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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

労働組合法 第12条の5(利益相反行為)

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法人である労働組合が代表者の債務を保証することその他代表者以外の者との間において法人である労働組合と代表者との利益が相反する事項については、代表者は、代表権を有しない。この場合においては、裁判所は、利害関係人の請求により、特別代理人を選任しなければならない。

この条文の基本情報

利益相反行為とは何ですか?

定義利益相反行為とは、労働組合法第12条の5に定められた規定で、「法人である労働組合が代表者の債務を保証することその他代表者以外の者との間において法人である労働組合と代表者との利益が相反する事項については、代表者は、代表権を有…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 労働組合法第12条の5(利益相反行為)は、日本の労働組合法に含まれる条文です。
  2. 労働組合法第12条の5の条文原文は「法人である労働組合が代表者の債務を保証することその他代表者以外の者との間において法人である労働組合と代表者との利益が相反する事項については、代表者は、代表権を有…」で始まります。
  3. 労働組合法第12条の5は第二章 労働組合に置かれています。
  4. 労働組合法の公布日は昭和24年6月1日です。
  5. 労働組合法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 労働組合法第12条の5の前の条は労働組合法第12条の4です。
  7. 労働組合法第12条の5の次の条は労働組合法第12条の6です。
  8. 労働組合法第12条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第12条の5
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174
  • 本サイト収録労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第12条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000174/12_5

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点労働組合法12条の5は、組合と代表者の利益が相反する事項について代表者の代表権を否定し、利害関係人の請求により裁判所が特別代理人を選任すると定める。

Q · 委員長が組合に自分の借金を保証させた契約は有効なの?

代表権がないため組合に効力は及びません

労働組合法12条の5により、組合と代表者の利益が相反する事項では代表者は代表権を持ちません。委員長が自分の債務を組合に保証させる契約は、無権代理として組合に効力が及ばないのが原則です。組合員などの利害関係人は裁判所に特別代理人の選任を請求でき、その中立の代理人を介してはじめて適正な取引が可能になります。総会の承認だけでは代表権の欠缺は治りません。

解説

組合の委員長が自分の事業の借金のために、組合名義で保証契約を結ぶ。一見ありふれた話に見えるが、この行為には法的な効力がない。労働組合法12条の5は、法人である労働組合と代表者の利益が衝突する場面で、代表者から代表権を奪う。つまり委員長は組合を代表してその契約を結ぶ権限を持たず、結ばれた保証契約は無権代理として組合に効力が及ばない。なぜこんな仕組みがあるのか。代表者が組合の財布を自分のために使う誘惑を、構造のレベルで断ち切るためだ。さらに条文は、利害関係人(組合員や取引相手など、その取引に法律上の利害を持つ人)が裁判所に請求すれば、裁判所は特別代理人(その一件だけ組合を代表する中立の人)を選任しなければならないと定める。組合員であるあなたには、代表者の自己取引を止め、中立の代理人を立てさせる申立権がある。

法的な位置づけ

労働組合法12条の5は、法人である労働組合と代表者との利益が相反する事項について代表者の代表権を否定する規定である。代表者が組合に自己の債務を保証させる行為などが対象となり、利害関係人の請求に基づき裁判所が特別代理人を選任する。民法108条の自己契約禁止を法人の代表に及ぼした特則として機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.利益相反該当性を確認する 問題の取引が代表者と組合の利益相反に当たるか確認する。代表者本人やその親族・関連会社が取引相手、または代表者の債務を組合が保証する形なら、利益相反に当たる可能性が高い
  2. 2.証拠を保全し履行を止める 契約書・議事録・会計帳簿を入手して証拠化する。履行前なら支払い・登記・保証の実行を差し止めることを最優先にし、組合財産の流出を防ぐ
  3. 3.裁判所に特別代理人選任を請求する 利害関係人として、管轄裁判所に特別代理人の選任を請求する(労働組合法12条の5後段)。請求があれば裁判所は特別代理人を選任しなければならず、その一件について中立の代理人が組合を代表する
  4. 4.履行済み取引の不効力を主張する すでに履行された取引については、代表者に代表権がなかったことを理由に無権代理として組合への不効力を主張し、流出した財産の返還を求める。組合内部の手続と並行して弁護士に相談する

よくある質問 AI による整理

Q1利益相反行為とは何ですか?

