建設業法 第55条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の過料に処する。
- 一第十二条(第十七条において準用する場合を含む。)の規定による届出を怠つた者
- 二正当な理由がなくて第二十五条の十三第三項の規定による出頭の要求に応じなかつた者
- 三第四十条の規定による標識を掲げない者
- 四第四十条の二の規定に違反した者
- 五第四十条の三の規定に違反して、帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿若しくは図書を保存しなかつた者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建設業法第55条は、日本の建設業法に含まれる条文です。
- 建設業法第55条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の過料に処する。」で始まります。
- 建設業法第55条は第八章 罰則に置かれています。
- 建設業法の公布日は昭和24年5月24日です。
- 建設業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 建設業法第55条の前の条は建設業法第54条です。
- 建設業法第55条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第55条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000100 - 本サイト収録
建設業法(昭和二十四年法律第百号)第55条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000100/55
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建設業法第55条は、廃業等の届出懈怠、紛争審査会への不出頭、標識の不掲示、許可業者誤認表示、帳簿・図書の不備の五類型に十万円以下の過料を科す。刑罰ではない秩序罰である。
Q · 建設業の許可票を現場に出していなかったら、どんな罰があるの?
十万円以下の過料。前科はつかないが行政処分は別
建設業法第55条第3号により、第40条の標識(許可票)を掲げない者は十万円以下の過料の対象になります。過料は刑罰ではない秩序罰なので前科はつきませんが、非訟事件手続により地方裁判所が簡易に決定します。また、過料とは別の手続として、標識の不掲示や帳簿の不備は監督処分(指示処分など)の検討材料になりえます。過料を払っても行政処分を免れるわけではありません。
解説
十万円。建設業法の罰則の中では最も軽い数字だが、甘く見てはいけない。第55条が並べる五つの違反は、どれも「工事そのもの」ではなく「紙と看板」の義務である。廃業や死亡の届出、紛争審査会の調停への出頭、現場と店舗に掲げる標識、許可業者でない者が許可業者のように見せる表示の禁止、帳簿と営業図書の保存。しかもこの過料は刑罰ではなく行政上の秩序罰(役所の手続を守らせるための金銭制裁)であり、前科はつかない。地方裁判所が非訟事件(通常の訴訟とは別の簡易な裁判手続)として科す。本当の怖さは十万円そのものではない。帳簿を備えていない、現場に標識がない。こうした事実は立入検査や元請の監査で真っ先に目に付き、指示処分や営業停止の検討材料、さらに公共工事の入札で信用を測る資料として扱われうる。軽い罰則の条文は、会社の書類管理がどの水準にあるかを外から見抜くための入口として働く。
法的な位置づけ
建設業法第55条は、届出・出頭・表示・記録保存に関する義務違反を対象とする過料規定である。第12条の廃業等の届出懈怠、第25条の13第3項の出頭要求への正当な理由のない不応、第40条の標識不掲示、第40条の2違反、第40条の3違反の帳簿・図書の不備の五類型について十万円以下の過料を定める。過料は行政上の秩序罰であり、地方裁判所が科す。
よくある質問 AI による整理
Q1建設業法の過料とは何ですか?
建設業法第55条が定める十万円以下の金銭制裁です。届出・標識・帳簿などの手続的義務違反が対象で、刑罰ではなく行政上の秩序罰にあたります。
Q2建設業 許可票 掲示しないとどうなる?
第40条の標識を掲げない者は、第55条第3号により十万円以下の過料の対象になります。加えて監督処分の検討材料にもなりえます。
Q3建設業 廃業届 出さないとどうなる?
第12条の廃業等の届出を怠ると、第55条第1号により十万円以下の過料の対象です。死亡の場合は相続人が30日以内に届け出る義務を負います。
Q4建設工事紛争審査会の呼出しは無視できる?
正当な理由なく第25条の13第3項の出頭要求に応じないと、第55条第2号により十万円以下の過料の対象になります。無視は得策ではありません。
Q5建設業法の帳簿がないと違法?
違法です。第40条の3に違反して帳簿を備えない、記載しない、虚偽記載をする、図書を保存しない場合、第55条第5号により過料の対象となります。
Q6無許可業者が許可業者のように宣伝するのは違法?
違法です。許可業者と誤認されるおそれのある表示は第40条の2で禁止され、違反すると第55条第4号により十万円以下の過料の対象です。
Q7建設業法の過料は誰が決めるの?
地方裁判所が非訟事件手続法に基づいて決定します。通常の刑事裁判とは異なり、検察官の起訴や公開法廷での審理を経ません。
Q8過料を払えば営業停止にはならない?
なりえます。過料と監督処分は別の手続であり、過料を納付しても指示処分や営業停止の検討対象から外れるわけではありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1過料って罰金と何が違うの?前科になる?
罰金は刑罰であり前科になるが、本条の過料は行政上の秩序罰であって前科にはならない。手続も刑事訴訟ではなく、非訟事件手続法に基づき地方裁判所が決定する。実務のポイント:前科がつかないからこそ、経営陣が社内での重みを軽く見て、是正が後回しになりがちである。同じ違反を繰り返すと、監督処分基準の中で「是正されない不正行為」として悪質性を評価される
Q2小さい現場でも、本当に許可票を出さないとダメなの?
