司法書士法 第26条(設立)
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司法書士は、この章の定めるところにより、司法書士法人を設立することができる。
この条文の基本情報
設立とは何ですか?
定義設立とは、司法書士法第26条に定められた規定で、「司法書士は、この章の定めるところにより、司法書士法人を設立することができる。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 司法書士法第26条(設立)は、日本の司法書士法に含まれる条文です。
- 司法書士法第26条の条文原文は「司法書士は、この章の定めるところにより、司法書士法人を設立することができる。」で始まります。
- 司法書士法第26条は第五章 司法書士法人に置かれています。
- 司法書士法の公布日は昭和25年5月22日です。
- 司法書士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 司法書士法第26条の前の条は司法書士法第25条です。
- 司法書士法第26条の次の条は司法書士法第27条です。
- 司法書士法第26条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第26条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197 - 本サイト収録
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第26条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000197/26
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点司法書士法26条は、司法書士が同法第5章の定めに従い司法書士法人を設立できると定める。社員は司法書士に限られ、業務範囲は個人と基本的に同じである。
Q · 司法書士って、会社みたいに法人を作れるの?
作れる。第5章の手続に従えば社員1人でも設立可能
司法書士法26条により、司法書士は同法第5章の定めるところにより司法書士法人を設立できます。ただし社員になれるのは司法書士だけで(28条)、外部資本は入れられません。業務範囲は個人の司法書士と基本的に同じで(29条)、簡裁代理を扱うには社員に認定司法書士がいる必要があります。令和2年4月からは社員1人での設立も可能です。
解説
看板に「司法書士法人」とある事務所と「○○司法書士事務所」とある事務所。依頼する側からは同じに見えるが、法律上の構造はまったく違う。本条は、司法書士が第5章の手続に従って法人を作れると定めた入口の条文である。2002年の改正まで、司法書士の仕事は個人の資格者にしか頼めなかった。法人ができたことで、契約の相手が「人」ではなく「組織」になり、担当者が亡くなっても、廃業しても、病気で倒れても、預けた案件と書類は法人に残る。ただし注意点がある。法人の社員(会社でいう出資者兼経営者)は司法書士でなければならず、外部の資本は入れられない(28条)。さらに、法人が簡易裁判所での代理(140万円以下の紛争)を受けられるのは、社員に認定司法書士がいる場合に限られる(29条2項)。看板の「法人」の二文字は、規模の大きさを示すものではない。何を引き受けられて、誰が責任を負うのかを示す構造の印である。そこを確かめてから依頼するかどうかで、トラブルが起きた時の逃げ道が変わる。
法的な位置づけ
司法書士法26条は、司法書士が同法第5章の定めるところにより司法書士法人を設立できる旨を定める根拠規定である。司法書士法人は司法書士のみを社員とし、司法書士の業務を組織的に行う法人であり、平成14年改正で創設され、令和元年改正により社員1人での設立も認められた。
よくある質問 AI による整理
Q1司法書士法人とは何ですか?
司法書士法26条に基づき、司法書士だけを社員として設立される法人です。登記や供託などの司法書士業務を組織として行います。
Q2司法書士法人は1人でも設立できる?
できます。令和元年の法改正(令和2年4月施行)により、社員が1人の司法書士法人も設立できるようになりました。
Q3司法書士法人の設立はいつ成立する?
主たる事務所の所在地で設立登記をした時に成立します(司法書士法33条)。成立後2週間以内に司法書士会等への届出が必要です(34条)。
Q4司法書士法人に税理士は出資できる?
できません。司法書士法28条により社員は司法書士に限られ、税理士や一般企業が社員・出資者になることは認められていません。
Q5司法書士法人の名前にルールはある?
あります。司法書士法27条により、名称中に「司法書士法人」という文字を使用しなければなりません。
Q6司法書士法人は成年後見人になれる?
家庭裁判所の選任により法人が成年後見人になる例があります。担当司法書士が交代しても法人として後見業務を継続できる点が特徴です。
Q7司法書士法人の社員の責任は有限?
株式会社のような有限責任ではありません。会社法の持分会社の規定が準用され、法人の債務について社員も一定の責任を負う仕組みです。
Q8司法書士法人かどうか調べる方法は?
法務局で登記事項証明書を取得すれば、法人の名称、事務所、社員の氏名などを確認できます。看板や委任状の名義も手がかりになります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1司法書士法人と個人の事務所、頼むならどっちが安心なんですか?
業務の範囲は基本的に同じ(29条)なので、能力に差があるとは限りません。違いは継続性と責任の構造で、法人は担当者が欠けても法人として案件を引き継ぎ、社員も法人の債務について責任を負います。実務のポイント:社員1人の法人は継続性という点で個人事務所とあまり変わりません。登記事項証明書で社員が何人いるかまで見る依頼人はほとんどいません。
Q2司法書士法人なら、借金の交渉を金額関係なく任せられますか?
任せられません。簡裁訴訟代理等関係業務は訴額140万円以下に限られ、しかも社員に認定司法書士がいる法人だけが受任できます(29条2項、3条1項6号・7号)。実務のポイント:債務整理では「全体の債務額」ではなく「個別の債権ごとの額」で判断されると整理した最高裁判例があります(最判平成28.6.27)。複数社の合計で考えず、1社ずつの金額を確認してください。
Q3司法書士として独立するとき、最初から法人にしたほうが得ですか?
