司法書士法 第44条(解散)
クイックジャンプ
- 司法書士法人は、次に掲げる理由によつて解散する。
- 一定款に定める理由の発生
- 二総社員の同意
- 三他の司法書士法人との合併
- 四破産手続開始の決定
- 五解散を命ずる裁判
- 六第四十八条第一項第三号の規定による解散の処分
- 七社員の欠亡
- 2.司法書士法人は、前項第三号の事由以外の事由により解散したときは、解散の日から二週間以内に、その旨を、主たる事務所の所在地の司法書士会及び日本司法書士会連合会に届け出なければならない。
- 3.司法書士法人の清算人は、司法書士でなければならない。
この条文の基本情報
解散とは何ですか?
定義解散とは、司法書士法第44条に定められた規定で、「司法書士法人は、次に掲げる理由によつて解散する。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 司法書士法第44条(解散)は、日本の司法書士法に含まれる条文です。
- 司法書士法第44条の条文原文は「司法書士法人は、次に掲げる理由によつて解散する。」で始まります。
- 司法書士法第44条は第五章 司法書士法人に置かれています。
- 司法書士法の公布日は昭和25年5月22日です。
- 司法書士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 司法書士法第44条の前の条は司法書士法第43条です。
- 司法書士法第44条の次の条は司法書士法第44条の2です。
- 司法書士法第44条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第44条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197 - 本サイト収録
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第44条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000197/44
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点司法書士法44条は、司法書士法人の解散事由を七つ定める。合併以外で解散したときは2週間以内に司法書士会等へ届け出る必要があり、清算人は司法書士に限られる。
Q · 司法書士法人が解散したら、依頼していた書類は誰が管理するの?
清算人が管理し、清算人は司法書士に限られる
司法書士法44条1項により、司法書士法人は総社員の同意や社員の欠亡など七つの理由で解散します。解散後も法人は清算の目的の範囲で存続し、残務処理は清算人が担います。同条3項は清算人を司法書士に限っているため、家族や事務員が後始末をすることはできません。合併以外で解散した場合、法人は2週間以内に主たる事務所の所在地の司法書士会と日本司法書士会連合会へ届け出る義務があるため、依頼者は司法書士会に照会して窓口を確認できます。
解説
看板に「司法書士法人」とあるだけで、組織だから安心だと思う人は多い。その感覚が当たるかどうかは、社員(法人を構成する司法書士)の人数で決まる。令和元年改正(2020年施行)で、社員が一人だけの司法書士法人も認められた。そうした法人では、その一人が亡くなるか資格を失った時点で「社員の欠亡」(社員が一人もいなくなること)にあたり、法人は解散する。ただし、解散してもすぐに消えるわけではない。法人は清算(残務を片付け、債権債務を整理する手続)に入り、本条3項により清算人は司法書士でなければならない。家族や事務員が代わりに後始末をすることはできない。合併以外の理由で解散した場合、法人は解散の日から2週間以内に、主たる事務所の所在地の司法書士会と日本司法書士会連合会へ届け出なければならない。依頼先と連絡が取れなくなったとき、法務局より先に地元の司法書士会へ問い合わせると、誰が後始末を担っているかを早く確かめられることがある
法的な位置づけ
司法書士法44条は、司法書士法人の解散事由と解散後の規律を定める規定である。解散事由として定款所定の理由、総社員の同意、合併、破産手続開始の決定、解散命令の裁判、法務大臣の解散処分、社員の欠亡の七つを列挙し、合併以外の解散について2週間以内の届出義務を課し、清算人の資格を司法書士に限定する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.解散事由と解散日を特定する 総社員の同意日、社員の死亡日、解散処分の日など、44条1項のどの事由にいつ該当したかを確定する。2週間の届出期限はこの解散日から数える
- 2.司法書士の清算人を確保する 44条3項により、清算人は司法書士でなければならない。残った社員がいなければ、引き受けてくれる司法書士を探し、選任の手続を進める
- 3.2週間以内に司法書士会と日司連へ届け出る 合併以外の解散であれば、解散の日から2週間以内に、主たる事務所の所在地の司法書士会と日本司法書士会連合会の双方へ解散の旨を届け出る
- 4.全依頼者へ通知し書類・預り金を返還する 進行中の案件をすべて洗い出して依頼者に解散を通知する。登記識別情報などの書類と預り金は、受領の記録を残しながら返還するか、後任の司法書士へ引き継ぐ
- 5.解散と清算人の登記を行う 届出と並行して、法務局で解散と清算人の登記を申請する。登記の期限は準用される規定によるため、最新の条文で確認する
よくある質問 AI による整理
Q1司法書士法人の解散事由とは?
