建築士法 第37条
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- 次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
- 一一級建築士、二級建築士又は木造建築士の免許を受けないで、それぞれその業務を行う目的で一級建築士、二級建築士又は木造建築士の名称を用いたとき。
- 二虚偽又は不正の事実に基づいて一級建築士、二級建築士又は木造建築士の免許を受けたとき。
- 三第三条第一項(同条第二項の規定により適用される場合を含む。)、第三条の二第一項(同条第二項において準用する第三条第二項の規定により適用される場合を含む。)若しくは第三条の三第一項(同条第二項において準用する第三条第二項の規定により適用される場合を含む。)の規定又は第三条の二第三項(第三条の三第二項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定に基づく条例の規定に違反して、建築物の設計又は工事監理をしたとき。
- 四第十条第一項の規定による業務停止命令に違反したとき。
- 五第十条の三十六第二項(第二十二条の三第二項及び第二十六条の五第二項において準用する場合を含む。)の規定による講習事務(第十条の二十二に規定する講習事務、第二十二条の三第二項において読み替えて準用する第十条の二十三第五号に規定する講習事務及び第二十六条の五第二項において読み替えて準用する第十条の二十三第五号に規定する講習事務をいう。第四十条第八号において同じ。)の停止の命令に違反したとき。
- 六第二十条第二項の規定に違反して、構造計算によつて建築物の安全性を確かめた場合でないのに、同項の証明書を交付したとき。
- 七第二十一条の二の規定に違反したとき。
- 八虚偽又は不正の事実に基づいて第二十三条の三第一項の規定による登録を受けたとき。
- 九第二十三条の十第一項又は第二項の規定に違反したとき。
- 十第二十四条第一項の規定に違反したとき。
- 十一第二十四条の二の規定に違反して、他人に建築士事務所の業務を営ませたとき。
- 十二第二十六条第二項の規定による建築士事務所の閉鎖命令に違反したとき。
- 十三第三十二条の規定に違反して、事前に試験問題を漏らし、又は不正の採点をしたとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築士法第37条は、日本の建築士法に含まれる条文です。
- 建築士法第37条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 建築士法第37条は第十章 罰則に置かれています。
- 建築士法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 建築士法第37条の前の条は建築士法第36条です。
- 建築士法第37条の次の条は建築士法第38条です。
- 建築士法第37条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第37条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000202 - 本サイト収録
建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第37条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000202/37
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築士法37条は、建築士の名義貸し、無資格での名称使用、無登録の事務所業務、業務停止命令違反など13類型に、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金を科す。
Q · 建築士が工務店に名前を貸すだけでも、本当に犯罪になるの?
なる。一年以下の拘禁刑か百万円以下の罰金の対象
建築士法21条の2は、建築士が無資格者などに自己の名義を利用させることを禁じており、違反すると同法37条7号により一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処されます。報酬の有無は成立に直接関係しません。刑事罰とは別に、免許取消を含む懲戒(10条)や事務所登録の取消も並行して問題となり、建物に欠陥があれば民事上の損害賠償責任も生じえます。
解説
建築士の資格は「名乗る権利」と「設計する権利」の二つでできている。37条は、この両方を破った者に一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金を科す。行政の注意や免許取消で終わる話ではなく、前科が付く。対象は無資格者だけではない。資格を持つ建築士が無資格の業者に名前を貸す(21条の2)。事務所登録をしないまま報酬をもらって設計する(23条の10)。構造計算をしていないのに証明書を渡す(20条2項)。業務停止中にこっそり図面を描く(10条1項の命令違反)。どれも本条の処罰対象である。家を建てる施主として確かめるべきは、担当者の「建築士です」という言葉ではない。建築士事務所の登録と、図面に記名した建築士の資格が実在し、目の前の人物と一致するかどうかである。どちらも公的な名簿や閲覧の仕組みで確認できるが、照会する施主は少ない。名義貸しは、その隙間で生き延びてきた。
法的な位置づけ
建築士法37条は、建築士制度の根幹を害する行為に対する罰則規定であり、無資格者による建築士名称の使用、不正な免許取得、業務独占範囲での無資格設計・工事監理、業務停止命令違反、構造計算証明書の虚偽交付、名義貸し、無登録の事務所業務等の13類型について、違反行為者を一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する旨を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1建築士法37条とは何ですか?
建築士制度に関する13類型の違反行為を処罰する罰則規定です。名義貸しや無資格での名称使用などに、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金を科します。
Q2建築士の名義貸し 罰則はどのくらい?