団体とその代表者の利益が衝突する取引のことです。労働組合法12条の5では、代表者が組合に自分の債務を保証させる行為などが典型例で、代表者は代表権を持ちません。

Q2特別代理人はどうやって選任しますか?

利害関係人が裁判所に選任を請求します。労働組合法12条の5後段により、請求があれば裁判所は特別代理人を選任しなければなりません。多くは中立の弁護士が選ばれます。

Q3組合の代表者が組合に保証させた契約は有効ですか?

原則無効です。利益相反のため代表者に代表権がなく、無権代理として組合に効力が及びません。特別代理人を介した手続を踏んでいなければ保証は効力を持ちません。

Q4無権代理とはどういう意味ですか?

代理権のない者がした代理行為のことです。本人(組合)が追認しない限り効力が生じません。代表権を欠く代表者の利益相反取引も同様に扱われます。

Q5民法108条と労働組合法12条の5は何が違いますか?

民法108条は自己契約・双方代理を一般的に禁じる規定、労働組合法12条の5はそれを法人である組合の代表に及ぼし、特別代理人選任を義務づけた特則です。

Q6組合の役員の自己取引はどう止めればいいですか?

履行前なら支払いや登記を差し止め、利害関係人として裁判所に特別代理人選任を請求します。履行後は無権代理を理由に組合への不効力を主張します。

Q7利益相反かどうかはどう判断されますか?

行為の外形から客観的に判断されるのが基本です。代表者本人やその親族・関連会社が取引相手なら利益相反に当たる可能性が高くなります。

Q8法人化していない労働組合にもこの規定は適用されますか?

12条の5は法人である組合が対象です。法人格のない組合には直接適用されませんが、民法108条の自己契約禁止が同様に働きます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1組合の総会で全員賛成すれば、委員長と組合の取引も有効になりますよね?

そう単純ではありません。労働組合法12条の5は代表権そのものを否定しているため、総会の承認があっても、代表者本人が組合を代表して契約を結ぶ構造は認められません。原則として特別代理人を立てる必要があります。実務のポイント:実務では「総会承認さえ取れば大丈夫」という思い込みで自己取引を進める組合が少なくありません。後で争われたとき、承認の議事録は代表権の欠缺を治しません。手続の入口で特別代理人を立てたかどうかが、契約の生死を分けます

Q2うちの組合は小さくて法人化していません。それでもこの条文は関係ありますか?

12条の5は「法人である労働組合」が対象なので、法人格のない組合には直接適用されません。ただし利益相反の取引が許されないという法理自体は、民法108条(自己契約・双方代理の禁止)として法人格の有無を問わず働きます。実務のポイント:法人化していない組合でも、代表者の自己取引は民法108条で無権代理扱いになり得ます。「法人じゃないから自由」ではなく、むしろ規律が曖昧な分トラブルが表面化しやすい。法人化の有無にかかわらず、代表者と団体の取引は第三者を介すのが鉄則です

Q3特別代理人って誰がなるんですか。お金はかかりますか?

裁判所が選任します。多くは弁護士などの中立な専門家が選ばれ、その一件についてだけ組合を代表します。報酬は組合の負担となるのが通常です。実務のポイント:特別代理人の報酬を惜しんで手続を省くと、結局その取引が丸ごと宙に浮き、はるかに大きな損失を被ります。選任コストは、組合財産の流出リスクに対する保険と考えるべきです(最新の運用は管轄裁判所にご確認ください)

