受講中の講座ブックマーク無料で登録

外国為替及び外国貿易法 第55条(支払等の報告)

クイックジャンプ
  1. 居住者若しくは非居住者が本邦から外国へ向けた支払若しくは外国から本邦へ向けた支払の受領をしたとき、又は本邦若しくは外国において居住者が非居住者との間で支払等をしたときは、政令で定める場合を除き、当該居住者若しくは非居住者又は当該居住者は、政令で定めるところにより、これらの支払等の内容、実行の時期その他の政令で定める事項を主務大臣に報告しなければならない。
  2. 2.前項の規定による報告は、当該報告に係る同項の支払等が銀行等又は資金移動業者が行う為替取引によつてされるものである場合には、政令で定めるところにより、当該銀行等又は資金移動業者を経由してするものとする。ただし、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第六条第一項の規定により同項に規定する電子情報処理組織を使用して前項の報告をする場合には、当該銀行等又は資金移動業者を経由しないで報告することができる。

この条文の基本情報

支払等の報告とは何ですか?

定義支払等の報告とは、外国為替及び外国貿易法第55条に定められた規定で、「居住者若しくは非居住者が本邦から外国へ向けた支払若しくは外国から本邦へ向けた支払の受領をしたとき、又は本邦若しくは外国において居住者が非居住者との間で支払等をし…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 外国為替及び外国貿易法第55条(支払等の報告)は、日本の外国為替及び外国貿易法に含まれる条文です。
  2. 外国為替及び外国貿易法第55条の条文原文は「居住者若しくは非居住者が本邦から外国へ向けた支払若しくは外国から本邦へ向けた支払の受領をしたとき、又は本邦若しくは外国において居住者が非居住者との間で支払等をし…」で始まります。
  3. 外国為替及び外国貿易法第55条は第六章の二に置かれています。
  4. 外国為替及び外国貿易法の公布日は昭和24年12月1日です。
  5. 外国為替及び外国貿易法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 外国為替及び外国貿易法第55条の前の条は外国為替及び外国貿易法第54条です。
  7. 外国為替及び外国貿易法第55条の次の条は外国為替及び外国貿易法第55条の2です。
  8. 外国為替及び外国貿易法第55条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第55条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000228
  • 本サイト収録外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第55条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000228/55

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点外為法55条は、居住者と非居住者の間の支払や国境を越える支払をした当事者に、主務大臣への事後報告を義務付ける。銀行等を通す場合は銀行等を経由して報告する。

Q · 海外送金の報告書って、銀行が出すものじゃないの?

報告義務者はあなた本人。銀行は経由窓口にすぎない

外国為替及び外国貿易法55条1項は、支払や受領をした居住者・非居住者自身に、支払等の内容や時期を主務大臣に報告する義務を課しています。銀行等や資金移動業者を通す支払では、同条2項により報告はその窓口を経由して提出されますが、義務を負うのはあくまで本人です。海外口座からの支払や相殺のように銀行を通らない支払等は、自分で直接報告する必要があります。政令で定める少額の支払等などは報告が不要です(最新の改正状況をご確認ください)。

解説

海外送金の窓口で銀行員から渡される「支払又は支払の受領に関する報告書」を、ただの社内手続きだと思って書いてきた人は多い。実際は、外国為替及び外国貿易法55条に基づき、あなた自身が主務大臣(財務大臣など)に負っている報告義務である。銀行は、法律で決められた経由窓口にすぎない。対象は、居住者(日本に住所がある人や日本の法人)と非居住者とのあいだの支払と、国境をまたぐ支払である。政令により、3,000万円相当額以下の支払や、貨物の輸出入に直接伴う代金などは報告しなくてよい(最新の改正状況をご確認ください)。注意すべきは、銀行を通らない支払である。海外口座から直接払った場合や、海外の取引先と債権債務を相殺した場合は、報告を拾ってくれる窓口がない。自分で出さなければ、報告は存在しなかったことになる。この報告は、税務調査ではなく国際収支統計に使われる事後報告である。許可制ではないので、正しく出していれば取引そのものは止められない。

法的な位置づけ

外国為替及び外国貿易法55条は、支払等の報告を定める規定である。居住者または非居住者が本邦と外国との間で支払・受領をした場合、および居住者が非居住者との間で支払等をした場合に、政令で定める除外を除き、当事者が支払等の内容・実行時期等を主務大臣に報告する義務を負う。銀行等を通じた支払は当該銀行等を経由して報告する。