建築士法37条7号により、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金です。さらに免許取消を含む懲戒処分(10条)も別途進む可能性があります。
Q3資格がないのに建築士と名乗ったら違法?
業務を行う目的で一級・二級・木造建築士の名称を用いれば、37条1号で処罰対象です。「設計士」など紛らわしい肩書の扱いは個別判断となります。
Q4建築士事務所 登録なしで設計料をもらうのは違法?
他人の求めに応じ報酬を得て業として設計等を行うには事務所登録が必要で、無登録なら23条の10違反として37条9号の処罰対象になりえます。
Q5業務停止中の建築士が設計したらどうなる?
10条1項の業務停止命令に違反したとして、37条4号により一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金の対象となります。行政処分が刑事事件に変わります。
Q6構造計算書の偽装は何罪になりますか?
構造計算で安全性を確かめていないのに20条2項の証明書を交付すると、37条6号で処罰されます。耐震偽装事件後の制度見直しを背景とする類型です。
Q7建築士法違反の時効は何年?
37条の罪は法定刑の上限が拘禁刑一年のため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。起算点は犯罪行為が終わった時です。
Q8建築士試験の問題を漏らしたら罰せられる?
32条に違反して事前に試験問題を漏らし、又は不正の採点をした場合、37条13号により一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1設計事務所に頼んだのに、実際に描いてたのは無資格の社員でした。これって違法?
直ちに違法とは限らない。建築士が自分の責任で指示・確認し、設計者として責任を負っているなら、補助者の作業は広く認められている。問題は、建築士が実質的に関与せず名前だけを載せる場合で、21条の2や24条の2の名義貸しにあたりうる。実務のポイント:実務上の分かれ目は、建築士本人の修正指示がチェックバック記録や議事録に残っているかどうかである
Q2知り合いの工務店に名前を貸してるだけで、お金はほとんどもらってない。それでもアウト?
報酬の有無は、21条の2違反が成立するかどうかに直接関係しない。名義を使わせた時点で37条7号の対象になり、一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金が科されうる。実務のポイント:典型的な発覚のきっかけは自分の行動ではない。その建物の欠陥や事故の調査から、何年も前の確認申請書の設計者欄がさかのぼって確認される
Q3増築なら資格のない業者に設計してもらっても大丈夫って言われたんだけど?
規模と構造で決まる。3条から3条の3は、一定規模以上の建物の設計・工事監理を建築士に限っている。増築・改築・大規模修繕は、工事する部分を新築とみなして判断する(3条2項など)。実務のポイント:基準になるのは既存建物の全体ではなく工事部分の規模である。この仕組みを知っていれば、業者の「資格は要りません」が正しいかを自分で確かめられる
間違えやすい点 AI による整理
- 「無資格者を罰する条文」と思われがちだが、問題になりやすいのはむしろ有資格者の側である。名義を貸した建築士、登録を偽った事務所、停止命令を無視した建築士。資格は免罪符ではなく、処罰の入口にもなる
- 名義貸しが違法だとは知っていても、その重さまで知る人は少ない。刑事罰に加えて、建築士の懲戒(10条、免許取消を含む)と事務所登録の取消(26条)が並行して進む。建物に欠陥があれば、施主から民法上の損害賠償も請求される。一度名前を貸しただけで、刑事・行政・民事の三方向から責任を問われる
- 「図面が正しければ誰が描いても同じでは?」という問いの立て方がずれている。法律が守っているのは図面の出来ばえではなく、責任の所在である。法定規模を超える建物なら、出来の良い無資格設計でも37条3号の対象になる。事故が起きたときに責任を負う資格者を特定できる状態こそが、制度の目的である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の性質 | 37条:刑事罰(拘禁刑・罰金) | 10条:行政上の懲戒処分(戒告・業務停止・免許取消) 21条の2:建築士の行為規範(名義貸しの禁止) |
| 判断する主体 | 捜査機関・検察・裁判所 | 国土交通大臣又は都道府県知事 規範自体は制裁を持たず、37条7号・10条を通じて担保 |
| 対象者 | 無資格者・建築士・事務所開設者・試験関係者など違反行為者 | 建築士(免許を受けた者) 建築士 |
| 結果の重さ | 前科が付く(一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金) | 資格の停止・喪失(前科は付かない) 違反すると刑事・懲戒の双方の入口になる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も建築師の資格・開業証書制度を設け、無証執業や証書の貸与(いわゆる借牌)を罰則で規律する。具体的な条番号と法定刑は原典で要確認
