建設業法 第26条の4(主任技術者及び監理技術者の職務等)
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- 主任技術者及び監理技術者は、工事現場における建設工事を適正に実施するため、当該建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び当該建設工事の施工に従事する者の技術上の指導監督の職務を誠実に行わなければならない。
- 2.工事現場における建設工事の施工に従事する者は、主任技術者又は監理技術者がその職務として行う指導に従わなければならない。
この条文の基本情報
主任技術者及び監理技術者の職務等とは何ですか?
定義主任技術者及び監理技術者の職務等とは、建設業法第26条の4に定められた規定で、「主任技術者及び監理技術者は、工事現場における建設工事を適正に実施するため、当該建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び当該建設工事の…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建設業法第26条の4(主任技術者及び監理技術者の職務等)は、日本の建設業法に含まれる条文です。
- 建設業法第26条の4の条文原文は「主任技術者及び監理技術者は、工事現場における建設工事を適正に実施するため、当該建設工事の施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理及び当該建設工事の…」で始まります。
- 建設業法第26条の4は第四章 施工技術の確保に置かれています。
- 建設業法の公布日は昭和24年5月24日です。
- 建設業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 建設業法第26条の4の前の条は建設業法第26条の3です。
- 建設業法第26条の4の次の条は建設業法第26条の5です。
- 建設業法第26条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第26条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000100 - 本サイト収録
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第26条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000100/26_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建設業法26条の4は、主任技術者・監理技術者に施工計画・工程管理・品質管理と作業員への技術上の指導監督を誠実に行う義務を課し、作業員にはその指導に従う義務を定める。
Q · 主任技術者って、名前を登録しておくだけでいいの?
不十分。計画・工程・品質の管理を実際に行う義務がある
建設業法26条の4第1項により、主任技術者・監理技術者は施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理と、作業員への技術上の指導監督を誠実に行わなければなりません。配置を定めるのは26条、職務の実行を定めるのが本条です。名義だけで現場に関与していなければ職務を果たしたことにならず、一括下請負(22条)の判断材料や監督処分(28条)の理由になりえます。
解説
建設現場で胸に「主任技術者」と書かれた名札をつけている人は、ただの肩書きではない。建設業法26条の4は、その人に施工計画の作成、工程管理、品質管理、作業員への技術上の指導監督を「誠実に行う」法的義務を課している。現場に名前を貸しているだけ、書類に判を押しているだけでは、この義務を果たしたことにならない。実務では、主任技術者が現場に実際に関わっていたかどうかは、元請・下請の「一括下請負」(建設業法22条で禁止される丸投げ)に当たるかの判断材料にもなる。名前だけの技術者は、会社の営業停止処分(建設業法28条、役所が会社に直接下す行政上の制裁)へとつながりうる。2項はもう一方の当事者を縛る。現場で働く職人は、下請の作業員であっても、主任技術者・監理技術者の技術上の指導に従わなければならない。施主の立場なら、欠陥工事を疑ったとき、まず「この現場の技術者は誰で、何を管理していたか」と問うことが、責任をたどる最初の糸口になる。
法的な位置づけ
建設業法第26条の4は、工事現場に置かれる主任技術者及び監理技術者の職務を定める規定である。技術者は施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理と、施工従事者の技術上の指導監督を誠実に行う義務を負い、施工従事者はその職務として行われる指導に従う義務を負う。
手順
- 1.欠陥の証拠を日付入りで保存する ひび割れや傾きなど欠陥が疑われる箇所を、日付が分かる形で写真・動画に残す。早い段階で建築士や住宅紛争処理支援センターに相談し、専門家の目で状況を確認してもらう
- 2.主任技術者と管理記録の開示を書面で求める 業者に対し、現場の主任技術者(または監理技術者)の氏名、施工計画書、品質管理記録、検査記録の開示を書面で求める。残金の支払い前に行うと応じてもらいやすい
- 3.技術者の関与実態を記録から確認する 開示された施工計画書・検査記録・打合せ記録から、技術者が実際に品質管理や検査に関わっていたかを確認する。記録が薄い、検査が省略されている場合は責任追及の手がかりになる
- 4.許可行政庁への情報提供と法的請求を検討する 技術者が名ばかりだった疑いがあれば、国土交通省地方整備局または都道府県の建設業担当窓口に情報提供できる。損害の回復は弁護士と相談し、契約不適合責任(民法562条以下)や不法行為(民法709条)を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1主任技術者の職務とは?
建設業法26条の4により、施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理と、作業員への技術上の指導監督を誠実に行うことが職務です。
Q2主任技術者と監理技術者の違いは?
