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外国為替及び外国貿易法 第16条(支払等)

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  1. 主務大臣は、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行するため必要があると認めるとき、国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため特に必要があると認めるとき、又は第十条第一項の閣議決定が行われたときは、支払等が、これらと同一の見地から許可又は承認を受ける義務を課した取引又は行為に係る支払等である場合を除き、政令で定めるところにより、本邦から外国へ向けた支払をしようとする居住者若しくは非居住者又は非居住者との間で支払等をしようとする居住者に対し、当該支払又は支払等について、許可を受ける義務を課することができる。
  2. 2.前項に定める場合のほか、主務大臣は、我が国の国際収支の均衡を維持するため特に必要があると認めるときは、支払が、次章から第六章までの規定により許可を受け、若しくは届出をする義務が課され、又は許可若しくは承認を受ける義務を課することができることとされている取引又は行為に係る支払である場合を除き、政令で定めるところにより、本邦から外国へ向けた支払をしようとする居住者若しくは非居住者又は非居住者に対して支払をしようとする居住者に対し、これらの支払について、許可を受ける義務を課することができる。
  3. 3.前二項に定める場合のほか、主務大臣は、この法律又はこの法律に基づく命令の規定の確実な実施を図るため必要があると認めるときは、支払等が、次章から第六章までの規定により許可を受け、若しくは届出をする義務が課され、又は許可若しくは承認を受ける義務を課することができることとされている取引又は行為に係る支払等である場合を除き、政令で定めるところにより、本邦から外国へ向けた支払をしようとする居住者若しくは非居住者又は非居住者との間で支払等をしようとする居住者に対し、当該支払又は支払等について、許可を受ける義務を課することができる。
  4. 4.前三項の規定により許可を受ける義務を課することができることとされる支払等についてこれらの規定の二以上の規定により許可を受ける義務が課された場合には、当該支払等をしようとする者は、政令で定めるところにより、当該二以上の規定による許可の申請を併せて行うことができる。この場合において、主務大臣は、当該申請に係る支払等について許可を受ける義務を課することとなつた事情を併せ考慮して、許可をするかどうかを判断するものとする。
  5. 5.この法律又はこの法律に基づく命令の規定により、取引又は行為を行うことにつき許可若しくは承認を受け、又は届出をする義務が課されているときは、政令で定める場合を除き、当該許可若しくは承認を受けないで、又は当該届出をしないで当該取引又は行為に係る支払等をしてはならない。

この条文の基本情報

支払等とは何ですか?

定義支払等とは、外国為替及び外国貿易法第16条に定められた規定で、「主務大臣は、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行するため必要があると認めるとき、国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため特に必要がある…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 外国為替及び外国貿易法第16条(支払等)は、日本の外国為替及び外国貿易法に含まれる条文です。
  2. 外国為替及び外国貿易法第16条の条文原文は「主務大臣は、我が国が締結した条約その他の国際約束を誠実に履行するため必要があると認めるとき、国際平和のための国際的な努力に我が国として寄与するため特に必要がある…」で始まります。
  3. 外国為替及び外国貿易法第16条は第三章に置かれています。
  4. 外国為替及び外国貿易法の公布日は昭和24年12月1日です。
  5. 外国為替及び外国貿易法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 外国為替及び外国貿易法第16条の前の条は外国為替及び外国貿易法第11〜15条です。
  7. 外国為替及び外国貿易法第16条の次の条は外国為替及び外国貿易法第16条の2です。
  8. 外国為替及び外国貿易法第16条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第16条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000228
  • 本サイト収録外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第16条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC0000000228/16

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点外国為替及び外国貿易法16条は、条約履行や国際平和、閣議決定等を理由に、主務大臣が海外への支払や非居住者との支払等に許可義務を課せると定める。

Q · ロシアや北朝鮮への送金って、法律で完全に禁止されているの?

