建設業法 第25条の23(紛争処理の手続に要する費用)
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- 紛争処理の手続に要する費用は、当事者が当該費用の負担につき別段の定めをしないときは、各自これを負担する。
- 2.審査会は、当事者の申立に係る費用を要する行為については、当事者に当該費用を予納させるものとする。
- 3.審査会が前項の規定により費用を予納させようとする場合において、当事者が当該費用の予納をしないときは、審査会は、同項の行為をしないことができる。
この条文の基本情報
紛争処理の手続に要する費用とは何ですか?
定義紛争処理の手続に要する費用とは、建設業法第25条の23に定められた規定で、「紛争処理の手続に要する費用は、当事者が当該費用の負担につき別段の定めをしないときは、各自これを負担する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建設業法第25条の23(紛争処理の手続に要する費用)は、日本の建設業法に含まれる条文です。
- 建設業法第25条の23の条文原文は「紛争処理の手続に要する費用は、当事者が当該費用の負担につき別段の定めをしないときは、各自これを負担する。」で始まります。
- 建設業法第25条の23は第三章の二 建設工事の請負契約に関する紛争の処理に置かれています。
- 建設業法の公布日は昭和24年5月24日です。
- 建設業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 建設業法第25条の23の前の条は建設業法第25条の22です。
- 建設業法第25条の23の次の条は建設業法第25条の24です。
- 建設業法第25条の23には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第25条の23 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000100 - 本サイト収録
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第25条の23(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000100/25_23
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建設業法25条の23は、建設工事紛争審査会の手続費用を、別段の定めがない限り当事者の各自負担とする。費用を要する行為は申立人が予納し、未納なら実施されないことがある。
Q · 建設工事紛争審査会で勝ったら、調停や鑑定の費用は相手に払ってもらえるの?
原則は各自負担。取決めがなければ相手に請求できない
建設業法25条の23第1項により、建設工事紛争審査会の手続にかかった費用は、当事者が別段の定めをしない限り各自負担です。裁判の敗訴者負担(民事訴訟法61条)とは逆の原則です。また、現地調査や鑑定など費用を要する行為は、申し立てた当事者が予納しなければならず(2項)、予納しないと審査会はその行為をしないことができます(3項)。相手に負担させたい場合は、調停案や和解条項に費用の分担を明記する必要があります。
解説
建設工事のトラブルで、裁判ではなく建設工事紛争審査会を選んだとする。勝てば相手に費用を払わせられると思うかもしれないが、建設業法25条の23が置く原則は逆である。当事者の間で別の取決めをしていなければ、手続にかかった費用は勝っても負けても「各自負担」になる。裁判は「訴訟費用は敗訴者の負担」(民事訴訟法61条)が原則なので、ここが大きく違う。さらに2項と3項がある。現地調査や鑑定(専門家による欠陥の調査・評価)のように費用がかかる行為を申し立てると、審査会はその費用を先に納めさせる(予納)。払わなければ、審査会はその調査をしなくてよい。つまり、欠陥を証明するための調査は、申し立てた側の財布から先に出る。手続を始める前に、費用の分け方を相手と書面で決めておけるか。費用が先に出ていく行為を、どれだけ申し立てるか。この二つを先に決められる人だけが、審査会という安くて専門的な場を使いこなせる。
法的な位置づけ
建設業法25条の23は、建設工事紛争審査会が行うあっせん・調停・仲裁の手続費用の負担を定める規定である。当事者間に別段の定めがない限り費用は各自負担とし、現地調査や鑑定など費用を要する行為については申立てをした当事者に予納させ、予納がないときは審査会が当該行為をしないことができるとする。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.契約書の紛争解決条項と費用の取決めを確認 工事請負契約書(建設業法19条)の紛争解決条項を確認し、建設工事紛争審査会の指定の有無と、手続費用・調査費用の分担に関する定めがあるかをチェックする
- 2.相手方へ費用分担の合意を書面で提案 取決めがない場合、手続の初期に「調査・鑑定費用は最終合意で責任割合に応じて精算する」旨を書面で提案し、本条1項の別段の定めとして合意をとる
- 3.予納通知を受けたら調査の必要性と範囲を見極める 審査会から予納の通知が届いたら、その調査が自分の主張の立証に不可欠かを判断する。費用が重い場合は事務局に調査範囲を絞った場合の費用を確認し、必要なものは期限内に納付する
- 4.最終合意に費用条項を必ず入れる 調停成立・和解・仲裁判断の段階で、手続費用と予納済み費用の清算方法を条項に明記させる。費用条項がないまま署名すると、勝った側でも持ち出しになる
よくある質問 AI による整理
Q1建設工事紛争審査会の費用は誰が払う?
