生活保護法 第37条(葬祭扶助の方法)
クイックジャンプ
- 葬祭扶助は、金銭給付によつて行うものとする。但し、これによることができないとき、これによることが適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは、現物給付によつて行うことができる。
- 2.葬祭扶助のための保護金品は、葬祭を行う者に対して交付するものとする。
この条文の基本情報
葬祭扶助の方法とは何ですか?
定義葬祭扶助の方法とは、生活保護法第37条に定められた規定で、「葬祭扶助は、金銭給付によつて行うものとする。但し、これによることができないとき、これによることが適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは、…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 生活保護法第37条(葬祭扶助の方法)は、日本の生活保護法に含まれる条文です。
- 生活保護法第37条の条文原文は「葬祭扶助は、金銭給付によつて行うものとする。但し、これによることができないとき、これによることが適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは、…」で始まります。
- 生活保護法第37条は第五章 保護の方法に置かれています。
- 生活保護法の公布日は昭和25年5月4日です。
- 生活保護法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 生活保護法第37条の前の条は生活保護法第36条です。
- 生活保護法第37条の次の条は生活保護法第37条の2です。
- 生活保護法第37条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第37条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000144 - 本サイト収録
生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)第37条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000144/37
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点生活保護法37条は、葬祭扶助を原則として金銭給付で行い、必要な場合は現物給付もできると定める。保護金品は故人や遺族ではなく、葬祭を行う者に交付される。
Q · 生活保護の葬儀代は、誰が受け取るの?
実際に葬儀を取り仕切る「葬祭を行う者」です
生活保護法37条2項により、葬祭扶助の保護金品は「葬祭を行う者」に交付されます。受取人は故人本人でも被保護世帯でもなく、実際に葬儀を取り仕切る人です。給付は原則として現金(金銭給付)ですが、金銭では目的を果たせない場合は現物給付もできます(同条1項但書)。実務では、葬儀社が委任を受けて代理受領する例が多く、原則として葬儀の前に福祉事務所へ申請する必要があります。
解説
葬儀代が払えない遺族は、身内の死を悲しむより先に「見積書の数字」と向き合うことになる。生活保護法37条は、そういう人のための葬祭扶助(国が最低限の葬儀費用を出す仕組み)を、どう渡すかを定めた条文である。原則は現金で渡す(金銭給付)。ただし、現金では目的を果たせない場合は、役所が葬儀そのものを手配する(現物給付)こともできる。見落とされやすいのは第2項だ。お金を受け取るのは「亡くなった人」でも「生活保護を受けている世帯」でもなく、「葬祭を行う者」、つまり実際に葬儀を取り仕切る人である。そのため、生活保護を受けていない親族であっても、条件を満たせば葬祭扶助の申請者になり得る。ただし、どの範囲の人が申請でき、どこまで認められるかは、18条の要件と福祉事務所の運用で決まる。実務上いちばん重いルールは、原則として葬儀の前に申請しなければならないことだ。火葬が終わってから相談すると、多くの自治体で扱いがかなり厳しくなる。順番を一つ間違えるだけで、20万円前後の負担が自分に返ってくる。
法的な位置づけ
生活保護法37条は、葬祭扶助の給付方法を定める規定である。葬祭扶助は金銭給付を原則とし、金銭給付によることができないとき、適当でないとき、その他保護の目的を達するために必要があるときは、現物給付によることができる。また、葬祭扶助のための保護金品は、葬祭を行う者に対して交付される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.葬儀社と契約する前に福祉事務所へ電話する 死亡を確認したら、葬儀社の見積や火葬日程の確定より先に、故人または葬祭を行う者の住所地の福祉事務所へ連絡し、葬祭扶助を利用したい旨を伝える。電話日時と担当者名を記録しておく
- 2.葬祭を行う者を決めて申請する 誰が葬祭を行う者になるかを親族等で確認し、その人の名義で葬祭扶助を申請する。保護金品はこの人に交付される(37条2項)
- 3.葬儀社に葬祭扶助の利用を伝えて見積を取る 葬儀社への第一声で葬祭扶助を使う予定であることを伝え、基準額内の直葬・火葬式プランと代理受領の手続を確認する。基準を超えるオプションは入れない
- 4.死亡届と火葬許可の手続を進める 死亡を知った日から7日以内に死亡届を提出し(戸籍法86条)、火葬許可を得る。火葬は原則として死後24時間経過後となる
- 5.決定内容を確認し、不服があれば審査請求する 葬祭扶助の決定通知を確認する。却下や減額がされた場合は理由を書面で確認し、処分を知った日の翌日から3か月以内に都道府県知事へ審査請求する
よくある質問 AI による整理
Q1葬祭扶助とは?