一概には言えません。法人化すれば法人税の枠組みや事業承継の器が手に入りますが、設立登記、定款、会への届出(32条から34条)といった手続と運営コストがかかり、社員の責任が軽くなるわけでもありません。実務のポイント:法人化を検討する時期の目安として語られるのは、売上より「預り書類と長期案件の量」です。自分が倒れたら依頼人が困る、と感じたときが検討の時期です。
間違えやすい点 AI による整理
- 「法人のほうが規模が大きく、何でも頼める」と思われがちだが、業務範囲は個人の司法書士と基本的に同じ(29条)で、簡裁代理は認定司法書士の社員がいなければ受任できない。2020年4月からは社員1人の法人も設立できるようになったため、「法人=大所帯」という前提自体が成り立たない
- 依頼人から見れば「法人に頼んだのだから責任は会社が取る」だが、法律の構造はもう一段深い。法人が負う債務について社員個人も責任を負う仕組み(会社法の持分会社の規定の準用)があり、株式会社のような有限責任の盾はない。損害を受けた側にとっては回収先が増える話であり、社員になる司法書士にとっては個人資産がさらされる話である
- 「法人化すれば外部から出資を募って事業を拡大できる」という発想そのものが前提を誤っている。社員は司法書士に限られ(28条)、一般企業や他士業は出資者になれない。規制の目的は、資格者の独立性を資本の論理から切り離すことにある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 司法書士法26条:法人設立を認める根拠規定 | 司法書士法28条:社員資格を司法書士に限定 司法書士法29条:法人の業務範囲を画定 |
| 依頼人への影響 | 契約の相手を個人から組織にでき、担当者が欠けても案件が残る | 外部資本が入らず、資格者の独立性が保たれる 簡裁代理は社員に認定司法書士がいる法人のみ受任可 |
| 司法書士側の論点 | 法人化するか個人で続けるかの選択 | 他士業や一般企業と共同出資できない 業務範囲は個人とほぼ同じで、法人化で拡大しない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾で登記代理を担う地政士の職能法。日本の司法書士法人に相当する法人形態の制度は確認できず、事務所単位での執業が中心とされる点は要確認。
韓国の法務士は日本の司法書士に近い職能で、法務士合同法人の制度がある。資格者による組織化を認める点で日本と類似する。
ドイツには司法書士に直接対応する職能はないが、弁護士の職業遂行会社の規律が資格者による組織化の対照例となる。
米国は州法で専門職法人を認め、出資者を資格者に限定する例が多い。資格者の独立性を守る発想は日本と共通する。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 父の相続登記を頼んでいた個人の司法書士が、手続の途中で急死した。原本の戸籍や遺産分割協議書はどこに行くのか。相続登記の義務化(2024年4月施行)で期限を意識しはじめた矢先に、案件ごと宙に浮く。依頼先が法人であれば、別の社員が引き継ぐ構造になっていた
- あなたは開業10年目の司法書士で、補助者が5人に増え、相続案件の預り書類も山積みになっている。自分が倒れたら事務所はどうなるのか。法人化すれば事業承継の器ができるが、出資できるのは司法書士だけで、税理士の友人を社員に迎えることはできない
- 司法書士法人に140万円を超える過払い金の交渉を任せたら、どうなるのか? 法人であっても簡裁代理の枠を超える交渉は業務範囲外である。弁護士法違反(非弁行為)に当たり得る構造で、依頼人にとって安全な話ではない
- 勤務先の司法書士法人から「社員にならないか」と打診された。肩書きは上がる。しかし社員になると、法人の債務について個人の責任を負う仕組みが準用される。返事の期限は来週だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 依頼先が法人か個人かを看板や委任状の名義で確認し、法人なら法務局で登記事項証明書を取得して社員を特定する2. 預けた書類と進捗の一覧を書面で要求する3. 対応が止まった場合は、主たる事務所の所在地の司法書士会に相談・苦情申出を行う4. 損害が出た場合は法人に請求し、併せて社員の責任と賠償責任保険の有無も確認する
訴えられた側:1. 法人化を検討する司法書士は、社員の責任の範囲(持分会社の規定の準用)と賠償責任保険の補償額を先に照らし合わせる2. 定款作成、設立登記、司法書士会への届出の順で進める3. 簡裁代理を扱う予定なら、社員に認定司法書士を置く設計にする4. 依頼人から責任を問われた場合は、業務記録と受任範囲の書面で防御を組み立てる
時効(請求できる期限):法人は主たる事務所の所在地で設立登記をした時に成立し(33条)、成立の日から2週間以内に所属する司法書士会と日本司法書士会連合会へ届け出る必要がある(34条、最新の改正状況をご確認ください)。依頼人の損害賠償請求には特定の時効はなく、一般消滅時効(民法166条、知った時から5年または権利を行使できる時から10年)が適用される
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)改正 司法書士法人制度が創設され、第5章が置かれた(施行は平成15年)。本条の文言の変遷は人的検証が必要
- 令和元年(2019年)改正 社員1人の司法書士法人の設立が可能になった(令和2年4月施行)。本条自体の文言改正の有無は要確認
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 新設:司法書士法改正により第5章「司法書士法人」が設けられ、本条により司法書士の法人設立が認められた(平成15年施行)。
- 2.令和元年(2019年) 改正:司法書士法改正により社員1人の司法書士法人の設立が可能となった(令和2年4月施行)。本条自体の文言改正の有無は要確認。
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