外国為替及び外国貿易法 第20条(資本取引の定義)
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- 資本取引とは、次に掲げる取引又は行為(第二十六条第一項各号に掲げるものが行う同条第二項に規定する対内直接投資等に該当する行為を除く。)をいう。
- 一居住者と非居住者との間の預金契約(定期積金契約、掛金契約、預け金契約その他これらに類するものとして政令で定めるものを含む。以下同じ。)又は信託契約に基づく債権の発生、変更又は消滅に係る取引(以下「債権の発生等に係る取引」という。)
- 二居住者と非居住者との間の金銭の貸借契約又は債務の保証契約に基づく債権の発生等に係る取引
- 三居住者と非居住者との間の対外支払手段又は債権の売買契約に基づく債権の発生等に係る取引
- 四居住者と他の居住者との間の預金契約、信託契約、金銭の貸借契約、債務の保証契約又は対外支払手段若しくは債権その他の売買契約に基づく外国通貨をもつて支払を受けることができる債権の発生等に係る取引
- 五居住者による非居住者からの証券の取得(これらの者の一方の意思表示により、居住者による非居住者からの証券の取得が行われる権利の当該一方の者による取得を含む。)又は居住者による非居住者に対する証券の譲渡(これらの者の一方の意思表示により、居住者による非居住者に対する証券の譲渡が行われる権利の当該一方の者による取得を含む。)
- 六居住者による外国における証券の発行若しくは募集若しくは本邦における外貨証券の発行若しくは募集又は非居住者による本邦における証券の発行若しくは募集
- 七非居住者による本邦通貨をもつて表示され、又は支払われる証券の外国における発行又は募集
- 八居住者と非居住者との間の金融指標等先物契約に基づく債権の発生等に係る取引
- 九居住者と他の居住者との間の金融指標等先物契約に基づく外国通貨をもつて支払を受けることができる債権の発生等に係る取引又は金融指標等先物契約(外国通貨の金融指標(金融商品取引法第二条第二十五項に規定する金融指標をいう。)に係るものに限る。)に基づく本邦通貨をもつて支払を受けることができる債権の発生等に係る取引
- 十居住者による外国にある不動産若しくはこれに関する権利の取得又は非居住者による本邦にある不動産若しくはこれに関する権利の取得
- 十一第一号及び第二号に掲げるもののほか、法人の本邦にある事務所と当該法人の外国にある事務所との間の資金の授受(当該事務所の運営に必要な経常的経費及び経常的な取引に係る資金の授受として政令で定めるものを除く。)
- 十二前各号に掲げる取引又は行為に準ずるものとして政令で定めるもの
この条文の基本情報
資本取引の定義とは何ですか?
定義資本取引の定義とは、外国為替及び外国貿易法第20条に定められた規定で、「資本取引とは、次に掲げる取引又は行為(第二十六条第一項各号に掲げるものが行う同条第二項に規定する対内直接投資等に該当する行為を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 外国為替及び外国貿易法第20条(資本取引の定義)は、日本の外国為替及び外国貿易法に含まれる条文です。
- 外国為替及び外国貿易法第20条の条文原文は「資本取引とは、次に掲げる取引又は行為(第二十六条第一項各号に掲げるものが行う同条第二項に規定する対内直接投資等に該当する行為を除く。」で始まります。
- 外国為替及び外国貿易法第20条は第四章に置かれています。
- 外国為替及び外国貿易法の公布日は昭和24年12月1日です。
- 外国為替及び外国貿易法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 外国為替及び外国貿易法第20条の前の条は外国為替及び外国貿易法第19条です。
- 外国為替及び外国貿易法第20条の次の条は外国為替及び外国貿易法第20条の2です。
- 外国為替及び外国貿易法第20条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第20条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000228 - 本サイト収録
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第20条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000228/20
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点外為法20条は、居住者と非居住者の間の預金・貸借・証券取得や不動産の取得など12号の取引を資本取引と定義する。本条自体は何も禁止せず、許可と報告は21条と55条の3が定める。
Q · 日本の銀行で外貨預金をすると、外為法の「資本取引」になるの?
