司法書士法 第78条
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- 第七十三条第一項の規定に違反した者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
- 2.協会が第七十三条第二項の規定に違反したときは、その違反行為をした協会の理事又は職員は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 司法書士法第78条は、日本の司法書士法に含まれる条文です。
- 司法書士法第78条の条文原文は「第七十三条第一項の規定に違反した者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 司法書士法第78条は第十一章 罰則に置かれています。
- 司法書士法の公布日は昭和25年5月22日です。
- 司法書士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 司法書士法第78条の前の条は司法書士法第77条です。
- 司法書士法第78条の次の条は司法書士法第79条です。
- 司法書士法第78条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第78条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000197 - 本サイト収録
司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)第78条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000197/78
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点司法書士法78条は、司法書士・司法書士法人でない者が登記申請書類の作成など司法書士業務を業として行った場合に、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金を科す罰則規定である。
Q · 司法書士じゃない人が登記の書類を作ってお金をもらったら、犯罪になるの?
業として行えば、無償でも処罰されうる
司法書士法78条1項により、司法書士・司法書士法人でない者が、他人の依頼を受けて登記申請書類の作成や登記手続の代理などを業として行うと、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処されます(73条1項違反)。報酬の有無は決め手ではなく、反復継続の意思があれば「業」と評価されうるのが実務の一般的な理解です。依頼者本人は原則として処罰されませんが、無資格者が作った登記の不備による損害は自分で負うことになります。
解説
「登記の書類くらい、慣れている人に作ってもらえば安く済む」。この発想の先には刑事罰が待っている。司法書士会に入会している司法書士や司法書士法人ではない者が、他人の依頼を受けて次の業務を「業として」行うと、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処される。対象は、登記・供託手続の代理、法務局や裁判所・検察庁に出す書類の作成、それらについての相談である(司法書士法3条1項1号から5号、73条1項)。決め手は報酬の有無ではない。繰り返し行うつもりがあれば「業」と評価されうる。行政書士が登記申請書類を作って処罰された事件で、最高裁はこの規制を合憲と判断した(最判平成12.2.8)。2項は、公共嘱託登記司法書士協会(官公署からの登記の依頼をまとめて受ける法人)が業務範囲を超えた場合に、実際にその行為をした理事・職員個人を同じ刑で罰する。依頼したあなたは原則として処罰されない。しかし、無資格者が作った登記に不備があれば、損をするのはあなたである。
法的な位置づけ
司法書士法78条は、司法書士会に入会した司法書士又は司法書士法人でない者が、同法3条1項1号から5号に定める登記・供託手続の代理、法務局や裁判所等に提出する書類の作成及びその相談を業として行うことを禁じた73条1項の違反に対し、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金を定める罰則規定である。2項は公共嘱託登記司法書士協会の業務範囲違反について、行為者たる理事・職員を処罰する。
よくある質問 AI による整理
Q1非司法書士行為とは何ですか?
司法書士でない者が、他人の依頼で登記申請書類の作成や登記手続の代理などを業として行うことです。司法書士法73条1項が禁止し、78条が罰則を定めます。
Q2非司法書士行為の罰則はどのくらいですか?
1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金です(司法書士法78条1項)。2025年6月の刑法改正の施行により「懲役」から「拘禁刑」に改められました。
Q3不動産屋が相続登記の書類を作るのは違法?
司法書士でない不動産業者が、登記申請書の作成を業として引き受ければ73条1項違反となり、78条で処罰されうります。提携司法書士の名前で受任していれば問題ありません。
Q4相続登記は自分でできる?
できます。相続人本人が自分の名前で申請する「本人申請」は禁止されていません。規制されるのは、他人の依頼を受けて業として代わりに行う場合です。
Q5裁判所に出す書類の作成代行は誰ができる?
裁判所・検察庁に提出する書類の作成は、弁護士のほか司法書士の業務です(司法書士法3条1項4号)。それ以外の者が業として行えば78条の処罰対象になりえます。
Q6司法書士法78条の時効はいつまで?
法定刑の上限が1年以下の拘禁刑なので、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。犯罪行為が終わった時から起算します。
Q7公共嘱託登記司法書士協会とは?