葬儀費用を負担できない人に代わり、国が最低限の葬儀費用を出す生活保護の扶助です。範囲は18条、給付方法と受取人は37条が定めています。
Q2葬祭扶助は誰が申請できる?
実際に葬儀を行う人が申請します。本人が困窮している場合、または故人に扶養義務者がいない場合等(18条2項)に対象となり得ます。
Q3葬祭扶助は火葬後でも申請できる?
原則は葬儀前の申請です。火葬後の相談は、費用を負担できたと見なされて認められない例が多く、扱いは自治体の運用により異なります。
Q4生活保護を受けていない親族でも葬祭扶助は使える?
使える場合があります。受取人は「葬祭を行う者」(37条2項)であり、その人自身が困窮していれば、生活保護受給者でなくても申請し得ます。
Q5大家が入居者の葬儀をしたら葬祭扶助は出る?
故人に扶養義務者がおらず、遺留金品で費用が足りない場合、葬祭を行う家主も18条2項により対象となり得ます。遺留金が先に充当されます。
Q6葬祭扶助でお坊さんの読経や戒名は出る?
原則として対象外です。18条の範囲は検案、死体の運搬、火葬または埋葬、納骨など葬祭に必要な最低限のもので、宗教儀式の費用は想定されていません。
Q7故人の預金が残っていたら葬祭扶助はどうなる?
18条2項の場面では、故人の遺留金や有価証券がまず葬祭費用に充てられ、足りない分だけが扶助されます(76条)。
Q8葬祭扶助が却下されたらどうすればいい?
却下理由を書面で確認し、処分を知った日の翌日から3か月以内に都道府県知事へ審査請求できます(行政不服審査法18条)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1生活保護の葬儀って、いくらまで出るんですか?
葬祭扶助の基準額は「生活保護法による保護の基準」(厚生労働大臣告示)で決まっており、級地(地域区分)と大人・子どもの別で異なります。大人の場合はおおむね20万円前後です(最新の改正状況をご確認ください)。18条が定める範囲は、検案、死体の運搬、火葬または埋葬、納骨などです。実務のポイント:実際には搬送距離やドライアイスの日数で基準を超えやすいので、自治体に「特別基準」の相談余地があるかも聞いておくとよいです。
Q2親族が少しお金を足して、ちゃんとしたお葬式にしてもいいですか?
37条は給付方法を定めているだけで、上乗せを明文で禁止してはいません。ただし葬祭扶助は「葬祭を行う者が費用を負担できない」ことが前提(18条)であるため、上乗せできる資力があると判断されれば要否に影響し得ます。扱いは自治体ごとに差があり、実務上、解釈が分かれています。実務のポイント:香典や親族からの援助の扱いも含めて、事前に福祉事務所へ確認した記録を残す人ほど揉めにくいです。
間違えやすい点 AI による整理
- 「生活保護を受けていた本人が亡くなれば、葬儀代は自動的に役所から出る」と思われがちだが、そうではない。葬祭扶助は申請が前提(7条)で、受け取るのは葬祭を行う者である(37条2項)。誰かが名乗り出て申請しない限り、お金は一円も動かない
- 事前申請の原則は知っていても、その重さまで知っている人は少ない。火葬後に「実は払えない」と相談しても、既に費用を負担できた、あるいは誰かが立て替えたと見なされ、認められないケースが実務上多い。事後の扱いは自治体の運用により差があり、実務上、解釈が分かれている
- 遺族から見れば「故人を送るための費用」でも、法律から見れば「葬祭を行う者の最低生活を守る扶助」である。そのため、通夜や告別式、祭壇を豪華にするための上乗せは想定されていない。この認識のずれのまま契約すると、基準を超えた部分がすべて自己負担として残る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定内容 | 生活保護法37条:葬祭扶助の給付方法と受取人 | 生活保護法31条:生活扶助の給付方法 生活保護法18条:葬祭扶助の範囲と第三者への支給要件 |
| 給付方法 | 金銭給付が原則、必要な場合は現物給付 | 金銭給付が原則、必要な場合は現物給付 給付方法ではなく対象範囲(検案・運搬・火葬または埋葬・納骨等)を定める |