手順

  1. 1.対象となる支払等を洗い出す 居住者と非居住者の間の支払・受領、国境を越える支払のうち、政令の除外(3,000万円相当額以下など)に当たらないものを一覧にする。送金だけでなく、相殺や海外口座からの直接払いも忘れずに含める
  2. 2.銀行経由か直接報告かを振り分ける 銀行等や資金移動業者を通す支払等は、その窓口を経由して報告する。銀行を通らない支払等(海外口座からの支払、相殺など)は自分で直接報告するグループに分ける
  3. 3.送金理由と裏付け書類をそろえる 支払等の内容を具体的に記載できるよう、契約書・請求書・遺産分割協議書などを準備する。税務申告での記載と矛盾しないよう、同じ理由で統一する
  4. 4.期限内に報告書を提出する 直接報告分は、原則として支払等をした月の翌月20日までに、日本銀行を通じて主務大臣へ提出する。オンライン申請を使えば銀行等を経由せずに報告できる(最新の手続きを確認すること)
  5. 5.報告フローを社内規程に書き込む 海外子会社との相殺や海外口座決済を始める前に、報告担当者・期限・確認手順を業務フローに明記し、報告漏れが積み上がらない仕組みを作る

よくある質問 AI による整理

Q1支払等報告書とは何ですか?

外為法55条に基づき、海外との一定の支払や受領をした人が、その内容や時期を主務大臣に報告するための書類です。国際収支統計などに使われます。

Q2支払等報告書の提出先はどこですか?

宛先は主務大臣(財務大臣など)ですが、受付事務は日本銀行に委任されています(外為法69条)。銀行等を通す支払は、その銀行等を経由して提出します。

Q3支払等報告書の期限はいつまで?

銀行等を経由する場合は支払等の手続きの時に提出します。経由しない場合は、原則として支払等をした月の翌月20日までです(省令。最新の改正状況をご確認ください)。

Q4外為法の居住者とは誰のこと?

外為法6条が定義し、本邦内に住所または居所を有する自然人と、本邦内に主たる事務所を有する法人が中心です。国籍ではなく生活や事業の本拠で判断されます。

Q5外為法の報告をしないと罰則はある?

報告をしない場合や虚偽の報告をした場合は、外為法71条により刑事罰の対象になりえます。内容は最新の改正状況をご確認ください。

Q6支払等報告書はオンラインで出せる?

出せます。55条2項ただし書により、電子情報処理組織を使って報告する場合は、銀行等や資金移動業者を経由しないで直接報告できます。

Q7外国人も外為法の報告義務を負う?

負いえます。報告義務は国籍ではなく居住者か非居住者かで決まります。日本で居住者と扱われる外国人が海外と支払等をすれば、日本人と同じ扱いです。

Q8輸出入の代金も報告が必要ですか?

貨物の輸出入に直接伴う代金の支払等など、政令で報告不要とされる類型があります。該当するかは外国為替令と省令の最新規定で確認が必要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1海外から3,000万円以上振り込まれたら、税金を取られるってことですか?

違います。外国為替及び外国貿易法55条の報告は、国際収支統計などに使うためのもので、課税そのものではありません。課税されるかどうかは、そのお金が所得なのか、贈与なのか、相続なのかという中身で決まります。実務のポイント:税務署は55条の報告書ではなく、銀行から届く国外送金等調書(100万円超)で送金を把握します。送金理由を正しく伝えておくことが、後の説明コストを最も下げます

Q2海外の取引先と売掛金と買掛金を相殺しただけで、お金は動いてません。それでも報告がいるんですか?

相殺も支払等に含まれ、政令の除外に当たらなければ、55条1項による報告の対象になりえます。この場合は銀行を経由しないので、自分で直接報告します。実務のポイント:外為の報告漏れで多いのは、送金ではなく相殺やネッティングです。監査法人も見落としやすいため、海外子会社のある中小企業ほど未報告が積み上がりがちです

Q3銀行窓口で送金理由をしつこく聞かれました。答えないとダメですか?

銀行には報告の経由先としての役割(55条2項)があるほか、マネー・ローンダリング対策の確認義務もあるため、理由を確認しなければ送金を受け付けられないことがあります。実務のポイント:理由を具体的に書き、裏付け書類を先に出しておくと、窓口での確認や送金の保留を大きく減らせます。曖昧な答えほど、追加の確認を招きます