韓国も建築士の資格・事務所登録制度と名義貸与の禁止を定め、違反に刑事罰を設けている。法定刑の水準は原典で要確認
中国は個人資格に加え設計単位の資質管理が中心で、資質証書の貸与や無資質での業務に行政罰が科される構造
ドイツは「Architekt」の称号保護と建築確認申請の提出資格(Bauvorlageberechtigung)を州法で規律し、称号の無断使用は秩序違反として扱われるのが一般的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 工務店の営業担当が「うちの設計士が図面を引きます」と言うので契約した。後で確認申請書を見ると、設計者欄の一級建築士は会ったこともない遠方の人物で、所属事務所も別だった。名前だけを借りている構図なら、貸した建築士には21条の2、事務所の開設者には24条の2の違反が疑われる。施主として問うべきは、誰が実際に描いたかである
- 二級建築士のあなたは、知人のリフォーム会社に頼まれ、月数万円で確認申請の設計者欄に名前を載せることを引き受けた。図面を描いているのは会社の無資格スタッフである。小遣い稼ぎのつもりでも21条の2違反で、一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金の対象になる。さらに免許取消を含む懲戒(10条)も同時に進む
- 業務停止六か月の処分中に、急ぎの案件を頼まれたらどうなる? 一枚でも設計すれば、10条1項の命令違反として刑事罰の対象になる。処分による「休業」が「犯罪」に変わる一線である
- 引渡しまであと十日。書類を確認すると、構造計算をした形跡がないのに、構造計算で安全性を確かめた旨の証明書だけが交付されていた。受領印を押す前に、確認検査機関と都道府県の建築士担当窓口へ相談し、その記録を残しておく。黙って受け取ると、後の交渉で「了承していた」と言われる余地が広がる
- インテリアデザイン事務所を開いたあなたは、店舗改装の「設計料」を請求書に書いた。資格を持つ社員がいても、建築士事務所の登録がなければ23条の10違反になりうる。結論は、その業務が建築士法上の「設計」にあたるかで変わり、実務上も判断が割れやすい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 確認申請書の副本、請負契約書、図面の設計者・工事監理者欄を手元に確保する2. 記名された建築士と事務所登録を公的な名簿で照会し、実際に会った人物と一致するかを記録する3. 二級・木造建築士と事務所登録は都道府県知事、一級建築士は国土交通大臣の所管なので、該当する窓口へ情報提供する4. 欠陥があれば、民法709条や契約不適合責任(民法562条以下)による損害賠償を並行して検討する
訴えられた側:1. 捜査機関や行政の聴取が始まったら、供述する前に弁護士へ相談する2. 名義を貸している状態が続いているなら直ちに解消し、進行中の申請から自分の名前を外す手続を取る3. 実際に関与した範囲(打合せ記録、修正指示、押印の経緯)を証拠化し、「名前だけ」ではなかったことを示せるか検討する4. 懲戒手続で意見を述べる機会には、再発防止策を書面で示す
時効(請求できる期限):37条の罪は法定刑の上限が拘禁刑一年なので、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)。起算点は犯罪行為が終わった時(同法253条1項)。名義貸しのように違法な状態が続く行為では、いつ「終わった」とみるかについて実務上も解釈が分かれうる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)改正 耐震偽装事件を受けた建築士制度の見直しで、構造計算の証明書交付と名義貸しの規律が整備され、罰則が強化されたとされる。号の構成と法定刑の変遷は人による確認が必要
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正に伴う整理で、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:建築士法制定。建築士の資格制度と業務独占の枠組みが設けられた
- 2.平成18年(2006年) 改正:耐震偽装事件を受けた建築士制度の見直しで、構造計算証明書の交付や名義貸しの規律が整備され、罰則が強化されたとされる。号構成の変遷は原典で要確認
- 3.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年)施行 改正:刑法改正に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた
- 建築士法 第3条一級建築士の業務独占範囲
- 建築士法 第10条懲戒処分、業務停止命令の根拠
- 建築士法 第21条の2建築士の名義貸しの禁止
- 建築士法 第23条の10事務所の無登録業務の禁止
- 建築士法 第24条の2事務所開設者の名義貸し禁止
- 建築基準法 第5条の6建築士による設計・工事監理の義務付け
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