外国為替及び外国貿易法 第17条の2(確認のための是正措置等)
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- 財務大臣は、銀行等が前条の規定に違反してその顧客の支払等に係る為替取引を行い、又は当該為替取引(第五十五条の九の二第二項第三号に掲げるものを除く。)を行うおそれがあると認めるときは、当該銀行等に対し、前条の確認が適切に行われるための措置をとることを命ずることができる。
- 2.財務大臣は、前項の規定による命令を銀行等に対してする場合において必要があると認めるときは、同項の措置がとられるまでの間、当該銀行等に対し外国為替取引に係る業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は当該銀行等の当該業務の内容を制限することができる。
この条文の基本情報
確認のための是正措置等とは何ですか?
定義確認のための是正措置等とは、外国為替及び外国貿易法第17条の2に定められた規定で、「財務大臣は、銀行等が前条の規定に違反してその顧客の支払等に係る為替取引を行い、又は当該為替取引(第五十五条の九の二第二項第三号に掲げるものを除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 外国為替及び外国貿易法第17条の2(確認のための是正措置等)は、日本の外国為替及び外国貿易法に含まれる条文です。
- 外国為替及び外国貿易法第17条の2の条文原文は「財務大臣は、銀行等が前条の規定に違反してその顧客の支払等に係る為替取引を行い、又は当該為替取引(第五十五条の九の二第二項第三号に掲げるものを除く。」で始まります。
- 外国為替及び外国貿易法第17条の2は第三章に置かれています。
- 外国為替及び外国貿易法の公布日は昭和24年12月1日です。
- 外国為替及び外国貿易法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 外国為替及び外国貿易法第17条の2の前の条は外国為替及び外国貿易法第17条です。
- 外国為替及び外国貿易法第17条の2の次の条は外国為替及び外国貿易法第17条の3です。
- 外国為替及び外国貿易法第17条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第17条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000228 - 本サイト収録
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第17条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000228/17_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点外為法17条の2は、銀行等が送金時の確認義務に違反し又はそのおそれがあるとき、財務大臣が是正措置を命じ、是正までの間は外国為替業務の停止や制限も命じられると定める。
Q · 銀行が海外送金の確認を怠ったら、どんな処分を受けるの?
是正措置命令、必要なら外為業務の停止・制限
外為法17条の2第1項により、財務大臣は、17条の確認義務に違反した、又は違反するおそれがある銀行等に対し、確認が適切に行われるための措置を命じることができます。さらに第2項により、必要があると認めるときは、その措置がとられるまでの間、外国為替取引に係る業務の全部若しくは一部の停止、又は業務内容の制限を命じることができます。停止は是正が完了するまで続く仕組みです。
解説
海外送金の窓口で、銀行員が受取人の名前や送金の目的を細かく聞いてくる。あの質問は銀行の好みではなく、外為法17条が課す「確認義務」によるものである。財務大臣の許可が必要な支払(経済制裁の対象者への送金など)ではないか、許可を受けているかを確かめてからでなければ、銀行は送金してはならない。本条は、その確認をさぼった銀行、またはさぼりそうな銀行に対する財務大臣の監督手段である。第1項で確認体制の是正を命じ、必要なら第2項で、是正が終わるまで外国為替業務の全部または一部の停止や制限まで命じられる。業務停止の範囲が海外送金全体に及べば、その銀行の法人顧客は輸出入代金の決済ルートを失う。つまり、あなたの取引銀行のコンプライアンスが甘いと、あなたの海外取引が巻き添えで止まる構造になっている
法的な位置づけ
外国為替及び外国貿易法第17条の2は、銀行等に対する監督処分の規定である。銀行等が同法17条の確認義務に違反して為替取引を行い、又は行うおそれがある場合、財務大臣は確認が適切に行われるための措置を命ずることができ、必要があるときは当該措置がとられるまでの間、外国為替取引に係る業務の全部若しくは一部の停止又は業務内容の制限を命ずることができる。
よくある質問 AI による整理
Q1外為法17条の2とは?