条文上は20条4号の資本取引に当たりうるが、通常は報告不要
外為法20条4号は、居住者同士の預金契約に基づく外国通貨で支払を受けられる債権の発生等を資本取引としています。そのため、国内銀行の米ドル預金も条文上は資本取引に当たりえます。ただし、通常の個人の外貨預金で許可や報告が求められることはまずありません。この定義が実際に効いてくるのは、経済制裁などで財務大臣が21条に基づき許可制を敷いたときです(最新の改正状況をご確認ください)。
解説
「資本取引」と聞くと、ヘッジファンドや商社の話に思える。ところが外為法20条の12号を一つずつ読むと、地方銀行の外貨預金、国内業者でのFX、海外勤務中に買う日本のマンション、外資系企業の本支店間送金までが入っている。本条は定義規定であり、本条自体は何も禁止しない。ただ、ある取引が「資本取引に当たる」と決まると、別の仕組みが動き出す。制裁時の財務大臣の許可(21条)と、事後報告(55条の3)である。報告の多くは銀行がまとめて処理するが、あなた自身が当局に出さなければならない報告もある。代表例は、非居住者による日本の不動産の取得と、居住者の海外預金の残高報告だ。さらに、当事者が「居住者」か「非居住者」かによって、同じ取引でも当てはまる号が変わる。この区別は国籍ではなく、生活や勤務の本拠と期間で決まる(6条、財務省通達)。自分がどちらか分からないまま動くと、自分が負っている義務に気付かないまま決済を終えることになる。
法的な位置づけ
外国為替及び外国貿易法20条は資本取引の定義規定である。居住者と非居住者との間の預金・信託・金銭貸借・債務保証・証券の取得や譲渡、居住者間の外貨建て債権の発生等、金融指標等先物契約、国境をまたぐ不動産の取得、法人の本支店間の資金授受などを資本取引と定める。対内直接投資等に該当する行為は除外される。
よくある質問 AI による整理
Q1資本取引とは何ですか?
外為法20条が列挙する12号の取引・行為です。国境をまたぐ預金、貸借、証券や不動産の取得などが該当し、対内直接投資等は除かれます。
Q2資本取引と経常取引の違いは?
資本取引は資産や負債を動かす取引で、20条が定義します。経常取引は貿易代金や役務の対価のような取引で、外為法では別の枠組みで扱われます。
Q3資本取引の報告はいつまでに出す?
取引によって違います。非居住者による本邦不動産の取得は取得から20日以内、海外預金は月末残高が1億円相当を超えたら翌月20日までとされています。
Q4資本取引の報告を忘れたら違法?
55条の3に基づく報告を怠ると、罰則の対象になりえます。気付いた時点で日本銀行経由で遅延報告を出し、理由を書面で添えるのが実務上の対応です。
Q5非居住者が日本で株を買うのは資本取引?
居住者から証券を取得するなら5号の資本取引に当たりえます。ただし一定の割合以上の上場株取得などは、26条の対内直接投資等として別の手続に乗ります。
Q6外資系の日本支店への送金は報告が必要?
本支店間の資金の授受は11号の資本取引です。経常的な経費や取引に係る資金は政令で除外されますが、大口の設備投資資金などは対象になりえます。
Q7海外の不動産を買ったら届け出が必要?
居住者が外国の不動産を取得すると10号の資本取引に当たります。報告が必要な場合と不要な場合があるため、日本銀行の外為法手続の案内で確認してください。
Q8外為法の資本取引は何条に書いてある?
定義は20条、許可は21条、事後報告は55条の3です。居住者と非居住者の区別は6条が定め、細目は外国為替令と報告省令に委ねられています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1海外に住んでる日本人が日本のマンションを買うと、何か届け出がいるんですか?
外為法上の非居住者が日本の不動産を取得すると20条10号の資本取引に当たり、55条の3に基づいて取得から20日以内に日本銀行経由で財務大臣へ報告が必要になる場合があります。本人や親族の居住用などは対象外です(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:非居住者かどうかは国籍や住民票ではなく、海外勤務の予定期間で決まる。2年以上の赴任予定なら日本人でも非居住者になる
Q2外貨預金やFXって、外為法の規制対象なんですか?