| 受取人 | 葬祭を行う者 | 原則として世帯主またはこれに準ずる者 受取人は定めず、被保護者死亡等の場面で葬祭を行う者を支給対象とする |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では低所得世帯への喪葬補助や急難救助の枠組みで葬儀費用が支援され、給付内容や金額は地方自治体の運用に委ねられる部分が大きい
韓国も基礎生活保障の給付の一つとして葬祭給付を置き、実際に葬祭を行う者に支給する点で日本と構造が近い
ドイツでは葬儀費用の負担義務者に負担を期待できない場合、社会扶助の実施主体が必要な葬儀費用を引き受ける。受給者は故人ではなく負担義務者である点が日本と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 生活保護を受けていた叔父が亡くなり、疎遠だったあなたに警察から連絡が来たら、葬儀代はどうなるのか? 葬祭扶助は、葬祭を行う者の困窮、または18条2項の場面(扶養義務者がいない、遺留金で足りない等)を前提に判断される。あなたが引き受けるかどうか、福祉事務所に何と伝えるかで、その後の流れが変わる
- アパートの大家であるあなた。一人暮らしの入居者が部屋で亡くなり、身寄りも見つからない。死者に扶養義務者がいない場合、葬祭を行う家主や民生委員も、18条2項の葬祭扶助の対象になり得る。ただし、その費用には故人の遺留金が先に充てられる(76条)
- 葬儀社の担当者として「生活保護の方ですね」と言われた。葬祭扶助費の多くは、葬祭を行う者からの委任を受けて葬儀社が代理で受け取る運用になっている。基準額を超えるオプションを親族が自己負担した場合、自治体によっては扶助の要否判断に影響することがあるため、見積の段階で線を引いておく必要がある
- 病院から「明日には搬送を」と言われた。今日のうちに福祉事務所へ電話しなければ、事前申請の原則に間に合わない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 死亡を確認したら、葬儀社と契約する前に故人または自分の住所地の福祉事務所へ電話し、葬祭扶助を使いたいと伝える2. 誰が葬祭を行う者になるかを明確にし、その人の名前で申請する(37条2項) 3. 葬儀社に扶助の利用を伝え、基準額内の直葬プランと代理受領について確認する4. 却下されたときは理由を書面で受け取り、都道府県知事への審査請求を検討する
訴えられた側:福祉事務所から「事後申請なので不可」「上乗せがあるので対象外」と言われた場合、または葬儀社として扶助費の回収に不安がある場合の対応。1. 申請日時や相談記録(電話日時、担当者名)を残す2. 事前に相談していた事実があれば、申請意思の表示として主張する3. 上乗せ分の費用を誰が、どの資金で負担したのかを整理して説明する4. 決定が出たら審査請求期限を逆算する
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、実務上は葬儀(火葬)の前に申請するのが原則である。死亡届は死亡を知った日から7日以内(戸籍法86条)、火葬は原則として死後24時間経過後(墓地、埋葬等に関する法律3条)。却下決定への審査請求は、処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)
学説
通説:37条は生活扶助等と同じく金銭給付原則を葬祭扶助に及ぼしつつ、受取人を葬祭を行う者に限定することで、給付が確実に葬祭へ充てられるよう設計された規定と理解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:現行生活保護法(昭和25年法律第144号)の制定により、葬祭扶助の方法として金銭給付原則、現物給付の例外、葬祭を行う者への交付を規定
- 生活保護法 第18条葬祭扶助の範囲と第三者への支給要件
- 生活保護法 第11条保護の種類として葬祭扶助を列挙
- 生活保護法 第7条申請保護の原則、事前申請の根拠
- 生活保護法 第31条生活扶助の方法、金銭給付原則の同型規定
- 生活保護法 第76条死者の遺留金品を葬祭扶助費に充当
- 墓地、埋葬等に関する法律 第9条埋葬者不在時の市町村長による埋葬義務
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める