官公署などからの不動産の表示に関する登記以外の登記の嘱託を、まとめて受けるために司法書士が設立する法人です。業務範囲を超えると78条2項で理事・職員が処罰されます。
Q8非司法書士行為を見つけたらどこに通報する?
業者所在地の司法書士会への情報提供が一般的です。悪質な場合や被害がある場合は、警察への相談も検討します。証拠として契約書や領収書を保全しておきましょう。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親が亡くなった実家の名義変更、兄が代わりに書類を作って申請するのはアウトですか?
相続人である兄が自分も当事者として申請するのは本人申請であり、問題はない。一回限り家族を手伝う程度なら、通常は「業として」にもあたらない(3条、73条1項)。実務のポイント:危ないのは「親戚の分も知人の分も」と頼まれるうちに引き受け続けるケースだ。善意の回数が増えるほど、「業」との距離は縮まっていく
Q2行政書士さんに相続をまとめて頼んだら、登記まで入ってたんですが大丈夫?
遺産分割協議書の作成は行政書士にもできる。しかし相続登記の申請書作成と申請代理は司法書士の業務で、行政書士がこれを業として行えば本条の処罰対象になりうる(73条1項、行政書士法1条の2第2項)。実務のポイント:誠実な行政書士事務所は登記部分を提携司法書士に回し、その司法書士の名前で受任する。委任状の受任者欄に誰の名前があるかを見れば、一目で分かる
Q3無資格の業者に頼んでしまった私も処罰されますか?
条文が罰するのは業務を行った者で、依頼者は原則として処罰されないと解されている。対向犯の依頼者側を共犯として罰しないとする判例理論が根拠になっている。実務のポイント:処罰されないことと損をしないことは別の問題だ。無資格者には司法書士のような賠償責任保険も懲戒もない。登記ミスで生じた損害は、自分で回収しに行くしかない
間違えやすい点 AI による整理
- 「報酬をもらっていないから違反にならない」と考える人は多い。しかし処罰の要件は「業として」行うことで、反復継続の意思があれば無償でも該当しうるというのが実務の一般的な理解である。親族の登記を一回限り手伝う程度なら通常は業にあたらないが、「頼まれたらいつでもやる」と周囲に知られている状態は危うい
- 問題は「誰が処罰されるか」ではなく「出来上がった登記を誰が保証するか」である。依頼者は原則として処罰されないので安心しがちだが、無資格者には職責上の注意義務も懲戒もない。司法書士が加入する賠償責任保険もない。罰則の外側にいることが、損害の外側にいることを意味しない
- あなたから見れば、行政書士も司法書士も「役所に出す書類を作る先生」で同じに見える。法律から見ると両者の境界ははっきりしている。行政書士法1条の2第2項は、他の法律で制限された書類を行政書士の業務から外しており、登記申請書類はその典型である。この落差に気付かず「ワンストップ」をうたう事務所に任せると、手続が途中で止まる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の性質 | 司法書士法78条:73条違反に対する罰則規定 | 司法書士法73条:非司法書士等の業務禁止(行為規範) 司法書士法74条:非司法書士の名称使用の禁止 |
| 規制される行為 | 73条1項・2項に違反する業務の実行そのもの | 司法書士でない者が3条1項1号〜5号の業務を業として行うこと 司法書士でない者が「司法書士」又は紛らわしい名称を使うこと |
| 処罰の対象者 | 1項は違反した者本人、2項は違反行為をした協会の理事又は職員 | 禁止規範のみで、罰則は78条に委ねる 名称を使用した者(罰則は別条で定める) |
| 利用者が確認すべき点 | 依頼先が業として登記書類を作っていないか | 委任状の受任者欄が司法書士又は司法書士法人か 名乗っている肩書きと登録番号が一致するか |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では土地登記の代理を地政士の業務とし、資格のない者が地政士業務を行うことを禁止・処罰する。日本の司法書士と台湾の地政士は、登記代理という点で機能的に近い。
韓国の法務士は日本の司法書士制度を源流とし、登記申請や裁判所提出書類の作成を担う。非法務士による業務も禁止・処罰されている。
ドイツでは不動産登記の申請は公証人(Notar)が中心的に担う。無資格の法律サービス提供はRDGで規制されるが、制裁の中心は秩序違反金(Bußgeld)である。
