外国為替及び外国貿易法 第17条(銀行等の確認義務)
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- 銀行等は、その顧客の支払等が、次の各号に掲げる支払等のいずれにも該当しないこと、又は次の各号に掲げる支払等に該当すると認められる場合には当該各号に定める要件を備えていることを確認した後でなければ、当該顧客と当該支払等に係る為替取引を行つてはならない。
- 一第十六条第一項から第三項までの規定により許可を受ける義務が課された支払等当該許可を受けていること。
- 二第二十一条第一項又は第二項の規定により許可を受ける義務が課された第二十条に規定する資本取引に係る支払等当該許可を受けていること。
- 三その他この法律又はこの法律に基づく命令の規定により許可若しくは承認を受け、又は届出をする義務が課された取引又は行為のうち政令で定めるものに係る支払等当該許可若しくは承認を受け、又は当該届出後の所要の手続を完了していること。
この条文の基本情報
銀行等の確認義務とは何ですか?
定義銀行等の確認義務とは、外国為替及び外国貿易法第17条に定められた規定で、「銀行等は、その顧客の支払等が、次の各号に掲げる支払等のいずれにも該当しないこと、又は次の各号に掲げる支払等に該当すると認められる場合には当該各号に定める要件を備…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 外国為替及び外国貿易法第17条(銀行等の確認義務)は、日本の外国為替及び外国貿易法に含まれる条文です。
- 外国為替及び外国貿易法第17条の条文原文は「銀行等は、その顧客の支払等が、次の各号に掲げる支払等のいずれにも該当しないこと、又は次の各号に掲げる支払等に該当すると認められる場合には当該各号に定める要件を備…」で始まります。
- 外国為替及び外国貿易法第17条は第三章に置かれています。
- 外国為替及び外国貿易法の公布日は昭和24年12月1日です。
- 外国為替及び外国貿易法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 外国為替及び外国貿易法第17条の前の条は外国為替及び外国貿易法第16条の2です。
- 外国為替及び外国貿易法第17条の次の条は外国為替及び外国貿易法第17条の2です。
- 外国為替及び外国貿易法第17条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第17条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000228 - 本サイト収録
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第17条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000228/17
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点外為法17条は、銀行等が顧客の支払等について、許可制の取引に当たらないか、当たる場合は許可済みかを確認した後でなければ、為替取引を行ってはならないと定める。
Q · 海外送金のとき、銀行はなぜ送金目的や受取人のことをしつこく聞くの?
許可制の取引でないかを確認するまで、銀行は送金できないからです
外為法17条により、銀行等は、顧客の支払等が経済制裁などで許可を要する支払等(16条)や資本取引(21条)、その他政令で定める許可・届出対象の取引に当たらないこと、当たる場合は許可等を得ていることを確認した後でなければ、送金などの為替取引を行ってはなりません。確認の材料は顧客からしか出てこないため、契約書・請求書・受取人情報を最初に提出すると確認が早く終わりやすくなります。
解説
海外送金の窓口で「送金目的は?」「受取人との関係は?」「インボイスを見せてください」と聞かれ、少し気分を害した経験はないだろうか。あの質問は銀行の気まぐれではなく、外為法17条が銀行に課した法的義務である。銀行等は、顧客の支払等が経済制裁などで許可制になっている取引(16条、21条など)に当たらないこと、当たるなら許可を得ていることを確認してからでなければ、為替取引(送金の実行)をしてはならない。つまり確認が終わるまで、送金は法的に動かせない。ここで知っておくと差がつくのは、確認責任を負っているのは銀行側でも、その前提になる資料を出せるのはあなたしかいないという点だ。取引の相手、最終的な仕向け先、商品やサービスの中身を書面で示せる人の送金は速く、説明があいまいな人の送金は止まる。止まった送金を動かすのは窓口への抗議ではなく、確認材料の提出である。
法的な位置づけ
外国為替及び外国貿易法17条は、銀行等の確認義務を定める規定である。銀行等は、顧客の支払等が同法16条1項から3項まで、21条1項・2項その他政令で定める許可・承認・届出を要する取引に係るものに該当しないこと、又は該当する場合は所定の要件を備えていることを確認した後でなければ、当該支払等に係る為替取引を行ってはならない。
手順
- 1.送金前に確認資料を一式そろえる 契約書、請求書(インボイス)、受取人の氏名・所在地・事業内容、取引目的、最終仕向け先をまとめたメモを作成し、送金申込時に一緒に提出する
- 2.制裁対象との関係を自分で事前チェック 受取人、所在国、経由地、関係企業が財務省の資産凍結等経済制裁対象者リストや制裁対象国に関係しないかを事前に確認する。関係がありそうなら銀行に申し込む前に次の手順へ進む
- 3.許可が必要なら先に許可を取る 制裁対象国や対象者に関係する取引で許可の要否が不明な場合は、財務省に照会する。許可が必要なら申請し、許可書を取得してから銀行に送金を申し込む
- 4.保留時は不足している確認事項を特定して補う 送金が保留されたら、銀行が何を確認できていないのか、法令上の理由か社内方針かを具体的に聞き、不足資料を追加提出する。取引相手にも遅延の理由を早めに伝え、履行期限を調整する
よくある質問 AI による整理
Q1外為法17条とは何ですか?
