要点相続税法 19 条の 4 は、相続人が障害者の場合、一般障害者 10 万円・特別障害者 20 万円に 85 歳までの年数を乗じた額を相続税額から直接控除すると定める。
Q · 相続人に障害のある人がいると、相続税はどれくらい安くなるの?
85 歳までの年数×10 万〜20 万円が税額から直接引けます
相続税法 19 条の 4 により、相続又は遺贈で財産を取得した法定相続人が障害者である場合、一般障害者は 10 万円、特別障害者は 20 万円に、その人が 85 歳に達するまでの年数を乗じた額を相続税額から控除できます。年数に 1 年未満の端数があれば 1 年に切り上げます。40 歳の特別障害者なら (85−40)×20 万円=900 万円です。控除しきれない額は、配偶者・親・兄弟姉妹など扶養義務者の相続税額から差し引けます(19 条の 3 第 2 項の準用)。過去の相続で控除を受けていれば、その分だけ今回の枠は縮みます。
親が亡くなり、相続税の申告書を税理士に任せきりで中身を読んでいないなら、危険信号だ。もし相続人の中に障害者手帳を持つ人がいれば、その申告書のたった一行が数百万円を左右する。相続税法19条の4の障害者控除は、算出された相続税額から直接金額を引く「税額控除」だ。所得控除のように課税対象を減らすのではなく、税そのものをズバッと削る。一般障害者なら10万円、特別障害者なら20万円に、その人が85歳になるまでの年数を掛ける。40歳の特別障害者なら(85−40)×20万で900万円。しかも最大の武器はここから先にある。控除しきれなかった分は、その障害者を扶養する配偶者・親・兄弟姉妹の相続税額からも引ける(19条の3第2項を準用)。障害のある家族が相続人の一人にいるだけで、一族全体の相続税が下がる仕組みだ。あなたがこの一行を知っているかどうかで、払わなくていい税を払うか払わずに済むかが決まる。
相続税法 19 条の 4 は障害者控除を定める規定であり、相続又は遺贈により財産を取得した者が被相続人の相続人に該当し、かつ障害者である場合に、一般障害者は年 10 万円、特別障害者は年 20 万円に 85 歳に達するまでの年数を乗じた額を、算出された相続税額から直接控除する税額控除である。障害者及び特別障害者の具体的範囲は政令に委任されている。
相続税法 19 条の 4 が定める税額控除です。障害者である相続人について、85 歳までの年数に応じた額を算出済みの相続税額から直接差し引きます。課税財産を減らす基礎控除とは別枠です。
一般障害者は 1 年あたり 10 万円、特別障害者は 20 万円です。これに相続開始時の年齢から 85 歳に達するまでの年数を乗じます。30 歳の一般障害者なら (85−30)×10 万円=550 万円です。
1 年未満の端数は切り上げて 1 年として数えます(19 条の 4 第 1 項)。年数が 1 年未満のときも 1 年です。誕生日前後の数か月で控除額が 10 万〜20 万円動くため、生年月日の確認が必要です。
相続又は遺贈で財産を取得し、かつ被相続人の相続人に該当する障害者です。条文が「相続人に該当し」を要件とするため、相続人でない受遺者は原則対象外です。一定の非居住納税義務者も除かれます。
配偶者、直系血族及び兄弟姉妹などが該当します(民法 877 条)。障害者本人の相続税額から引ききれなかった控除額は、この扶養義務者の相続税額から差し引けます(19 条の 3 第 2 項の準用)。
障害者控除は条文上、適用の要件として申告書の提出を明示していません。控除により納税額が 0 になる場合の申告要否は他の特例併用の有無で変わるため、小規模宅地等の特例などを使う場合は申告が必要です。
精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者、失明者その他の精神又は身体に障害がある者で政令で定めるものです(第 2 項)。重度の障害がある者が特別障害者として政令で定められます。
条文は「相続又は遺贈により財産を取得した者」がさらに「相続人に該当し」ていることを求めます。したがって相続人でない孫や第三者が遺贈だけを受けた場合、障害者控除の適用は原則として認められません。
手帳がなくても使える場合があります。19条の4第2項は「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者」も対象とし、認知症で判断能力を失った相続人などが該当しえます。業界裏話ヒント:成年後見開始の審判を受けた成年被後見人は、特別障害者に該当するとされている。後見の手続きをした記録が、そのまま相続税の特別障害者控除(20万円/年)の証明になる。後見と相続税を結び付けて考える人は意外に少ない
むしろそこが最大のポイントです。障害者控除額が本人の相続税額を超えた場合、その超過分は扶養義務者、つまり配偶者・親・兄弟姉妹など民法877条の扶養義務者の相続税額から差し引けます(19条の3第2項を19条の4第3項で準用)。業界裏話ヒント:障害のある相続人にあえて財産を多く配分するより、少なく配分して控除を扶養義務者に回した方が、一族トータルの税額が下がるケースがある。遺産分割の設計次第で最終的な納税額が変わる
満額は使えません。過去の相続で障害者控除を受けている場合、今回使える額はその分だけ縮小されます(19条の3第3項を19条の4第3項で準用)。一生を通じた控除枠に上限がある仕組みです。業界裏話ヒント:ただし前回の相続で控除枠を使い切っていなければ、残った枠を今回使える。過去の申告書控えを引っ張り出して「前回いくら使ったか」を確認できるかどうかで、今回の控除額が変わる。古い申告書を捨てていると計算できない
原則として受けられません。19条の4は第一条の三第一項第二号から第四号に該当する者(一定の非居住納税義務者など)を対象から除いており、財産取得時に日本国内に住所があることなどが実務上の鍵になります。業界裏話ヒント:相続人の住所地は控除の可否を分ける決定的要素で、近年の税制改正で非居住者の課税範囲は頻繁に動いている。海外在住の相続人が絡む場合、控除可否は最新の改正で確認が必要(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象者 | 19 条の 4:相続人に該当する障害者本人 | — |
| 控除額の決まり方 | 10 万円(特別障害者は 20 万円)×85 歳までの年数 | — |
| 引ききれない分の扱い | 扶養義務者の相続税額から控除できる(19 条の 3 第 2 項準用) | — |
| 過去の適用による制限 | 過去に受けた控除額の分だけ枠が縮小する(19 条の 3 第 3 項準用) | — |
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