古物営業法 第21条(差止め)
クイックジャンプ
古物商が買い受け、若しくは交換し、又は売却若しくは交換の委託を受けた古物について、盗品等であると疑うに足りる相当な理由がある場合においては、警察本部長等は、当該古物商に対し三十日以内の期間を定めて、その古物の保管を命ずることができる。
この条文の基本情報
差止めとは何ですか?
定義差止めとは、古物営業法第21条に定められた規定で、「古物商が買い受け、若しくは交換し、又は売却若しくは交換の委託を受けた古物について、盗品等であると疑うに足りる相当な理由がある場合においては、警察本部長等は、当該…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 古物営業法第21条(差止め)は、日本の古物営業法に含まれる条文です。
- 古物営業法第21条の条文原文は「古物商が買い受け、若しくは交換し、又は売却若しくは交換の委託を受けた古物について、盗品等であると疑うに足りる相当な理由がある場合においては、警察本部長等は、当該…」で始まります。
- 古物営業法第21条は第三章 古物商及び古物市場主の遵守事項等に置かれています。
- 古物営業法の公布日は昭和24年5月28日です。
- 古物営業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 古物営業法第21条の前の条は古物営業法第20条です。
- 古物営業法第21条の次の条は古物営業法第21条の2です。
- 古物営業法第21条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
古物営業法(昭和二十四年法律第百八号)第21条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000108 - 本サイト収録
古物営業法(昭和二十四年法律第百八号)第21条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000108/21
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点古物営業法21条は、古物商が買い受け等をした古物に盗品等と疑うに足りる相当な理由がある場合、警察本部長等が30日以内の期間を定めて保管を命じられると定める。
Q · 買い取った品に盗品の疑いがあると、警察に「売るな」と言われることはある?
ある。最長30日、売却も返品もできなくなる
古物営業法21条により、古物商が買い受け・交換した品や委託を受けた品に「盗品等であると疑うに足りる相当な理由」があれば、警察本部長等は30日以内の期間を定めて保管を命じられます。盗品と確定している必要はなく、店の落ち度も要件ではありません。条文に損失補償の規定はなく、命令に違反すれば罰則や24条の営業停止・許可取消につながるおそれがあります。
解説
買取カウンターで現金を渡せば、その品はもう店のものだと考えるのが普通の感覚だ。ところが古物営業法21条は別の扱いを定めている。品物に「盗品等であると疑うに足りる相当な理由」があれば、警視総監・道府県警察本部長・警察署長(警察本部長等)は、古物商に対して30日以内の期間を決め、その品の保管を命じることができる。保管命令が出ると、売ることも、仕入れ先に返すことも、処分することもできなくなる。押さえておくべき点は三つある。第一に、要件は「盗品と確定した」ことではない。「疑うに足りる相当な理由」があれば足りる。第二に、対象は買い取った品だけでなく、交換した品や、売却・交換の委託を受けて預かっている品も含む。第三に、条文には損失を補償する規定がない。保管命令は行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)なので、審査請求や取消訴訟で争う道はある。ただし期間は30日と短い。本当の勝負は、15条の本人確認と16条の帳簿記録を日頃から揃えておき、疑いを素早く晴らせる状態にしておくことだ。
法的な位置づけ
古物営業法21条は保管命令を定める規定であり、古物商が買い受け、交換し、又は売却・交換の委託を受けた古物について盗品等であると疑うに足りる相当な理由がある場合に、警察本部長等が当該古物商に対し30日以内の期間を定めて当該古物の保管を命ずることができる旨を規定する。盗品の流通を一時的に止め、被害回復を確保するための行政上の措置である。
手順
- 1.命令内容を書面で確認する 対象品・保管期間・命令を出した警察署を書面で確認し、店頭とネットの出品を直ちに取り下げる。業者オークションの出品予約もキャンセルする
- 2.取引記録を整理して提出する 15条の本人確認記録、16条の帳簿、取引時の防犯カメラ映像を整理し、店のほうから警察に提出して疑いを晴らす材料を揃える
- 3.期間中は品物を動かさない 保管期間中は売却・返品・加工・廃棄を一切行わず、別置して保管する。客からの購入希望があっても応じない
- 4.盗品と確定したら売主へ請求する 被害者へ返還することになった場合、20条により1年以内なら無償回復となるため、持ち込んだ売主に買取代金の返還を請求する
よくある質問 AI による整理
Q1古物営業法の保管命令とは何ですか?
