建設業法 第25条の27(施工技術の確保に関する建設業者等の責務)
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- 建設業者は、建設工事の担い手の育成及び確保その他の施工技術の確保に努めなければならない。
- 2.建設業者は、その労働者が有する知識、技能その他の能力についての公正な評価に基づく適正な賃金の支払その他の労働者の適切な処遇を確保するための措置を効果的に実施するよう努めなければならない。
- 3.建設工事に従事する者は、建設工事を適正に実施するために必要な知識及び技術又は技能の向上に努めなければならない。
- 4.国土交通大臣は、前三項の規定による取組に資するため、必要に応じ、講習及び調査の実施、資料の提供その他の措置を講ずるものとする。
この条文の基本情報
施工技術の確保に関する建設業者等の責務とは何ですか?
定義施工技術の確保に関する建設業者等の責務とは、建設業法第25条の27に定められた規定で、「建設業者は、建設工事の担い手の育成及び確保その他の施工技術の確保に努めなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建設業法第25条の27(施工技術の確保に関する建設業者等の責務)は、日本の建設業法に含まれる条文です。
- 建設業法第25条の27の条文原文は「建設業者は、建設工事の担い手の育成及び確保その他の施工技術の確保に努めなければならない。」で始まります。
- 建設業法第25条の27は第四章 施工技術の確保に置かれています。
- 建設業法の公布日は昭和24年5月24日です。
- 建設業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 建設業法第25条の27の前の条は建設業法第25条の26です。
- 建設業法第25条の27の次の条は建設業法第25条の28です。
- 建設業法第25条の27には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第25条の27 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000100 - 本サイト収録
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第25条の27(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000100/25_27
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建設業法第25条の27は、建設業者に担い手の育成・確保と、能力の公正な評価に基づく適正な賃金支払等の処遇確保を求める努力義務規定で、直接の罰則はない。
Q · 建設業法25条の27を根拠に、会社に昇給を請求できる?
直接の請求根拠にはならないが、交渉材料にはなる
建設業法25条の27第2項は、建設業者に対し、労働者の能力の公正な評価に基づく適正な賃金の支払その他の処遇確保を求めていますが、努力義務であり罰則はありません。そのため本条だけで特定額の賃金を請求することは困難で、請求の根拠は労働契約・労働基準法・最低賃金法となります。一方、資格やCCUSのレベル判定と組み合わせれば、評価基準の整備や処遇見直しを求める交渉上の根拠として機能します。
解説
罰則が一行もない。だから現場では「お題目」として読み飛ばされがちだ。しかしこの条文は、建設業者に二つのことを求めている。一つは担い手を育てて確保すること、もう一つは、職人の知識や技能を公正に評価し、それに見合った賃金を払うことだ。どちらも努力義務(守らなくても直接の罰はないが、法律が求めている方向)である。さらに第3項は、雇われる側の職人や技術者にも、技能を磨く努力を求めている。注目すべきは「公正な評価に基づく」という言葉だ。勘や年功で日当を決める慣行に対して、法律は評価の物差しを持てと言っている。業界でその物差しとして使われているのが、建設キャリアアップシステム(CCUS)のレベル1〜4判定や、職種ごとの能力評価の仕組みである。あなたが職人なら、昇給交渉の根拠として使える条文になる。あなたが経営者なら、元請や発注者に見積を出すときに、労務費を削れない理由として使える。読み飛ばすか、交渉の材料にするか。その差は、次の単価交渉ではっきり出る。
法的な位置づけ
建設業法第25条の27は、建設業者に対し、建設工事の担い手の育成及び確保その他の施工技術の確保、ならびに労働者の能力の公正な評価に基づく適正な賃金の支払その他の処遇確保措置の実施を努力義務として課す規定である。あわせて建設工事従事者の技能向上の努力と、国土交通大臣による講習・調査等の支援措置を定める。
手順
- 1.技能の証拠を一か所にまとめる 保有資格の合格証、講習の修了証、CCUSの就業履歴とレベル判定結果を集め、自分の技能を第三者が確認できる形に整理する
- 2.同職種・同レベルの相場を確認する 公共工事設計労務単価や組合の資料で、同じ職種・同じ地域の賃金水準を確認し、自分の日当との差を数字で把握する
- 3.評価基準の有無を書面で尋ねる 会社に対し、技能レベルと賃金の対応関係を示す評価基準があるかを書面で質問し、建設業法25条の27第2項を引用して処遇の見直しを求める
- 4.法令違反があれば別ルートで相談する 最低賃金割れや割増賃金の不払いがある場合は、本条ではなく労働基準法・最低賃金法の問題として労働基準監督署に相談する。未払い賃金の請求期限(当分の間3年)に注意する
よくある質問 AI による整理
Q1建設業法25条の27とは?
