司法書士法 第32条(設立の手続)
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- 司法書士法人を設立するには、その社員となろうとする司法書士が、定款を定めなければならない。
- 2.会社法(平成十七年法律第八十六号)第三十条第一項の規定は、司法書士法人の定款について準用する。
- 3.定款には、少なくとも次に掲げる事項を記載しなければならない。
- 一目的
- 二名称
- 三主たる事務所及び従たる事務所の所在地
- 四社員の氏名、住所及び第三条第二項に規定する司法書士であるか否かの別
- 五社員の出資に関する事項
この条文の基本情報
設立の手続とは何ですか?
定義設立の手続とは、司法書士法第32条に定められた規定で、「司法書士法人を設立するには、その社員となろうとする司法書士が、定款を定めなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 司法書士法第32条(設立の手続)は、日本の司法書士法に含まれる条文です。
- 司法書士法第32条の条文原文は「司法書士法人を設立するには、その社員となろうとする司法書士が、定款を定めなければならない。」で始まります。
- 司法書士法第32条は第五章 司法書士法人に置かれています。
- 司法書士法の公布日は昭和25年5月22日です。
- 司法書士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 司法書士法第32条の前の条は司法書士法第31条です。
- 司法書士法第32条の次の条は司法書士法第33条です。
- 司法書士法第32条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第32条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197 - 本サイト収録
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第32条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000197/32
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点司法書士法32条は、司法書士法人の定款を社員となる司法書士が作成し、公証人の認証を受けること、目的・名称・所在地・社員・出資の記載を義務づける規定である。
Q · 司法書士法人って、登記を申請するだけで作れるの?
作れない。定款作成と公証人の認証が先に必要
司法書士法32条により、司法書士法人を設立するには、社員となろうとする司法書士が定款を定める必要があります。同条2項が会社法30条1項を準用しているため、定款は公証人の認証を受けなければ効力を生じません。定款には目的、名称、主たる事務所・従たる事務所の所在地、社員の氏名・住所・認定司法書士か否かの別、出資に関する事項を必ず記載します。その後、主たる事務所の所在地で設立登記をして法人が成立します。
解説
司法書士が何人か集まって看板を掛けても、それだけでは司法書士法人にはならない。法人という器は、社員となる司法書士自身が書く「定款」から始まる。しかも本条2項は会社法30条1項を準用しているので、定款は公証人の認証を受けなければ効力を生じない。株式会社を作るときと同じ関門である。さらに3項は、定款に最低限書く5項目を指定する。目的、名称、主たる事務所と従たる事務所の所在地、社員の氏名と住所、社員の出資である。見落とされやすいのが4号の後半で、社員一人ひとりについて、簡裁訴訟代理等関係業務の認定を受けた司法書士(3条2項)かどうかまで書かなければならない。依頼する側にとって、この一行は意味が大きい。140万円以下の請求で法人に代理を頼めるかどうかは、社員に認定司法書士がいるかどうかで決まるからである。定款は、その事務所がどこまで対応できるかを示す設計図でもある。
法的な位置づけ
司法書士法第32条は、司法書士法人の設立に必要な定款の作成主体、効力要件および必要的記載事項を定める規定である。定款は社員となろうとする司法書士が作成し、会社法30条1項の準用により公証人の認証を受けて効力を生じる。必要的記載事項は、目的、名称、事務所の所在地、社員の氏名・住所・認定の有無、出資に関する事項である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.社員と業務範囲を確定する 社員となる司法書士を確定し、各社員が簡裁訴訟代理等関係業務の認定(司法書士法3条2項)を受けているかを確認する。法人の目的として扱う業務の範囲もこの段階で決める
- 2.必要的記載事項5項目を定款に書く 目的、名称、主たる事務所・従たる事務所の所在地、社員の氏名・住所・認定司法書士か否かの別、社員の出資に関する事項を記載する。事務所所在地は物件契約と照合し、開業案内やホームページの表記とも合わせる
- 3.公証役場で定款の認証を受ける 会社法30条1項の準用により、公証人の認証を受ける。認証のない定款は効力を生じないため、設立登記より先に済ませる。事前に公証役場へ定款案を送り、内容確認を受けておくと手戻りが少ない
- 4.主たる事務所の所在地で設立登記をする 認証を受けた定款をもとに、主たる事務所を管轄する法務局へ設立登記を申請する。司法書士法人は設立の登記によって成立する
- 5.成立後に司法書士会と連合会へ届け出る 法人成立後、所定の期間内に、主たる事務所の所在地の司法書士会と日本司法書士会連合会へ成立を届け出る。期間と添付書類は最新の法令と所属会の案内で確認する
よくある質問 AI による整理
Q1司法書士法人の定款とは何ですか?
司法書士法人の目的、名称、事務所、社員、出資を定める根本規則です。司法書士法32条により、社員となる司法書士が作成します。
Q2司法書士法人の定款に公証人の認証は必要ですか?
必要です。司法書士法32条2項が会社法30条1項を準用しているため、認証を受けない定款は効力を生じません。
Q3司法書士法人の定款に必ず書く事項は?
目的、名称、主たる事務所と従たる事務所の所在地、社員の氏名・住所・認定司法書士か否かの別、社員の出資に関する事項の5項目です。
Q4司法書士法人の定款は誰が作る?
社員となろうとする司法書士自身が作成します(司法書士法32条1項)。司法書士でない者は社員になれず、定款の作成主体にもなれません。
Q5司法書士法人 設立 流れは?
定款作成、公証人による認証、主たる事務所所在地での設立登記、成立後の司法書士会と日本司法書士会連合会への届出、の順に進めます。
Q6司法書士法人に簡裁の訴訟代理を頼める?
