建築士法 第10条の8(秘密保持義務等)
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- 中央指定登録機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、一級建築士登録等事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
- 2.一級建築士登録等事務に従事する中央指定登録機関の役員及び職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
この条文の基本情報
秘密保持義務等とは何ですか?
定義秘密保持義務等とは、建築士法第10条の8に定められた規定で、「中央指定登録機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、一級建築士登録等事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築士法第10条の8(秘密保持義務等)は、日本の建築士法に含まれる条文です。
- 建築士法第10条の8の条文原文は「中央指定登録機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、一級建築士登録等事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。」で始まります。
- 建築士法第10条の8は第二章 免許等に置かれています。
- 建築士法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 建築士法第10条の8の前の条は建築士法第10条の7です。
- 建築士法第10条の8の次の条は建築士法第10条の9です。
- 建築士法第10条の8には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第10条の8 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000202 - 本サイト収録
建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第10条の8(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000202/10_8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築士法第10条の8は、中央指定登録機関の役職員に登録事務上の秘密の守秘義務を退職後まで課し、登録事務に従事する間は罰則の適用上公務員とみなすと定める。
Q · 建築士会連合会の登録窓口の職員って、公務員じゃないのに賄賂罪になるの?
罰則上は公務員とみなされ、贈収賄罪も適用されうる
建築士法第10条の8第2項により、一級建築士登録等事務に従事する中央指定登録機関の役員・職員は、刑法その他の罰則の適用について「法令により公務に従事する職員」とみなされます。そのため職務に関して金品を渡せば贈賄罪(刑法198条)、受け取れば収賄罪(刑法197条)の対象となりえます。また同条1項により、役員・職員とその退職者は、登録等事務で知り得た秘密を漏らしてはなりません。
解説
一級建築士の登録申請書類を受け取る窓口の職員は、国家公務員ではない。国土交通大臣から指定を受けた民間の法人、中央指定登録機関(現在は公益社団法人日本建築士会連合会)で働く人である。それでも本条2項により、登録等の事務を担当している間は、刑法などの罰則の上では「公務員」として扱われる。結果は二つある。担当者にお礼の品を渡して審査を早めてもらおうとすれば、贈賄罪(刑法198条)の入口に立つ。窓口で声を荒らげて書類を払いのければ、公務執行妨害罪(刑法95条)が成立しうる。1項の守秘義務は、在職中だけでなく退職後にも続く。あなたが提出した実務経験の証明書、勤務先、処分に関する経緯といった名簿に載らない情報は、この義務で守られている。相手は民間の団体だから多少は融通が利くと思って接するのは間違いである。法律上は役所の窓口と同じ重さで向き合う必要がある。
法的な位置づけ
建築士法第10条の8は、中央指定登録機関の役員・職員およびその職にあった者に対し、一級建築士登録等事務に関して知り得た秘密の漏示を禁止する規定である。あわせて、同事務に従事する役員・職員を刑法その他の罰則の適用について法令により公務に従事する職員とみなし、いわゆるみなし公務員として位置づける。
よくある質問 AI による整理
Q1中央指定登録機関とはどこですか?
国土交通大臣の指定を受けて一級建築士の登録等事務を行う法人です。現在は公益社団法人日本建築士会連合会が指定されています。
Q2みなし公務員とは何ですか?
公務員ではない民間の役職員を、法令により刑法などの罰則の適用上だけ公務員として扱う仕組みです。建築士法10条の8第2項がその一例です。
Q3建築士登録機関の職員の守秘義務は退職後も続く?
続きます。建築士法10条の8第1項は「これらの職にあつた者」も対象としており、退職後も登録等事務で知り得た秘密を漏らしてはなりません。
Q4建築士法10条の8に違反するとどうなる?
秘密を漏らした場合は建築士法の罰則規定により刑事罰の対象となりえます。具体的な法定刑は現行条文の罰則規定で確認してください。
Q5登録窓口で怒鳴ると公務執行妨害になる?
登録等事務に従事中の職員に暴行・脅迫を加えれば、みなし公務員に対する公務執行妨害罪(刑法95条)が成立しうります。怒鳴るだけでも脅迫の程度次第です。
Q6一級建築士名簿の情報は誰でも見られる?
名簿の一定事項や懲戒処分は別の規定に基づき公開・公表されます。本条が守るのは、登録等事務を通じて職員が知った非公開の情報です。
Q7指定登録機関の職員が賄賂を受け取ったら何罪?
罰則の適用上公務員とみなされるため、刑法197条以下の収賄罪の対象となりえます。渡した側も刑法198条の贈賄罪に問われえます。
Q8建築士の登録情報が漏れたら誰に相談する?
まず登録機関へ書面で事実確認を求め、監督官庁の国土交通省へ情報提供します。損害賠償や刑事告訴を検討する場合は弁護士に相談してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1登録が早く済んだお礼に、ちょっとしたお菓子を送るのもダメなんですか?
職務に関するお礼として渡せば、相手はみなし公務員(建築士法10条の8第2項)なので、刑法上は賄賂と評価されるリスクがあります。金額が小さくても、職務との対価関係が認められれば成立しうるのが贈収賄罪です。実務のポイント:多くの指定機関は内規で贈答品の受け取りを禁止しているので、送っても返送されるのが普通です。善意が職員を困らせる結果になるだけで、手続は一日も早くなりません
Q2建築士会連合会から情報が漏れて損害が出た場合、国を訴えられますか?
