毒物及び劇物取締法 第13条の2
クイックジャンプ
毒物劇物営業者は、毒物又は劇物のうち主として一般消費者の生活の用に供されると認められるものであつて政令で定めるものについては、その成分の含量又は容器若しくは被包について政令で定める基準に適合するものでなければ、これを販売し、又は授与してはならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 毒物及び劇物取締法第13条の2は、日本の毒物及び劇物取締法に含まれる条文です。
- 毒物及び劇物取締法第13条の2の条文原文は「毒物劇物営業者は、毒物又は劇物のうち主として一般消費者の生活の用に供されると認められるものであつて政令で定めるものについては、その成分の含量又は容器若しくは被包…」で始まります。
- 毒物及び劇物取締法の公布日は昭和25年12月28日です。
- 毒物及び劇物取締法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 毒物及び劇物取締法第13条の2の前の条は毒物及び劇物取締法第13条です。
- 毒物及び劇物取締法第13条の2の次の条は毒物及び劇物取締法第14条です。
- 毒物及び劇物取締法第13条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
毒物及び劇物取締法(昭和二十五年法律第三百三号)第13条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000303 - 本サイト収録
毒物及び劇物取締法(昭和二十五年法律第三百三号)第13条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000303/13_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点毒物及び劇物取締法13条の2は、政令で定める家庭用劇物について、成分含量または容器・被包が政令基準に適合しなければ、毒物劇物営業者でも販売・授与できないと定める。
Q · 劇物の販売登録があれば、家庭用の強い洗剤や防虫剤は自由に売れるの?
売れない。政令の成分・容器基準に適合した製品に限られる
毒物及び劇物取締法13条の2により、毒物劇物営業者(製造業者・輸入業者・販売業者)であっても、政令で定める家庭用劇物は、成分の含量または容器・被包が政令の基準に適合しなければ販売も授与(無償の譲渡を含む)もできません。登録(法3条・4条)は前提条件にすぎず、製品そのものの仕様が二段目の関所になります。違反には法24条の刑事罰があり、法人には両罰規定(法26条)も及びます。
解説
ドラッグストアの棚に並ぶ強力なトイレ用酸性洗浄剤と、タンスに吊るす防虫プレート。毒物及び劇物取締法は、こうした製品が「劇物」でありながら一般家庭の生活用品として流通していることを前提にしている。そのうえで、普通の劇物よりも厳しい追加の基準を課している。本条の規制は二段構えだ。第一に、販売できるのは登録を受けた毒物劇物営業者(製造業者・輸入業者・販売業者)に限られる。第二に、その営業者であっても、政令が指定する家庭用劇物については、成分の濃さ、容器や包装(被包)が政令の基準を満たしていなければ、販売することも無償で渡すこともできない。立法の発想はシンプルで、使うのは知識のない一般人であり、手が届く場所に子どもがいる、という現実を出発点にしている。だから注意書きだけでなく、「中身の強さ」と「入れ物の頑丈さ」そのものに上限と下限が設けられている。洗剤で目や皮膚を傷めたとき、あなたが最初に確認すべきなのは自分の使い方ではない。その製品が基準に適合していたかどうかである。
法的な位置づけ
毒物及び劇物取締法13条の2は、家庭用劇物の販売・授与規制を定める規定である。毒物劇物営業者に対し、主として一般消費者の生活の用に供される劇物のうち政令で定めるものについて、成分の含量または容器・被包が政令の基準に適合するものでなければ販売・授与してはならない旨を定め、営業者登録制に製品仕様の基準を上乗せする。
手順
- 1.取扱製品が家庭用劇物に当たるか確認する 仕入れ予定・在庫中の洗浄剤や防虫剤の成分表(SDS)を取り寄せ、毒物及び劇物取締法の別表・指定令で劇物に当たるか、さらに施行令が定める家庭用劇物の品目に当たるかを照合する
- 2.毒物劇物販売業の登録状況を確認する 家庭用劇物に当たる場合、自店が毒物劇物販売業の登録を受けているかを確認する。未登録なら本条以前に法3条違反となるため、販売を開始しない
- 3.政令基準への適合を供給元に書面で確認する 成分の含量と容器・被包が政令基準に適合していることを示す書面を、仕入れ前に製造業者・輸入業者から取得する。違反発覚時に販売者側の注意義務を説明する材料になる
- 4.不適合の疑いがあれば販売停止と隔離 容器の破損・液漏れ・成分不明の製品が見つかった場合、直ちに店頭から撤去して在庫を隔離し、供給元と所轄の保健所に連絡する
よくある質問 AI による整理
Q1家庭用劇物とは何ですか?
