建築士法 第10条の34(報告、検査等)
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- 国土交通大臣は、講習事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、登録講習機関に対し講習事務若しくは経理の状況に関し必要な報告を求め、又はその職員に、登録講習機関の事務所に立ち入り、講習事務の状況若しくは設備、帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
- 2.第十条の二第三項及び第四項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。
この条文の基本情報
報告、検査等とは何ですか?
定義報告、検査等とは、建築士法第10条の34に定められた規定で、「国土交通大臣は、講習事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、登録講習機関に対し講習事務若しくは経理の状況に関し必要な報告を求め、又はその職員に、…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築士法第10条の34(報告、検査等)は、日本の建築士法に含まれる条文です。
- 建築士法第10条の34の条文原文は「国土交通大臣は、講習事務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、登録講習機関に対し講習事務若しくは経理の状況に関し必要な報告を求め、又はその職員に、…」で始まります。
- 建築士法第10条の34は第二章 免許等に置かれています。
- 建築士法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 建築士法第10条の34の前の条は建築士法第10条の33です。
- 建築士法第10条の34の次の条は建築士法第10条の35です。
- 建築士法第10条の34には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第10条の34 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000202 - 本サイト収録
建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第10条の34(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000202/10_34
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築士法10条の34は、国土交通大臣が登録講習機関に講習事務や経理の報告を求め、職員に立入検査・質問をさせることができると定める。犯罪捜査目的は禁止。
Q · 建築士の定期講習をやっている民間の講習機関に、国は立ち入って調べられるの?
調べられる。報告徴収と立入検査の権限が国にある
建築士法10条の34により、国土交通大臣は講習事務の適正な実施を確保するため必要と認めるとき、登録講習機関に講習事務や経理の状況について報告を求め、職員を事務所に立ち入らせて設備・帳簿・書類を検査させ、関係者に質問させることができます。事前に不正が証明されている必要はありません。一方、職員は身分証明書を携帯し求めに応じて提示しなければならず、この権限を犯罪捜査のために用いることはできません(同条2項による10条の2第3項・第4項の準用)。
解説
建築士事務所に所属する建築士は、3年ごとに定期講習を受けなければならない(建築士法22条の2)。その講習を運営しているのは国ではなく、国土交通大臣の登録を受けた民間の「登録講習機関」である。本条は、その民間機関に対する国の監督権限を定める。国土交通大臣は、講習事務や経理(お金の出入り)について報告を求めることができる。さらに職員を事務所に立ち入らせ、設備、帳簿、書類を検査し、関係者に質問させることもできる。発動の条件は「講習事務の適正な実施を確保するため必要がある」と認められることだけで、事前の不正の証明は要らない。一方で、立入検査に来た職員は身分証明書を携帯し、求められたら提示しなければならない。また、この権限を犯罪捜査のために使ってはならない(2項による10条の2第3項・第4項の準用)。あなたが講習を受ける側なら、修了証の価値はこの監督に支えられている。講習を運営する側なら、帳簿と受講記録は「いつ見られてもよい状態」にしておくのが前提である。
法的な位置づけ
建築士法10条の34は、建築士定期講習を実施する登録講習機関に対する国土交通大臣の監督権限を定める規定である。講習事務の適正な実施の確保に必要な範囲で、講習事務・経理の状況に関する報告徴収、事務所への立入検査、関係者への質問を認め、立入検査には身分証明書の携帯・提示義務と犯罪捜査目的の否定を準用する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.来訪職員の身分証明書を確認する 国土交通省の職員が立入検査に来たら、まず身分証明書の提示を求め、氏名・所属を記録する。10条の2第3項の準用により職員には提示義務があり、確認は正当な対応である
- 2.検査・報告の範囲と期限を確認する 報告徴収の書面または職員の説明から、対象となる講習事務・経理の範囲、対象期間、提出期限を確認する。範囲を明確にすることで記載漏れや虚偽報告の疑いを避ける
- 3.講習記録と経理帳簿を揃える 受講者名簿、出欠記録、修了考査の結果、受講料の収支帳簿、関連団体との資金のやり取りの記録を年度別に揃え、すぐ提示できる状態にする
- 4.回答窓口を一本化して報告・質問に対応する 社内の回答担当者を一人に決め、報告書の提出と質問への回答を行う。拒否や虚偽回答は罰則の対象になりうるため、不明点は「確認のうえ回答する」と記録に残す
- 5.指摘事項の是正計画を提出する 検査後に改善を求められた場合、期限内に原因分析と是正計画を示す。処分に不服があれば、行政不服審査法・行政事件訴訟法の期間内に審査請求や取消訴訟を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1登録講習機関とは何ですか?