法律上は許可制。ただし制裁対象者への許可はほぼ下りない

外為法16条は送金を直接「禁止」するのではなく、主務大臣が政令により特定の支払や受領に「許可を受ける義務」を課せる仕組みです。条約履行や国際平和への寄与、10条1項の閣議決定などを理由に発動され、許可を出さないことで実質的に送金が止まります。人道目的の支払など例外的に許可が検討される類型もあります。許可なく支払えば70条の刑事罰の対象となり、銀行は17条により支払の適法性を確認する義務を負います。

解説

ニュースで聞く「ロシアへの資産凍結」「北朝鮮への送金禁止」。法律の条文上、あれは「禁止」とは書かれていない。本条が主務大臣に与えているのは、特定の支払について「許可を受ける義務」を課す権限であり、そのうえで許可を出さないことで、実質的に送金を止めている。この仕組みを動かせる理由は三つある。一つ目は条約や国際平和のため(1項)、二つ目は国際収支の均衡を保つため(2項)、三つ目は外為法の抜け道をふさぐため(3項)である。見落とされやすいのは、1項と3項が外国への送金だけでなく、非居住者(日本に住所や居所を持たない人や外国法人)から受け取る入金も対象にしている点だ。さらに5項により、技術提供の許可や投資の事前届出など、取引そのものに許可や届出が必要な場合、その手続を済ませないまま代金をやり取りすれば、支払の段階でも別に違法となる。「取引の審査は後でいい、支払は先に済ませよう」という発想は、この条文の前では通らない

法的な位置づけ

外国為替及び外国貿易法16条は、支払等の許可制の規定であり、主務大臣が条約等の誠実な履行、国際平和への寄与、10条1項の閣議決定、国際収支の均衡、同法の確実な実施に必要なとき、政令により居住者・非居住者の対外支払や非居住者との支払等に許可義務を課すことができる旨を定める。同条5項は、取引自体に許可・届出義務がある場合に、その手続を経ない支払等を禁止する。

手順

  1. 1.取引相手を制裁対象者リストと照合 送金・受領の前に、取引先本体だけでなく株主・最終受益者・経由銀行を財務省の資産凍結等対象者リストと照合し、照合日時と結果をスクリーンショット等で記録する
  2. 2.取引自体の許可・届出要否を確認 技術提供(25条)や対内直接投資の事前届出など、取引そのものに許可や届出が必要かを確認する。未了のまま代金を動かすと16条5項違反となるため、支払より先に手続を済ませる
  3. 3.許可対象なら日本銀行経由で許可申請 支払が許可対象に当たる場合、政令の定めに従い日本銀行経由で財務大臣に許可申請を行う。人道目的や凍結前契約の決済などは、その事情を具体的に説明する資料を添える
  4. 4.支払不能時は取引先へ書面通知 許可が得られない、または申請中で期限に間に合わない場合、外為法上支払えない事実を取引先に書面で通知し、契約の制裁条項・不可抗力条項に基づき期限延長や解除を協議する

よくある質問 AI による整理

Q1外為法16条とは何ですか?

主務大臣が政令により、海外への支払や非居住者との支払等に許可義務を課せる規定です。経済制裁の資産凍結措置を支える法的基盤の一つです。

Q2資産凍結とは具体的に何ができなくなる?

対象者への支払や対象者との資金のやり取りに許可が必要となり、原則として許可が出ないため、送金・受領が事実上できなくなります。資本取引も別途規制されます。

Q3外為法の支払許可はどこに申請する?

政令に基づき、通常は日本銀行を経由して財務大臣に申請します。人道目的や凍結前の契約の決済などは個別に審査されうる類型です。

Q4経済制裁の対象者リストはどこで確認できる?

財務省が「経済制裁措置及び対象者リスト」を公表しています。告示は公表と同時に効力を持つことが多いため、取引前と制裁強化時に照合が必要です。

Q5外為法違反の罰則はどうなる?

無許可の支払等は外為法70条により拘禁刑または罰金(併科あり)の対象です。目的物の価格の3倍が罰金上限を超えるときは価格の3倍以下の罰金となります。

Q6制裁対象者から入金を受け取っても違法?

違法になりえます。16条1項・3項は非居住者との「支払等」、つまり受領側の居住者にも許可義務を課せる構造です。入金でも照合が欠かせません。

Q7外為法16条の主務大臣は誰?

支払規制は主に財務大臣が所管します。措置の内容によっては経済産業大臣など他の大臣が関与する場合もあり、政令で具体的に定められます。

Q8暗号資産での送金も外為法の対象?

対象となりえます。暗号資産による支払も規制の射程に入り、令和4年の改正で暗号資産交換業者にも確認義務が及ぶよう整備されました。

この条文についての質問 AI による整理

Q1海外送金が銀行で何日も止まってるんですが、これって何が起きてるんですか?