劇物のうち、主として一般消費者の生活の用に供されると認められ、政令で指定されたものです。住宅用の酸性洗浄剤や衣料用防虫剤の一部が該当し、毒物及び劇物取締法13条の2の対象になります。
Q2家庭用劇物の基準はどこで決まっていますか?
毒物及び劇物取締法施行令が品目と基準(成分の含量、容器・被包の要件)を定めています。法律本文は枠組みだけを置き、具体的な数値や仕様は政令に委ねる構造です。
Q3毒劇法13条の2に違反するとどうなる?
法24条により3年以下の拘禁刑もしくは200万円以下の罰金、またはその併科の対象になりえます。法人の従業者が違反した場合は両罰規定(法26条)で法人も処罰されえます。
Q4劇物を無料で配るのも違法ですか?
本条は「販売」だけでなく「授与」も禁じています。基準に適合しない家庭用劇物を試供品やおまけとして無償で渡す行為も規制の対象になります。
Q5酸性洗剤はすべて劇物ですか?
いいえ。塩化水素や硫酸などは含有濃度によって劇物の指定から外れる場合があり、店頭の家庭用洗剤の多くは劇物に当たりません。該当性は成分と濃度で個別に判断されます。
Q6海外製の防虫剤を店で売っても大丈夫?
成分が政令指定の家庭用劇物に当たる場合、毒物劇物販売業の登録と政令基準への適合の両方が必要です。輸入品でも国内基準が適用されるため、成分確認が先決です。
Q7家庭用劇物の容器にはどんな条件がある?
政令で容器・被包の基準が定められており、中身が漏れにくい・開けにくいといった物理的な安全性が求められます。具体的な要件は施行令の別表で確認する必要があります。
Q8洗剤の事故は保健所に相談できますか?
できます。毒物劇物の監視指導は保健所等が担っており、基準不適合が疑われる製品の情報提供先になります。消費生活センター(188)への相談も並行して有効です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1家庭用の強い洗剤って、どのお店でも普通に売っていいんですか?
劇物に当たる製品は、毒物劇物販売業の登録を受けた店でなければ売れません(法3条、4条)。そのうえ政令指定の家庭用劇物は、成分含量と容器の基準を満たす必要があります(本条)。実務のポイント:塩化水素などは濃度によって劇物の指定から外れるため、店頭の家庭用洗剤の多くは劇物ではなく、家庭用品規制法の側で管理されています。どちらの網にかかるかは濃度次第です
Q2洗剤で手が荒れたら、メーカーを訴えられますか?