間違えやすい点 AI による整理

  • 「報告は銀行がやってくれるもの」と思われがちだが、法律上の報告義務者は送金した人、または受け取った人である。銀行は経由先にすぎない。窓口で書いた理由が不正確なら、虚偽報告の責任を負うのはあなただ
  • 3,000万円以下の除外は知っていても、「3,000万円を超えなければ一切関係ない」と一回ごとに分割すれば済むと考えるのは危うい。報告の要否だけでなく、国外送金等調書は100万円を超える送金ごとに銀行から税務署へ出る。報告を避けるための分割は、税務の側から見ると、むしろ目立つ取引の形になる
  • 問題は「送金したかどうか」ではない。法律が見ているのは「居住者と非居住者のあいだで支払等があったか」である。相殺や、海外口座どうしでの支払いのように、日本の口座に一円も動きがない取引でも報告が必要になりうる。この落差に気づかない会社ほど、長期間の未報告を抱えている
比較の観点この条文ほかの条文
規律対象外為法55条:居住者・非居住者間の支払等、国境を越える支払・受領外為法55条の3:政令で定める資本取引
外為法71条:報告義務違反・虚偽報告への罰則
性質事後報告義務(取引自体は許可不要)事後報告義務(資本取引の当事者が報告)
刑事罰による担保
報告ルート銀行等・資金移動業者経由が原則、電子申請なら直接可政令・省令で定める方法による
—

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
管理外匯條例 第6條之1

台湾は一定額以上の外貨収支・取引について、銀行を通じた申告を義務付ける。日本と同様、金融機関が申告の窓口となる

ドイツ
AWG § 11 / AWV § 67 ff.

ドイツも一定額を超える対外支払についてドイツ連邦銀行への報告を義務付け、国際収支統計に用いる

アメリカ
International Investment and Trade in Services Survey Act

米国は個別の支払報告ではなく、商務省経済分析局などによる調査票方式で国際収支データを収集する色合いが強い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 海外に住む兄から、親の遺産の取り分として4,000万円が振り込まれた。受け取ったあなたにも報告義務はあるのか? 銀行経由の受領なので、銀行を通して報告することになる。窓口から電話が来たら、送金の理由を「相続財産の分配」と正確に伝える。ここで理由をぼかすと、あとで税務署に届く国外送金等調書の記載と食い違う
  • あなたの会社はシンガポールの子会社と毎月ロイヤリティと業務委託料を相殺し、差額だけを送金している。相殺した総額が3,000万円を超えていれば、実際にお金が動いていなくても報告の対象になりうる。経理担当は「送金額は数百万円だから関係ない」と思い込み、3年分の報告を出していなかった
  • 米国の自分名義の口座から、現地の不動産業者へ購入代金5,000万円相当を支払った。日本の銀行を通っていないので、報告書を届けてくれる人はいない。電子申請で自分から報告し、期限は翌月20日まで。気づいたのは期限の3日前だった
  • 資金移動業者のアプリで、海外のクライアントから報酬をまとめて受け取った。報告は資金移動業者を経由して行われる。業者から受取理由の確認が来たら、それは嫌がらせではなく法定の手続きである

取るべき行動

被害を受けた側:銀行や資金移動業者から報告のための書類や送金理由の確認を求められたら、それは法定の手続きである。1. 契約書・請求書・遺産分割協議書など、送金理由を裏付ける書類を手元にそろえる2. 送金理由は具体的に書く。「生活費」「投資」のような曖昧な書き方をしない3. 同じ取引について税務申告にどう書くかと整合させる。取引が複雑なら税理士に確認する

訴えられた側:報告漏れを指摘された、または自分で気づいたとき。1. 過去の対象取引を洗い出す。3,000万円超の送金・受領、銀行を通らない支払、相殺が中心になる2. 未提出分を財務省または日本銀行の窓口に速やかに相談し、遡って提出する3. 漏れた原因(担当者がいなかった、相殺が対象だと知らなかった等)を記録し、再発防止の手順を作る4. 故意に報告しなかったり、虚偽の報告をしたりすると、刑事罰の対象になりうる(外国為替及び外国貿易法71条)。故意を疑われる事情があるなら、早い段階で弁護士に相談する

時効(請求できる期限):銀行等または資金移動業者を経由する場合は、支払等の手続きの時に経由先を通じて報告する。経由しない場合(海外口座からの支払、相殺など)は、原則として支払等をした日の属する月の翌月20日までに報告する(外国為替の取引等の報告に関する省令。最新の改正状況をご確認ください)。報告をしない場合や虚偽報告の罰則は、6月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(同法71条。最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 平成9年(1997年)公布、平成10年(1998年)施行の改正 外国為替及び外国貿易管理法を外国為替及び外国貿易法に改め、対外取引の許可・届出制を原則として廃止し、事後報告制へ移行した。本条の報告制度もこの流れの中に位置付けられる。条文の個別の改正経緯は人による確認が必要

改正の年表

  1. 1.平成9年(1997年)公布・平成10年(1998年)施行 改正:外国為替及び外国貿易管理法を外国為替及び外国貿易法に改め、対外取引の許可・届出制を原則廃止して事後報告制へ移行。本条の報告制度もこの枠組みに位置付けられる

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

外国為替及び外国貿易法の全文を見る所属する編章節を開く:第六章の二

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›