労働組合法 第13条の3(裁判所による清算人の選任)
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前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人の請求により、清算人を選任することができる。
この条文の基本情報
裁判所による清算人の選任とは何ですか?
定義裁判所による清算人の選任とは、労働組合法第13条の3に定められた規定で、「前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人の請求により、清算人を選任することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 労働組合法第13条の3(裁判所による清算人の選任)は、日本の労働組合法に含まれる条文です。
- 労働組合法第13条の3の条文原文は「前条の規定により清算人となる者がないとき、又は清算人が欠けたため損害を生ずるおそれがあるときは、裁判所は、利害関係人の請求により、清算人を選任することができる。」で始まります。
- 労働組合法第13条の3は第二章 労働組合に置かれています。
- 労働組合法の公布日は昭和24年6月1日です。
- 労働組合法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 労働組合法第13条の3の前の条は労働組合法第13条の2です。
- 労働組合法第13条の3の次の条は労働組合法第13条の4です。
- 労働組合法第13条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第13条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000174 - 本サイト収録
労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第13条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000174/13_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点労働組合法13条の3は、解散した労働組合に清算人がいない、または清算人が欠けて損害が生ずるおそれがあるとき、利害関係人の請求により裁判所が清算人を選任できると定める規定である。
Q · 解散した労働組合に清算する人がいないとき、どうすればいいの?
利害関係人が裁判所に清算人選任を申し立てられます
労働組合法13条の3により、前条で清算人となる者がいないとき、または清算人が欠けて損害が生ずるおそれがあるとき、利害関係人の請求によって裁判所が清算人を選任できます。組合への債権者や、残余財産を受け取るべき組合員などの利害関係人であれば、組合の主たる事務所所在地を管轄する地方裁判所に申し立てられます。これは当事者が争う訴訟ではなく、裁判所が後見的に処理する非訟事件です。選任された清算人を窓口に、債権の弁済や残余財産の分配が動き出します。
解説
勤めていた会社が倒産し、企業内組合も自然に消滅した。組合の口座には組合費の残りが数十万円、さらに専従者だった人への未払い手当も残っている。だが清算をすべき元委員長は連絡が取れない。ここで多くの人が「もう手の打ちようがない」と諦める。労働組合法13条の3は、その諦めを覆す。法人である労働組合が解散したのに清算人になる者がいない、あるいは清算人が欠けて損害が出そうなとき、利害関係人(組合に金を貸した者、未払い賃金の債権者、残余財産を受け取るべき組合員など、その清算に利害を持つ人)が裁判所に請求すれば、裁判所が清算人を選任してくれる。あなたが組合の元構成員でも、組合に対する債権者でも、当事者の一人として裁判所を動かせる。動く者がいないなら、あなたが動かす側になれる。
法的な位置づけ
労働組合法13条の3は、法人である労働組合の解散後の清算につき、清算人となる者がない場合または清算人が欠けて損害が生ずるおそれがある場合に、裁判所が利害関係人の請求により清算人を選任できる旨を定める規定である。前条が定める法定の清算人による自主清算が機能しないときの、裁判所による後見的な補充選任の制度として位置づけられる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.自分が「利害関係人」にあたるか確認する 組合への債権者、未分配の残余財産を受け取るべき組合員、組合と契約関係にあった者などが利害関係人にあたる。自分の立場を裏づける契約書・残高記録・組合員資格の資料を先に固める
- 2.解散と清算人不在の事実を疎明する資料を集める 組合の解散の事実(登記事項、解散決議の記録)と、清算人が不在または機能していない事実(元役員との連絡不通の証跡など)を示す資料を揃える
- 3.管轄の地方裁判所に清算人選任を申し立てる 組合の主たる事務所所在地を管轄する地方裁判所に、清算人選任の申立書と疎明資料を提出する。非訟事件として処理されるため、本人申立ても可能
- 4.選任後、清算人を窓口に債権届出・残余財産分配を進める 選任された清算人に対して債権を届け出る、または残余財産の分配を求める。時効完成前に請求先が確定するため、早期の動き出しが回収原資の確保につながる
よくある質問 AI による整理
Q1清算人選任とは何ですか?
解散した法人の財産整理を担う清算人を、裁判所が選ぶ手続です。労働組合法13条の3では、就任者がいないか欠けたときに利害関係人の請求で選任されます。
Q2労働組合の清算人は誰がなりますか?
原則は解散時の代表者など前条(13条の2)が定める者です。その者がいない、または欠けて損害のおそれがあるとき、13条の3により裁判所が選任します。
Q3利害関係人とは誰のことですか?
清算の結果に法律上の利害を持つ者です。組合への債権者、未分配の残余財産を受け取るべき組合員、組合と契約関係にあった者などが該当します。
Q4清算人選任の申立てはどこの裁判所にしますか?
組合の主たる事務所の所在地を管轄する地方裁判所に申し立てます。訴訟ではなく非訟事件として処理されます。
Q5解散した組合の財産は誰が分けますか?
選任された清算人が債務を弁済し、残った財産を規約や決議に従って分配します。清算人がいなければ分配は進みません。
Q6清算人選任にかかる費用はいくらですか?
申立手数料と予納金が必要です。選任された清算人の報酬は原則として組合財産から支払われるため、財産が乏しいと実益が乏しい場合があります。
Q7解散した組合に債権があるのに相手がいないときは?
債権者は利害関係人として清算人選任を申し立てられます。選任された清算人が弁済の窓口になり、時効完成前に請求先を確保できます。
Q8清算人が職務を怠ったらどうなりますか?
