外国為替及び外国貿易法 第55条の3(資本取引の報告)
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- 居住者又は非居住者が次の各号に掲げる資本取引の当事者となつたときは、政令で定める場合を除き、当該各号に定める区分に応じ、当該居住者又は非居住者は、その都度、政令で定めるところにより、当該資本取引の内容、実行の時期その他の政令で定める事項を財務大臣に報告しなければならない。ただし、第六号に掲げる資本取引のうち第二十三条第一項の規定により届け出なければならないとされるものについては、この限りでない。
- 一第二十条第一号に掲げる資本取引居住者
- 二第二十条第二号に掲げる資本取引(第六号に掲げる資本取引に該当するものを除く。)居住者
- 三第二十条第三号に掲げる資本取引居住者
- 四第二十条第四号に掲げる資本取引のうち、居住者と他の居住者との間の預金契約、信託契約、金銭の貸借契約、債務の保証契約又は対外支払手段若しくは債権の売買契約に基づく外国通貨をもつて支払を受けることができる債権の発生等に係る取引居住者
- 五第二十条第五号に掲げる資本取引(次号に掲げる資本取引に該当するものを除く。)居住者
- 六第二十条第二号、第五号及び第十一号に掲げる資本取引のうち、居住者による対外直接投資(第二十三条第二項に規定する対外直接投資をいう。第七十条第一項において同じ。)に係るもの居住者
- 七第二十条第六号に掲げる資本取引のうち、居住者による外国における証券の発行若しくは募集又は本邦における外貨証券の発行若しくは募集居住者
- 八第二十条第六号に掲げる資本取引のうち、非居住者による本邦における証券の発行又は募集非居住者
- 九第二十条第七号に掲げる資本取引非居住者
- 十第二十条第八号に掲げる資本取引居住者
- 十一第二十条第九号に掲げる資本取引居住者
- 十二第二十条第十号に掲げる資本取引のうち、非居住者による本邦にある不動産又はこれに関する権利の取得非居住者
- 十三第二十条第十二号に掲げる資本取引のうち、政令で定めるもの政令で定める居住者又は非居住者
- 2.銀行等、金融商品取引業者及び電子決済手段等取引業者等(電子決済手段等取引業者及び暗号資産交換業者に限る。以下この条において同じ。)は、前項第三号(第二十条の二の規定により資本取引とみなされる場合に限る。第四項において同じ。)、第五号、第十号又は第十一号に掲げる資本取引の媒介、取次ぎ又は代理をしたときは、その都度、政令で定めるところにより、当該資本取引の内容、実行の時期その他の政令で定める事項を財務大臣に報告しなければならない。
- 3.銀行等、金融商品取引業者及び届出者(第一項第四号又は第十一号に掲げる資本取引の当事者となる居住者であつて、財務省令で定めるところにより自己のこれらの資本取引の相手方となる者の同項の規定による報告を要しないこととしたい旨並びにその氏名又は名称及び住所その他の財務省令で定める事項を財務大臣に届け出たものをいう。以下この条において同じ。)以外の居住者が同項第四号又は第十一号に掲げる資本取引の当事者となつた場合において、当該資本取引の相手方が銀行等、金融商品取引業者又は届出者であるときは、当該居住者は、同項の規定にかかわらず、当該資本取引に係る同項の規定による報告をすることを要しない。
- 4.前項で定める場合のほか、居住者が第一項第三号、第五号、第十号又は第十一号に掲げる資本取引の当事者となつた場合において、当該資本取引の媒介、取次ぎ又は代理をする者が銀行等、金融商品取引業者又は電子決済手段等取引業者等であるときは、当該居住者は、同項の規定にかかわらず、当該資本取引に係る同項の規定による報告をすることを要しない。
- 5.銀行等、金融商品取引業者、電子決済手段等取引業者等及び届出者は、それぞれ、銀行等、金融商品取引業者及び電子決済手段等取引業者等については第一項又は第二項の規定、届出者については第一項の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、一定の期間内に当事者となり、又は媒介、取次ぎ若しくは代理をした資本取引について財務省令で定める事項を一括して報告することができる。この場合において、その報告をした者は、政令で定めるところにより、当該報告に係る資本取引に関して財務省令で定める事項を記載した帳簿書類を作成し、これを保存しなければならない。
- 6.届出者は、第三項に規定する届出事項について変更があつたときは、遅滞なく、その旨及び当該変更があつた事項を財務大臣に届け出なければならない。
- 7.第三項の届出に関する公告、届出者の名簿の閲覧その他同項の届出に関し必要な事項は、財務省令で定める。
この条文の基本情報
資本取引の報告とは何ですか?
