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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

司法書士法 第38条(社員の責任)

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  1. 司法書士法人の財産をもつてその債務を完済することができないときは、各社員は、連帯して、その弁済の責任を負う。
  2. 2.司法書士法人の財産に対する強制執行がその効を奏しなかつたときも、前項と同様とする。
  3. 3.前項の規定は、社員が司法書士法人に資力があり、かつ、執行が容易であることを証明したときは、適用しない。
  4. 4.簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人が簡裁訴訟代理等関係業務に関し依頼者に対して負担することとなつた債務を当該司法書士法人の財産をもつて完済することができないときは、第一項の規定にかかわらず、特定社員(当該司法書士法人を脱退した特定社員を含む。以下この条において同じ。)が、連帯して、その弁済の責任を負う。ただし、当該司法書士法人を脱退した特定社員については、当該債務が脱退後の事由により生じた債務であることを証明した場合は、この限りでない。
  5. 5.前項本文に規定する債務についての司法書士法人の財産に対する強制執行がその効を奏しなかつたときは、第二項及び第三項の規定にかかわらず、特定社員が当該司法書士法人に資力があり、かつ、執行が容易であることを証明した場合を除き、前項と同様とする。
  6. 6.会社法第六百十二条の規定は、司法書士法人の社員の脱退について準用する。ただし、第四項本文に規定する債務については、この限りでない。

この条文の基本情報

社員の責任とは何ですか?

定義社員の責任とは、司法書士法第38条に定められた規定で、「司法書士法人の財産をもつてその債務を完済することができないときは、各社員は、連帯して、その弁済の責任を負う。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 司法書士法第38条(社員の責任)は、日本の司法書士法に含まれる条文です。
  2. 司法書士法第38条の条文原文は「司法書士法人の財産をもつてその債務を完済することができないときは、各社員は、連帯して、その弁済の責任を負う。」で始まります。
  3. 司法書士法第38条は第五章 司法書士法人に置かれています。
  4. 司法書士法の公布日は昭和25年5月22日です。
  5. 司法書士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 司法書士法第38条の前の条は司法書士法第37条です。
  7. 司法書士法第38条の次の条は司法書士法第38条の2です。
  8. 司法書士法第38条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第38条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197
  • 本サイト収録司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第38条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000197/38

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点司法書士法38条は、司法書士法人の財産で債務を完済できないとき、各社員が連帯して弁済責任を負うと定める。強制執行の不奏功でも同様だが、社員が法人の資力と執行の容易さを証明すれば免れる。

Q · 司法書士法人が潰れたら、預けたお金や賠償はもう取り戻せないの?

取り戻せる余地あり。社員個人に連帯して請求できる

司法書士法38条1項・2項により、司法書士法人の財産で債務を完済できないとき、または法人財産への強制執行が奏功しなかったときは、各社員が連帯して弁済責任を負います。簡裁訴訟代理等関係業務に関する依頼者への債務は、脱退者を含む特定社員が責任を負います(4項)。脱退した通常の社員には会社法612条が準用され、退社の登記から2年以内に請求または請求の予告をしなければ責任が消滅します。

解説

「法人」と看板に書いてあれば、責任は法人の財布の中だけで終わる。株式会社に慣れた人ほどそう考えるが、司法書士法人はその常識が通じない数少ない組織である。司法書士法人の財産で債務を払いきれないとき、または法人の財産に強制執行(裁判所の力で財産を差し押さえて換金する手続)をかけても回収できなかったとき、社員である司法書士は全員で連帯して、自分の財産から支払う責任を負う。例外は、社員の側が「法人には払える財産があり、差押えも簡単だ」と証明した場合だけである。さらに簡裁訴訟代理等関係業務(140万円以下の民事訴訟の代理など)で依頼者に負った債務は、扱いが別になる。この債務を負うのは特定社員(簡裁代理の認定を受けた社員)に限られ、すでに法人を辞めた特定社員も、債務の原因が脱退後に生じたと証明できなければ逃げられない。依頼者は「法人が潰れたら終わり」と考えなくてよい。社員になる司法書士は、登記簿に名前が載ることの重さを知っておく必要がある。

法的な位置づけ

司法書士法第38条は、司法書士法人の社員が法人の債務について負う補充的な無限連帯責任を定める規定である。法人財産による完済不能または強制執行の不奏功を要件とし、簡裁訴訟代理等関係業務に関する依頼者への債務については脱退者を含む特定社員に責任を集中させ、社員の脱退には会社法612条を準用する。

手順

  1. 1.法人の登記簿で社員と特定社員を特定する 法務局で司法書士法人の履歴事項全部証明書を取得し、債務が生じた時点の社員、特定社員、退任登記の日付を確認する。脱退社員の2年期限の起算点もここで確定する
  2. 2.債務の証拠を保全する 委任契約書、預り金の受領書、回収金の明細、メールやLINEのやり取りを時系列で整理する。債務が簡裁訴訟代理等関係業務に関するものかどうかも、ここで仕分ける
  3. 3.法人に請求し、完済不能または執行不奏功を記録する まず法人宛てに内容証明郵便で請求する。破産手続の資料、決算書、差押えが空振りに終わった記録など、法人財産で完済できない事実を示す資料を集める
  4. 4.社員個人に連帯責任を請求する 完済不能の資料を添えて、社員に連帯弁済を請求する。簡裁代理業務の債務であれば、脱退した特定社員も相手にする。通常の債務で脱退社員を相手にする場合は、退任登記から2年以内に請求または請求の予告を行う

よくある質問 AI による整理

Q1司法書士法人とは何ですか?