条文上は資本取引に当たりえます。居住者同士の外貨建て預金は20条4号、外国通貨の金融指標に係る先物取引は9号です。ただし通常の個人取引で許可や報告が必要になることはまずありません。実務のポイント:この定義が効いてくるのは経済制裁のときだ。財務大臣が21条で許可制を敷くと、定義に入るかどうかでその取引を続けられるかが決まる
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分の取引は資本取引か経常取引か」と悩む人は多いが、最初に問うべきことが違う。まず当事者が居住者か非居住者かを6条で確定させないと、20条のどの号にも当てはめられない。判定は国籍ではなく、生活や勤務の本拠と期間で行う。日本人でも海外勤務の予定が2年以上なら非居住者になる
- 資本取引の大半が事後報告で足りることは、知っている人も多い。あまり知られていないのは、報告を怠れば罰則の対象になりうることだ。もう一つは、経済制裁が発動されると、同じ取引が許可なしにはできない取引に切り替わることである。定義は同じまま、適用されるルールだけが一夜で変わる(最新の改正状況をご確認ください)
- 外貨預金やFXは個人の資産運用であって外為法とは関係ない、と思われがちである。しかし居住者同士の外貨建て預金は4号、外国通貨の金融指標に係る先物取引は9号で、条文上は資本取引に当たりうる。普段は報告が要らないので意識されないだけで、制裁時の許可制が及ぶ範囲には入りうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 外為法20条:資本取引の範囲を12号で定義(本条自体は何も禁止しない) | 外為法26条:対内直接投資等の定義(20条の資本取引から除外) 外為法21条:資本取引に対する財務大臣の許可義務 |
| 主な対象 | 預金・貸借・証券・金融指標等先物・不動産・本支店間の資金授受 | 外国投資家による国内会社の株式取得、事業目的の変更への同意など 20条の資本取引のうち、財務大臣が許可を要するものとして指定した取引 |
| 平時の手続 | 多くは事後報告(55条の3)、または報告不要 | 業種によって事前届出・事後報告(27条・55条の5) 平時は原則として発動されず、制裁・国際約束の履行などの有事に発動 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は資本取引を一つの条文で定義する方式を採らない。一定額以上の外国為替収支や取引を中央銀行に申告させることで、資金の流れを把握している
韓国も定義規定で資本取引を列挙し、その上に申告制と有事の許可制を重ねる。日本と構造がよく似ている
ドイツは EU の資本移動の自由を前提とし、統計目的の報告義務(Meldepflicht)を中心に組み立てている。制限は制裁などの例外に限られる
米国は包括的な資本取引の定義規定を持たない。大統領の緊急権限による制裁(OFAC)で取引を止める仕組みで、日本の21条に近い役割を担う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- シンガポールに3年の予定で赴任中に、東京の中古マンションを投資用に買ったらどうなる? 2年以上の海外勤務を予定する日本人は、外為法上「非居住者」として扱われる。この購入は20条10号の「非居住者による本邦にある不動産の取得」に当たり、本人・親族の居住用などの例外に当たらなければ、取得から20日以内に日本銀行経由で財務大臣へ報告しなければならない。仲介業者がそこまで教えてくれるとは限らない
- 決済日から今日で18日目。海外の投資家に大阪の土地を仲介した担当者は、報告書を誰が出すのかで社内がもめていることにようやく気付く。報告期限はあと2日しかない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引の当事者がそれぞれ居住者か非居住者かを、6条と財務省通達で確定させる2. その取引が20条の何号に当たるかを特定し、許可(21条)、報告(55条の3)、どちらも不要のいずれかに振り分ける3. 不動産の取得や海外預金など、自分で出す報告の様式と期限は日本銀行の外為法手続の案内で確認する4. 取引相手の報告漏れに巻き込まれそうなら、書面で注意を促した記録を残しておく
訴えられた側:1. 報告漏れに気付いたら、指摘を待たずに日本銀行経由で報告を出し、遅れた理由を書面で添える2. 取引時点で居住者か非居住者かを判断した根拠(赴任辞令、滞在予定の資料など)を保存しておく3. 経常的経費として政令で除外される資金ではないかを検討し、そもそも資本取引に当たらないと主張できるか確かめる4. 制裁に関わる許可案件であれば、すぐに外為法に詳しい弁護士へ相談する
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。ただし資本取引に当たる結果、非居住者による本邦不動産の取得は取得日から20日以内、居住者の海外預金は月末残高が1億円相当額を超えた場合に翌月20日までの報告が必要とされる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成9年(1997年)改正、平成10年(1998年)施行 法律名が外国為替及び外国貿易管理法から外国為替及び外国貿易法に改められ、資本取引の事前許可・届出制は原則として事後報告制に移行した。本条の文言がどこまで変わったかは人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:外国為替及び外国貿易管理法として制定された。対外取引は原則として禁止され、許可を得たものだけが認められる管理体制だった
- 2.昭和54年(1979年) 改正:対外取引を原則自由とし、有事規制を例外とする体系に転換した(1980年施行)。資本取引には事前届出制などが残った
- 3.平成9年(1997年) 改正:法律名から「管理」を外して外国為替及び外国貿易法に改めた(1998年施行)。資本取引の事前許可・届出は原則として事後報告に移行した。本条の文言がどこまで変わったかは原典で要確認
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