建設業法25条の23第1項により、当事者が別段の定めをしない限り各自負担です。勝った側が相手に自動的に請求できるわけではありません。
Q2建設工事紛争審査会 予納とは
現地調査や鑑定など費用がかかる行為を申し立てた当事者が、その費用を先に納めることです。建設業法25条の23第2項が根拠です。
Q3予納しないとどうなる?
審査会はその調査や鑑定を行わないことができます(同条3項)。手続全体が終わるわけではありませんが、立証の材料を失うおそれがあります。
Q4建設工事紛争審査会の鑑定費用 相手に請求できる?
費用分担の取決めがあれば可能です。調停案・和解条項・仲裁合意などに費用の清算方法を書き込むことで、相手に負担させられます。
Q5建設工事紛争審査会と裁判 費用の違いは?
裁判は訴訟費用が原則敗訴者負担(民訴61条)、審査会は原則各自負担です。申請手数料だけでなく調査費用の流れまで比べる必要があります。
Q6欠陥住宅 調停 費用 折半しないといけない?
合意がない限り、相手が申し立てた鑑定費用を折半する義務はありません。費用は申し立てた当事者が予納するのが原則です。
Q7建設工事紛争審査会は個人でも使える?
使えます。施主個人と工務店・建設業者との間の工事請負契約をめぐる紛争も対象です。費用は本条により原則各自負担となります。
Q8審査会の費用負担は事前に決められる?
決められます。本条1項の「別段の定め」として、契約時や手続開始前に費用の分担を書面で合意しておけば、その取決めが優先します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1審査会で勝ったら、払った鑑定費用は相手に請求できますか?
本条1項により、当事者の間で別段の定めをしていなければ、手続費用は各自負担が原則である。結果がどうであれ、自動的に相手へ回せるわけではない。実務のポイント:実務では、調停案や和解条項に費用の清算方法を盛り込んで初めて相手に負担させられる。最終合意の文案に費用条項があるかどうかを確認せずに署名すると、勝った側でも持ち出しになる
Q2予納のお金が用意できないと、手続そのものが終わってしまうんですか?
手続全体が終わるわけではない。本条3項が認めているのは、予納がない行為、たとえば現地調査や鑑定を審査会が実施しないことである。ただし建設紛争では技術的な裏づけがないと主張が通りにくい。実務のポイント:調査の範囲を絞れば費用を抑えられることがある。事務局に「どの範囲なら費用はいくらか」を先に聞き、全部か無しかの二択にしないことが資金の少ない側の定石である
間違えやすい点 AI による整理
- 「勝てば手続費用も相手持ちになる」と思われがちだが、本条1項は、別段の定めがない限り各自負担とする。裁判の敗訴者負担(民事訴訟法61条)と同じ感覚で臨むと、勝ったのに持ち出しになる
- 予納は形だけの手続ではない。3項によって、払わなければ審査会は現地調査や鑑定を実施しなくてよい。欠陥工事の紛争は技術的な事実認定がすべてなので、予納を見送った瞬間に、自分の主張を裏づける唯一の材料を手放すことになりうる
- 「審査会と裁判、どちらが安いか」という問いの立て方自体がずれている。申請手数料だけを比べれば審査会が有利な場面は多い。しかし本当の差を生むのは、鑑定や調査に誰が先に払い、最終的に誰が負担するかであり、ここは当事者の取決めしだいで大きく動く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 費用負担の原則 | 建設業法25条の23:別段の定めがない限り各自負担 | 民事訴訟法61条:訴訟費用は敗訴者負担 仲裁法49条:当事者の合意で定め、合意がなければ各自負担 |
| 費用を要する行為の扱い | 申し立てた当事者に予納させる(2項) | 民事訴訟費用等に関する法律により当事者が予納 仲裁法48条:仲裁廷が予納を命じることができる |
| 予納しない場合 | 審査会はその行為をしないことができる(3項) | 当該証拠調べ等が実施されないことがある 仲裁廷は手続を中止・終了できる場合がある |