司法書士が共同で設立する法人で、登記や供託、簡裁訴訟代理などの業務を組織として行います。法人であっても、社員は法人債務について補充的な連帯責任を負います。

Q2司法書士法人の特定社員とは?

簡裁訴訟代理等関係業務を行うことができる、法務大臣の認定を受けた司法書士である社員を指します。簡裁代理業務に関する依頼者への債務は、特定社員が連帯して責任を負います。

Q3司法書士法人の社員責任は有限責任ですか?

有限責任ではありません。法人財産で完済できない場合、社員は自分の財産で、連帯して、額の上限なく弁済責任を負います。株式会社の株主のような有限責任とは異なります。

Q4司法書士法人の社員になるリスクは?

他の社員や代表者が起こした債務であっても、法人が払いきれなければ連帯して責任を負う点です。決算書、預り金の管理体制、賠償責任保険を就任前に確認することが重要です。

Q5強制執行がその効を奏しなかったとはどういう意味?

法人の財産に差押えなどの強制執行をしても、債権を全額回収できなかった状態を指します。この場合、法人財産で完済できるかどうかに関わらず、社員への請求に進めます。

Q6司法書士法人の社員は登記簿で確認できますか?

確認できます。法務局で法人の履歴事項全部証明書を取得すれば、社員の氏名、就任日、退任日が分かります。誰に請求できるか、期限はいつかを判断する基礎資料になります。

Q7司法書士法人が預り金を返さないときの相談先は?

各地の司法書士会の苦情相談窓口、弁護士、法テラスが主な相談先です。並行して、法人の登記簿を取得し、委任契約書や預り金の受領書などの証拠を保全しておきます。

Q8司法書士法人の社員が払った後、他の社員に請求できる?

連帯して弁済した社員は、自分の負担部分を超えて支払った分について、他の社員に求償できるのが原則です。社員間の内部合意や負担割合も確認する必要があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1法人が破産したら、社員の司法書士にいきなり請求していいんですか?

38条1項は「法人の財産で完済できないとき」に社員が連帯責任を負うと定めているので、法人が破産して債務超過が明らかなら、社員への請求に進める。ただし社員が、法人に資力があり執行も容易だと証明すれば、2項による責任は否定される(3項)。実務のポイント:社員への請求書には、法人の決算書や破産手続の資料を添えて、完済不能を具体的に示す。そうすると、相手は3項の反論を立てる余地がほとんどなくなる

Q2辞めた司法書士にも請求できるって本当ですか?

本当である。通常の債務は、会社法612条の準用により、脱退の登記より前に生じたものについて責任が残る。ただし登記から2年以内に請求や予告をしなければ、その責任は消える。簡裁代理業務で依頼者に負った債務は、脱退した特定社員も責任を負い、2年の制限もない(38条4項・6項)。実務のポイント:退任登記の日付は登記簿に必ず載っている。期限の起算点がそこで確定するので、最初に確認するのはその日付である

Q3登記専門で簡裁の仕事はしていない社員も、訴訟代理のミスの責任を負いますか?

依頼者に対する簡裁訴訟代理等関係業務の債務について、38条4項は「第一項の規定にかかわらず」特定社員が連帯して責任を負うと定める。そのため、特定社員でない社員はこの債務の連帯責任の対象から外れる。実務のポイント:4項が対象にしているのは「依頼者に対して」負った債務である。たとえば事務所の賃料のように、同じ時期の債務でも依頼者以外に負ったものは1項に戻り、社員全員が責任を負う。債務の相手と原因を分けて考えることが、社員の防御の出発点になる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「司法書士法人に依頼したのだから、法人が倒産すれば賠償は取れない」と諦める依頼者は多い。実際には、法人財産で完済できないときや強制執行が空振りに終わったとき、社員は連帯して弁済責任を負う。法人の破綻は回収の終わりではなく、請求先を切り替える合図である
  • 社員の責任が「補充的」、つまり法人の財産が足りないときにだけ生じる二番手の責任であることは知られている。だが、社員側が責任を免れるためには、法人に資力があり、しかも執行が容易であることを社員自身が証明しなければならない(3項)。資力と執行の容易さ、両方の立証が必要である。帳簿上は資産がある法人でも、差押えしやすい預金がなければ、この反論は簡単には通らない
  • 「社員なら誰でも同じ責任」と考えるのは問いの立て方を誤っている。依頼者に対する簡裁訴訟代理等関係業務の債務は、1項の規定にかかわらず特定社員だけが負う(4項)。逆に、通常の脱退社員には会社法612条の2年ルールが準用されるが、この簡裁代理の債務については準用が外れる(6項ただし書)。辞めて2年たったから安全、という計算は特定社員には成り立たない