どちらも本条の同じ職務を負います。監理技術者は、元請として一定額以上を下請に出す工事で主任技術者に代えて置く、より上位の技術者です(26条2項)。
Q3主任技術者の名義貸しは違法?
現場に関与しない名義だけの配置は本条の職務義務を果たしておらず、一括下請負の判断材料や会社への指示・営業停止処分(28条)の理由になりえます。
Q4現場代理人と主任技術者は兼務できる?
現場代理人は請負契約上の代理人(19条の2)で、主任技術者は技術管理の責任者です。役割は別ですが、一定の条件のもとで同一人が兼ねる運用もあります。
Q5主任技術者の指示に従わないとどうなる?
本条2項は作業員に指導に従う義務を課しています。事故が起きた場合、指導を無視した事実は過失割合や事故調査で不利な事情として扱われえます。
Q6主任技術者は施工計画書を作らなければならない?
施工計画の作成は本条1項が明記する職務の一つです。実務上、施工計画書は技術者が現場に関与していた証拠としても重要な書類になります。
Q7下請業者にも主任技術者は必要?
建設業の許可を受けた業者であれば、下請として請け負った工事でも主任技術者の配置が必要で、本条の職務も負います(特定専門工事の特例を除く)。
Q8主任技術者の職務違反で罰則はある?
本条違反そのものに直接の刑事罰規定は置かれていませんが、許可行政庁による指示処分・営業停止処分などの監督処分(28条)の対象になりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1主任技術者って、ずっと現場にいないといけないんですか?
常駐が必要かどうかは「専任」が求められる工事かどうかで決まります。公共性のある工作物で請負代金が一定額以上(建設業法施行令27条、現行は4,500万円、建築一式は9,000万円)の工事は専任が原則です。それ以外は兼務できますが、職務自体は26条の4で必ず果たさなければなりません。実務のポイント:兼務できる現場でも、行政の立入検査では「施工計画や検査に本当に関わったか」を記録で見られます。日報や打合せ記録が薄い技術者は、配置実態を疑われやすい(最新の改正状況をご確認ください)
Q2元請の監理技術者と、うちの親方の言うことが違うとき、どっちに従えばいい?
施工方法や品質に関わる技術上の指導なら、26条の4第2項により監理技術者の指導に従う義務があります。一方、勤務時間や賃金、配置転換のような労務管理は、雇い主である親方や下請会社の権限です。実務のポイント:両者の指示が食い違ったら、その場で自分だけで判断せず、親方を通じて元請に確認を取ってもらうのが安全です。事故が起きたとき、「誰の指示で作業したか」が記録に残っている職人は守られやすい
Q3欠陥住宅で、主任技術者個人を訴えることはできますか?
理論上は、その技術者に過失があれば不法行為(民法709条)として個人を訴える余地があります。最高裁は、建物の施工者や設計者は居住者などに対して建物としての基本的な安全性を損なわないよう配慮すべき注意義務を負うと判断しています(最判平成19.7.6)。実務のポイント:実務では個人より、使用者責任(民法715条)や契約責任で会社を相手にする方が回収の見込みは高い。技術者個人の関与実態は、会社の責任を固める証拠として使うのが定石です
Q4名前だけ主任技術者にされていますが、自分にも何か不利益はありますか?
あります。名義上の配置で現場に関与していなければ、会社が建設業法28条の指示処分や営業停止処分を受ける理由になりえます。監理技術者の場合は、国土交通大臣による資格者証の返納命令の対象になりうる点にも注意が必要です。実務のポイント:事故や欠陥が起きた後の調査では、配置表に名前がある人から順に事情を聴かれます。関与していなかったという言い訳は、職務を果たさなかったことの自白にもなりかねない
間違えやすい点 AI による整理
- 「主任技術者は資格を持った人を置いておけば済む」と思われがちだが、置くことを定めるのは26条で、実際に職務を果たすことを定めるのが26条の4である。資格者が書類上いるだけで現場に関与していなければ、配置義務は形の上で満たしていても職務義務は果たしていない。この差が、一括下請負の判断や監督処分で問題になる
- 「小さなリフォーム工事なら技術者はいらない」という思い込みは半分しか正しくない。建設業の許可を受けていない業者が軽微な工事(建築一式以外は500万円未満など)だけを請け負う場合は配置義務がない。だが許可業者は、請負金額にかかわらず、請け負ったすべての工事に主任技術者を置く義務がある(建設業法26条1項)
- 施主から見れば、工事を「監理」するのは建築士の工事監理者も監理技術者も同じに見える。だが法律上は別物である。工事監理者は建築士法に基づいて設計図どおりに施工されているかを施主側の立場で確認し、監理技術者は建設業法に基づいて施工者側で施工そのものを管理する。この二つを混同したまま欠陥を追及すると、責任を問う相手と根拠法を取り違える
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定内容 | 建設業法26条の4:技術者の職務(技術上の管理・指導監督)と作業員の服従義務 | 建設業法26条:主任技術者・監理技術者の設置(配置)義務 建設業法22条:一括下請負の禁止 |