間違えやすい点 AI による整理

  • 委員長の自己取引は「総会で承認すれば有効になる」と思われがちだが、12条の5は承認手続の問題ではなく代表権そのものを否定する。承認の有無以前に、代表者にはその取引を組合の名で行う権限がない。事後承認だけでは救えない場面があるという深刻さを、多くの人は見落としている
  • あなたから見れば「組合のために良かれと思った取引」でも、法律から見れば代表者と組合の利益が対立する構造的危険として扱われる。善意かどうかは関係ない。この落差を知らないまま契約を結ぶと、後でその契約が宙に浮く
  • 「特別代理人の選任は裁判所が勝手にやってくれる」と考えるのは前提が逆。裁判所は利害関係人の請求がなければ動かない。誰かが申し立てない限り、利益相反の取引はそのまま放置される。動くべきはあなただ
比較の観点この条文ほかの条文
規律の内容労働組合法12条の5:利益相反事項で代表権を否定 + 特別代理人選任労働組合法12条:代表者の代表権の一般規定
民法108条:自己契約・双方代理の禁止
適用対象法人である労働組合と代表者の利益相反取引組合の通常の業務執行全般
代理一般(法人格の有無を問わない)
違反時の効果代表権なし → 無権代理として組合に不効力代表権の範囲内なら組合に効力が及ぶ
無権代理とみなされ本人の追認がなければ無効

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民法第106条

台湾も代理人による自己代理・双方代理を原則禁止する。労働組合の法人運営は工會法が規律する

韓国
대한민국 민법 제64조

韓国民法64条は法人と理事の利益相反事項で理事の代表権を否定し、裁判所が特別代理人を選任すると定める。本条とほぼ同一構造

ドイツ
BGB § 181, § 34

ドイツは自己契約を §181で原則禁止し、社団(Verein)では §34で利益相反時の議決権を排除する。代理権否定という発想の源流

アメリカ
Restatement (Third) of Agency § 8.03

米国は代理法上、代理人が本人と利益相反の立場で取引することを self-dealing として制限し、本人の同意がなければ義務違反となる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたが組合の書記長で、組合の余剰資金を自分の経営する会社に貸し付ける契約を、組合代表として結ぼうとしている。この契約はあなたに代表権がないため組合に効力が及ばない。実行する前に、裁判所で特別代理人を立てる手続が要る
  • 組合費が毎年なぜか減っている。調べると、委員長が自分の不動産購入のために組合に連帯保証させていた。組合員であるあなたは、この保証を無効と主張できるのか。できる。代表者に代表権がない以上、保証は組合に効力を及ぼさない
  • あなたは組合の代表者個人と取引し、組合の保証も取り付けたつもりでいる。だが相手が代表者本人なら、その保証は利益相反で組合に効かないおそれがある。契約締結前のあと数日が勝負。特別代理人を介した正規の手続を踏まないと、保証は紙くずになる
  • 新任の委員長が、前任者から引き継いだ自己取引の契約を見つけた。それは利益相反で無効の疑いがある。放置すれば自分の代の責任問題に化ける

取るべき行動

被害を受けた側:1. 問題の取引が代表者と組合の利益相反に当たるか確認、代表者本人やその親族・関連会社が相手なら該当の可能性が高い2. 契約書・議事録・会計帳簿を入手して証拠化、履行前なら支払い・登記の差し止めを優先3. 利害関係人として裁判所に特別代理人選任を請求(労働組合法12条の5後段) 4. すでに履行された取引は、無権代理を理由に組合への不効力を主張し、流出した財産の返還を求める。組合内部の手続と並行して弁護士に相談

訴えられた側:1. 自分が組合と取引する立場なら、代表権がないことを前提に、最初から特別代理人を介した手続を踏む2. 取引の必要性・対価の相当性を客観資料で説明できるよう準備、利益相反でも特別代理人の関与があれば適正な取引は可能3. 総会・執行部への事前開示を徹底し、隠れた自己取引と疑われる余地をなくす4. 既存の自己取引を指摘されたら、不効力のリスクを認めた上で、特別代理人を立てた追認的手続や和解で組合の損害を回復する道を探る

時効(請求できる期限):特定の出訴期間や時効は条文上定められていない。ただし不効力な取引による不当利得返還請求や損害賠償請求には、一般の消滅時効(民法166条、債権は権利行使できると知った時から5年または権利行使できる時から10年)が適用される。特別代理人選任の請求は、利益相反の取引が問題となっている間いつでも可能(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説・判例法理(外形説):利益相反に当たるかは、代表者の動機や善意・悪意ではなく、行為の外形から客観的に判断するのが通説・判例の立場である。代表者が組合に自己の債務を保証させる行為は、外形上利益が相反するため本条の適用を受ける。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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