銀行等に、顧客の支払等が経済制裁などで許可を要する取引に当たらないか、当たる場合は許可済みかを確認してから送金する義務を課す規定です。
Q2外為法17条の確認対象になる取引は?
16条1〜3項で許可が必要な支払等、21条1項・2項で許可が必要な資本取引に係る支払等、その他政令で定める許可・承認・届出対象の取引に係る支払等です。
Q3銀行が確認義務に違反するとどうなる?
確認せずに為替取引を行った銀行等に対しては、財務大臣が同法17条の2に基づき是正措置を命じることがあります。窓口担当者の判断ミスが組織全体の問題になります。
Q4資産凍結等経済制裁対象者リストはどこで見られる?
財務省のウェブサイトで公表されています。銀行等はこのリストと送金相手を照合します。同名・類似名の相手でも一度保留になることがあります。
Q5外為法の許可はどこに申請する?
支払等の許可は、原則として財務大臣(窓口は財務省国際局や日本銀行など)に申請します。取引類型によって窓口が異なるため、事前に照会するのが確実です。
Q6個人の海外送金も外為法の確認の対象?
対象です。仕送り、個人輸入の代金、海外投資の資金なども、銀行等を通じて送金する以上、許可制の取引に当たらないかの確認を経ます。
Q7海外送金が保留されたら何日かかる?
法律に日数の定めはなく、確認材料がそろうまで保留が続きます。契約書・請求書・受取人情報を早く出せば短くなり、許可が必要な取引なら許可取得まで止まります。
Q8外為法の確認と犯収法の取引時確認の違いは?
外為法17条は経済制裁等の許可制取引に当たらないかの確認、犯罪収益移転防止法4条は本人特定事項や取引目的などマネロン対策の確認で、目的が異なる並行義務です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1海外の家族への仕送りで、なんでこんなに色々聞かれるんですか?
外為法17条で、銀行は支払が経済制裁などの許可制の取引に当たらないことを確認してから送金しなければならないからです。あわせて犯罪収益移転防止法による取引時確認も行われます。実務のポイント:毎回同じ受取人に同じ目的で送っている人は、その実績が銀行に記録されるため、二回目以降の確認が軽くなることが多い。送金先をむやみに変えないのが、実は一番の近道です
Q2銀行に送金を断られたら、別の銀行に行けば送れますか?
どの銀行も17条の確認義務を負っているため、許可が必要な取引であれば、どこでも同じ理由で止まります。ただし、許可制の取引ではなく銀行側の社内基準(リスク管理方針)で断られている場合は、銀行によって判断が分かれることがあります。実務のポイント:断られたときは「法令上の理由か、社内方針か」を確認する。法令上の理由なら財務省の許可が先、社内方針なら資料を補強して再申込みか、別の金融機関へ、と打つ手がまったく変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分のお金なのだから、どこに送ろうと自由だ」と思いがちだが、外為法の世界では、支払の自由は原則であって例外がある。経済制裁の対象者への支払や一部の資本取引は許可制になっており、許可がなければ銀行は送金を実行できない。自由だというのは、制裁リストに引っかからない限りの話だ
- 銀行がしつこく質問するのは、あなたを疑っているからだと感じるかもしれない。だが法律から見れば、立場は逆である。確認せずに送金すれば違反になるのは銀行のほうで、窓口担当者は自分の組織を守るために質問している。あなたが不快に感じる一問一問は、銀行にとっては法的な防衛線だ。この温度差を知らずに窓口と口論すると、送金はさらに遅れる
- 「外為法は大企業や商社のための法律だ」という前提そのものが古い。海外の家族への仕送り、個人輸入の代金、海外の不動産や投資商品の購入代金など、個人の送金も同じ確認を通る。資金移動業者の海外送金サービスにも同様の確認の仕組みが組み込まれている(適用範囲は最新の改正状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の内容 | 外為法17条:許可制の支払等に当たらないこと等を確認してから為替取引を行う義務(銀行等) | 外為法16条:一定の支払等について許可を受ける義務(支払等をする者) 外為法18条:特定為替取引における本人確認義務(銀行等) |
| 義務を負う者 | 銀行等 | 支払等をしようとする居住者・非居住者 銀行等 |
| 違反時の効果 | 17条の2による是正措置命令の対象となりうる | 許可なき支払等として罰則の対象となりうる(具体的な罰条は要確認) 本人確認義務違反として是正命令等の対象となりうる(具体的な条文は要確認) |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾では指定制裁対象者との取引禁止が資恐防制法に置かれ、金融機関はこれを前提に照合を行う。外貨収支の申告は管理外匯條例で別途規律される