銀行には外為法17条により、その支払が本条の許可対象でないか、または許可を得ているかを確認する義務がある。名前の一部一致や経由国の関係でも照合が入るため、止まるのは珍しくない。実務のポイント:送金目的、契約書、相手方の登記情報を最初からまとめて出す顧客ほど早く通る。担当者が上に説明する材料を渡すことが、最短の近道になる

Q2相手が制裁対象だって知らずに送金しちゃいました。捕まりますか?

外為法70条の罰則は故意犯を前提とし(刑法38条1項)、本当に知らなかったのであれば刑事責任は通常問われにくい。ただし、リストを一度も照合していない場合は未必の故意(「そうかもしれない」と分かっていながら続けた状態)が疑われる余地がある。実務のポイント:実務で身を守ってくれるのは、送金前に照合した記録である。スクリーンショット一枚が、故意がなかったことの最有力の証拠になる

Q3制裁対象の国に直接は送らず、第三国の会社経由ならセーフですよね?

セーフではない。本条3項は、外為法の確実な実施のために必要な場合に許可義務を課せる規定で、迂回取引をふさぐことが目的である。実質的な受取人が対象者なら、形式上の経由地は関係ない。実務のポイント:当局は送金経路より資金の最終到達点を見る。経由ルートを複雑にするほど「故意の隠蔽」と評価され、かえって不利になる

Q4北朝鮮にいる親戚に少しだけ仕送りしたいんですが、完全にダメなんですか?

北朝鮮向けの支払は、本条1項などに基づく措置により原則として許可制とされ、人道目的で一定額以下のものなどが例外とされてきた。例外の範囲は閣議決定と告示で変わる。実務のポイント:自己判断で送る前に、財務省の公表資料と銀行の窓口で現行の例外要件を確認する。手持ちで現金を持ち出す場合も、別の携帯輸出規制と届出の対象になる(最新の措置内容をご確認ください)

間違えやすい点 AI による整理

  • 「資産凍結は法律で送金を禁止している」と思われがちだが、本条の仕組みは許可制である。形のうえでは許可申請の道が残っており、人道目的の支払や凍結前に締結した契約の決済など、例外的に許可が検討される類型もある。一律に禁止されていると思い込んで何もしなければ、正当な支払の道まで自分でふさぐことになる
  • 送金する側だけが規制対象だと思っていないか。1項と3項は「非居住者との間で支払等をしようとする居住者」、つまり受け取る側にも許可義務を課せる構造になっている。制裁対象者から代金を受け取った場合も違反になりうる。海外から入金があったことを、ただ喜んでいい場面ばかりではない
  • 「銀行が止めなかったのだから合法だ」という発想は、責任の所在を見誤っている。銀行の確認義務(17条)は銀行自身の義務であり、許可を受ける義務を負っているのは支払をする本人である。銀行の確認をすり抜けた送金は、違反の事実を後から当局に突き止められたとき、本人の責任としてそのまま残る
  • あなたから見れば「代金を払っただけ」、法律から見れば「許可や届出なしに規制取引の対価を動かした」行為になる。5項は、取引そのものの違反とは別に、支払の段階でも違反を成立させる。一つの取引で二つの違反を問われうるという落差を、多くの中小企業は知らない
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象外為法16条:支払・支払等そのもの(許可義務を課す権限)外為法17条:銀行等による支払の確認義務
外為法25条:役務取引(技術提供等)の許可
義務を負う者支払をしようとする居住者・非居住者、非居住者との間で支払等をする居住者銀行・資金移動業者等の金融機関
特定の技術提供等の役務取引を行う者
違反の効果70条の刑事罰、16条の2の支払等禁止の行政制裁金融機関に対する是正命令等の行政上の措置
刑事罰に加え、対価の支払が16条5項違反にも連動

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
管理外匯條例第19条の1・資恐防制法

台湾は緊急時の外匯支払停止・制限を行政院の決定で行う枠組みと、制裁名單に基づく資産凍結を別法で規律する。日本のように一つの条文に複数の発動理由を集約する構造ではない

