はない
- 職人の手間賃を、120日サイトの電子記録債権で払われたらどうなる? 職人に払う賃金は来週の金曜が締め日で、割引手数料はあなたの粗利から消えていく。労務費相当分は現金で、というのが2項の要求である
- 月末に元請の担当者が「今月は赤伝(相殺)で30万円引くから」と一言だけ告げてきた。根拠となる合意書は存在しない。一方的な差引きは下請代金の一部不払いと同じであり、ガイドラインでも典型的な問題行為として挙げられている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約書、注文書、出来高確認書、写真付きの作業日報をそろえ、自分が施工した出来形を数字で示せるようにする2. 元請の受領日と受領額を書面で問い合わせる。公共工事なら発注機関の公表資料も確認する3. 受領日から1か月を過ぎていれば、24条の3第1項を明記した内容証明で期限を区切って請求する4. 応じなければ、国交省の駆け込みホットラインや許可行政庁の建設業担当課に相談する。並行して支払督促や少額訴訟も検討する
訴えられた側:1. 自社の受領日と下請への支払日を工事ごとに一覧にして、1か月を超えた案件を洗い出す2. 出来形の割合計算の根拠を書面化し、下請と合意した記録を残す3. 合意のない相殺(赤伝)や支払保留をやめ、労務費部分の現金払いに切り替える4. 行政から調査が入ったら、是正の経過を示す資料を出して指示処分を避ける。特定建設業者は24条の6の50日ルールも同時に点検する
時効(請求できる期限):元請負人が出来高払いまたは完成払いを受けた日から1か月以内(建設業法24条の3第1項)。特定建設業者は、引渡しの申出日から50日以内という別の上限もあり、遅れると国交省令の率(年14.6%)の遅延利息が付く(24条の6。最新の改正状況をご確認ください)。下請代金債権そのものには一般消滅時効が適用される(民法166条、権利を行使できると知った時から5年、行使できる時から10年)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和46年(1971年) 新設:建設業法の改正で元請負人の義務に関する規定群が整備され、出来高払い・完成払いを受けた日から1か月以内の下請代金支払義務と前払金の配慮義務が設けられた
- 2.令和元年(2019年) 改正:下請代金のうち労務費に相当する部分を現金で支払うよう適切な配慮をすべき旨の規定が加えられた(改正経過の詳細は e-Gov の改正履歴で要確認)
- 建設業法 第24条の4完成通知後20日以内の検査と引渡し
- 建設業法 第24条の6特定建設業者の50日支払期日と遅延利息
- 建設業法 第28条違反に対する指示処分と営業停止
- 建設業法 第42条公正取引委員会への措置請求
- 建設業法 第2条元請負人と下請負人の定義
- 民法 第633条請負報酬の支払時期の一般原則
- 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 第19条優越的地位の濫用など不公正な取引方法の禁止
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