建築士法 第13条の2(合格の取消し等)
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- 国土交通大臣は不正の手段によつて一級建築士試験を受け、又は受けようとした者に対して、都道府県知事は不正の手段によつて二級建築士試験又は木造建築士試験を受け、又は受けようとした者に対して、合格の決定を取り消し、又は当該受けようとした試験を受けることを禁止することができる。
- 2.第十五条の二第一項に規定する中央指定試験機関にあつては前項に規定する国土交通大臣の職権を、第十五条の六第一項に規定する都道府県指定試験機関にあつては前項に規定する都道府県知事の職権を行うことができる。
- 3.国土交通大臣又は都道府県知事は、前二項の規定による処分を受けた者に対し、三年以内の期間を定めて一級建築士試験又は二級建築士試験若しくは木造建築士試験を受けることができないものとすることができる。
この条文の基本情報
合格の取消し等とは何ですか?
定義合格の取消し等とは、建築士法第13条の2に定められた規定で、「国土交通大臣は不正の手段によつて一級建築士試験を受け、又は受けようとした者に対して、都道府県知事は不正の手段によつて二級建築士試験又は木造建築士試験を受け、又は…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築士法第13条の2(合格の取消し等)は、日本の建築士法に含まれる条文です。
- 建築士法第13条の2の条文原文は「国土交通大臣は不正の手段によつて一級建築士試験を受け、又は受けようとした者に対して、都道府県知事は不正の手段によつて二級建築士試験又は木造建築士試験を受け、又は…」で始まります。
- 建築士法第13条の2は第三章 試験に置かれています。
- 建築士法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 建築士法第13条の2の前の条は建築士法第13条です。
- 建築士法第13条の2の次の条は建築士法第14条です。
- 建築士法第13条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第13条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC1000000202 - 本サイト収録
建築士法(昭和二十五年法律第二百二号)第13条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC1000000202/13_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築士法13条の2は、不正の手段で建築士試験を受け、又は受けようとした者の合格取消しや受験禁止を定める。大臣・知事は最長3年の受験停止も科せる。
Q · 建築士試験で不正をしたら、具体的に何が起きるの?
合格取消し・受験禁止に加え、最長3年の受験停止
建築士法13条の2により、不正の手段で建築士試験を受け、又は受けようとした者は、合格の決定の取消しや受験の禁止を受けることがあります。一級は国土交通大臣、二級・木造は都道府県知事が処分権者で、指定試験機関も同じ職権を行使できます。さらに大臣・知事は、処分を受けた者に3年以内の受験停止期間を定められます。合格取消しは免許取消し(同法9条)につながるおそれもあります。
解説
建築士試験の不正は、試験会場で没収されて終わりではない。建築士法13条の2によれば、不正の手段で受験した者だけでなく、「受けようとした者」も処分の対象になる。出願書類に虚偽を書いた段階、つまりまだ一問も解いていない段階でも受験を止められる。すでに合格発表が済んでいても、合格の決定は後から取り消せる。この権限は国土交通大臣と都道府県知事のほか、実際に試験を運営する指定試験機関も行使できる。ここで見落とされやすいのが第3項である。合格取消しや受験禁止を受けた人に「最長3年は受験させない」と決められるのは大臣と知事だけで、試験機関にはその権限がない。試験当日の処分と、その後に続く数年の空白は、決める主体が別々なのだ。製図試験まで何年もかけて積み上げてきた人にとって、3年の受験停止は、建築の現場でキャリアを積むはずだった時間をそのまま失うことを意味する
法的な位置づけ
建築士法13条の2は、建築士試験における不正受験への行政上の措置を定める規定である。国土交通大臣(一級)または都道府県知事(二級・木造)は、不正の手段で受験し又は受験しようとした者に対し、合格の決定の取消しまたは受験の禁止をすることができ、指定試験機関もその職権を行使できる。大臣・知事は、処分を受けた者に3年以内の受験停止期間を定めることができる。
よくある質問 AI による整理
Q1建築士試験でカンニングしたらどうなる?