盗品の疑いがある古物について、警察本部長等が古物商に30日以内の保管を命じる行政処分です。期間中は売却・返品・処分ができません。
Q2保管命令の期間はいつまでですか?
警察本部長等が定める30日以内の期間です。具体的な日数は命令ごとに決まるため、命令書面で期間を必ず確認してください。
Q3保管命令は盗品と確定していなくても出せる?
出せます。要件は「盗品等であると疑うに足りる相当な理由」があることで、盗品と確定していることまでは求められていません。
Q4委託販売で預かっている品も保管命令の対象になる?
なります。21条は買い受けた品・交換した品に加え、売却又は交換の委託を受けた古物も対象として明記しています。
Q5保管命令に従わないとどうなる?
罰則の対象となるほか、悪質と判断されれば古物営業法24条の営業停止や許可取消に進むおそれがあります。最新の罰則規定は条文で確認してください。
Q6保管命令中の損失は補償される?
21条には損失補償の規定がありません。売れなかった期間の機会損失は、原則として古物商自身が負担する構造になっています。
Q7保管命令に不服があるときは争える?
行政処分なので、審査請求(知った日の翌日から3か月以内)や取消訴訟(知った日から6か月以内)で争う道があります。
Q8ネット古物商の在庫も保管命令の対象?
対象です。古物商許可を受けていれば、店舗の有無に関係なく、自宅保管の在庫やネット出品中の品も保管命令の対象になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保管命令が出てる品、どうしても欲しいってお客さんがいるんですけど、売ったらまずいですか?
売ってはいけない。21条の命令に違反すれば罰則の対象になり(最新の改正状況をご確認ください)、悪質と判断されれば24条の営業停止や許可取消にも進みうる。実務のポイント:本当に怖いのは罰金より許可取消のほうで、取り消されると5年間は許可を取り直せない(古物営業法4条)。一点の売上と事業そのものを天秤にかけることになる
Q2盗品だなんて知らずに買い取ったのに、なんで店が損をかぶるんですか?
21条の保管命令は店の落ち度を問わない措置である。盗品と判明すれば、被害者は盗難から1年以内なら無償で返還を求められる(古物営業法20条)。民法194条の代価弁償よりも被害者に有利な特則だ。実務のポイント:損を取り戻せる相手は、品物を持ち込んだ売主だけである。15条の本人確認を省いた取引では売主の居場所すら追えず、代金はそのまま消える
Q3盗まれた自転車がリサイクルショップに並んでた!自分で持って帰っていいですか?