定義資本取引の報告とは、外国為替及び外国貿易法第55条の3に定められた規定で、「居住者又は非居住者が次の各号に掲げる資本取引の当事者となつたときは、政令で定める場合を除き、当該各号に定める区分に応じ、当該居住者又は非居住者は、その都度、政令…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 外国為替及び外国貿易法第55条の3(資本取引の報告)は、日本の外国為替及び外国貿易法に含まれる条文です。
- 外国為替及び外国貿易法第55条の3の条文原文は「居住者又は非居住者が次の各号に掲げる資本取引の当事者となつたときは、政令で定める場合を除き、当該各号に定める区分に応じ、当該居住者又は非居住者は、その都度、政令…」で始まります。
- 外国為替及び外国貿易法第55条の3は第六章の二に置かれています。
- 外国為替及び外国貿易法の公布日は昭和24年12月1日です。
- 外国為替及び外国貿易法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 外国為替及び外国貿易法第55条の3の前の条は外国為替及び外国貿易法第55条の2です。
- 外国為替及び外国貿易法第55条の3の次の条は外国為替及び外国貿易法第55条の4です。
- 外国為替及び外国貿易法第55条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第55条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000228 - 本サイト収録
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第55条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000228/55_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点外為法55条の3は、居住者・非居住者が資本取引の当事者となったとき、財務大臣への事後報告を義務づける。銀行や証券会社等が媒介した取引は本人の報告が免除される。
Q · 海外の口座で外国株を買ったり、外国人が日本の不動産を買ったりしたら、誰が役所に報告するの?
業者を通さない直接取引なら、当事者本人が報告する
外為法55条の3第1項により、資本取引の当事者となった居住者または非居住者は、政令で定める場合を除き、取引の内容や実行時期を財務大臣に報告しなければなりません。ただし、銀行等・金融商品取引業者・電子決済手段等取引業者等が媒介・取次ぎ・代理をした一定の取引は、業者が報告するため本人の報告は不要です(2項・4項)。非居住者による日本の不動産取得は、取得した非居住者本人が報告者です(1項12号)。
解説
外国株を日本の証券会社で買っても、財務大臣への報告書は一枚も書かない。この取引そのものは外為法上の「資本取引」(国境をまたいでお金や権利が動く取引)に当たるが、報告は間に入った証券会社が代わりに出す仕組みだからだ(本条2項、4項)。問題は、金融機関を通さずに直接取引したときである。海外の証券口座で非居住者から証券を買う、外国企業の株を10% 以上取得する、海外の親会社から多額の借入れをする。こうした取引で、報告義務は「当事者」であるあなた本人にかかる(1項)。報告の対象になる金額の基準や期限、例外は政令と省令で細かく決まっている。非居住者が日本の不動産を取得した場合も同じで、報告するのは売主でも仲介業者でもなく、買った非居住者本人だ。つまり本条で押さえるべき点は一つである。自分の取引に金融機関が「間に入っているか」で、報告書を書くのが誰かが決まる。
法的な位置づけ
外為法55条の3は資本取引の事後報告を定める規定であり、居住者または非居住者が同条1項各号の資本取引の当事者となった場合に、取引の内容・実行時期等を財務大臣へ報告する義務を課す。銀行等・金融商品取引業者等が媒介等をした取引や、相手方が届出者等である取引については当事者の報告を免除し、業者等による一括報告の仕組みも設けている。
手順
- 1.取引の一覧を作る 取引日・金額・相手方の居住地・通貨・金融機関を介したかどうかを、一件ずつ表にまとめる。海外口座の明細や送金記録を資料として手元にそろえる
- 2.本条1項の何号に当たるかを判定する 各取引が1項各号のどの資本取引に当たるか、報告者が居住者か非居住者かを確認する。対外直接投資に当たる場合は、23条の事前届出の対象業種でないかも同時に確認する
- 3.免除規定の適用を確認する 銀行等・金融商品取引業者・電子決済手段等取引業者等が媒介・取次ぎ・代理をしたか(4項)、相手方が銀行等や届出者か(3項)、政令の除外に当たるかを確認し、報告の要否を確定する
- 4.所定の様式で期限内に報告する 報告が必要な取引について、財務省令の様式で報告書を作成し、日本銀行を経由して財務大臣に提出する。期限は類型ごとに異なるため、実行日から逆算して提出日を決める。控えは保管しておく
よくある質問 AI による整理
Q1外為法の資本取引とは何ですか?