建築士法13条の2により、その試験の受験禁止や合格の決定の取消しを受けることがあります。さらに大臣・知事が3年以内の受験停止期間を定めることもあります。
Q2建築士試験の不正で受験禁止は何年?
本条3項により「3年以内」の期間で定められます。上限は3年で、具体的な年数は国土交通大臣または都道府県知事の裁量で決まります。
Q3二級建築士試験の不正は誰が処分する?
二級・木造建築士試験は都道府県知事が処分権者です。都道府県指定試験機関も知事の職権を行使できますが、3年以内の受験停止を定められるのは知事だけです。
Q4出願書類の虚偽記載も不正受験になる?
なりえます。本条は「受けようとした者」も対象にしているため、試験当日を待たず、出願の段階の不正でも受験禁止の処分を受けることがあります。
Q5替え玉受験は犯罪になる?
本条の行政処分とは別に、他人名義の答案を作成すれば私文書偽造罪(刑法159条)が問題になりえます。入試答案を事実証明に関する文書とした最高裁決定があります。
Q6試験中にスマホを見たら不正になる?
持込みが禁止されている物を使えば「不正の手段」にあたるおそれが高いです。休憩中やトイレの個室での確認も対象になりえます。受験要領の持込み規定を事前に確認しておきましょう。
Q7受験禁止処分は前科になる?
本条の処分は行政処分で、刑罰ではないため前科にはなりません。ただし替え玉受験などで刑法上の罪が成立すれば、刑事手続は別に進みます。
Q8建築士試験の不正を通報するにはどうすればいい?
試験当日なら監督員に伝え、後日なら試験機関または所管行政庁に書面で情報提供します。日時・席番号・行為を事実の範囲で記録し、推測による告発は避けましょう。
この条文についての質問 AI による整理
Q1合格して何年もたってから不正がばれた場合でも、取り消されるんですか?
建築士法13条の2は合格取消しに期限を設けていないため、理論上は年数がたっても取り消せる。取り消されれば、不正な事実に基づいて受けた免許として、建築士法9条による免許取消しへつながる。実務のポイント:発覚のきっかけは、当局の調査よりも、元同僚や家族とのトラブルによる内部通報であることが少なくない。人間関係が壊れたときが一番危ない
Q2試験会場で注意されただけで、処分の通知はまだ来ていません。もう大丈夫ですか?
安心はできない。現場での対応と、大臣・知事による3年以内の受験禁止(13条の2第3項)は、手続が別になっている。後から通知が届くこともありうる。実務のポイント:試験機関がその場で作る報告書の記載が、後の処分の基礎資料になることが多い。当日のうちに自分の言い分を書面で残しておけば、報告書だけで判断されるのを防げる
Q3受験禁止の処分には、不服申立てができるんですか?
受験禁止は行政処分にあたるため、行政不服審査法による審査請求や、取消訴訟の対象になりうる。ただし、試験の結果に関する処分は行政手続法の適用除外(同法3条1項11号)とされており、事前の弁明手続が保障されるかどうかは、実務上解釈が分かれている。実務のポイント:争点を「試験の採点結果」ではなく、「不正の手段にあたる事実があったか」に絞ると、審査の土俵に乗りやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「合格証書を受け取れば、もう覆らない」と思うのは誤りである。条文は合格の決定そのものの取消しを認めており、期限も定めていない。免許登録後に不正が発覚すれば、合格取消しを入口にして免許取消し(建築士法9条)まで連鎖する
- 多くの人は不正の処分を「その年が不合格になる程度」だと考えている。実際には、第3項で最長3年の受験禁止が上乗せされうる。製図試験には、学科合格後の受験機会に回数の制限がある。そこに受験停止の期間が重なれば、学科からやり直しになるおそれもある(最新の制度運用をご確認ください)
- 「出願書類を少し盛るくらいなら、試験で実力を示せば問題ない」という考え方は、問いの立て方そのものがずれている。本条の対象は「受けようとした者」も含む。不正は答案の中だけでなく、出願の時点ですでに成立しうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処分の対象 | 建築士法13条の2:不正の手段で試験を受け、又は受けようとした者 | 建築士法9条:虚偽又は不正の事実に基づいて免許を受けた建築士等 建築士法13条:試験の施行主体と実施の枠組み(処分規定ではない) |