送金時の確認義務(17条)に違反した、又は違反のおそれがある銀行等に対し、財務大臣が是正措置や外為業務の停止・制限を命じられるとする監督規定です。
Q2外為法の確認義務とは何ですか?
銀行等が顧客の支払等に係る為替取引を行う前に、その支払が許可を要するものでないか、又は許可を受けているかを確かめる義務です(外為法17条)。
Q3銀行の外為業務停止命令はいつまで続く?
17条の2第2項は「同項の措置がとられるまでの間」と定めており、あらかじめ期間を区切った停止ではありません。是正措置が完了するまで続く設計です。
Q4外為法違反で銀行は処分される?
処分されえます。確認を怠って送金した場合だけでなく、確認体制が不十分で違反の「おそれ」があると認められる段階でも、是正措置命令の対象になります。
Q5外為法の是正措置命令に不服がある場合の方法は?
行政不服審査法に基づく審査請求(処分を知った日の翌日から3か月以内)や、行政事件訴訟法に基づく取消訴訟(6か月以内)で争う道があります。
Q6海外送金の確認はなぜ厳しい?
銀行は外為法17条の確認義務を負い、怠れば17条の2の是正措置や業務停止命令を受けうるためです。犯収法の取引時確認も並行して行われています。
Q7外為検査とは?
財務省が銀行等の外為法令遵守状況を確かめるために行う検査です。制裁対象者の照合手順や記録保存の不備が見つかると、本条の処分の端緒になりえます。
Q8経済制裁の対象者リストはどこで確認できる?
財務省のウェブサイトで、資産凍結等の経済制裁措置と対象者リストが公表されています。送金前に受取人や相手国が含まれていないか確認できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1銀行が業務停止命令を受けたら、預けてあるお金まで引き出せなくなるんですか?
本条の停止対象は「外国為替取引に係る業務」の全部または一部であり(17条の2第2項)、国内の預金払戻しまで当然に止まるわけではない。ただ海外送金や外貨決済が止まる可能性はある。実務のポイント:処分の範囲は命令書の文言で決まる。報道の見出しではなく、財務省の公表文で停止対象の業務を必ず確かめる
Q2制裁対象と知らずに送金を頼んでしまったら、自分も処罰されますか?
許可が必要な支払を許可なく行えば、送金を依頼した側も16条違反として罰則の対象となりうる(最新の改正状況をご確認ください)。本条は銀行側の監督規定だが、顧客の責任が消えるわけではない。実務のポイント:相手の登記上の株主まで確認した記録を残しておくと、故意がなかったことを示す材料になる
Q3銀行に送金を断られました。これって違法な拒否じゃないんですか?
銀行は17条により、確認ができない送金はそもそも行ってはならない。確認できないまま送れば、本条の是正措置命令を受けるのは銀行である。拒否は多くの場合、義務の履行にあたる。実務のポイント:窓口担当に「確認に必要な資料は何か」を書面で聞くと、ただ断られる状態から、何を出せば通るかの交渉に変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「制裁対象者に送金してしまったら、罰を受けるのは送金を頼んだ客だけだ」と思われがちだが、本条は銀行の確認体制そのものを処分の対象にしている。客の違反とは別に、確認を怠った銀行が是正措置命令や業務停止命令を受けうる
- 業務停止命令は大ごとで、実際にはほぼ使われない伝家の宝刀だと軽く見られやすい。しかし第2項は「是正措置がとられるまでの間」という条件付きの停止であり、是正が済むまで解除されない。体制の立て直しに半年かかれば半年止まる設計であり、重さは停止期間が青天井になりうる点にある
- 「海外送金で根掘り葉掘り聞かれるのは、マネーロンダリング対策だけのため」という理解は半分しか正しくない。犯罪収益移転防止法の取引時確認とは別に、外為法は経済制裁の許可の有無を確かめる義務を課している。二つの法律が同じ窓口で同時に動いているので、質問が二重に見えるのである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 外為法17条の2:銀行等に対する監督処分(是正措置命令・業務停止等) | 外為法17条:銀行等の確認義務(行為規範) 外為法16条:支払等の許可制(経済制裁の実体規定) |
| 名宛人 | 確認義務に違反した、又は違反のおそれがある銀行等 | 顧客の支払等に係る為替取引を行う銀行等 支払等を行う居住者・非居住者 |