居住者と非居住者の間の預金・金銭貸借・証券取得・不動産取得など、国境をまたいで資金や権利が動く取引の総称です。範囲は外為法20条が定めています。
Q2外為法の報告書はどこに提出するの?
報告先は財務大臣ですが、実務上は日本銀行を経由して提出するのが一般的です。様式や提出方法は財務省・日本銀行の案内で最新版を確認してください。
Q3資本取引の報告 期限はいつまで?
期限は取引の類型ごとに政令・財務省令で定められています。実行日から20日以内とされる類型が多いとされますが、個別の類型ごとに最新の規定を確認する必要があります。
Q4外為法の居住者と非居住者の違いは?
おおむね、日本国内に住所または居所を持つ自然人や、国内に主たる事務所を持つ法人が居住者です。国籍ではなく生活や事業の拠点で判断されます(外為法6条)。
Q5暗号資産交換業者を通した取引も報告不要?
本条4項は、電子決済手段等取引業者等(暗号資産交換業者を含む)が媒介等をした一定の資本取引について、居住者本人の報告を免除しています。対象となる号の範囲は要確認です。
Q6外為法の届出者制度とは?
外貨建て取引を繰り返す居住者が財務大臣に届け出ると、その取引相手の報告が不要になる制度です(本条3項)。取引相手の事務負担を減らす仕組みです。
Q7資本取引の報告はまとめて出せる?
銀行等・金融商品取引業者・電子決済手段等取引業者等・届出者は、一定期間の取引を一括して報告できます。その場合は帳簿書類の作成・保存が必要です(本条5項)。
Q8外為法の事後報告と事前届出の違いは?
本条の報告は取引後に出すもので、取引の実行は止まりません。23条の事前届出が必要な対外直接投資は、審査期間中は実行できない点が大きく異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1楽天証券で米国株を買ってるんですけど、自分で財務大臣に報告する必要あります?
通常は必要ない。日本の金融商品取引業者が媒介・取次ぎをする証券取得については、居住者本人の報告は不要とされ(本条4項)、報告は業者の側が行う(2項)。実務のポイント:国内の証券会社で取引している間は報告を意識しなくて済むが、同じ人が海外証券口座を使い始めたとたん、この免除は使えなくなる。報告の要否を分けるのは取引する銘柄ではなく、どこで取引するかである
Q2海外に住んでる親戚が日本の実家を相続じゃなく買い取った場合、誰が報告するんですか?
非居住者が日本国内の不動産を取得した場合、報告義務を負うのは取得した非居住者本人である(本条1項12号)。自己居住用などの例外は政令で定められている。実務のポイント:売主の家族や仲介業者は報告義務を負わないため、誰も報告しないまま時間が過ぎることが多い。書類は代理人が提出してもよいので、決済日に報告書の作成まで段取りしておくと安心である(最新の改正状況をご確認ください)
Q3報告を忘れてたら、いきなり逮捕されたりします?
