司法書士法 第40条(簡裁訴訟代理等関係業務の取扱い)
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簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人は、特定社員が常駐していない事務所においては、簡裁訴訟代理等関係業務を取り扱うことができない。
この条文の基本情報
簡裁訴訟代理等関係業務の取扱いとは何ですか?
定義簡裁訴訟代理等関係業務の取扱いとは、司法書士法第40条に定められた規定で、「簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人は、特定社員が常駐していない事務所においては、簡裁訴訟代理等関係業務を取り扱うことができない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 司法書士法第40条(簡裁訴訟代理等関係業務の取扱い)は、日本の司法書士法に含まれる条文です。
- 司法書士法第40条の条文原文は「簡裁訴訟代理等関係業務を行うことを目的とする司法書士法人は、特定社員が常駐していない事務所においては、簡裁訴訟代理等関係業務を取り扱うことができない。」で始まります。
- 司法書士法第40条は第五章 司法書士法人に置かれています。
- 司法書士法の公布日は昭和25年5月22日です。
- 司法書士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 司法書士法第40条の前の条は司法書士法第39条です。
- 司法書士法第40条の次の条は司法書士法第41条です。
- 司法書士法第40条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第40条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197 - 本サイト収録
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第40条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000197/40
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点司法書士法40条は、簡裁訴訟代理等関係業務を目的とする司法書士法人が、特定社員の常駐しない事務所でその業務を扱うことを禁じる。権限は事務所単位で判断される。
Q · 司法書士法人の支店なら、どこでも簡易裁判所の代理を頼めるの?
その支店に特定社員が常駐していなければ頼めない
司法書士法40条により、簡裁訴訟代理等関係業務を目的とする司法書士法人でも、特定社員(法務大臣の認定を受けた司法書士である社員)が常駐していない事務所では、訴額140万円以下の民事訴訟の代理や示談交渉などを扱えません。法人の本店に認定司法書士がいても、支店に常駐していなければその支店では受任できないため、依頼前に担当事務所の体制を確認することが重要です。
解説
看板に同じ「○○司法書士法人」とあっても、どの支店でも同じ仕事を頼めるわけではない。簡易裁判所であなたの代わりに法廷に立てるのは、法務大臣の認定を受けた司法書士(認定司法書士)だけだ。対象は訴額140万円以下の民事訴訟や、その範囲の示談交渉・法律相談である。法人の社員のうち認定を持つ人を「特定社員」と呼ぶ。本条によると、特定社員が常駐していない事務所は、たとえ法人全体の目的に簡裁代理が入っていても、その事務所では簡裁訴訟代理等関係業務を扱えない。本店に認定司法書士がいるからといって、地方の支店で認定のない社員や補助者が貸金返還や敷金トラブルの交渉を進めるのは違法である。相談の予約を入れる前に、あなたが確認すべきなのは法人の名前ではない。その事務所に今、認定を持つ社員が常にいるかどうかである。
法的な位置づけ
司法書士法40条は、司法書士法人による簡裁訴訟代理等関係業務の取扱場所を制限する規定である。簡裁訴訟代理等関係業務を目的とする法人であっても、法務大臣の認定を受けた社員である特定社員が常駐していない事務所では、当該業務を取り扱うことができない。権限の有無を事務所単位で画する点に特徴がある。
よくある質問 AI による整理
Q1特定社員とは何ですか?
司法書士法人の社員のうち、法務大臣の認定を受けて簡裁訴訟代理等関係業務を行える司法書士のことです。法人内で簡裁代理業務を執行できるのは特定社員だけです。
Q2司法書士法人の支店で簡裁代理を頼める?
その支店に特定社員が常駐している場合に限り頼めます。本店に認定司法書士がいても、支店に常駐していなければ司法書士法40条によりその支店では扱えません。
Q3認定司法書士かどうか調べる方法は?
日本司法書士会連合会の司法書士検索で認定の有無を確認できます。名刺や委任契約書に記載された認定番号を尋ねるのも有効です。
Q4司法書士が代理できる金額はいくらまで?
簡易裁判所の事物管轄に連動し、訴額140万円以下の民事事件に限られます。これを超える訴訟代理や示談交渉は弁護士の領域です。
Q5補助者が示談交渉をするのは違法?
簡裁訴訟代理等関係業務は認定司法書士が自ら行うべき業務です。補助者が相手方と交渉を進める運用は、権限外の取扱いとして問題になりえます。
Q6特定社員が常駐しない支店に依頼したらどうなる?
その事務所は本条により当該業務を扱えないため、委任の有効性や報酬をめぐる争いの火種になりえます。早めに司法書士会や弁護士へ相談してください。
Q7司法書士法人の支店に特定社員が退職したら?
常駐する特定社員がいなくなった時点で、その事務所では簡裁代理業務を扱えなくなります。常駐している事務所への移管と依頼者への説明が必要です。
Q8司法書士法人の常駐義務違反は懲戒される?
本条や常駐義務に違反する取扱いは、司法書士法上の懲戒処分の対象となりえます。処分の程度は個別事情により判断されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1司法書士法人の支店で裁判の代理を頼んだけど、担当が認定のない人だったら?
簡裁訴訟代理等関係業務を扱えるのは、特定社員が常駐する事務所に限られる(司法書士法40条)。法人内でも、業務を執行できるのは特定社員である(同法36条)。実務のポイント:認定の有無は日本司法書士会連合会の検索サービスで確認できる。面談前に担当者の名前を調べておくだけで、権限外の代理に巻き込まれるリスクの大半は消える
Q2140万円を超える案件も司法書士法人に頼めますか?