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
民法第681条

組合財産が債務を清償するに足りないとき、各組合員は不足額について連帯責任を負う。本条と同じく補充的な連帯責任の構造をとる

韓国
상법 제212조

合名会社の社員は、会社財産で債務を完済できないときなどに連帯して弁済責任を負う。日本の持分会社社員責任と同型

ドイツ
PartGG § 8

Partnerschaftsgesellschaft の社員は原則として連帯責任を負うが、職業上の過誤による責任は事件を担当した社員に集中する。本条4項の特定社員への責任集中と発想が近い

アメリカ
Revised Uniform Partnership Act § 306

LLP として登録すると、パートナーはパートナーシップの債務について個人責任を原則として負わない。日本の士業法人より社員保護が厚い設計

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 過払い金返還の交渉を司法書士法人に任せたのに、回収金が振り込まれないまま法人が事実上の休業状態になった。電話はつながらない。依頼者のあなたは、法人の登記簿を取り寄せて、債務が生じた当時の社員の名前を確認することから始められる。法人の口座が空でも、社員個人の財産が残っている
  • 勤務司法書士として誘われ、軽い気持ちで司法書士法人の社員になることを承諾した。もし数年後、代表者の横領が発覚して法人が債務超過になったら、どうなる? 自分は関与していなくても、法人で払いきれない分について連帯して責任を負う立場にいる
  • 法人を辞めて独立してから1年半後、元の法人の債権者から請求書が届いた。会社法612条の準用により、脱退の登記から2年以内に請求や請求の予告を受けた債務は責任が残る。残りは半年。登記の日付と、債務が生じた日付をすぐに照合しなければならない
  • 簡裁訴訟の代理で期日を欠席され、敗訴が確定した依頼者がいる。その法人の認定司法書士は全員すでに辞めていた。それでも、脱退した特定社員は「脱退後の事由による債務」だと証明しない限り、責任を免れない
  • 地方の司法書士法人で、社員のうち登記専門の司法書士は簡裁代理の認定を持っていない。簡裁訴訟の代理で起きた依頼者への損害については、その社員は1項の責任から外れる。同じ法人の社員でも、業務の種類によって財布を開く人が変わる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 法人の履歴事項全部証明書を取得し、債務が生じた時点の社員と特定社員を特定する2. 委任契約書、預り金の受領書、やり取りの記録を保全する3. まず法人に内容証明で請求し、払えない、または強制執行が不奏功に終わった事実を記録に残す4. 社員に連帯責任を請求する。簡裁代理業務に関する債務なら、脱退した者も含めて特定社員を相手にする5. 各地の司法書士会の苦情相談窓口と、賠償責任保険の利用も並行して検討する

訴えられた側:1. 請求された債務が、自分の在任中に生じたものか、退任登記の後に生じたものかを日付で切り分ける2. 通常の債務であれば、会社法612条の準用により、退任登記から2年以内に請求や予告がなかった分の責任消滅を主張する3. 法人に資力があり執行も容易であれば、預金口座や売掛金などを具体的に示して3項・5項の抗弁を立てる4. 自分が特定社員でなければ、簡裁代理業務に関する債務は4項で責任の対象外になると主張する5. 弁済した場合は、他の社員への求償を準備する

時効(請求できる期限):脱退社員(通常の債務):脱退の登記後2年以内に請求または請求の予告をしない債権者に対しては、登記後2年を経過した時に責任が消滅する(会社法612条2項準用)。簡裁訴訟代理等関係業務に関する依頼者への債務にはこの2年制限が及ばない(6項ただし書)。債権そのものには一般消滅時効が適用される(民法166条、知った時から5年、権利を行使できる時から10年。不法行為構成なら民法724条)

学説

通説:司法書士法人の社員責任は、持分会社の無限責任社員の責任(会社法580条)と同型の補充的無限連帯責任と理解される。依頼者が資格者個人に寄せる信頼を、法人化後も保護する趣旨とされる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成14年(2002年)改正 司法書士法人制度と簡裁訴訟代理等関係業務の導入に伴い、社員責任の規定が設けられたとみられる。条番号と文言の変遷は人による検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成14年(2002年) 新設:司法書士法人制度と簡裁訴訟代理等関係業務の導入に伴い、社員の責任に関する規定が設けられたとされる。施行は平成15年。条番号と文言の変遷は原典での確認を要する
  2. 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定に伴う関係法律の整備により、脱退社員の責任に関する準用規定が会社法612条を参照する形に改められたとみられる。正確な文言は原典で確認を要する

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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