報告をしなかった場合や虚偽の報告をした場合には、外為法の罰則規定(71条)が適用されうる(現行効力・法定刑は要確認)。ただし、気付いた時点で自分から提出するかどうかで、当局の受け止め方は大きく変わる。実務のポイント:当局が実際に重く見るのは、制裁逃れや資金の実態を隠すための報告漏れである。単純に忘れていた場合は、後から提出して経緯を説明すれば、照会だけで終わることが多いとされる。黙って放置するのが最も避けるべき対応である
間違えやすい点 AI による整理
- 「報告義務は銀行や大企業の話だ」と思われがちだが、1項の主語は「居住者又は非居住者」であり、個人も含まれる。個人が報告しなくて済む場面が多いのは、2項・4項で業者が報告を肩代わりしているからにすぎない。業者を通さなければ、その肩代わりはなくなる
- 「日本に住所がなければ日本の役所に報告する必要はない」と考える外国人投資家は多い。実際には逆で、日本の不動産を取得した場合に報告義務を負うのは、非居住者本人である(1項12号)。国外に住んでいることは、日本の外為法上の報告義務を免れる理由にならない
- 報告も許可も同じ「届出」のようなものだと考えていると、判断を誤る。本条の報告は取引の後に出す事後報告で、取引の効力を止めるものではない。一方、23条の事前届出が必要な対外直接投資は、審査期間中は実行できない。1項ただし書で両者は切り分けられている。自分の取引がどちらに当たるかを確かめずに実行すると、事前届出が必要な取引を先に実行してしまうおそれがある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の性質 | 55条の3:資本取引の事後報告 | 23条:対外直接投資の事前届出 55条:支払等の報告 |
| 対象 | 預金・貸借・証券取得・不動産取得などの資本取引 | 特定業種等の対外直接投資 居住者と非居住者の間などの支払・支払の受領 |
| 取引への影響 | 取引の実行は止まらない | 審査期間中は実行できない 支払の実行は止まらない |
| 本人の報告が免除される場面 | 銀行等・金融商品取引業者等が媒介等をした取引、相手方が届出者等の取引 | 1項ただし書により本条の報告と重複しない 銀行等を経由する支払等では銀行等が報告に関与 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は一定額以上の外貨収支・取引について申告義務を課し、主に指定銀行の窓口で申告する。業者を経由して情報を集める点は日本と共通する
韓国は資本取引について申告制を採る。日本の事後報告中心の設計より、取引前の申告を求める場面が多いとされる
ドイツは対外経済法に基づき、統計目的の報告義務(Meldepflicht)を連邦銀行への報告として定める
米国は商務省経済分析局(BEA)の調査報告により対内外投資を把握する。取引の許否ではなく統計把握を目的とする点で本条に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 手数料の安さにひかれて米国の証券会社に口座を開き、個別株をまとめて買った。日本の金融商品取引業者を通していないので、本条4項の免除は使えない。金額が政令・省令の基準を超えれば、居住者であるあなたが自分で報告する取引になる
- 香港在住の投資家から、「東京のマンションを買いたい。手続は全部任せる」と頼まれた不動産営業担当。非居住者による本邦不動産の取得は、取得した非居住者本人に報告義務がある(1項12号)。決済の日から期限のカウントが始まる。契約前にそれを伝えていなければ、顧客は期限を知らないまま過ごすことになる
- 日本で法人を経営していて、シンガポールの会社の株式を30% 取得する契約を結んだとしたら、誰が何をする必要があるのか? 対外直接投資(外国企業の経営に継続的に関わるための出資など)の報告義務は、居住者であるあなたの会社にかかる。業種によっては事後報告では済まず、23条の事前届出が必要になる
- 外資系企業の日本子会社で経理を担当している。海外の親会社から米ドル建てで大口の借入れをした。本社の財務部は「銀行を通していないから、日本側で報告が必要かもしれない」と気付いた。決算の前に、報告期限をもう一度確認しなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:報告が必要かもしれない取引をしてしまった場合:1. 取引日、金額、相手方の居住地、金融機関を介したかどうかを一覧にまとめる2. その取引が1項の何号に当たるか、4項の免除(銀行等・金融商品取引業者・暗号資産交換業者等の媒介)が使えるかを判断する3. 報告が必要なのに提出していなかった場合は、気付いた時点で日本銀行国際局の窓口に相談し、所定の様式で提出する4. 取引の規模が大きい場合や事前届出が必要な業種の場合は、外為法に詳しい弁護士に確認する
訴えられた側:財務省または日本銀行から報告漏れについて照会を受けた場合:1. 照会の書面を保管し、回答の期限を確認する2. 契約書、送金記録、証券取引の明細など、取引の経緯を示す資料を集める3. 報告を怠ったのが意図的ではなかったこと(免除に当たると誤解していた、など)を具体的に説明する4. 虚偽の報告は、報告しないことと同様に罰則の対象になりうる。記憶に頼らず、書類にもとづいて回答する
時効(請求できる期限):報告期限は取引の類型ごとに政令・財務省令で定められている。非居住者による本邦不動産の取得や対外直接投資などは、実行の日から20日以内とされるものが多い(最新の改正状況をご確認ください)。報告義務違反に罰則が適用される場合、公訴時効は法定刑に応じて決まる(刑事訴訟法250条、罰金・短期の拘禁刑の場合は3年)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成10年(1998年) 改正:外国為替及び外国貿易管理法から現行の外国為替及び外国貿易法へ改称。資本取引を原則自由化し、事前の許可・届出中心から事後報告中心の仕組みに転換した
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