| 発動の要件 | 17条違反又はそのおそれを財務大臣が認めること(停止は「必要がある」とき) | 為替取引の実行前に確認を要する 財務大臣が許可を要する支払等として指定していること |
| 効果 | 是正措置命令、是正までの間の業務の全部・一部停止又は業務内容の制限 | 確認ができない為替取引は行ってはならない 許可なき支払等の禁止 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では目標性金融制裁を資恐防制法が、外為業務の監督を中央銀行が担う。制裁の実効性確保と金融機関監督が別法に分かれている点が日本と異なる
韓国も外国為替取扱機関に支払等の確認義務を課し、違反時の業務停止等の監督措置を置く。日本と構造が近い
米国は OFAC による制裁違反の民事制裁金と、銀行監督当局による停止命令が並行する。高額の制裁金による抑止が中心である点が日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 東南アジアの取引先に部品代を送ろうとしたら、銀行から「受取人の実質的支配者を示す資料を出してほしい」と言われ、入金予定日を過ぎてしまった。銀行が慎重なのは、確認を怠れば本条の是正措置命令を受ける側に回るからである。資料を早く出すほど、送金も早く通る
- 地方銀行の外為担当として、制裁リストの照合システムの更新が三か月止まっていることに気付いた。財務省の検査はいつ入るか分からない。このまま送金を続ければ「確認が適切に行われないおそれ」そのものであり、発覚すれば業務停止まで射程に入る。報告を上げるのは今日しかない
- 取引銀行が外為業務の一部停止命令を受けたら、あなたの会社の輸入代金の支払はどうなる? 停止中は別の銀行に口座を作り直すしかなく、新規の口座開設審査には数週間かかることもある
- 海外に住む家族へ仕送りを続けてきたのに、ある月から突然送金を断られた。相手国が制裁の対象に加わったのかもしれない。銀行に拒否されたと怒る前に、財務省が公表している制裁対象者リストと、許可申請の道があるかを確認することになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 送金が止まった、または断られたら、まず銀行に不足している確認資料が何かを具体的に聞く2. 受取人や相手国が財務省の公表する制裁対象に入っていないかを自分でも確認する3. 許可が必要な支払であれば、16条に基づく許可申請の道があるか、日本銀行の外為担当窓口経由の手続を確認する4. 取引銀行が業務停止命令を受けた場合に備え、外為取引のできる予備の銀行口座を平時から用意しておく
訴えられた側:1. 財務大臣から命令の予告や弁明の機会の通知が来たら、行政手続法に基づく弁明の手続で事実関係と是正状況を書面で示す2. 制裁リストの照合手順、システム更新記録、職員研修の記録を即座に保全する3. 是正計画を具体的な期限つきで作り、停止範囲をできる限り一部にとどめるよう求める4. 命令に不服があれば、審査請求や取消訴訟の期限を弁護士と確認する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。命令に不服がある場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。業務停止は是正措置がとられるまで続く(最新の改正状況をご確認ください)
学説
行政法の一般原則(比例原則):不利益処分は目的達成に必要な限度にとどめるべきとされる。本条が是正措置命令を先に置き、業務停止を「必要があると認めるとき」に限り、一部停止や業務内容の制限という選択肢を設けているのは、この考え方と整合する段階的な構造といえる
- 外国為替及び外国貿易法 第17条銀行等の確認義務、本条命令の前提となる義務
- 外国為替及び外国貿易法 第16条支払等の許可制、経済制裁の実体規定
- 外国為替及び外国貿易法 第55条の9の2第1項括弧書で除外される取引の根拠(現行効力を要確認)
- 外国為替及び外国貿易法 第68条立入検査、違反発見の端緒となる調査権限(現行効力を要確認)
- 犯罪による収益の移転防止に関する法律 第4条取引時確認、同じ窓口で並行する確認義務
- 行政手続法 第13条不利益処分前の弁明の機会の付与
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