社員に認定司法書士(司法書士法3条2項)がいる法人に限られます。認定の有無は定款の必要的記載事項です。訴額140万円以下が目安です。
Q7司法書士法人の支店も定款に書く必要がある?
必要です。司法書士法32条3項3号は、主たる事務所に加えて従たる事務所の所在地も記載事項としています。支店を増やすときは定款変更が必要です。
Q8司法書士法人の社員が変わったら定款はどうなる?
社員の氏名・住所・出資は定款の記載事項のため、定款変更が必要です。あわせて変更登記と司法書士会への届出も行います。
この条文についての質問 AI による整理
Q1司法書士一人でも法人って作れるんですか?
作れる。令和元年の司法書士法改正(令和2年施行)で、社員が一人の司法書士法人の設立が認められた。その場合も、定款を作って公証人の認証を受ける手順は変わらない(本条1項・2項)。実務のポイント:一人法人では、その社員が亡くなったり資格を失ったりすると法人の存続に直結する。事業承継を見据えて、早めに二人目の社員を迎えるかどうかが実務上の課題になる(最新の改正状況をご確認ください)
Q2法人に頼めば、どんな裁判でも代理してもらえますか?
そうではない。司法書士法人が簡易裁判所での訴訟代理などを扱えるのは、社員に認定司法書士がいる場合に限られる。その情報は定款の記載事項(本条3項4号)である。目安は訴額140万円以下で、地方裁判所での代理はできない。実務のポイント:依頼人が登記事項証明書や定款まで確認することはまずない。相談の最初に「この件は御社で代理まで対応できますか」と聞くのが最も確実である
間違えやすい点 AI による整理
- 「登記を扱う司法書士なら、自分たちの法人も登記だけで作れる」と思われがちだが、会社法30条1項の準用で、定款は公証人の認証を受けないと効力がない。認証のない定款で登記申請を進めても、土台が欠けている
- 5項目を書けば足りると思っている人は多い。しかし4号は氏名と住所だけでなく、各社員が簡裁訴訟代理等関係業務の認定を受けているかどうかまで求めている。依頼人から見れば、その法人に訴訟代理を頼めるかどうかを左右する情報であり、事務的な欄ではない
- 依頼人が見るべきなのは事務所の名前の大きさではない。法人の業務範囲は、社員の資格と定款の目的という二つの条件で決まる。大きな法人に頼めば何でも引き受けてもらえるという前提そのものが誤っている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 司法書士法32条:定款の作成主体・公証人認証・必要的記載事項 | 司法書士法26条:司法書士法人を設立できる根拠 司法書士法33条:設立登記による法人の成立 |
| 手続上の段階 | 設立の第一段階(定款作成と認証) | 前提(法人制度そのものの許容) 最終段階(登記で法人格を取得) |
| 依頼人にとっての意味 | 定款の目的と社員の認定の有無から、法人の業務範囲がわかる | 司法書士が法人形態で業務できることを示す 登記事項証明書で法人の実在と登記内容を確認できる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾の地政士は不動産登記の代理を担う点で司法書士に近いが、法人化の制度はなく、日本の司法書士法人の定款規律に直接対応する規定はない
韓国の法務士も法人(법무사법인)を設立でき、定款を定めて設立する点で日本と構造が近い。具体的な条番号と記載事項は要確認
ドイツの自由業者はパートナーシャフト会社を利用でき、契約は書面で作成し、名称・所在地・パートナーの氏名や職業・目的を記載する。公証人認証は求められない点が日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 独立5年目のあなたが、同期と二人で法人化を決めた。登記の前に、定款を作り公証役場で認証を受ける段取りが要る。自分たちは登記のプロだからと後回しにすると、開業日がずれる
- 敷金返還80万円の件で司法書士法人に相談したら、「うちは訴訟代理はできません」と言われた。なぜか? 社員に認定司法書士がいない法人は、簡裁での代理を受けられないからだ
- 法人の共同経営者が抜けることになった。定款には社員の氏名と出資が書いてあるので、定款変更と登記を同時に進めなければならない。来月の更新案件の前に片付けないと、依頼人への説明に食い違いが出る
- 法人を作ったのに、ホームページに載せた支店の住所が定款と違っていた。従たる事務所の所在地も定款の必要的記載事項である
取るべき行動
被害を受けた側:依頼人の立場なら、1. 簡易裁判所での代理を頼む前に、その法人の社員に認定司法書士(3条2項)がいるか確認する2. 業務範囲に不安があれば登記事項証明書を取り、目的と事務所を照合する3. 業務範囲を超えた対応で損害が出た場合は、所属する司法書士会に相談する
訴えられた側:設立する側なら、1. 社員全員で定款の5項目を確定し、各社員について認定の有無を正確に書く2. 公証役場で定款の認証を受ける(会社法30条1項の準用) 3. 主たる事務所の所在地で設立登記をする4. 成立後は所定の期間内に司法書士会と日本司法書士会連合会へ届け出る。手続の不備を指摘されたら、定款変更と変更登記で早めに是正する
時効(請求できる期限):本条そのものに期限はない。一般の消滅時効(民法166条、知った時から5年、権利を行使できる時から10年)が適用される。なお、法人の成立後は所定の期間内に司法書士会などへ届け出る義務がある(司法書士法34条。最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 新設:司法書士法改正により司法書士法人制度と簡裁訴訟代理等関係業務の認定制度が創設され、定款に関する本条が置かれた
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定に伴い、定款認証について準用する規定が会社法30条1項に改められた
- 3.令和元年(2019年) 改正:社員が一人の司法書士法人の設立が認められ、定款を作成する社員に関する規定が整備された(令和2年施行。最新の改正状況は e-Gov で要確認)
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