建築士の定期講習などを実施するため、国土交通大臣の登録を受けた民間の機関です。国に代わって講習事務を担い、本条により国の監督を受けます。
Q2建築士 定期講習 何年ごと?
建築士事務所に所属する建築士は、おおむね3年ごとに定期講習を受ける義務があります(建築士法22条の2)。講習は登録講習機関が実施します。
Q3建築士法 立入検査 拒否 できる?
正当な理由なく拒むと罰則の対象となりえます。ただし職員は身分証明書の携帯・提示義務を負うため、提示を求めることは正当な対応です。
Q4登録講習機関の立入検査は令状が必要?
不要です。本条の検査は刑事手続ではなく行政上の検査です。その代わり、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないと定められています。
Q5講習機関の経理も国に調べられる?
調べられます。条文は報告徴収の対象として「講習事務」だけでなく「経理の状況」も明記しており、受講料の収支なども確認対象に入ります。
Q6国交省の報告徴収 期限はいつまで?
法律に一律の期限はなく、個別の報告徴収の書面で指定されます。期限内に正確に提出できるよう、記録を年度別に整理しておくことが重要です。
Q7講習機関の不正はどこに通報する?
建築士制度を所管する国土交通省に情報提供するのが一般的です。具体的な事実と資料を添えると、本条の報告徴収や立入検査の材料になりえます。
Q8立入検査の結果、講習機関はどうなる?
問題が確認されれば、改善命令や登録の取消しなどの監督処分につながるおそれがあります。処分には審査請求や取消訴訟で争う道があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1抜き打ちで来られたら、その日は都合が悪いって断れないんですか?
正当な理由なく検査を拒めば罰則の対象になりうる。ただし職員には身分証明書の携帯・提示義務があり(建築士法10条の34第2項による10条の2第3項準用)、提示されるまでは協力を待ってよい。実務のポイント:担当者が不在で説明できない場合は、拒否するのではなく、日程調整の申し出を記録に残す。拒否と調整依頼は、後で大きく評価が分かれる
Q2検査で見つかったことが、そのまま警察に回って刑事事件になるんですか?