建設業者に担い手の育成・確保と、能力評価に基づく適正賃金の支払など処遇確保を求める努力義務規定です。従事者自身の技能向上努力も定めています。
Q2建設業の担い手確保とは何ですか?
若手の採用・育成や技術者の確保を通じて、将来も建設工事を適正に施工できる人材を維持することです。本条第1項が建設業者の努力義務としています。
Q3処遇確保の努力義務に違反したらどうなる?
本条自体に罰則はありません。ただし国土交通大臣等による指導・助言・勧告(41条)の対象となり得るほか、公共工事の入札評価で不利になることがあります。
Q4建設技能者の能力評価はどうやって受ける?
建設キャリアアップシステム(CCUS)に登録し、職種ごとの能力評価基準に基づいてレベル判定を申請します。保有資格と就業履歴の記録が判定の材料になります。
Q5公共工事設計労務単価は賃金交渉に使える?
国が職種別・都道府県別に公表する労務単価で、同職種の相場を示す客観資料として交渉の参考になります。ただし個々の賃金を直接拘束するものではありません。
Q6建設業で日当が上がらないときはどこに相談?
最低賃金割れや残業代不払いなら労働基準監督署へ。処遇の見直し自体は、まず会社に評価基準の有無を書面で確認し、必要に応じ弁護士や労働組合に相談します。
Q7施工管理技士の受検費用は会社に負担してもらえる?
法律上の負担義務はありません。ただ本条第1項は会社に施工技術の確保・育成の努力を求めており、講習費や勤務調整の相談をする正当な根拠になります。
Q8元請の大幅な値下げ要求は違法?
取引上の地位を利用して原価に満たない請負代金を強いることは、建設業法19条の3で禁止されています。労務費の内訳を示して交渉することが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1この条文を根拠に、会社に給料上げろって訴えられるんですか?
本条(25条の27第2項)は努力義務なので、これだけを根拠に特定の金額を請求することは難しい。請求の根拠になるのは労働契約、労働基準法、最低賃金法である。実務のポイント:本条は裁判の武器としてより、交渉の場で使うほうが効く。「法律が能力評価に基づく処遇を求めている」と書面で示されると、会社は評価基準を整えざるを得なくなる
Q2CCUSって登録しないとダメなんですか?