140万円を超える民事訴訟の代理や示談交渉は、認定司法書士でも扱えない。地方裁判所の事件は弁護士の領域である(民事訴訟法54条)。ただし地裁へ提出する訴状などの書類作成は、司法書士の通常業務として扱える(司法書士法3条1項4号)。実務のポイント:「書類作成だけ頼んで本人訴訟」は費用を抑える定番の選択肢だが、法廷で話すのはあなた自身になる。その覚悟があるかで判断する
間違えやすい点 AI による整理
- 「法人として簡裁代理を業務目的にしていれば、全国どの事務所でも扱える」と思われがちだが、本条はその反対を定める。権限の有無は法人単位ではなく事務所単位で判断され、鍵になるのは特定社員が常駐しているかどうかである
- 特定社員が「たまに顔を出す」「電話で指示する」程度で足りると考えるのは危うい。条文は「常駐」を要求しており、本店の認定司法書士がリモートで決裁するだけの体制で足りるかについて、条文は救いの余地を書いていない。運用は慎重に組むべきである(実務上の運用は所属司法書士会に確認されたい)
- 依頼者の側から見れば「司法書士が対応してくれた」で話は終わる。だが法律から見れば、問われるのは「認定司法書士かどうか」と「常駐する事務所かどうか」の二点である。この落差を知らずに交渉を任せると、権限外の代理を理由に相手方から和解の有効性を争われる余地を残す
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 司法書士法40条:簡裁代理業務を扱える事務所の範囲 | 司法書士法39条:法人の各事務所への社員常駐義務(一般) 司法書士法36条:法人内で簡裁代理業務を執行できる者 |
| 求められる人 | 特定社員(認定司法書士である社員)の常駐 | 司法書士会の会員である社員の常駐 特定社員のみが業務執行権を有する |
| 違反した場合の帰結 | その事務所では簡裁代理業務を取り扱えない | 事務所の設置・運営自体が法令違反となる 特定社員以外による執行は権限外となる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の地政士は登記代理が中心で訴訟代理権はない。弁護士以外の者が訴訟代理人となるには審判長の個別許可を要し、日本の認定司法書士のような類型的な代理権制度はない
韓国の법무사は書類作成・登記が中心で、日本のような簡裁訴訟代理権は認められていない
ドイツは非弁護士による法律サービスを RDG で包括的に規律し、許容範囲を限定列挙する
米国は州ごとに弁護士以外の法律業務(UPL)を禁止し、限定的な非弁護士資格を一部州が導入している
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、近所の司法書士法人の支店に過払い金の相談に行き、窓口に出てきたのが認定のない司法書士だけだったら、どうなる? 本店に認定者がいても、その支店では140万円以下の交渉代理を引き受けること自体が許されない。後になって和解の効力や報酬をめぐる争いの火種になる
- あなたは司法書士法人の代表で、繁忙期に唯一の特定社員を本店の応援に回した。その間も支店の補助者が簡裁事件の期日調整や相手方との示談の電話を続けていた。常駐していない事務所での取扱いにあたり、懲戒(司法書士会を通じた法務局長等の処分)の対象になりうる
- 支店の特定社員が月末で退職する。後任の認定司法書士の着任は来月半ば。あと二週間で、その支店が抱える簡裁事件の扱いを決めなければならない。本店への移管、依頼者への説明、委任関係の整理を今週中に始める必要がある
- 友人が「大手の司法書士法人に頼んだから安心」と言う。しかし担当事務所に特定社員が常駐しているか、本人は一度も確かめていない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 委任契約書や名刺で、担当者が認定司法書士(認定番号)かを確認する2. 担当事務所に特定社員が常駐しているかを書面かメールで問い合わせ、回答を残す3. 権限外の取扱いが疑われる場合は、所属する司法書士会の相談窓口へ申し出る4. 和解の効力や報酬の扱いに不安があれば、弁護士に相談し、委任関係の整理を検討する
訴えられた側:1. 全事務所について特定社員の配置と勤務実態を一覧化し、常駐要件を満たしているか点検する2. 欠員が出た事務所では簡裁事件の受任を直ちに止め、常駐している事務所へ移管し、依頼者に説明する3. 補助者が交渉や期日対応を行っていないか業務フローを見直す4. 司法書士会から照会があれば、事実関係を正確に記録したうえで対応する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。報酬返還などの請求には一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される。懲戒については、令和元年改正で懲戒事由から7年を経過すると手続を開始できない旨の規定が置かれている(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)改正 司法書士法人制度と認定司法書士の簡裁訴訟代理権が創設され、法人の簡裁代理業務の取扱いに関する規定が置かれた。その後の改正(令和元年の一人法人解禁など)による文言や条番号の変動は人による確認が必要
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 改正:司法書士法人制度と、認定司法書士による簡裁訴訟代理等関係業務が創設され、法人が同業務を扱う場合の事務所に関する規律が置かれた
- 2.令和元年(2019年) 改正:社員一人による司法書士法人の設立解禁などを含む改正が行われた。本条の条番号・文言への影響は e-Gov の原典で確認を要する
- 司法書士法 第3条簡裁訴訟代理等関係業務の範囲と認定要件
- 司法書士法 第29条司法書士法人の業務範囲
- 司法書士法 第36条簡裁代理業務の執行は特定社員のみ
- 司法書士法 第39条事務所への社員常駐義務の一般規定
- 民事訴訟法 第54条訴訟代理人は原則弁護士、その例外の根拠
- 裁判所法 第33条簡裁の事物管轄、140万円基準
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