韓国も外国為替業務取扱機関に、支払等が許可・申告の対象か確認する義務を課しており、日本の17条と構造が近い
中国は経常項目の外貨収支に真実・合法な取引基礎を要求し、金融機関に取引書類の真実性審査を課す。制裁確認よりも外貨管理全般の審査色が強い
ドイツでは EU 制裁規則が直接適用され、金融機関は対象者への資金提供禁止を遵守する。国内法 AWG は罰則等で補完する
米国は OFAC の SDN リスト等に基づき、金融機関に対象者取引の遮断・資産凍結と報告を求める。違反には厳格責任的な民事制裁金が科されうる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 海外の取引先に200万円の前払いを送ろうとしたら、銀行から「受取人の所在国と最終仕向け先を確認させてください」と言われ、送金が保留になった。納期まで残り5日。今日中に契約書と請求書の写しを出せるかどうかで、取引が間に合うかが決まる
- 海外の友人に頼まれて、自分の口座から見知らぬ第三者あてに送金した。あとで、その第三者が財務省の資産凍結等経済制裁対象者に近い人物だと分かったら、どうなる? 銀行の確認で止まれば未遂で済むが、自分から事情を説明できるように経緯を記録しておくべきだ
- あなたは地方銀行の外為担当。顧客が急いでいると言うので、制裁対象者リストとの照合を後回しにして送金を先に実行した。その1件が財務省の外為検査で見つかれば、銀行全体が是正措置命令(17条の2)の対象になりうる
- 輸入代金の支払が「イラン関連かもしれない」と銀行に言われた。貨物の原産地、経由地、決済通貨、関係する企業名。聞かれる項目が多いのは、制裁の対象が国名だけでなく特定の人物・団体・取引類型で決まっているからだ
取るべき行動
被害を受けた側:送金が保留・拒否された側の対応:1. 感情的に抗議せず、銀行が何を確認できていないのかを具体的に聞く2. 契約書、インボイス、受取人の所在地と事業内容、最終仕向け先を書面で提出する3. 制裁関連の許可が必要だと言われたら、財務省(国際局)に許可の要否を照会し、必要なら許可申請を行う4. 急ぎの取引では、相手方にも遅れの理由を早めに伝え、契約上の履行期限を調整しておく
訴えられた側:銀行・資金移動業者の担当者として:1. 制裁対象者リストとの照合と許可の有無の確認を、送金実行より前の工程として固定する2. 確認の記録(照合結果、顧客から受け取った資料)を残し、財務省の外為検査に備える3. 顧客に急かされても確認前の実行は避ける4. 違反が見つかった場合は、事実関係を整理して当局への報告と社内の是正を速やかに進める。是正措置命令(17条の2)の対象になる前に自主的に改善することが肝心
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効や期間の定めはない。確認は「為替取引を行う前」に完了していなければならない。本条に基づく請求権は想定されていないが、送金の遅れによる契約上の紛争には一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される
改正沿革 AI による整理
- 平成9年(1997年)改正、平成10年(1998年)4月施行 法律名が「外国為替及び外国貿易管理法」から現行名に改められ、対外取引の許可・事前届出制が原則廃止された。銀行等の確認義務は、自由化後も制裁等の許可制取引を担保する仕組みとして位置付けられている。本条の文言改正の年次と内容は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:外国為替及び外国貿易管理法として制定(昭和24年法律第228号)。本条の制定当初の文言は人的検証が必要
- 2.平成9年(1997年) 改正:法律名を外国為替及び外国貿易法に改め、対外取引の許可・事前届出制を原則廃止(平成10年4月施行)。銀行等の確認義務は、自由化後も許可制取引を担保する仕組みとして位置付けられる。本条の文言改正の詳細は人的検証が必要
- 外国為替及び外国貿易法 第16条支払等の許可制、確認対象の中核
- 外国為替及び外国貿易法 第21条資本取引の許可、確認対象の第二類型
- 外国為替及び外国貿易法 第17条の2確認義務違反に対する是正措置命令
- 外国為替及び外国貿易法 第18条特定為替取引における本人確認義務
- 外国為替及び外国貿易法 第55条一定額超の支払等の事後報告
- 犯罪による収益の移転防止に関する法律 第4条取引時確認、マネロン対策の並行義務
- 内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律 第3条国外送金時の告知書提出(通称 国外送金等調書法)
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