外国為替及び外国貿易法 第20条の2(資本取引とみなす取引)
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- 次の各号に掲げる取引は、当該各号に定める資本取引とみなして、この法律(これに基づく命令を含む。)の規定を適用する。
- 一居住者と非居住者との間の電子決済手段等の管理に関する契約に基づく当該電子決済手段等の移転を求める権利の発生、変更又は消滅に係る取引(以下この条において「電子決済手段等の移転を求める権利の発生等に係る取引」という。)前条第一号に掲げる資本取引
- 二居住者と非居住者との間の電子決済手段等の貸借契約又は電子決済手段等を移転する義務の保証契約に基づく電子決済手段等の移転を求める権利の発生等に係る取引前条第二号に掲げる資本取引
- 三居住者と非居住者との間の電子決済手段等の売買又は他の電子決済手段等との交換に関する契約に基づく電子決済手段等の移転を求める権利の発生等に係る取引前条第三号に掲げる資本取引
この条文の基本情報
資本取引とみなす取引とは何ですか?
定義資本取引とみなす取引とは、外国為替及び外国貿易法第20条の2に定められた規定で、「次の各号に掲げる取引は、当該各号に定める資本取引とみなして、この法律(これに基づく命令を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 外国為替及び外国貿易法第20条の2(資本取引とみなす取引)は、日本の外国為替及び外国貿易法に含まれる条文です。
- 外国為替及び外国貿易法第20条の2の条文原文は「次の各号に掲げる取引は、当該各号に定める資本取引とみなして、この法律(これに基づく命令を含む。」で始まります。
- 外国為替及び外国貿易法第20条の2は第四章に置かれています。
- 外国為替及び外国貿易法の公布日は昭和24年12月1日です。
- 外国為替及び外国貿易法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 外国為替及び外国貿易法第20条の2の前の条は外国為替及び外国貿易法第20条です。
- 外国為替及び外国貿易法第20条の2の次の条は外国為替及び外国貿易法第21条です。
- 外国為替及び外国貿易法第20条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第20条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000228 - 本サイト収録
外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第20条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000228/20_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点外為法20条の2は、居住者と非居住者の間の電子決済手段等の管理・貸借・売買交換に係る取引を資本取引とみなし、制裁時の許可制や事後報告の規律を及ぼす規定である。
Q · 海外に住む相手とステーブルコインを貸し借りすると、外為法の規制がかかるの?
かかる。資本取引とみなされ許可制や報告義務の対象になる
外為法20条の2により、居住者と非居住者の間で電子決済手段等(ステーブルコイン等)を預ける・貸す・売買交換する契約に基づく取引は、それぞれ預金・信託、金銭の貸借・保証、対外支払手段等の売買という資本取引とみなされます。その結果、経済制裁時の財務大臣の許可制(21条)や事後報告義務(55条の3)が通常の資本取引と同様に及び、無許可で行えば罰則(70条)の対象になりえます。
解説
ステーブルコインは「ただのデジタル残高」ではない。外為法20条の2は、居住者と非居住者のあいだで電子決済手段等(ステーブルコインなど)を預ける契約、貸す契約、売買・交換する契約を、それぞれ預金・信託、金銭の貸借・保証、対外支払手段の売買という従来の「資本取引」(国境をまたいでお金や債権を動かす取引のうち、モノやサービスの対価ではないもの)とみなしている。条文の中身はこれだけだが、効果は大きい。みなされた瞬間から、財務大臣が経済制裁として課す許可制(21条)と事後報告義務(55条の3)が、同じようにあなたの取引にもかかる。銀行を通さずウォレット同士で送っただけ、という言い訳は通らない。海外の相手とステーブルコインで取引するとき、法律は技術ではなく取引の経済的な中身を見ている。そのことを知っているかどうかで、取引の前に制裁対象者リストを確認するか、確認しないまま刑事罰の射程に入るかが分かれる
法的な位置づけ
外国為替及び外国貿易法第20条の2は、電子決済手段等に関するみなし資本取引の規定である。居住者と非居住者の間の電子決済手段等の管理契約を預金・信託契約、貸借・保証契約を金銭の貸借・債務の保証契約、売買・交換契約を対外支払手段等の売買契約に係る資本取引とそれぞれみなし、同法の許可・報告等の規律を及ぼす。
よくある質問 AI による整理
Q1外為法20条の2とは何ですか?
居住者と非居住者の間の電子決済手段等の預け入れ・貸し借り・売買交換を、従来の資本取引とみなす規定です。許可制や報告義務がそのまま及びます。
Q2電子決済手段等とは何を指しますか?
ステーブルコインなど、資金決済法2条で定義される電子決済手段を中心とする概念です。範囲の詳細は同法と外為法の定義規定を確認する必要があります。
Q3ステーブルコインの海外送金は違法?
送金自体が直ちに違法になるわけではありません。ただし相手が制裁対象者であれば許可が必要となり、無許可で行えば外為法違反になりえます。
Q4非居住者との暗号資産取引に報告は必要?
本条で資本取引とみなされる取引は、一定の規模を超えると外為法55条の3に基づく事後報告の対象になりえます。金額基準は省令で確認してください。
Q5ステーブルコイン 貸し借り 外為法 どうなる?
非居住者との貸借契約に基づく取引は、外為法20条2号の金銭の貸借契約に係る資本取引とみなされます。個人間でも同じ扱いです。
Q6外為法違反の罰則はどのくらい重い?
無許可の資本取引は3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金で、目的物価格の3倍が100万円を超えれば罰金上限は価格の3倍になります(70条)。
Q7居住者と非居住者はどう区別する?