司法書士法44条1項が定める七つです。定款所定の理由、総社員の同意、合併、破産手続開始の決定、解散を命ずる裁判、法務大臣の解散処分、社員の欠亡です。
Q2司法書士法人の解散届はいつまでに出す?
解散の日から2週間以内です。主たる事務所の所在地の司法書士会と日本司法書士会連合会の双方に届け出ます。合併による解散はこの届出の対象外です。
Q3司法書士法人の清算人は誰がなれる?
司法書士に限られます(44条3項)。社員の家族や事務員など、資格のない人は清算人になれません。
Q4社員の欠亡とは何ですか?
法人を構成する社員(司法書士)が一人もいなくなることです。一人法人では、その一人の死亡や資格喪失によって欠亡となり、解散事由になります。
Q5司法書士法人が解散したら依頼はどうなる?
法人は清算に入り、清算人が書類の返還や進行中の案件の引継ぎを行います。期限のある手続は、別の司法書士へ早めに依頼し直すのが安全です。
Q6司法書士法人が解散したかどうか調べる方法は?
法務局で登記事項証明書を取得すると、解散と清算人の登記を確認できます。主たる事務所の所在地の司法書士会へ照会するのも有効です。
Q7一人でも司法書士法人を作れる?
令和元年改正により、社員一人の司法書士法人も認められています。ただし、その一人が欠けると社員の欠亡としてそのまま解散事由になります。
Q8司法書士法人の届出を怠るとどうなる?
44条2項の届出義務に違反することになり、司法書士会の監督や懲戒の対象になり得ます。具体的な扱いは所属の司法書士会に確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1頼んでた司法書士の先生が亡くなって、事務所もなくなるらしい。登記の書類ってどうなるの?
一人法人であれば、社員の欠亡によって解散する(44条1項7号)。法人は清算に入り、清算人は司法書士でなければならない(同3項)ので、書類は清算人が管理し、返還または引継ぎを行う。実務のポイント:会員の死亡や法人の解散の情報は、実務上、まず地元の司法書士会に集まりやすい。法務局で登記が反映されるのを待つより、司法書士会へ問い合わせたほうが早く窓口にたどり着くことが多い
Q2事務所が懲戒で解散になったら、そこの司法書士も資格がなくなるんですか?
なくならない。法人への解散処分(48条1項3号)と社員個人への懲戒は別の手続であり、個人の資格は自動的には失われない。ただ、同じ非違行為(職務上のルール違反)を理由に個人も懲戒されることは珍しくない。実務のポイント:担当していた司法書士が、別の事務所で業務を続けていることがある。書類の所在は、清算人と元の担当者の両方に確認すると早く見つかる
間違えやすい点 AI による整理
- 解散すれば法人は消えてなくなる、と考えがちだが、実際には清算の目的の範囲で法人は存続する。預けた書類や預り金の返還を求める相手は消えておらず、名前が「清算人」に変わるだけである
- 「事務所が潰れたら誰を責めればいいのか」と考える人は多いが、最初の段階で必要なのは責任の追及ではない。今、誰が書類を持っているかである。その答えは清算人であり、本条3項がその人物を司法書士に限っているので、資格者名簿から辿ることができる
- 一人法人の弱さを、規模が小さいという程度の話だと考えると見誤る。社員が一人なら、その一人の死亡や登録取消しがそのまま解散事由になり、依頼中の案件全体が一日で清算手続に移る。個人事務所と変わらない脆さに、法人手続の重さが加わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 司法書士法44条:法人そのものの解散 | 司法書士法43条:個々の社員の法定脱退(要確認) 司法書士法48条:法人に対する懲戒処分 |
| 発生原因 | 定款、総社員の同意、合併、破産、裁判、解散処分、社員の欠亡の七つ | 登録取消しなど社員個人に生じた事由(要確認) 法務大臣による戒告・業務停止・解散の処分 |