基準に合わない製品や欠陥のある製品であれば、製造物責任法3条、民法709条で請求できる余地があります。用法どおりに使ったかどうかも争点になります。実務のポイント:保健所に事故情報が集まると、行政の立入検査や回収につながることがあります。個人の交渉材料として、行政に報告した記録は意外と効きます
間違えやすい点 AI による整理
- 「家庭用として売られている薬品なら、劇物の規制は緩いはずだ」と思われがちだが、実際は逆である。一般消費者向けと認められた劇物には、通常の劇物の規制に加えて、成分含量と容器・被包の基準が上乗せされる
- 「劇物は資格のある人しか売れない」ことは多くの人が知っている。しかし、その資格(登録)を持つ営業者であっても、政令の基準に合わない家庭用劇物は売れないという二段目の規制まで意識している小売店は少ない。登録があれば安全圏、という思い込みが違反の入口になる
- 「洗剤で事故を起こしたのは自分の使い方が悪かったからだ」と考えた時点で、被害者は自分で選択肢を狭めている。消費者から見れば使い方の問題でも、法律は先に製品の仕様が基準を満たしていたかを問う。基準不適合なら、事業者側の責任を問う道が開ける
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規制の対象 | 13条の2:政令指定の家庭用劇物という「製品の仕様」 | 3条:毒物・劇物を販売・授与する「者」(登録の有無) 12条:容器・被包の「表示」 |
| 守るべき内容 | 成分の含量または容器・被包が政令基準に適合すること | 製造業・輸入業・販売業の登録を受けること 「医薬用外」「劇物」等の文字、名称・成分などの表示 |
| 登録業者への適用 | 登録業者でも基準不適合品は販売・授与不可 | 登録があれば販売・授与の資格を得る 登録業者にも表示義務が及ぶ |
| 違反時の効果 | 法24条の刑事罰、法26条の両罰規定 | 法24条の刑事罰 罰則規定による処罰の対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は化学物質の運作管理と環境用薬(殺虫剤等)の許可制で規律し、家庭用洗浄剤の容器基準を毒物法の中で直接定める日本型とは構造が異なる
韓国は加湿器殺菌剤事件を契機に生活化学製品の安全基準を独立法で整備し、成分・表示・容器を製品類型ごとに管理する
ドイツでは EU の CLP 規則が一般消費者向け危険物質に子どもが開けにくい容器や触覚警告表示を求め、国内法の ChemG が執行を担う
米国は家庭用危険物質の表示を FHSA、子どもが開けにくい包装を PPPA で義務づけ、消費者製品安全委員会(CPSC)が所管する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 業務用の強酸性洗浄剤を安く仕入れ、小さいボトルに詰め替えてフリマアプリで「家庭用」として売ろうとしている。毒物劇物販売業の登録がなければ、その時点で法3条違反になる。仮に登録があっても、詰め替えた容器が政令の基準を満たさなければ本条違反で、どちらも3年以下の拘禁刑の対象になりうる
- もし子どもが洗面所の酸性洗浄剤のキャップを簡単に開けて中身をこぼし、手にやけどを負ったらどうなる? 容器が基準を満たしていなかったのなら、問題は親の不注意だけでは済まない。販売した事業者にも違反の疑いが向けられる
- あなたは小さな雑貨店の店主で、海外から輸入した衣類用の防虫剤を店頭に置いた。成分が政令指定の劇物に当たるとは知らなかった。保健所の立入検査まで、あと一週間しかない
- ホームセンターで買った洗浄剤のボトルが、輸送中にひび割れて液漏れしていた。交換を求めて終わりにする前に、製品写真とレシートを残しておくべきだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 製品は捨てずに容器ごと保管し、ロット番号、購入日、店舗を記録する2. 負傷した場合は受診し、診断書を取る3. メーカーと販売店に事故を書面で報告し、基準への適合状況について説明を求める4. 最寄りの保健所、消費生活センター(188)に情報提供する5. 損害賠償は、製造物責任法3条による欠陥の主張、または民法709条による請求を検討する
訴えられた側:1. 該当製品が政令指定の家庭用劇物に当たるか、施行令と別表で確認する2. 販売を直ちに停止し、在庫を隔離する3. 供給元の適合証明、仕入れ記録、毒物劇物販売業の登録状況を整理する4. 保健所の指導には事実ベースで協力し、法人の場合は両罰規定(法26条)があることを前提に、早めに弁護士へ相談する
時効(請求できる期限):本条違反(法24条、3年以下の拘禁刑もしくは200万円以下の罰金、またはその併科。最新の改正状況をご確認ください)の公訴時効は、行為時から3年(刑事訴訟法250条2項6号)。被害者の民事請求は、製造物責任法では損害と賠償義務者を知った時から3年(生命・身体の侵害は5年)、引渡しから10年。不法行為では民法724条、724条の2による
- 毒物及び劇物取締法 第2条毒物・劇物の定義と別表指定
- 毒物及び劇物取締法 第3条無登録での販売・授与の禁止
- 毒物及び劇物取締法 第12条容器・被包への表示義務
- 毒物及び劇物取締法 第24条本条違反に対する刑事罰
- 毒物及び劇物取締法 第26条法人・事業主の両罰規定
- 有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律 第5条基準不適合家庭用品の販売禁止(現行効力を要確認)
- 製造物責任法 第3条欠陥製品による損害の無過失責任
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。