法律上の登録義務はない。ただ、本条第2項の公正な評価を実務で支える仕組みとして、国交省はCCUSと能力評価制度を後押ししている。公共工事では活用を評価する発注者も増えている。実務のポイント:就業履歴は登録した日からしか貯まらない。後から登録しても、過去十年の経験は記録の上では空白のまま残る
間違えやすい点 AI による整理
- 「努力義務だから無視しても何も起きない」と考えがちだが、それは浅い。直接の罰則がないのは事実だ。ただ国土交通大臣は建設業を営む者に指導・助言・勧告ができる(41条)し、公共工事では担い手の確保が受注者の責務として品確法に書かれている。さらに入札の評価項目にも反映される。罰金ではなく、仕事が取れなくなるという形で効いてくる
- 「適正な賃金」の金額が法律で決まっていると思っている人がいるが、それは誤りだ。本条は金額を定めていない。下限を強制するのは最低賃金法であり、本条が求めているのは「評価の仕組みに基づいて払うこと」である。争点は金額そのものより、評価のプロセスにある
- 職人から見れば「自分の腕は会社が分かっているはず」となる。しかし法律と取引の世界では、記録と第三者の評価がない技能は存在しないのと同じ扱いになる。資格証、CCUSの就業履歴、講習の修了証を積み上げていない人は、転職のときも交渉のときも、自分の腕を証明できない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規範の性質 | 25条の27:担い手確保・処遇確保の努力義務 | 19条の3:不当に低い請負代金の禁止 41条:大臣・知事による指導・助言・勧告 |
| 名宛人 | 建設業者・建設工事従事者・国土交通大臣 | 注文者 国土交通大臣・都道府県知事 |
| 強制力 | 罰則なし(方向を示す規定) | 違反に対し勧告等の行政上の措置 行政指導の根拠規定 |
| 実務での使い方 | 賃金・育成の交渉で処遇確保の根拠として示す | 労務費を削る値下げ要求への反論 努力義務の実効性を支える行政ルート |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は營造業に専任工程人員や工地主任の配置を義務づけ、技術者の資格・研修を制度化しているが、賃金処遇の努力義務を業法に明記する形はとっていない
韓国は建設勤労者の雇用改善・退職共済等を専用法で定め、建設技能者の処遇改善を独立した法体系で扱っている
米国は連邦資金による建設工事で地域の現行賃金以上の支払を義務づけており、努力義務にとどまる日本より強制力が強い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 十年選手の鉄筋工なのに、日当が入って二年目の若手と同じだったらどうなる? 本条だけを根拠に差額を請求することはできない。ただ、会社に「技能に応じた評価基準はあるのか」と尋ねる正当な足場にはなる。CCUSのレベル判定を取っていれば、話は感想ではなく数字の比較になる
- あなたは下請の社長だ。元請から「全体で一割下げてくれ」と言われた。材料費は動かせないので、職人の日当を削るしかない。だが労務費を不当に削らせる取引は、同じ建設業法の請負代金規制(19条の3)の土俵に乗る。本条の処遇確保の努力義務は、断る理由の補強材料になる
- 来月の公共工事の入札で、技術者の育成実績や若手の配置状況が評価項目に入っていた。育成をお題目扱いしてきた会社は、ここで点が取れない
- 一級施工管理技士の受検申込締切まであと二週間。会社が講習費も休みも出してくれない。第3項の努力義務はあなた自身にかかっているが、第1項は会社に育成の努力を求めている。費用負担と勤務調整の相談を、遠慮なく持ち出してよい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保有資格、講習の修了証、CCUSの就業履歴を一か所にまとめる2. 同じ職種・同じ技能レベルの相場を、組合や公共工事設計労務単価で確かめる3. 会社に評価基準があるか書面で尋ね、処遇の見直しを求める4. 最低賃金や割増賃金の不払いがあれば、本条ではなく労働基準法の問題として労働基準監督署に相談する
訴えられた側:1. 職種ごとの技能レベルと賃金の対応表を作り、評価の仕組みがあることを示せるようにする2. CCUSの登録と能力評価の受検を会社として後押しする3. 元請や発注者への見積では労務費を明示し、値下げ要求には法定福利費を含めて根拠を示す4. 育成計画や講習受講の実績を記録して、入札や経営事項審査で示せるようにしておく
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。ただし未払い賃金の請求は、労働基準法115条・143条により当分の間、支払日から3年である(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)改正(要確認) いわゆる担い手3法の改正で「建設工事の担い手の育成及び確保」の文言が加えられたとされる。改正年と文言の範囲は人による検証が必要である
- 令和6年(2024年)改正(要確認) 労働者の処遇確保に関する努力義務(現第2項)が整備されたとされる。項の新設か既存の項の改正かは未検証である
- 建設業法 第1条建設工事の適正施工と業の健全発展の目的
- 建設業法 第19条の3不当に低い請負代金の禁止
- 建設業法 第26条主任技術者・監理技術者の設置義務
- 建設業法 第27条技術検定による施工技術の向上
- 建設業法 第41条大臣・知事による指導助言勧告
- 公共工事の品質確保の促進に関する法律 第8条受注者の担い手育成・賃金確保責務(現行効力を要確認)
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