韓国
외국환거래법 제15조

韓国も支払について企画財政部長官の許可制を採用し、国際平和・安全保障上の義務履行を理由とする制限を認める点で日本と構造が近い

ドイツ
AWG § 4・§ 6、EU 制裁規則

ドイツでは金融制裁の中心は EU 規則(直接適用)であり、AWG は国内での補完と罰則を担う。加盟国単独の措置より EU 共通措置が主軸となる

アメリカ
IEEPA(50 U.S.C. § 1701 et seq.)・OFAC 規則

米国は大統領の国家緊急事態宣言に基づき OFAC が SDN リストで資産を凍結する。米国人・米ドル決済を介した域外的な影響力が極めて大きい

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 取引先の海外企業に代金を送金したところ、銀行から「確認のため数日かかります」と連絡があった。銀行は外為法17条により、その支払が本条の許可対象でないかを確認する義務を負っている。相手方や最終受取人が資産凍結等の対象者リストと一致すれば、送金はそこで止まる
  • ロシアの取引先への未払代金が残っている状態で制裁が強化され、相手方が資産凍結等の対象者として告示された。契約上の支払期限まで残り3日。期限を守れば外為法違反になるおそれがあり、支払わなければ契約違反になる。まず確かめるべきは、許可申請が現実的か、そして契約書に制裁条項(不可抗力の扱い)があるかである
  • 在日外国人の同僚から「北朝鮮の親族に仕送りしたいが、できるか」と聞かれたらどう答える? 北朝鮮向けの支払は、人道目的で一定額以下のものを除いて原則として禁止されている。第三国を経由すれば、本条3項がふさいでいる抜け道そのものを通ることになる(最新の措置内容は財務省の公表資料で確認が必要)
  • 大学の研究室で、外国人研究者に対して規制対象技術の指導料を受け取った。その技術提供に外為法25条の役務取引許可が必要だったなら、指導料の受領も本条5項に違反する。行為者は研究室の側である
  • 暗号資産で海外の個人に支払った。相手が制裁対象者だった。銀行を通さなかったことは言い訳にならない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 送金が止まったら、銀行に「外為法上どの確認で止まっているのか」を具体的に聞く2. 相手方や経由銀行を財務省の資産凍結等対象者リストと照合する3. 許可対象だった場合は、財務省国際局(通常は日本銀行経由)への許可申請が可能かを検討する。人道目的や凍結前の契約の決済などは個別判断の対象になりうる4. 取引先には、外為法上支払えない事実を書面で通知し、契約の制裁条項や不可抗力条項に基づいて期限の延長か解除を協議する

訴えられた側:1. 許可なしの支払をしてしまった可能性に気付いたら、追加の支払を直ちに止める2. 支払の日付、金額、相手方、経由銀行、契約書を一式保全する3. 外為法に詳しい弁護士を通じて、財務省に自主的に報告するかを検討する。自主申告は行政制裁(16条の2の支払等の禁止)や刑事処分の判断で考慮されうる4. 故意がなかったことを示す資料(取引時の照合記録、社内審査記録)をそろえる

時効(請求できる期限):本条違反の罰則(外為法70条、3年以下の拘禁刑もしくは罰金、またはその併科。目的物の価格の3倍が罰金の上限額を超えるときは価格の3倍以下)の公訴時効は、行為時から3年(刑事訴訟法250条2項6号)。16条の2の行政制裁には特定の期間制限がない。制裁措置の告示は公表の日から効力を生じるのが通例で、猶予期間はないものとして動く(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 平成10年(1998年)施行の改正 法律名が「外国為替及び外国貿易管理法」から現行名に改められ、対外取引の原則自由化とあわせて支払規制の体系が再編された(条文ごとの変更内容は要検証)
  • 平成16年(2004年)改正 10条1項の閣議決定による対応措置が導入され、国連決議などの国際約束がなくても日本独自に支払規制を発動できるようになった。本条1項の発動根拠にこれが加わった(条文変更の細部は要検証)

改正の年表

  1. 1.平成10年(1998年) 改正:法律名が「外国為替及び外国貿易管理法」から現行名に改められ、対外取引の原則自由化にあわせて支払規制の体系が再編された(本条の条文単位の変更内容は要検証)
  2. 2.平成16年(2004年) 改正:10条1項の閣議決定による対応措置が導入され、国際約束がなくても日本独自に支払規制を発動できる根拠が本条1項に加わった

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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