重要な事由があるときは、利害関係人の請求等により裁判所が清算人を解任できます(13条の4)。選任と解任は対の関係にあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1もう解散した組合なのに、裁判所が清算人を選ぶ意味あるんですか?
あります。法人である労働組合は解散しても、清算が終わるまでは清算の目的の範囲で法人格が残ります(労働組合法13条の2)。財産の分配も債務の弁済も、清算人がいなければ前に進みません。13条の3はその担い手を裁判所に選ばせる規定です。実務のポイント:実務では選任の申立てそのものより「自分が利害関係人にあたるか」の疎明でつまずく人が多い。債権の存在を示す契約書や残高記録を先に固めておくと、手続が一気に速く進む
Q2申立ては弁護士を頼まないと無理ですか?費用が心配で。
本人でも申立て可能です。これは訴訟ではなく非訟事件(裁判所が後見的に処理する手続)で、当事者対立を戦わせる場ではありません。申立書と疎明資料が整っていれば本人申立ても通ります。実務のポイント:選任された清算人の報酬は組合財産から支払われるのが原則。つまり残余財産がほとんどない空っぽの組合だと、申し立てても回収できる実益がないことがある。申立て前に、分配・回収できる財産が残っているかを必ず見極めること
間違えやすい点 AI による整理
- 「組合が消えたのだから、残った財産も債務も一緒に消えた」と考える人がいるが、その問いの立て方そのものが誤っている。法人である労働組合は、解散しても清算が結了するまで清算の目的の範囲内で法人格が残る(労働組合法13条の2)。財産も債務もそのまま存続し、誰かが清算しなければ宙に浮き続ける
- あなたから見れば「組合の内輪の話で、外部の自分は口を出せない」と映る。だが法律から見れば、組合に債権を持つあなたは立派な利害関係人であり、裁判所を動かす申立権者だ。この立場の認識のズレが、回収できたはずの債権を諦めさせる
- 「清算人は組合内部で決めるもので、裁判所は関係ない」と思われがちだが、内部で決まらないときの最後の手段こそ裁判所による選任だ。デッドロックを外から破る装置が、初めから用意されている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定内容 | 13条の3:裁判所による清算人の選任 | 13条の2:清算人となる者(法定の清算人) 13条の4:清算人の解任 |
| 担い手の決まり方 | 裁判所が選任する | 解散時の代表者等が当然に就任、または規約・総会で定める 裁判所が解任する |
| 発動の引き金 | 清算人の不在・欠員で損害のおそれ + 利害関係人の請求 | 解散の事実 重要な事由 + 利害関係人の請求等 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も法人解散後は董事等による清算を原則とし、清算人不在の場合は裁判所(非訟事件)が選任する点で日本と類似する
韓国民法は清算人がいない、または欠けたときに法院が利害関係人または検事の請求により清算人を選任すると定め、日本の構造とほぼ一致する
ドイツは Verein の清算人を理事が兼ねるのを原則とし、必要な機関が欠けたときは区裁判所が利害関係人の申立てで補充選任(Notbestellung)する
米国では非法人団体・非営利法人の解散清算につき、裁判所が管財人(receiver)や清算人を選任する制度が州法ごとに用意される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 解散した企業内組合に、組合員全員で積み立てた共済資金が残っている。返してほしいが、清算する人間がいない。誰に請求すればいい? 答えは、まず裁判所に清算人を選任させること。清算人が選ばれて初めて、残余財産の分配という話が動き出す
- あなたの印刷会社が、ある労働組合の機関紙を刷ったが代金が未払いのまま組合が解散した。元役員は雲隠れ。債権の消滅時効が迫るなか、回収相手すらいない。利害関係人として清算人選任を申し立てれば、選任された清算人が支払い窓口になる。動かないと時効で債権が消える
- 組合の元代表者二人が清算方針で対立し、互いに動かず半年が過ぎた。財産は塩漬け、債権者は苛立つ。第三者を清算人に据える唯一の鍵が、この条文だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず自分が「利害関係人」にあたるか確認:組合への債権者、未分配の残余財産を受け取るべき組合員、組合と契約関係にあった者などが該当する2. 組合の解散の事実と、清算人が不在または機能していない事実を疎明する資料を集める(登記事項、解散決議の記録、連絡不通の証跡) 3. 組合の主たる事務所所在地を管轄する地方裁判所に清算人選任を申し立てる(非訟事件として処理される) 4. 選任後は、選ばれた清算人を相手に債権の届出や残余財産の分配を進める
訴えられた側:あなたが解散した組合の元代表者・元理事で本来の清算人候補なのに動いていない場合、放置は危険だ。1. 清算人として就任すべき立場なら速やかに清算に着手する。怠れば利害関係人から選任申立てをされ、清算の遅延で生じた損害について責任を問われうる2. 就任を望まないなら、その旨を明確にし規約・総会で別の清算人選任を促す3. 既に第三者が選任申立てをしたら、財産・帳簿の引き継ぎに協力する。隠匿・散逸は別途責任を生む
時効(請求できる期限):本条の選任申立て自体に法定の期限はない。ただし清算の遅延で組合財産が散逸し、また組合に対する債権は一般消滅時効(民法166条、債権は権利を行使できると知った時から5年または権利を行使できる時から10年)が進行するため、早期の申立てに実益がある。(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:労働組合法13条の3による清算人選任は、当事者の権利義務を確定する訴訟ではなく、裁判所が後見的に清算の担い手を補充する非訟事件と解される。前条の自主清算が機能しないときの補充的制度として位置づけられ、本人申立ても許容される。
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