本条の立入検査は犯罪捜査のためのものと解釈してはならないと定められている(10条の2第4項準用)。行政上の監督が目的である。ただし、検査を拒んだり虚偽の報告をしたりすること自体は罰則の対象となる。実務のポイント:検査そのものより、説明の食い違いのほうが問題になりやすい。社内の回答窓口を一人に決めておくと、矛盾した説明を防げる
間違えやすい点 AI による整理
- 「立入検査は令状がないと拒める」と考える人がいるが、本条の検査は刑事手続ではなく行政上の検査であり、令状なしで行える。その代わり、法律は犯罪捜査に使うことを禁じている(10条の2第4項の準用)。拒否できるかではなく、拒否すると罰則がある構造だと理解すべきである
- 講習機関の運営者は報告対象を「講習の中身」だけだと考えがちだが、条文は「経理の状況」も明記している。受講料の収支や関連団体への資金の流れも、国が確認できる範囲に入る。講義の質だけ整えていても、帳簿が説明できなければ監督上の問題になる
- 受講者から見ると、どの登録講習機関で受けても同じ修了証に見える。法律から見ると、その修了証の効力は機関が適正に講習を行っていることが前提である。機関側の不正が明らかになれば、講習の有効性そのものが問題になりうる(具体的な扱いは国交省の判断による)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 監督の対象 | 建築士法10条の34:定期講習を行う登録講習機関 | 建築士法10条の2:建築士個人の業務 建築士法22条の2:講習を受ける建築士の受講義務 |
| 権限の内容 | 講習事務・経理の報告徴収、立入検査、関係者への質問 | 建築士の業務に関する報告徴収・立入検査 監督権限ではなく受講義務そのものを定める |
| 手続上の歯止め | 10条の2第3項・第4項を準用(身分証提示、犯罪捜査目的の否定) | 身分証提示義務と犯罪捜査目的の否定を自ら規定(準用元) 該当なし |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では建築師の執業執照に有効期間があり、更新時に専業訓練の修了が求められる。訓練機関への監督は下位の行政規則で定める構造で、日本のように法律本体で立入検査を規定する形とは異なる
ドイツでは建築家の継続研修義務は州法で定められ、公法上の団体である建築家会議所が監督を担う。国が民間講習機関を直接検査する日本型とは担い手が異なる
米国では州の登録委員会が継続教育(CE)時間を要件とし、講習提供者の承認や記録監査を行う。連邦レベルの統一規定はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 登録講習機関の事務局に、国土交通省の職員が予告なしに訪れた。受付担当が慌てて事務所に通す前に、まず身分証明書の提示を求めてよい。これは10条の2第3項が準用されているからであり、失礼にはあたらない
- もし講習の出席管理がずさんで、途中退席した受講者にも修了証を出していたことが内部告発されたら、どうなる? 国は本条で受講記録の提出を求め、事務所に立ち入って出欠簿を確認できる。報告を拒んだり虚偽の報告をしたりすれば罰則の対象となり、登録の取消しにつながるおそれもある(最新の改正状況をご確認ください)
- 報告徴収の書面には提出期限が書いてある。あと10日。経理書類と講習実施記録が年度ごとにバラバラに保管されていると、期限内にそろえること自体が難しくなる
取るべき行動
被害を受けた側:受講者として講習の運営に疑問があるなら、1. 講習の日時、内容、出欠管理の実態をメモと資料で残す2. 受講料の領収書や修了証を保管する3. 国土交通省(建築士制度の所管部局)に具体的な事実を添えて情報提供する。本条の報告徴収や立入検査は、こうした情報をきっかけに動くことが多い
訴えられた側:登録講習機関として検査を受けるなら、1. 来訪した職員の身分証明書を確認する(10条の2第3項準用) 2. 報告・検査を拒んだり虚偽の回答をしたりしない。罰則の対象になる3. 受講記録、修了考査の結果、経理帳簿を年度別に整理し、すぐ出せる状態にしておく4. 改善を命じられたら期限内に是正計画を示す。登録取消しなどの処分には審査請求や取消訴訟で争う道がある
時効(請求できる期限):本条の報告・検査に特定の時効はなく、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。報告期限は個別の求めの書面で指定される。検査後の処分を争う場合は、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、または処分を知った日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)
学説
通説:本条のような行政上の立入検査は刑事手続ではないため令状を要しないが、権限は講習事務の適正確保という目的の範囲に限られ、犯罪捜査への流用は否定される。拒否には間接強制として罰則が用いられる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 改正:構造計算書偽装問題を受けた建築士法改正により、建築士事務所に所属する建築士の定期講習制度が導入され、登録講習機関による講習実施の枠組みが整えられた(本条の条番号の変遷は要確認)
- 建築士法 第10条の2身分証提示・犯罪捜査不可を準用する元条文
- 建築士法 第22条の2定期講習の受講義務、本条の監督対象の根拠
- 建築士法 第10条の22登録講習機関の登録(現行効力を要確認)
- 行政不服審査法 第18条監督処分に対する審査請求期間
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