やめたほうがいい。店は代金を払って買い取っているので、無断で持ち去れば新たなトラブルの火種になる。被害届を出した警察に連絡すれば、警察は21条にもとづいて店に保管を命じることができる。実務のポイント:決め手になるのは防犯登録番号と車体番号である。防犯登録カードの控えや保証書を写真で残しているかどうかで、照合の速さがまるで違ってくる
間違えやすい点 AI による整理
- 「盗品を買ってしまったのは店の責任なのか」という問いは、そもそも立て方がずれている。21条は店の落ち度を要件にしていない。古物商が盗品と知らず、本人確認を完璧にこなしていても、品物に盗品の疑いがあれば保管命令は出せる。保管命令は罰ではなく、品物を流通から一時的に止めるための措置である
- 保管命令は30日で終わると知っていても、本番がその後にあることは見落とされやすい。盗品と判明すれば、被害者は盗難の時から1年以内なら、代金を払わずに古物商へ返還を求められる(古物営業法20条)。店は買取代金を失い、取り戻せる相手は持ち込んだ売主しかいない
- 店主から見れば「警察の捜査への協力」でも、法律から見れば保管命令は行政処分であり、違反すれば罰則の対象になる。悪質と判断されれば、24条の営業停止や許可取消にもつながりうる。軽い気持ちで一点売っただけでも、事業の存続に関わる処分の入口になりかねない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 警察の措置 | 21条:古物商に対し30日以内の保管を命じる | 19条:盗品等の品触れを古物商に発する 20条:被害者が古物商に無償回復を請求できる |
| 発動の前提 | 盗品等であると疑うに足りる相当な理由 | 警察本部長等が必要と認めるとき 盗品又は遺失物で、盗難・遺失から1年以内 |
| 古物商への影響 | 期間中の売却・返品・処分が禁止される | 該当品の有無を確認し届け出る義務 代金を受けずに品物を返還する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は盗贓物の回復を民法で規律し、公開市場等で善意取得した場合は代価償還を要する。日本の21条のような古物商への行政上の保管命令は、刑事訴訟法上の扣押で対応するのが基本
韓国も盗品・遺失物について2年の回復請求を認め、公開市場等での取得には代価弁償を要する構造で、日本民法193条・194条と近い
ドイツは盗品の善意取得自体を原則として否定する。流通段階での一時停止は刑事手続上の押収で対応する
フランスは盗品について3年の回復請求を認め、市場等で買い受けた占有者には代価返還を要する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ブランド買取店を営むあなたの店に、昨日30万円で買い取った腕時計の件で警察署から電話が来たら、どうなる? 盗難届のシリアル番号と一致すれば、保管命令が出る可能性は高い。業者オークションへの出品予約が入っていても、取り下げるしかない
- 空き巣に入られて三日後、盗まれたカメラとレンズのセットがネットの中古ショップに出品されているのを見つけた。表示は「残り1点」。誰かに買われて発送されれば、追跡は一気に難しくなる。今日中に、被害届を出した警察署へ URL と製造番号を持ち込めば、警察が古物商に保管命令を出す材料になる
- 委託販売で中古ギターを楽器店に預けていた。ある日、それが警察の保管命令で店頭から消えた。持ち込んだ経緯について、預け主のあなたも事情を聞かれることがある。
- 保管命令で定められた期間は20日。資金繰りのために早く現金化したい在庫だが、期間中にこっそり売れば命令違反になり、罰則と営業停止のリスクを抱えることになる。残り20日のあいだに店がやるべきことは、売主の本人確認記録と仕入れの経緯を警察に提出し、疑いを晴らす材料を揃えることだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 盗難に気づいたらすぐに被害届を出し、製造番号・防犯登録番号・購入時の写真を警察へ提出する2. 中古店やネットショップで見つけても自分で取り返そうとせず、店名・URL・出品画面のスクショを警察に届ける3. 保管命令で品物が止まったら、盗難から1年以内なら古物営業法20条により無償で返還を求められる4. 1年を過ぎると民法193条・194条の枠組みになり、代価弁償が問題になるので、とにかく早く動く
訴えられた側:1. 対象品・期間・根拠を書面で確認し、店頭とネットの出品を直ちに取り下げる2. 15条の本人確認記録、16条の帳簿、防犯カメラ映像を整理して警察に提出する3. 期間中は売却・返品・加工・廃棄をしない4. 盗品と確定して被害者に返還することになったら、持ち込んだ売主に買取代金の返還を請求する5. 命令そのものを審査請求や取消訴訟で争うこともできるが、30日という短い期間では実益が薄いことが多い
時効(請求できる期限):保管期間は、警察本部長等が定める30日以内の期間。命令に不服がある場合の審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟は、処分があったことを知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。被害者が古物商に無償での回復を求められるのは、盗難または遺失の時から1年以内(古物営業法20条)
- 古物営業法 第15条買受け時の相手方確認義務
- 古物営業法 第16条取引記録の帳簿記載義務
- 古物営業法 第19条品触れ、警察本部長等の定義
- 古物営業法 第20条盗品の1年以内無償回復
- 古物営業法 第24条違反時の営業停止・許可取消
- 民法 第194条盗品の代価弁償、20条の一般法
- 刑法 第256条盗品等有償譲受け等の刑事罰
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める