| 処分の内容 | 合格の決定の取消し、受験の禁止、3年以内の受験停止 | 建築士免許の取消し 該当なし(試験実施の根拠) |
| 処分権者 | 国土交通大臣・都道府県知事(指定試験機関も1項の職権を行使可。3項の受験停止は大臣・知事のみ) | 免許を与えた国土交通大臣または都道府県知事 国土交通大臣(一級)・都道府県知事(二級・木造) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も国家試験の不正に対して及格資格の取消しなどの措置を設けている。考選部が一元的に所管する点で、日本の大臣・知事・指定試験機関による分担とは構造が異なる
韓国も建築士資格試験の不正行為者に対して、試験の無効や一定期間の応試制限を設けているとされる。期間や処分権者は最新の条文で確認を要する
中国では、注冊建築師などの専門技術資格試験における違紀違規行為を、部門規章で横断的に処理する。成績の無効や一定期間の受験禁止などが定められている
米国では、州の建築士登録委員会と NCARB が受験規程にもとづき、不正受験者の成績無効化や受験停止を行う。日本のような全国統一の法律上の規定ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 学科試験の休憩中、トイレの個室でスマホを開き、法令集のアプリを確認した。監督員に見とがめられた時点で、その年の受験は終わりうる。さらに後日、最長3年の受験禁止が言い渡される可能性もある
- 合格発表から半年がたち、一級建築士の免許登録も済んだ。そこへ試験機関から「受験時の不正行為について確認したい」という通知が届いたら、何が起きるのか? 合格が取り消されれば、免許の土台そのものが崩れる。そして建築士法9条により、不正な事実に基づいて受けた免許は取り消される
- 後輩から「製図試験に替え玉を頼めないか」と冗談めかして持ちかけられた。引き受けた側は、建築士法の処分では済まない。他人名義の答案を作れば、私文書偽造罪(刑法159条)の問題になりうる
- 受験資格の要件を満たしていないと気付いたのに、出願締切まで残り3日。卒業した学校の履修証明を少し書き換えれば間に合うかもしれない、という考えがよぎった。その書類を提出すれば、試験を「受けようとした」段階ですでに本条の射程に入る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不正を目撃した受験生や関係者は、日時・席番号・行為の内容をすぐにメモに残す2. 試験当日であれば監督員に伝え、後日であれば試験機関または所管の行政庁へ書面で情報を提供する3. 自分の答案や成績に影響が出たと考える場合は、その影響を示す具体的な事実を添える。推測だけの告発は名誉毀損の問題を招くおそれがあるため、事実の範囲にとどめる
訴えられた側:1. 事情聴取では、事実と推測を分けて話し、聴取の直後に自分用の記録を作る2. 処分の通知を受け取ったら、最初に「不服申立て」の教示欄を読む3. 合格取消しが「不正の手段」の要件を満たしているかを争う余地があるか、行政法に詳しい弁護士に相談する4. 受験禁止期間が決まる前に、事情や反省を説明する書面を提出し、期間を短くするよう働きかける
時効(請求できる期限):本条自体に、処分ができる期限の定めはない。処分に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)に行う。受験禁止は処分ごとに3年以内の期間で定められる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:本条は不正受験を排除して資格制度の信頼を守る規定であり、出願段階の不正にも及ぶ。他方、受験停止を「3年以内」の裁量にとどめ、その決定を大臣・知事に留保した点に、職業選択の自由(憲法22条)への配慮がみられる。
- 建築士法 第13条建築士試験の施行主体と実施
- 建築士法 第15条の2中央指定試験機関への試験事務委任
- 建築士法 第15条の6都道府県指定試験機関への試験事務委任
- 建築士法 第9条不正による免許の取消し
- 行政不服審査法 第18条処分に対する審査請求期間
- 行政手続法 第3条試験結果に関する処分の適用除外
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