建設業者が請け負う建設工事の現場では、公衆の見やすい場所に標識を掲げる義務がある(第40条)。現場の規模で一律に免除する規定はない。ただし記載事項や掲示対象の細部は、施行規則の改正で変わることがある(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:近所の住民が許可票の不掲示を役所に通報するのは、騒音への苦情の延長として起きることが多い。標識は近隣トラブルの火種を一つ減らす道具にもなる
Q3帳簿って紙じゃなきゃダメ?クラウドで管理してるんだけど
建設業法施行規則は、帳簿の記載事項を電子的に記録し、必要に応じて画面表示や印刷ができる状態で保存することを認めている。ただし記載事項(第40条の3、施行規則第26条)が網羅されているかが本質である。実務のポイント:クラウド管理の会社でよく見落とされるのは、下請契約の情報が帳簿から抜けていることである。元請としての契約管理こそ、立入検査で重点的に確認される
間違えやすい点 AI による整理
- 「十万円払えば終わり」と考えがちだが、過料と行政処分は別々の手続で進む。帳簿の不備や標識の未掲示は、国土交通省の監督処分基準でも不正行為の一類型として扱われており、過料とは別に指示処分の対象になりうる。過料を払ったことは、行政処分を免れる理由にならない
- 過料には前科がつかないので刑事罰より安心だ、という理解自体はおおむね正しい。ただし、見落とされているのは手続の速さである。過料は非訟事件手続で科され、通常の刑事裁判のような公開法廷での審理や検察官の起訴を経ない。許可行政庁から裁判所へ通知されると、本人の言い分は書面で簡易に聴かれるだけで決まることが多い。「反論の場があるはず」という前提で放置すると、気付いたときには過料の決定が出ている
- 「帳簿は税務用に会計ソフトでつけているから大丈夫」という前提がそもそも誤っている。建設業法の帳簿は税法上の帳簿とは別物で、工事ごとの契約内容、下請との契約内容などを営業所ごとに記載するものである(第40条の3、建設業法施行規則第26条)。会計帳簿がどれだけ完璧でも、本条の義務を果たしたことにはならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 建設業法第55条:五類型の義務違反に対する制裁(十万円以下の過料) | 建設業法第40条:店舗・現場への標識掲示義務そのもの 建設業法第40条の3:帳簿の備付けと図書の保存義務そのもの |
| 対象者 | 各号の義務に違反した者(相続人や無許可業者も含みうる) | 建設業者 建設業者 |
| 違反した場合の帰結 | 地方裁判所が非訟手続で過料を決定、前科はつかない | 第55条第3号の過料、監督処分の検討材料 第55条第5号の過料、監督処分の検討材料 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では營造業の登記・標示等の義務違反に主管機関が行政罰鍰を科す。日本と異なり裁判所ではなく行政機関が直接科す点が特徴
韓国も手続的義務違反に과태료(過怠料)を定める。行政庁が賦課し、異議があれば裁判所の手続に移る構造
ドイツでは営業法上の義務違反は秩序違反(Ordnungswidrigkeit)として行政庁が過料(Bußgeld)を科し、異議により区裁判所が審理する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 一人親方として建設業許可を持っていた父が急逝した。葬儀の手配に追われるうちに一か月が過ぎていた。死亡の届出は、相続人であるあなたの義務である(第12条)
- あなたの工務店が施主と揉め、施主が建設工事紛争審査会に調停を申し立てた。呼出状を「どうせ強制力はない」と放置したらどうなるか。正当な理由なく出頭しなければ、それだけで本条の過料の対象になる。審査会の場で言い分を述べる機会も自分から捨てたことになる
- 国土交通省の立入検査は来週の火曜日。営業所の帳簿は三年前から更新されておらず、完成図や施主との打合せ記録は現場監督それぞれのパソコンに散らばっている。残り五日で、契約ごとの記載事項がそろった帳簿を作り直す必要がある
- 許可を取っていないリフォーム業者が、チラシに「国土交通大臣許可業者並みの施工体制」と書き、ホームページに許可番号らしき数字を載せた。許可業者だと誤認させる表示は第40条の2違反である。さらに500万円以上の工事を実際に請け負えば、無許可営業という刑事罰の領域に入る
- 元請の安全パトロールで、下請であるあなたの現場に許可票が掲げられていないと指摘された。その場では口頭注意で済んだ。しかし是正報告書の記録は残り、次回の協力会社評価の際に参照される
取るべき行動
被害を受けた側:1. 許可業者を装った無許可業者に工事を頼んでしまった場合、まず国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで許可の有無を確認する2. チラシ、名刺、ウェブページを保存し、第40条の2違反として許可行政庁(都道府県の建設業担当課)に情報提供する3. 工事代金や不良工事の損害は民事で別途請求する。過料は国に納められるもので、被害の回復にはつながらない点に注意する
訴えられた側:1. 許可行政庁から指摘を受けたら、即日是正し、是正後の写真と書類を記録しておく2. 裁判所から過料事件の陳述を求められたら、期限内に書面で、正当な理由や是正の経緯を具体的に述べる3. 出頭義務違反で問われた場合は、病気や災害対応などの「正当な理由」を示す証拠を集める4. 同じ指摘が監督処分につながらないよう、帳簿の様式と保存の手順を社内規程にまとめ、全営業所で共有する
時効(請求できる期限):廃業等の届出は、該当する事由が生じた日から30日以内(第12条)。帳簿は原則5年保存、発注者と締結した住宅新築工事の分は10年。営業に関する図書は10年保存(建設業法施行規則第28条)。過料には刑事の公訴時効は適用されず、明文の期間制限もない。科すことのできる期間については実務上、解釈が分かれている(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:過料は行政上の秩序罰であり、刑罰ではないため刑法総則の適用はなく、故意・過失の要否や期間制限については個別に解釈される。軽微な手続違反を刑罰化せず実効性を確保する手段と位置付けられる
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