| 依頼者への影響 | 法人は清算に入り、窓口は司法書士である清算人に移る | 法人は存続する。ただし最後の社員の脱退なら社員の欠亡につながる 解散処分の場合は44条1項6号を通じて解散・清算に移る |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾で登記代理を担う地政士の資格法。日本の司法書士法人のような法人制度とその解散規定に直接対応するものは限定的で、比較は職能制度全体の水準にとどまる
韓国の法務士にも合同法人の制度があり、解散に関する規定が置かれている。具体的な条番号と要件は最新の条文で要確認
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- マンション購入の決済を一週間後に控えた夜、依頼していた一人法人の代表司法書士が急に亡くなったら、どうなるのか? 法人は社員の欠亡で解散し、清算人が決まるまで窓口がなくなる。決済日はずらせないので、別の司法書士を探す動きと、預けた書類の行方を確認する動きを同時に始めることになる
- あなたは二人法人の社員で、パートナーと話し合い、総社員の同意で解散することを決めた。解散日から2週間以内に、主たる事務所の所在地の司法書士会と日本司法書士会連合会へ届け出る義務がある。清算人も司法書士の中から確保しなければならない。届出の前に、まず依頼者へ連絡しておく段取りを組む
- 法務大臣の懲戒で解散処分を受けた司法書士法人の場合、社員個人の資格は自動的には消えない。法人の後始末と個人の業務継続は、別々の流れで進む
取るべき行動
被害を受けた側:1. 依頼先の主たる事務所がある地域の司法書士会に電話し、解散の届出の有無と清算人を確認する2. 法務局で登記事項証明書を取り、解散と清算人の登記を確認する3. 清算人に書面で、預けた書類・預り金の返還と、進行中案件の処理方針を請求する4. 決済日など期限のある手続は、別の司法書士にすぐ依頼し、清算人との引継ぎを依頼する
訴えられた側:1. 解散事由が発生した日を特定する(同意日、死亡日、処分日など) 2. 合併以外の解散であれば、2週間以内に司法書士会と日本司法書士会連合会へ届け出る3. 清算人を司法書士の中から確保する4. 全依頼者に解散を通知し、書類と預り金の返還を記録に残す5. 解散と清算人の登記も並行して進める
時効(請求できる期限):解散の日から2週間以内に、主たる事務所の所在地の司法書士会と日本司法書士会連合会へ届け出る(44条2項。合併による解散は除く)。解散登記の期限は準用規定によるため別途確認が必要(最新の改正状況をご確認ください)。預り金の返還請求には特定の時効はなく、一般消滅時効(民法166条:権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される
改正沿革 AI による整理
- 平成14年(2002年)改正 司法書士法人制度の創設に伴い新設(2003年施行)
- 平成16年(2004年) 新破産法の制定に伴い、破産に関する文言を「破産手続開始の決定」へ整備したとみられる。要検証
- 令和元年(2019年)改正 一人法人の解禁に伴い、「社員の欠亡」を解散事由とし、懲戒権者を法務大臣に改めたとみられる(2020年施行)。要検証
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 新設:司法書士法の改正で司法書士法人制度が創設され、解散事由・届出・清算人資格を定める本条が新設された(2003年施行)
- 2.令和元年(2019年) 改正:社員一人の司法書士法人の解禁にあわせ、解散事由が「社員の欠亡」に整理されたとされる(2020年施行)。詳細は改正法で要確認
- 司法書士法 第48条法務大臣による解散処分の根拠
- 司法書士法 第45条他法人との合併手続(現行効力を要確認)
- 司法書士法 第43条社員の法定脱退事由(現行効力を要確認)
- 司法書士法 第26条司法書士法人の設立根拠(現行効力を要確認)
- 会社法 第641条持分会社の解散事由との対応関係(準用範囲を要確認)
- 破産法 第30条破産手続開始の決定の要件
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