米国には司法書士に相当する資格がなく、法律文書作成は弁護士業務として各州のUPL規制の対象となる。州によって刑事罰の有無や範囲が異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 親が亡くなり、不動産屋から「相続登記の書類もうちで作っておきますよ、手数料3万円で」と言われた。安くて楽に見えるが、司法書士でない不動産業者が登記申請書の作成を業として引き受けるのは、73条1項違反になりうる。名義変更が後で差し戻されたとき、責任を追及できる資格者は誰もいない
- あなたは行政書士で、顧客から「会社設立の定款を作ってくれたなら、ついでに設立登記の申請書もお願い」と頼まれた。定款作成は行政書士の業務だが、登記申請書の作成は司法書士の業務である。サービス精神で一枚作った時点で刑事罰の線を越える。最高裁はまさにこの種の事案で有罪を維持した
- 相続手続をまとめて代行する民間サービスに申し込んだら、明細に「登記申請書作成」とある。適法なのか? 提携司法書士が自分の名前で受任しているなら問題はない。業者が自社で書類を作っているなら話は違う。契約前に「登記は誰の名前で申請するのか」を一行聞けば判別できる
- 知人に頼まれ、無償で裁判所に出す訴状の下書きを何件も手伝ってきた。報酬はゼロ。それでも繰り返し引き受ける意思があれば「業」と評価されうる。「タダだから大丈夫」は通用しない
- 法務局から登記の補正連絡が入り、補正の期限まであと数日。ところが書類を作った「代行業者」と連絡がつかない。無資格者は法務局に対してあなたの代理人になれないため、結局あなた自身が平日に法務局へ出向き、他人が作った書類を一から読み解くことになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 依頼先が司法書士かどうかを日本司法書士会連合会の検索や登録番号で確認する2. 無資格者が作った書類で登記が却下・補正になった場合、やり取りの記録、領収書、契約書を保全する3. 支払った報酬の返還や損害賠償は民法709条、契約の有効性は民法90条の観点で検討する4. 悪質な業者は地元の司法書士会に情報提供し、必要に応じて警察に相談する5. 登記そのものは改めて司法書士に依頼し、早く正しい状態に戻す
訴えられた側:1. 自分が関与した業務が3条1項1号から5号のどれにあたるか、他の法律に別段の定めがあるか(弁護士、土地家屋調査士の表示登記など)を切り分ける2. 反復継続の意思がなかったこと(一回限り、親族間など)を示す客観資料を集める3. 進行中の案件は直ちに司法書士へ引き継ぎ、依頼者への説明と返金を検討する4. 警察から連絡があれば、供述の前に弁護士に相談する
時効(請求できる期限):本条の罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)で、犯罪行為が終わった時から起算する。依頼者が業者に損害賠償を請求する場合は、損害と加害者を知った時から3年、行為時から20年(民法724条)
学説
通説:「業として」とは反復継続の意思をもって行うことをいい、有償・無償を問わない。親族間で一回限り手伝う程度は通常該当しないが、不特定多数から引き受ける態勢があれば該当しうる。
通説:依頼者は非司法書士行為の対向的関与者にとどまるため、原則として共犯として処罰されないと解されている。もっとも、罰則の外にいることは損害の外にいることを意味しない。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部改正に伴う整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた。罰金額100万円以下は維持
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:司法書士法制定。非司法書士による業務の禁止とその罰則が設けられた(現行条番号とは異なる)。
- 2.令和7年(2025年) 改正:令和4年の刑法等改正に伴う関係法律整理により、2025年6月1日施行で法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた。罰金100万円以下は維持。
- 司法書士法 第73条本条が罰する禁止行為の本体
- 司法書士法 第3条独占業務の範囲(1号から5号)
- 司法書士法 第74条非司法書士の名称使用の禁止
- 弁護士法 第72条非弁護士の法律事務取扱い禁止
- 行政書士法 第1条の2他法で制限された書類作成の除外
- 土地家屋調査士法 第68条表示登記の業務独占の並行規定(現行効力を要確認)
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