| 手続の場 | 建設工事紛争審査会(建設業法25条)のあっせん・調停・仲裁 | 裁判所の民事訴訟 一般の仲裁機関・仲裁廷 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾の郷鎮市調解は原則無償で、勘驗費のみ当事者が実費負担する。調査費用を当事者に負わせる点で本条の予納と発想が近い
当事者は規定に従い仲裁費用を納付する。費用の最終負担は仲裁機関の規則により結果に応じて定められることが多い
ドイツの仲裁では仲裁廷が費用負担を決定し、事案の結果を考慮できる。合意なき場合の各自負担を原則とする本条とは異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 新築の自宅で雨漏りが止まらず、施主のあなたが工務店を相手に審査会へ調停を申し立てた。原因を特定するため現地調査を求めたところ、委員の出張旅費などを先に納めるよう言われた。納めなければ調査は行われず、雨漏りの原因は「不明」のまま話合いが進む
- もし調停がまとまり、工務店があなたに補修費を払うことになっても、審査会での手続費用まで工務店に払わせられるのか? 調停案に費用の分け方を書き込んでいなければ、原則として各自負担で終わる
- 下請業者として元請に追加工事代金を請求しているあなた。元請側から鑑定を申し立てられ、「鑑定費用は折半で」と持ちかけられた。手続の費用を誰が持つかは、合意がない限り各自負担である。他人が申し立てた鑑定の費用を、合意なしに半分持つ義務はない
- 審査会から予納の通知が届き、納付期限まで残り一週間。納めるか、その調査をあきらめて別の証拠で勝負するか、今週中に決めなければ手続はあなた抜きで進む
取るべき行動
被害を受けた側:1. 申請前に、契約書の紛争解決条項と費用の取決めを確認する2. 取決めがなければ、手続の初期に相手へ「調査・鑑定費用は最終合意で責任割合に応じて精算」と書面で提案する3. 予納の通知が来たら、その調査が自分の主張の立証に欠かせないかを見極め、必要なものは期限内に納める4. 調停案や仲裁の段階で、費用の分担を条項に必ず書き込ませる
訴えられた側:1. 相手が申し立てた調査の費用を、合意なしに負担する義務は原則ない(本条1項・2項) 2. 費用分担の提案には、調査の範囲と金額の上限を確認してから応じる3. 自社に有利な技術的事実があるなら、自分で鑑定を申し立てて予納し、調査範囲を設計する4. 和解するときは、手続費用の清算を含めた一括解決にして、後の請求を防ぐ
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期限はない。予納には審査会が定める納付期限があり、期限内に納めなければ、その調査等は行われないことがある(本条3項)。請負代金・損害賠償の請求権には一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される。あっせん・調停が打ち切られた後に訴えを起こす場合の期間の特則も建設業法にあるので、打切りの通知を受けたら直ちに確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和31年(1956年) 新設:建設業法の改正により建設工事紛争審査会制度が創設され、紛争処理手続に関する一連の規定が設けられた(本条の制定経緯の詳細は要確認)
- 建設業法 第19条請負契約書に紛争解決方法を記載
- 建設業法 第25条建設工事紛争審査会の設置根拠
- 建設業法 第25条の16あっせん・調停打切り後の時効特則(現行効力を要確認)
- 建設業法 第25条の19審査会の仲裁と仲裁法の適用(現行効力を要確認)
- 仲裁法 第48条仲裁費用の予納の一般規定
- 仲裁法 第49条仲裁費用の分担の一般規定
- 民事訴訟法 第61条訴訟費用の敗訴者負担原則との対比
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