指定機関が国の事務を代わりに行っている以上、国家賠償法1条の適用を考える余地があります。ただし指定機関の行為をどこまで国の責任とみるかは、実務上解釈が分かれています(指定確認検査機関に関する最決平成17.6.24が議論の参考になります)。実務のポイント:実務では、まず機関自体への民法715条の請求を本線に置き、国賠は並行して検討するのが堅実です。相手を一本に絞りすぎると、責任主体の争いだけで時間を消耗します
間違えやすい点 AI による整理
- 「公益社団法人の職員なのだから、公務員の収賄罪とは関係ない」と考えがちだが、本条2項は登録等事務に従事する役員・職員を、刑法その他の罰則の適用上、公務員とみなす。賄賂を渡した側も贈賄罪(刑法198条)の対象になる
- 守秘義務があることは多くの人が想像できる。見落とされやすいのはその射程の長さである。条文は「これらの職にあつた者」と明記しており、退職から何年経っても義務は消えない。転職先の設計事務所で元職場の情報を「業界の噂」として話すことも、違反の対象になりうる
- 「一級建築士の情報は全部秘密だから外に出ない」という安心は、半分しか正しくない。一級建築士名簿の一定の事項や懲戒処分の公表は、別の規定に基づいて公開される。守られているのは、職員が事務を通じて知った非公開の情報である。何が公開され、何が守られるのかを区別しないと、自分の情報管理を誤る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 建築士法10条の8:中央指定登録機関の役員・職員とその退職者 | 国家公務員法100条:国家公務員とその退職者 |
| 身分 | 民間法人の役職員(罰則の適用上のみ公務員とみなす) | 国家公務員そのもの |
| 守秘義務の範囲 | 一級建築士登録等事務に関して知り得た秘密 | 職務上知ることのできた秘密 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は刑法総則で「国家・地方自治体の機関から法に基づき委託を受け公共事務に従事する者」を公務員と定義し、個別法ごとのみなし規定ではなく一般規定で処理する
「その他法律に基づき公務に従事する人員」を国家工作人員として扱う一般規定で、日本の個別みなし規定と機能的に近い
ドイツは公行政の任務を担う民間機関の職員を Amtsträger に含める一般定義を置き、収賄・守秘義務違反の罰則を及ぼす
連邦の贈収賄罪では、合衆国のために、または合衆国に代わって公的職務を行う者も public official に含まれる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 登録の手続きが遅く、着工予定日が迫っている。「担当の方に菓子折りを持っていけば早くなるだろうか」と考えたことはないか。相手はみなし公務員である。職務に関する謝礼は贈賄罪の構成要件に触れうるし、受け取った職員も収賄罪の対象になる。善意の手土産のつもりでも、法律は動機を問わず「職務との対価関係」を見る
- 実務経験の書類に不備があると指摘され、窓口で机を叩いて怒鳴った。これで終わりにならない。相手が登録等事務に従事している最中であれば、暴行・脅迫を伴えば公務執行妨害罪になりうる。民間団体の窓口だという感覚は通用しない
- もし、元同僚の一級建築士について懲戒処分の調査が進んでいるという話が、業界の飲み会で耳に入ったら? 情報の出所が登録機関の元職員であれば、退職後であっても本条1項の守秘義務違反になる可能性がある。退職したから話してよいという理屈はない
- あと3日で事務所登録の更新期限が来るのに、建築士登録の変更届がまだ処理されていない。急ぐ必要はあるが、担当者個人の携帯番号を調べて直接頼み込むのは筋が違う。正規の窓口で書面による照会を出すことが、記録が残る唯一の正攻法である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分しか知らないはずの登録情報(勤務先の経歴、実務経験の内容、処分調査の経緯など)が外部に出ていたら、いつ、誰から、どの内容を聞いたかを日付つきで記録する2. 登録機関に書面で事実確認と調査を求め、回答を保管する3. 監督官庁である国土交通省へ情報提供する4. 損害があれば、漏らした者に民法709条、機関に715条で賠償請求を検討する。刑事告訴をする場合は、罰則の対象行為に当たるかどうかを弁護士と確認する
訴えられた側:1. 秘密漏示を疑われたら、話した内容が名簿の公開事項や公表済みの処分情報だったのか、非公開の情報だったのかをまず切り分ける2. 情報を知ったきっかけが登録等事務だったのかを確認する。職務と無関係に私的に知った情報なら、争点が変わる3. 謝礼の授受を疑われた場合は、職務との対価関係の有無が核心になる。供述する前に弁護人に相談する4. 社内調査や任意の事情聴取でも、発言は記録として残る前提で臨む
時効(請求できる期限):秘密漏示に対する刑事罰の公訴時効は法定刑によって決まる。法定刑の長期が5年未満の拘禁刑または罰金であれば3年(刑事訴訟法250条2項6号、最新の改正状況をご確認ください)。贈収賄は罪名ごとに別に計算する。民事の賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年、不法行為の時から20年(民法724条)
- 建築士法 第10条の4中央指定登録機関の指定根拠(現行効力を要確認)
- 建築士法 第5条一級建築士の登録手続の本体
- 建築士法 第37条秘密漏示に対する罰則(現行効力を要確認)
- 刑法 第197条みなし公務員の収賄罪の適用
- 刑法 第95条登録事務を妨げた場合の公務執行妨害
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