国籍ではなく生活の本拠で判断されます。外為法6条の定義と解釈通達により、海外勤務が2年以上の日本人は一般に非居住者とされます。
Q8USDC の交換も資本取引になる?
非居住者との間で電子決済手段等を売買し、または他の電子決済手段等と交換する契約に基づく取引は、対外支払手段等の売買に係る資本取引とみなされます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1個人が海外の友達に USDC を送っただけでも、外為法に引っかかるんですか?
単なる送金なら「支払」の問題になり、本条の資本取引とは別に扱われる。本条が対象にするのは、返してもらう約束のある貸し付けや、相手のために管理する預かり、交換の契約である。実務のポイント:同じ送金でも、LINE に「来月返してね」と一言残しただけで貸借契約の証拠になる。メッセージが法的な性質を決めることもある
Q2制裁対象かどうか、どうやって調べるんですか?
財務省が「経済制裁措置及び対象者リスト」を公表しており、21条に基づく許可制の対象はそこで確認できる。実務のポイント:実務では、名前の照合だけでは足りないとされる。相手方法人の株主や実質的支配者が対象者であるケースがあり、電子決済手段等取引業者の審査もその層まで見ている。自分だけ表面で済ませると、業者の側で取引が止まることになる
間違えやすい点 AI による整理
- 「ブロックチェーン上の送金は国境がないから外為法は関係ない」と思われがちだが、外為法が見るのは通信経路ではなく当事者が居住者か非居住者かである。サーバーがどこにあっても、相手が非居住者なら本条の対象になりうる
- 制裁対象者との取引が問題になることは知っていても、どれほど重いかは知られていない。無許可の資本取引は刑事罰の対象で、目的物の価格が大きければ罰金の上限は価格の3倍まで上がる(70条。最新の改正状況をご確認ください)。コンプライアンス上のミスでは済まず、犯罪になる
- 「この取引は資本取引か、支払か」という問いを立てること自体が、最初のつまずきになりやすい。本条は預け入れ、貸し借り、売買・交換という契約の型で振り分けている。先に見るべきはトークンの種類ではなく、どの型の契約を結んだかである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 外為法20条の2:電子決済手段等の取引を資本取引とみなす | 外為法20条:資本取引の類型を定義する 外為法21条:制裁時に資本取引を許可制にする |
| 対象 | 居住者・非居住者間の電子決済手段等の管理・貸借保証・売買交換 | 預金・信託、金銭の貸借・保証、対外支払手段・債権の売買など 財務大臣が指定する資本取引 |
| 当事者への効果 | 単独では義務を課さず、他条の規律の適用範囲を広げる | 単独では義務を課さず、規律対象の範囲を画する 許可を得ずに行えば罰則の対象(70条) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は外匯管理を中央銀行が担い、制裁対象者との取引は資恐防制法で規律する。ステーブルコインを資本取引へ明示的にみなす規定は確認できず、日本の手法の方が踏み込んでいる
韓国も資本取引の申告制を外国為替取引法で定める。電子決済手段を既存類型にみなす日本型の明文規定の有無は要確認
ドイツでは制裁の実体は EU 規則が定め、暗号資産関連サービスも EU レベルで明示的に規制対象とされている
米国は OFAC が制裁対象者リスト(SDN リスト)にウォレットアドレスを掲載する運用を行い、仮想通貨取引も制裁の射程に含める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 海外で3年働いている友人に、日本円建てステーブルコインを半年の約束で貸したらどうなる? 相手が外為法上の非居住者に当たれば、この貸し付けは金銭の貸借と同じ資本取引として扱われる。友人間の貸し借りでも同じである
- あなたは Web3スタートアップの財務担当。海外のマーケットメーカーから USDC 建てで流動性を借りる契約を月末までにまとめたい。相手の親会社が資産凍結等の対象者リストに載っていれば、財務大臣の許可を取らずに実行した時点で21条違反の領域に入る。署名の前に、相手の実質的な支配者まで確認しておく必要がある
- 非居住者の顧客からステーブルコインを預かって管理するサービスを始めた。預金契約とみなされる取引なので、規模によっては事後報告が必要になる
- あと3日で決算。海外取引所の法人と円建てステーブルコインを USDC に大口で交換する予定がある。対外支払手段の売買とみなされるため、制裁対象か、報告が必要かの二点を実行前に確かめなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取引相手が制裁対象者だったと後から分かった場合は、それ以上の移転や履行をすぐに止め、取引記録やウォレットアドレス、契約書を保全する2. 利用している電子決済手段等取引業者に連絡し、凍結の状況を確認する3. 外為法に詳しい弁護士に相談したうえで、財務省(日本銀行国際局経由の窓口)への相談や報告を検討する。違反状態を放置すればするほど、情状は不利になる
訴えられた側:1. 問題になった取引が、本条のどの号(預け入れ・貸借・売買交換)に当たるのか、そもそも相手が非居住者なのかを先に確かめる。居住性の判断は通達の基準で争う余地がある2. 照合の記録など、取引の時点で制裁対象と知らなかったことを示す証拠を集める3. 報告漏れに気付いたら、指摘を受ける前に自主的に報告する方が有利に働くことが多い4. 刑事手続に進む可能性があるなら、早い段階で弁護人を選任する
時効(請求できる期限):本条そのものに特定の時効はなく、民事上の請求には一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。資本取引の事後報告には、取引の日から一定期間内という提出期限がある(外国為替の取引等の報告に関する省令。最新の改正状況をご確認ください)。無許可の資本取引の罪(3年以下の拘禁刑に当たる罪)の公訴時効は3年である(刑事訴訟法250条2項6号)
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