| 誰を縛るか | 技術者本人(1項)と施工に従事する作業員(2項) | 建設業者(許可業者) 元請・下請の建設業者 |
| 名義だけの配置の評価 | 職務を果たしておらず義務違反 | 形式上は配置義務を満たして見える 技術者の実質関与がなければ丸投げと判断されうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は工地主任と専任工程人員を分け、それぞれの職務を列挙する。現場管理と技術責任を別の人に負わせる点で、日本の一人集中型と構造が異なる
韓国も建設現場への建設技術者の配置を義務付ける。配置義務と職務の関係の整理は日本と比較の余地がある
ドイツでは州建築規則上の Bauleiter が、工事が公法上の規定に従って実施されるよう監督する役割を負う
米国では OSHA 規則上の competent person が現場の危険を特定し是正する権限を持つが、安全中心で品質管理までは含まない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- マイホームの基礎にひびが見つかった。工務店に問い合わせると「職人のミスです」の一点張り。だが現場には主任技術者が置かれていたはずで、その人には品質管理の職務がある。施工計画書と品質管理記録の開示を求めるところから話は変わる
- あなたは中堅ゼネコンの若手で、三つの現場の主任技術者として名前だけ登録されている。実際にはどの現場にもほとんど行っていない。国土交通省の立入検査で実態が見つかれば、会社への指示処分や営業停止処分の理由になりうる。あなた個人の監理技術者資格者証にも影響しかねない
- 下請の職人が「元請の主任技術者の言うとおりにやったら、うちの親方の指示と食い違った。どっちに従えばいい?」と相談してきたら、どう答える? 技術上の指導には2項で従う義務がある。ただし賃金や勤務時間のような労務上の指揮命令は、雇い主である親方側の話だ
- 竣工検査まであと3日。工程が押して、主任技術者が「配筋検査は省略で」と言い出した。品質管理を職務とする本人が手順を飛ばせば、後に欠陥が見つかったとき、それは個人と会社の双方に跳ね返る
- 事故が起きた。高所作業中の転落で、元請の監理技術者が安全手順を指示していたのに、作業員が無視していた。2項の「指導に従う義務」違反は、過失相殺や労災の事故調査で重要な事情として扱われる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 欠陥の写真・動画を日付入りで保存し、専門家(建築士や住宅紛争処理支援センター)に早めに相談する2. 業者に対し、主任技術者の氏名、施工計画書、品質管理記録、検査記録の開示を書面で求める3. 技術者が名ばかりだった疑いがあれば、許可行政庁(国土交通省地方整備局または都道府県)の建設業担当窓口に情報提供できる4. 損害賠償は契約不適合責任(民法562条以下)または不法行為(民法709条)で検討する
訴えられた側:1. 主任技術者が実際に現場に関与していた証拠(施工計画書、工程表、打合せ記録、検査記録、現場入退場記録)をすぐに整理する2. 指導内容と作業員の対応を日報で確認し、作業員側が指導に従わなかった事情があれば2項を根拠に主張する3. 監督処分の聴聞や弁明の機会では、事実関係を書面で正確に説明する。曖昧な弁明は不利に働く4. 再発防止として、技術者の兼務状況と現場への関与頻度を社内で見直す
時効(請求できる期限):26条の4自体に特定の時効はない。一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。施主側の契約不適合責任は、不適合を知った時から1年以内に通知が必要(民法637条)。新築住宅の構造耐力上主要な部分などは引渡しから10年の担保責任がある(住宅の品質確保の促進等に関する法律94条、95条)。監督処分に固有の時効期間はない
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.令和元年(2019年) 改正:建設業法の一部改正で特定専門工事における主任技術者配置の特例(26条の3)が新設され、技術者の職務規定は26条の4に条番号が移った
- 建設業法 第26条主任技術者・監理技術者の設置義務
- 建設業法 第22条一括下請負の禁止、技術者の実質関与が判断材料
- 建設業法 第28条職務不履行に対する指示・営業停止処分
- 建設業法 第19条の2現場代理人との区別、選任通知
- 建設業法 第26条の3特定専門工事での主任技術者配置の特例(現行効力を要確認)
- 建築士法 第2条工事監理者の定義、監理技術者との区別
- 労働安全衛生法 第14条作業主任者による危険作業の指揮
- 労働者の派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律 第4条建設業務への派遣禁止、指導と指揮命令の境界(通称 労働者派遣法)
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